捕鯨問題最新情報(2) 2006年1月〜2008年5月

 

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2008年 ↓

 

・5月21日(水) 鯨肉問題の続き。

 http://mainichi.jp/select/jiken/news/20080521ddm012040172000c.html 

 調査捕鯨:鯨肉横領で告発状受理

 調査捕鯨船の乗組員が鯨肉を持ち出したと指摘している環境保護団体「グリーンピース・ジャパン」(GP)は20日会見し、業務上横領容疑で東京地検に提出した告発状が受理されたと発表した。また鯨肉の入った段ボール箱を無断で回収した行為について、西濃運輸(岐阜県大垣市)に文書で謝罪したことも明らかにした。

 毎日新聞 2008年5月21日 東京朝刊

・5月19日(月)  鯨肉問題の続き。

 http://mainichi.jp/select/today/news/20080519k0000e040065000c.html 

 鯨肉持ち出し:調査船会社が「無断」否定 乗組員の土産用

 調査捕鯨船の乗組員が鯨肉を持ち出したと環境保護団体「グリーンピース・ジャパン」(GP)が指摘していることを巡り、水産庁から調査捕鯨を委託された「共同船舶」(東京都中央区)は、社内調査の中間報告をまとめた。GPに「証拠品」と訴えられた23.5キロの鯨肉について無断で持ち出したものではないとして、近く水産庁に報告する。

 同社によると、北海道函館市の乗組員(51)が、共同船舶から土産として渡された鯨肉に、同僚3人から譲ってもらった肉を加え2箱に分けて自宅に配送。このうち1箱がGP側に渡ったことを確認した。配送会社は、この1箱について「盗まれた」として被害届を出している。

 共同船舶は乗組員に1人約10キロの鯨肉を土産とするほか、3.2キロまでの購入を認めている。
 【奥山智己】

 毎日新聞 2008年5月19日 12時40分(最終更新 5月19日 12時46分)

・5月17日(土) 昨日の鯨肉問題、今度はグリーンピースに盗難の嫌疑が・・・・・

http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20080516-OYT1T00951.htm 

 「告発鯨肉は盗難」 西濃運輸が被害届、青森県警が捜査開始

 調査捕鯨で捕獲されたクジラの肉が横流しされていると環境保護団体「グリーンピース・ジャパン」(東京・新宿区)が指摘している問題で、同団体が証拠として公開したクジラ肉は盗まれたものだとして、「西濃運輸」(岐阜県大垣市)が16日、青森県警に盗難被害届を提出し、受理された。

 県警は同日、窃盗容疑で捜査を開始した。

 同団体は15日、調査捕鯨船の乗組員がクジラ肉を大量に持ち出しているとして、乗組員12人について業務上横領容疑での告発状を東京地検に提出した。
 (2008年5月17日03時07分 読売新聞)

・5月16日(金) 調査捕鯨で捕獲された鯨の肉が乗組員に持ち出されている、というニュース。 グリーンピースもあの手この手で反捕鯨運動をやってますね。 

 http://mainichi.jp/select/jiken/archive/news/2008/05/15/20080515dde041040074000c.html 

 調査捕鯨:船から「鯨肉持ち出す」 環境団体、乗組員ら12人告発へ

 日本の調査捕鯨船「日新丸」の乗組員が調査捕鯨の鯨肉を持ち出したとして、環境保護団体「グリーンピース・ジャパン」が15日午後、乗組員ら12人を業務上横領の疑いで東京地検に告発する。団体側は、乗組員1人が帰国後に、宅配便で自宅にあてて送った1箱に鯨肉が入っていたことを確認したとしている。転売などその後の処分の仕方については分からないという。

 告発状によると、財団法人「日本鯨類研究所(鯨研)」から調査捕鯨を委託された「共同船舶」(東京都中央区)所属の乗組員が、帰国後の4月、自宅などにあてて発送した宅配便のうち1箱を配送所で確保し、鯨ベーコンの原料になるウネスと呼ばれる高級肉23・5キロ(10万〜30万円相当)が入っていたことを確認した、としている。同時に12人が47箱を発送したことを、発送伝票と社員名簿で確認しているという。

 東京都内で15日会見したグリーンピース・ジャパンの佐藤潤一・海洋生態系問題担当部長は「内部告発があり、今年1月から調査していた。持ち出しは、関係者の間では公然の秘密」と話した。配送する箱を宅配業者から無断で回収した調査方法については「横領行為の証拠を入手するためで問題ない」と説明している。

 鯨肉は通常、捕鯨船内で解体し、食用部分を共同船舶が市場で販売、収益は調査費用(約60億円)の一部にあてている。共同船舶は「乗組員は1人10キロの鯨肉を土産とするほか、3・2キロまでの購入が認められている。また、他の乗組員が買わなければ、その分の購入も可能だ」と話している。

 調査捕鯨には、水産庁から補助金約5億3000万円が鯨研に出ている。水産庁遠洋課は「事実関係を確認したい」と話している。


 毎日新聞 2008年5月15日 東京夕刊

 http://mainichi.jp/select/science/news/20080516k0000e040073000c.html 

 調査捕鯨:若林農相、鯨肉持ち帰り 「決まり必要」

 若林正俊農相は16日の閣議後会見で、調査捕鯨で捕獲された鯨肉の一部が調査捕鯨船乗組員に無断で大量に持ち出されたと指摘された問題で「よく調査しないといけない。(鯨肉を土産として持ち帰る慣習については)決まりを作らないといけない」と述べた。

 調査捕鯨を委託された共同船舶の運航する調査捕鯨船「日新丸」の乗組員が鯨肉を持ち出したと、環境保護団体「グリーンピース・ジャパン」が指摘し業務上横領の疑いで東京地検に告発した。水産庁などによると、調査船乗組員が鯨肉数キロを土産に持ち帰る慣習があるとしているが、若林農相は「共同船舶の従業員に個人分として配布した程度ならいいが、大量に流れることは想定外だ」と話し、事実関係を調査し対応する考えを示した。
 【工藤昭久】 毎日新聞 2008年5月16日 12時59分

・5月15日(木)  「音楽雑記2008」 にも記しましたが、本日、『水産経済新聞』に私の捕鯨問題に関する意見がインタビューの形で掲載されました。 興味のある方は同紙をご一読下さい。

・4月25日(金) これまた捕鯨と直接関係はないが、人工食肉開発に動物保護団体が賞金を出すというお話。 このニュースにもあるように、米国だけで毎年400億匹以上の鶏・魚・牛・豚が 「殺されて」 いるのである。 日本が毎年捕っているせいぜい千頭程度の鯨よりそちらを救うことの方が先決だって、まともな頭脳の持ち主ならすぐ考えるはずなんだが・・・・。

 http://www.cnn.co.jp/science/CNN200804240032.html 

 「培養肉」 の開発研究に賞金100万ドル 動物保護団体     2008.04.24 Web posted at: 20:02 JST Updated - AP

ワシントン(CNN) 動物保護団体のPETA(動物の倫理的扱いを求める人々の会)は、本物の鶏肉と変わらない味の食肉を研究室で開発した研究者に100万ドルの賞金を贈ると発表した。

対象となるのは2012年までに鶏肉と同じ味と食感を持った肉を開発・商品化した研究者。米国10州で販売できるだけの量が生産でき、鶏肉に対抗できる値段で売り出せることが条件となる。

研究室で作られた肉が基準を満たすかどうかは、試食委員会が判断する。

PETAによれば、動物の肝細胞を培養して食肉を作る研究は既に始まっている。米国では毎年400億匹以上の鶏、魚、豚、牛が「恐ろしい手段」で殺されているとPETAは主張。こうした状況から動物たちを救うため、研究を支援することにしたという。

・4月17日(木) 捕鯨と直接の関係はないが、スイスで野生の熊が人に害を与えたわけでもないのに殺された、というお話。 CNNのニュースより。 ヨーロッパの野生動物との付き合い方にエゴはないのだろうか?

 http://www.cnn.co.jp/science/CNN200804160043.html

 スイス最後の野生クマ2頭、1頭が殺処分に          2008.04.16 Web posted at: 21:28 JST Updated - AP

 スイス・ベルン(AP)  ヒグマが絶滅したと見られていたスイスで、数年前に周辺国から迷い込んできて住み着いていた野生の個体2頭のうち1頭が14日、「人間を恐れない」との理由で、銃殺処分となった。動物保護団体などはこの処分を強く非難。場合によっては法的な手段に訴えるとしている。

 銃で殺されたのは2歳のオスで、「JJ3」と呼ばれていた。この個体の兄「JJ2」は2006年、ドイツのバイエルン地方で、同様に殺されている。

 冬眠から目覚めたJJ3は、食べ物を探して人々が暮らす村内をうろつき、人間と遭遇していた。ゴミ箱をあさることもあったという。

 村人らは、人間に近づかないように教育するため、大きな音を立てて威嚇したりしたが、効果はなかった。これまでJJ3に襲われて負傷したという事故は発生していないが、当局では人間を恐れないクマの影響を考慮し、殺すしかなかったと主張している。

 一方、スイスの動物保護団体などは、JJ3がこれまで、人間に対して攻撃的になったことはなく、殺す必要はなかったと批判。世界自然保護基金(WWF)が、JJ3を撃った状況に違法性がないかどうか調べている。

 JJ3とJJ2は、2005年ごろにイタリアとスロベニアから迷い込んできたクマの子孫と見られている。スイスではクマは100年以上前に絶滅しており、迷い込んできたクマを発見した後、この地域にクマを再び呼び戻す計画が持ち上がった。この計画の一環として、JJ3には昨年、発信機をつけて様子を観察していた。

 JJ3と父親が同じもう1頭の個体は、人間を避けてスイス東部の山林内で生活していると見られている。

・4月16日(水) 本日の産経新聞に、南極海で調査捕鯨中に妨害行為を受けた調査捕鯨船団の母船 「日新丸」 が帰港したという記事が載った。 実質101日間の調査捕鯨期間中、31日間はシーシェパードにつきまとわれたために調査捕鯨中止をやむなくされたという。

 計画では、クロミンク鯨850頭、ナガス鯨50頭を捕獲する予定であったが、妨害などの影響で捕獲数は6割り程度にとどまり、ナガス鯨は未捕獲、ザトウクジラは既報のようにオーストラリアとの政治的な関係から捕獲中止となった。

 捕獲数が計画を下回ったため、鯨肉の卸売り価格にも影響が出る可能性がある。

 日新丸の小川知之船長らは15日に記者会見を行い、シーシェパードを厳しく非難した。  

・4月8日(水) 日本捕鯨協会発行の 『勇魚通信 第33号』 が発行された。 内容を若干紹介すると――

 ・南極海での捕鯨調査船団に対するテロ活動への糾弾。 シーシェパードについては本サイトでも詳しく報告してきたので略すが、グリーンピースについても厳しく批判している。 シーシェパードのような傷害行為こそ行っていないが、妨害行為をおこない、資金集めのための派手なパフォーマンスと見られることが報告されている。 

 ・グリーンピースジャパンの星川淳事務局長は1月31日の朝日新聞 「私の視点」 欄で日本の調査捕鯨を批判したが、それに対して日本捕鯨協会の中島圭一会長は同欄で2月26日に反論を行った。

 ・オーストラリアの生物学者で地球温暖化にも取り組んでいるティモシー・フラナリー氏 (マコーリー大学教授) が、ミンク鯨の資源状態は良好であり、日本が捕獲しても持続的な捕鯨として、種の減少にはつながらない、と発言した。 これは反捕鯨感情が強いオーストラリアでは異例の発言である。 フラナリー教授は、日本の捕鯨よりむしろ問題なのは大形鯨類のエサであり海洋植物連鎖を構成しているオキアミや小型甲殻類の資源状態にあると指摘している。

 ・駒村吉重 『煙る鯨影』(小学館、1400円+税) が第14回小学館ノンフィクション大賞を受賞した。 捕鯨をする男たちの姿を描いた作品である。

・4月1日(火) 鯨の捕獲には猛反対のオーストラリアだけど、なぜか自国のカンガルーはしっかり利用しているのだ、というニュース。 CNNの日本語版ニュースサイトより。

 カンガルー400頭の安楽死処分を保留、オーストラリア

 http://www.cnn.co.jp/science/CNN200803310037.html

キャンベラ(AP) オーストラリア国防省は3月31日、首都キャンベラ近郊で増加して環境に悪影響を与えているとして検討していたカンガルー400頭の安楽死処分を保留すると発表した。処分の代わりに、州政府に対し、別の場所へ移動させるよう求めている。

国防省は、軍の敷地などでカンガルーが増えすぎ、環境の生態バランスが崩れては虫類などの固有種が脅かされるとの報告を科学者から受け、安楽死処分を決めた。

しかし、オーストラリアのシンボルともされるカンガルーの処分に各方面から反対運動の気運が高まり、動物愛護活動で知られる元ビートルズのポール・マッカートニーさんなども、処分に反対していた。

特に、日本の捕鯨調査船にオーストラリア人活動家が乗り込んで作業を妨害する中、カンガルー処分を決めたことから、捕鯨には反対してカンガルーを処分するという方針のオーストラリア政府に、非難が集まっていた。

オーストラリアには約60種類のカンガルーが生息しており、絶滅の危険にあるのは数種類のみ。ほとんどの種類は個体数も多く、許可があれば狩猟できる。カンガルーの肉は食用にされるほか、ペットフードなどにも使われ、革や毛皮も利用されている。

2008.03.31 Web posted at: 21:30 JST Updated - AP

 一方、最近連続して報じられてきた環境テロリスト・シーシェパードの暴力行為を立件できるかが、なかなか難しい情勢のようだ。 産経新聞インターネットニュースより。

 シーシェパード立件に協力の壁 証拠収集、照会進まず

 http://sankei.jp.msn.com/affairs/crime/080401/crm0804010059003-n1.htm 

 米環境保護団体「シー・シェパード(SS)」による日本の調査捕鯨船への妨害問題で、警視庁公安部などが海外で活動するSSを立件するうえで、関係国の協力が壁になっている。公安部はSSの船籍国などに捜査共助を要請。実行メンバーの特定などに必要な証拠の収集に着手したが、照会作業がスムーズに進まないためだ。身柄引き渡しも不透明で、代理処罰のように事件処理を外国の司法当局に委ねることも検討課題に浮上しそうだ。(宝田将志)

 ■日本船舶への犯罪

 捜査対象となっているのは昨年2月と今年3月の妨害行為。SSは日本の調査捕鯨船「日新丸」や「海幸丸」に対し、酪酸とみられる薬品が入った瓶を投げ込み乗組員に軽傷を負わせたり、スクリューにロープを絡ませるなどして航行不能にした。

 いずれも公海上での妨害だが、刑法は「国外にある日本船舶内において罪を犯した者」にも適用できると規定。これを根拠に、公安部と海上保安庁は威力業務妨害や傷害容疑での立件を視野に捜査。国際刑事警察機構(ICPO)を通じ、当時の船籍国・英国やメンバーの国籍国などに捜査共助を要請した。

 ■実行者の特定

 公安部などは乗組員が撮影したビデオ映像を分析しているが、これだけで妨害の実行メンバーを特定するのは不可能。3月3日の妨害は「同時に何人もが酪酸瓶を投げ込み、だれの瓶でけがをしたか見極めるのは難しい」(海保幹部)。

 昨年2月の妨害も、ロープを投下した活動家は目出し帽をかぶっており、SSの抗議船が活動拠点にする豪州などの情報に頼らざるを得ない。だが、「照会しても回答は来たり、来なかったりで、こちらのペースで捜査が進まない」(警視庁幹部)のが実情だ。

 ■身柄引き渡し

 実行メンバーを特定し、犯行の立証を終えても、身柄引き渡しがハードルとして残る。SSのメンバーが日本に入国する可能性は低く、日本が身柄引き渡し条約を結んでいるのは米国と韓国だけだからだ。

 ただ、日本は豪州、SSの現在の船籍国・オランダなどとともに、海洋航行不法行為防止(SUA)条約を締結。この条約は船舶の安全な航行を故意に阻害する不法行為を「犯罪」とし、(1)条約を犯罪人引き渡しの法的根拠にできる(2)領域内で犯人を発見し引き渡さない締約国は、自国の当局に事件を付託する義務を負う−と定めている。

 SSが寄港した豪州の警察当局は3月15日、SSメンバーに事情聴取を行い、マーティン・ファーガソン資源・エネルギー・観光相は「豪政府として起訴も辞さない」と述べた。事件処理を引き受けることを念頭に置いた発言ともとれるが、海事専門家は「豪州は国民の反捕鯨意識が強く、立件に舵を切れるかどうか疑問」と指摘している。

・3月24日(月) 本日の産経新聞は、「正論」欄に、社会学者・加藤秀俊の 「捕鯨妨害と龍馬の『万国公法』」 を掲載した。 以下、産経新聞サイトより引用。

 http://sankei.jp.msn.com/life/trend/080324/trd0803240316002-n1.htm 

 ≪「海援隊」の海難事故≫

 慶応3年4月のことというから、150年ほどむかしのことである。坂本龍馬が組織した「海援隊」はやっとのことで手にいれた「いろは丸」で瀬戸内海を航行中、紀州藩の明光丸という船と衝突した。非は相手にある。

 ロープにつかまって明光丸に飛び移った龍馬は、即座に船長を呼びつけて談判をはじめた。かれは「万国公法というものがある。それを守らぬとあれば、この船上で諸君を撫(な)で切りにして私も切腹する」といって執拗(しつよう)に食い下がり、結局8万両という大金で賠償責任を果たさせた。

 これ以上くわしいことは司馬遼太郎さんの『竜馬がゆく』を参照していただくことにするが、ここで重要なのは龍馬が「万国公法」という観念で事件を処理したことである。それまでの日本では海上での紛争解決にあたっての規則はなにもなかった。

 龍馬はかねて「万国公法」というものがあることを知りイギリスの書物を読んでいたのだ。明治政府が成立する以前にこうした世界的視野を龍馬がもっていたことにはおおいに感動する。

 ≪不法入国に等しい暴挙≫

 南極海で日本の捕鯨船が操業中に襲撃された、という事件を耳にしたとき、わたしが即座に思いだしたのはこの「万国公法」ということばであった。

 新聞報道によると、まず我が国の捕鯨船は国際的に承認をうけて公海上で活動していた。そこにシー・シェパードなる捕鯨反対の民間団体の船が接舷してきて、2人の「活動家」が強引に乗り移ってきた。日本の船はどこにいっても日本の主権がおよんでいる。とすれば、これは不法な住居侵入というよりは不法入国ともいえるのではないか。

 この不法入国者たちをやっとのことでオーストラリアで下船させると、こんどは化学薬品のはいったビンを捕鯨船にむけて発射した。爆発のしようによっては重大な人身事故につながりかねない行為である。はっきりいってこれは化学兵器による明白な「武力攻撃」である。

 この団体はみずからを3隻の艦隊で編成された「海神の海軍」と名づけ、およそ30名の乗組員名簿をみるとその過半数はオーストラリア人。あとはアメリカ、イギリス、など。いわば私設の「多国籍軍」である。

 そのうえ、この「海軍」は黒地に白のドクロのマークの旗をかかげ、「善良なる海賊」と自称する。海賊に「善良」も「不良」もあるまい、とわたしはおもうのだが先方は本気でそう思って誇らしげに宣伝している。稚気満々といえないこともあるまいが、迷惑千万である。

 これだけのことが判明していて、乱暴狼藉(ろうぜき)をはたらいているのだから、これは「万国公法」に照らして、おおいに真剣にかんがえるべき問題だろう、とわたしは思うようになってきた。イタズラ坊主がちょこちょこと暴れるくらいのことは大目にみてもよい。わたしなども、これまでずいぶん学生運動や市民運動をみてきたから、ある程度までは寛容の精神をもっているつもりである。いくら海賊映画が流行(はや)るからといっても、これはひどすぎる。

 ≪国際法で成敗すべし≫

 それに、わたしのみるところ環境保護その他もろもろの大義名分をかかげる団体のなかには狂信的カルト集団になってしまっているような事例もたくさんある。ほうっておいたり甘やかしたりするとますますツケあがる。

 そろそろここらで「万国公法」、現代のことばでいえば国際法によって成敗すべきではあるまいか。捕鯨船に同乗している保安庁の職員が警告弾で反撃したのは当然である。この海賊船の追尾がまだ繰り返されるなら、攻撃には徹底した反撃あるのみ。弱腰になったり、逃げたりしては国威にかかわる。

 「善良なる海賊」はことしの活動は成功したといい、来年はその艦隊を2隻にふやしてさらに日本の捕鯨を妨害する予定だ、という。相手が多国籍私設海軍なのだから、どこに訴えたらいいのか手続きはいささかめんどうだろうが、龍馬にならって本気で損害賠償請求くらいはしてもよろしいのではないか。先方が来年の計画を公表している以上、当方も周到な準備をしておくほうがよい。

 龍馬の故郷、土佐は「よさこい節」に「おらんくの池にゃ潮吹く魚が泳ぎより…」とあるようにむかしから勇壮な捕鯨のおこなわれていたところである。わたしも高知県下の博物館、図書館で江戸時代の捕鯨の図などを見学した。龍馬の「万国公法」の場面を思いだしながら、わたしの頭のなかにはそのときの記憶もよみがえってきたのであった。

・3月16日(日) 環境テロリスト・シーシェパード問題の続き。 

 調査捕鯨妨害:捕鯨船に瓶 豪政府「起訴も辞さず」    毎日新聞 2008年3月16日 東京朝刊

 http://mainichi.jp/select/world/archive/news/2008/03/16/20080316ddm041040083000c.html 

 反捕鯨団体「シー・シェパード」が日本の調査捕鯨船に薬品入りの瓶を投げるなどした問題で、同団体の抗議船の母港がある豪州のマーティン・ファーガソン資源・エネルギー・観光相は15日、「豪政府として起訴も辞さない姿勢で、どのような行為が行われたかを調査している」と述べた。

 千葉市で開会中の第4回気候変動閣僚対話に出席、鴨下一郎環境相との対談で述べた。【山田大輔】

・3月10日(月) 環境テロリスト・シーシェパード問題の続き。

 自民・中川元政調会長、シー・シェパードを批判   (2008年3月9日22時07分 読売新聞)

 http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20080309-OYT1T00577.htm 

 自民党の中川昭一・元政調会長は9日、フジテレビの報道番組で、米国の環境保護団体「シー・シェパード」が日本の調査捕鯨船に薬品を投げ込んだことについて、「海賊行為だ」と厳しく批判した。

 その上で、「正当防衛として、きちんとした武力行使をやる必要がある」と述べ、威嚇や撃沈もやむを得ないとの考えを示した。また、こうした妨害行為を防ぐための国内法整備が必要だと訴えた。

・3月9日(日) 環境テロリスト・シーシェパードによる調査捕鯨妨害事件の続き。 IWCもさすがにテロリストを支持するわけにも行かず、非難声明を出したようだ。 IWC議長には、科学的な資源量に基づく商業捕鯨再開を早く軌道に乗せることを要求したい。 

 調査捕鯨妨害:シー・シェパードを非難 IWC会合が声明  毎日新聞 2008年3月9日 12時41分

 http://mainichi.jp/select/world/europe/news/20080309k0000e030014000c.html 


 捕鯨推進派、反対派の相互の信頼回復を探るためロンドンで開かれていた国際捕鯨委員会(IWC)の「将来に関する中間会合」は8日、日本の調査捕鯨船に薬品入りの瓶を投げる危険行為をした米環境保護団体シー・シェパードを非難する声明を出して閉幕した。

 声明は「人命と財産に危険を及ぼすすべての活動は受け入れられない」と強調、危険な行動を中止するよう求めている。水産庁関係者によると、日本が会合初日の6日に議題とするよう要請、案文を起草して各国の合意を得た。

 IWCは過去に危険行為があった際も同様の声明を出しているが、個別の団体を名指ししたものは初めてという。

 会合では、推進派、反対派の対立が深まるばかりで正常な議論が進まないIWCの現状を踏まえ、議事運営面で今後改善できる点があるかどうかを中心に意見交換。改善案のとりまとめをホガーズ議長(米国)に一任し、6月にチリで開かれる総会で協議することで一致した。調査捕鯨や商業捕鯨の是非をめぐる議論はなかった。(共同)

 調査捕鯨:「合法だが、商業的な側面がある」…IWC議長  毎日新聞 2008年3月8日 18時46分 (最終更新時間 3月8日 21時41分)

 http://mainichi.jp/select/world/news/20080309k0000m030031000c.html 

 【ロンドン藤好陽太郎】国際捕鯨委員会(IWC)の「中間会合」に出席中のホガース議長(米国)は7日、毎日新聞と会見し、日本が南極海で行っている調査捕鯨について、「商業的な側面がある」と述べた。商業捕鯨は82年に一時禁止されており、日本の調査捕鯨の現状に批判的な評価を示唆した。

 IWCでは捕鯨支持国と反捕鯨国が激しく対立。昨年の総会では、沿岸小型捕鯨の妥協案を拒否された日本が「IWC脱退」の可能性に言及した。今回の中間会合は、IWC正常化のため、6日に3日間の日程で開幕。ホガース氏は会見で「分裂の歴史を変える」と強調。6月の年次総会(チリ・サンティアゴ)に向けて、コンセンサス重視の手法に切り替える考えを示した。

 調査捕鯨をめぐっては、日本は今年度、ミンククジラ850頭、ナガスクジラ50頭に加えて、初めてザトウクジラ50頭の捕獲を計画。しかし日本政府は、ホガース議長の要請を受け、ザトウクジラの捕獲を見送った。

 ホガース氏は「日本の(ザトウクジラ捕獲取りやめの)譲歩がなければ、今回の会合もなかった」と述べ、日本の姿勢を評価。ただ、「調査捕鯨は合法だ」と述べる一方で、「(日本が)実際にやっていることは、商業的な側面がある」と指摘した。日本の調査捕鯨を「商業目的」と批判している先進国は多く、調査の見直しを求める声が強まる可能性がある。

 一方、ホガース氏は、反捕鯨団体「シー・シェパード」による日本の調査船への妨害行為で負傷者が出たことについて、「絶対反対だし、許されることではない。事態を深く憂慮する」と強く批判した。

・3月8日(土)  環境テロリスト・シーシェパードによる調査捕鯨妨害事件の続き。

 調査捕鯨妨害:「必要に応じて催涙弾発射も」−−官房長官警告  毎日新聞 2008年3月8日 東京朝刊

 http://mainichi.jp/select/world/europe/archive/news/2008/03/08/20080308ddm041040030000c.html 

 「シー・シェパード」による妨害活動を受け、外務省漁業室は7日、抗議船の船籍があるオランダと母港があるオーストラリアの各在日大使館に電話で抗議した。警告弾でス号の船長らが「負傷した」と主張していることに対しては「警告弾は音を発するだけで、危害を加えるものではない」と反論している。

 一方、町村信孝官房長官は7日の記者会見で「政府としても必要な措置をとっていかなければならない。例えば催涙弾の発射も必要に応じて当然あるだろう」と警告した。

 これに関連して外務省幹部は同日、反捕鯨団体の妨害活動が終息する気配がないことに「非常に困っている。米国のNGO(非政府組織)であり、米国への申し入れも考えている」と述べた。【鵜塚健】

 調査捕鯨妨害:米抗議船、また妨害 海保が警告弾−−南極海   毎日新聞 2008年3月8日 東京朝刊

 http://mainichi.jp/select/world/archive/news/2008/03/08/20080308ddm041040027000c.html 

 水産庁に入った連絡によると、7日午後1時すぎ(日本時間午後0時半すぎ)、南極海を航行中だった調査捕鯨母船「日新丸」に、米国の反捕鯨団体「シー・シェパード」の「スティーブ・アーウィン」号が接近し、約1時間10分にわたって計4回、薬品入りの瓶6〜7個と白い粉の入った袋約10個を投げつけた。無線で警告したがやめなかったことから、日新丸に乗船している海上保安官が警告弾を7発投げた。【北川仁士、高橋昌紀】

 海上保安庁が日本の領海や排他的経済水域(EEZ)の外で警告弾を使用したのは初めてとみられる。シー・シェパードによる妨害は今年4回目で、今月3日には海上保安官ら3人が投げられた瓶で軽傷を負っており(威力業務妨害と傷害容疑で捜査中)、不正行為に強い態度で臨んだ。

 水産庁や海上保安庁によると、シー・シェパード側が投げた薬品は、強い臭気がある液体で酪酸とみられる。1時間近くたっても妨害行為をやめなかったため、海上保安官は警告弾を1時55分(日本時間1時25分)ごろに3発、約25分後に4発投げた。

 この警告弾は、破裂して大きな音響を出すもので、7発の破裂場所は、▽ス号の甲板の上空約5メートル(5発)▽同上空約3メートル(1発)▽左舷側の甲板上(1発)−−だった。海上保安庁は「全弾が人のいない安全な場所で音響を発しており、乗員が負傷するような状況はない」と説明している。

 また、水産庁は今回の妨害に関して「シー・シェパード側は事前から撮影しており、募金集めのための映像作りが目的では」と話している。

 ◇「警告弾は正当」−−国交相コメント

 海上保安庁を所管する冬柴鉄三国土交通相は「調査は国際捕鯨取締条約に従って、正当に実施しているもので、妨害活動は大変遺憾だ。再三の警告にもかかわらず行われた妨害行為に対して、海上保安官が警告弾を使用したが、これは、国内の通常の業務でも用いられているものであると聞いている。正当な行為であり、適切な対応であった」とコメントを出した。

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 ■ことば

 ◇海上保安庁の警告弾

 ソフトボールほどの大きさの手投げ式。ひもを引っ張った後に投げると、数秒後に空中で火薬により破裂して大きな音が響く。違法操業の外国漁船の取り締まりなどの際、逃走を停止させる目的などで使用しており、音を出すもののほか、閃光(せんこう)を発するものやペイントで着色するものもある。

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 ◆シー・シェパードによる妨害活動◆

 <07年>

 2月 9日 調査捕鯨船「日新丸」が南極海で酪酸入りの瓶を投げつけられ、乗組員2人が顔に軽傷
 
   12日 「海幸丸」が南極海でスクリューに網を投げられ、妨害される

 <08年>

 1月15日 「第2勇新丸」が、南極海で活動を妨害した英国人、豪州人メンバー2人を拘束

   18日 「第3勇新丸」が南極海で酪酸入りの瓶を投げつけられる

 3月 3日 「日新丸」が南極海で薬品入りの瓶を100個以上投げつけられ、乗組員と海上保安官3人が目に軽傷。海上保安庁が威力業務妨害と傷害容疑で捜査

    7日 「日新丸」が南極海で、薬品入りの瓶などを投げつけられ、海上保安官が警告弾7発を使用



 調査捕鯨妨害:「日本側が発砲、チョッキに銃弾」抗議船側が主張 豪が双方を非難  毎日新聞 2008年3月8日 東京朝刊

 http://mainichi.jp/select/world/archive/news/2008/03/08/20080308ddm041040029000c.html 

 【ジャカルタ井田純】「シー・シェパード」抗議船のポール・ワトソン船長は7日、オーストラリアのABC放送に、日本の捕鯨船側から発砲を受けたと主張した。ワトソン船長は「胸のあたりに衝撃を受けた。着ていた防弾チョッキに銃弾が撃ち込まれていた」と語った。また、別の乗組員が日本側の警告弾で軽傷を負ったと述べた。

 オーストラリアのスミス外相は7日、声明を発表。日本側から在日豪州大使館に「警告弾が3回発射された」との連絡があったことを明らかにし、「いかなる船の乗組員によるものであれ、公海上で他者を負傷させる行為、または負傷させる可能性がある行為を強く非難する」と表明。「すべての抗議船、捕鯨船を含む全関係者」に自制を求めた。

・3月7日(金) またまた環境テロリスト・シーシェパードによる調査捕鯨妨害が。 刑務所にぶちこまないと止まないと思うけどなあ。

 調査捕鯨妨害:南極海でまたも 日本側は警告弾投げる 毎日新聞 2008年3月7日 20時29分 (最終更新時間 3月8日 0時56分)

 http://mainichi.jp/select/world/news/20080308k0000m040079000c.html 

 水産庁に入った連絡によると、7日午後1時すぎ(日本時間午後0時半すぎ)、南極海を航行中だった調査捕鯨母船「日新丸」に、米国の反捕鯨団体「シー・シェパード」の「スティーブ・アーウィン」号が接近し、約1時間10分にわたって計4回、薬品入りの瓶6〜7個と白い粉の入った袋約10個を投げつけた。無線で警告したがやめなかったことから、日新丸に乗船している海上保安官が警告弾を7発投げた。【北川仁士、高橋昌紀】

 海上保安庁が日本の領海や排他的経済水域(EEZ)の外で警告弾を使用したのは初めてとみられる。シー・シェパードによる妨害は今年4回目で、今月3日には海上保安官ら3人が投げられた瓶で軽傷を負っており(威力業務妨害と傷害容疑で捜査中)、不正行為に強い態度で臨んだ。

 水産庁や海上保安庁によると、シー・シェパード側が投げた薬品は、強い臭気がある液体で酪酸とみられる。1時間近くたっても妨害行為をやめなかったため、海上保安官は警告弾を1時55分(日本時間1時25分)ごろに3発、約25分後に4発投げた。

 この警告弾は、破裂して大きな音響を出すもので、7発の破裂場所は、▽ス号の甲板の上空約5メートル(5発)▽同上空約3メートル(1発)▽左舷側の甲板上(1発)−−だった。海上保安庁は「全弾が人のいない安全な場所で音響を発しており、乗員が負傷するような状況はない」と説明している。

 また、水産庁は今回の妨害に関して「シー・シェパード側は事前から撮影しており、募金集めのための映像作りが目的では」と話している。

 海上保安庁を所管する冬柴鉄三国土交通相は「調査は国際捕鯨取締条約に従って、正当に実施しているもので、妨害活動は大変遺憾だ。再三の警告にもかかわらず行われた妨害行為に対して、海上保安官が警告弾を使用したが、これは、国内の通常の業務でも用いられているものであると聞いている。正当な行為であり、適切な対応であった」とコメントを出した。

    *     *     *

 本日の産経新聞1面のコラム 「産経抄」 が捕鯨問題に言及している。

 http://sankei.jp.msn.com/life/environment/080307/env0803070334000-n1.htm 

 米国にあるジョン万次郎ゆかりの家を日本の団体が買い取る計画が持ち上がっている。万次郎らを漂流先の孤島から救ったホイットフィールド船長の旧宅である。荒れ果てて売りに出されているのを取得し、日米の「友好記念館」とする予定だという。

 ▼この船長というのが、太っ腹で心の広い人物だったらしい。漂流民の中でも聡明(そうめい)な少年だった万次郎をかわいがり、自宅のあるマサチューセッツ州フェアヘーブンという町へ連れて帰った。ここで万次郎に英語や数学、航海術などを徹底して学ばせたのだ。

 ▼幕末のころである。この奇跡的ともいえるできごとが開国後の日米関係発展に役立ったことは言うまでもない。その意味で船長宅を記念館にする計画には心温まる気がする。だが忘れてならないのは、船長が指揮したジョン・ハウランド号が捕鯨船だったという事実だ。

 ▼万次郎たちを助けたのも捕鯨の途中だった。1回の航海で数百頭を捕獲していたといわれる。万次郎の生涯を描いた津本陽氏の『椿と花水木』には、港町であるフェアヘーブンの当時の華やぎが登場する。それも捕鯨によるところが大きかったのかもしれない。

 ▼当時の米国はまぎれもない捕鯨国だった。文芸評論家の佐伯彰一氏は本紙連載『地球日本史』の中で、ペリー艦隊が日本にきた目的として、捕鯨船の補給基地を確保することがあったとする見方を紹介している。日米関係樹立の陰に「捕鯨」もあったといえるのだ。

 ▼それから約160年後、米国の環境保護団体の船が日本の調査捕鯨を妨害している。公海上で薬品を投げつけるひどさである。いったい自国の捕鯨の歴史をどう考えているのだろう。「時代が変わった」だけで、済まされることではないはずだ。

 なお、産経新聞の生活欄に毎週木曜日に連載されている石野伸子記者による 「お江戸単身ぐらし」 というコラムがあるが、ここに昨日、3月6日に鯨料理に関する文章が載った。 以下のとおり。

 http://sankei.jp.msn.com/life/trend/080306/trd0803060800002-n1.htm

  http://sankei.jp.msn.com/life/trend/080306/trd0803060800002-n2.htm 

 東京・麹町といえば、皇居に近い元お屋敷街。この麹町にある会員制サロン 「KURIKURI」 から1周年記念パーティーのお知らせがきた。 実はワタクシ、ここの開設以来の会員だ。

 お酒も飲めないのに会員になっているにはワケがある。 「KURIKURI」 のママ、栗原香代子さん(57)とは妙なご縁がある。

 栗原さんは長らく情報誌の編集にたずさわっていたが、起業を志して一念発起。2年前に退社、1年間の準備をへて開店にこぎつけた。 これからは熟年世代が気持ちよく集える会員制サロンの時代、全国各地からおいしいものを取り寄せ 「食にこだわる世代」 をひきつける作戦をたてた。

 2年前、団塊世代の女性を取材していたとき、元気のいい女性がいると聞き取材した。 まだ店は影も形もなかったが、着実に計画を実行し、開店案内がきた。 「生き生きできる60歳をめざして行動した」 という心意気に賛同。 同世代への応援の意味もこめて会員になった。 「ちょっと私、いいところを知っているのよ」 なんて格好いいじゃないですか。

 まあそんなしゃれた使い方もできず、ガツガツと食べ歩くばかりだが、この店で最近、クジラ料理を出し始めたのにはワタクシがちょっとかかわった。以前、この欄で 「クジラ食文化を守る会」 (会長・小泉武夫さん) に参加したことを書いたが、これがきっかけで捕鯨関係の人と知り合いになり、浅草にあるクジラ料理専門店にお招きにあずかった。お知り合いとご一緒にどうぞ、といわれ栗原ママに声をかけた。

 何かお店の役に立つかもしれないという予感はぴったり当たり、この1月には店でクジラパーティーを開催。そのとき、会員たちにも好評だったことからシェフが研究を続け、この2月から竜田揚げ、サイコロステーキ、ベーコン、クジラのカルパッチョサラダなど多彩なクジラメニューが店に加わったというわけ。 「石野さんのおかげです」 なんて言われてちょっと鼻高々。

 オープン1年。編集者の顔から麹町のやり手ママの顔に美しく変身した栗原さんの姿を見に、1周年にはぜひ参加しなくてはいけないな。 (編集委員・石野伸子)

・3月6日(木)  環境テロリスト・シーシェパードによる傷害事件の続き。

<捕鯨調査船>所有会社が妨害の反捕鯨団体を告訴へ  3月5日23時21分配信 毎日新聞

 http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080305-00000160-mai-soci

 南極海で日本鯨類研究所の調査船が反捕鯨団体「シー・シェパード」からの妨害を受けていることから、調査船を所有する「共同船舶」(東京都中央区)は5日、艦船侵入や威力業務妨害の疑いで海上保安庁に告訴する方針を決めた。今年に入って3件の妨害があり、同社はどれを告訴対象とするか検討している。

 妨害行為は、▽1月15日に悪臭を放つ酪酸の入った瓶を「第2勇新丸」に投げ入れ、豪州人と英国人の活動家2人が船に乗り込んだ▽同18日、「第3勇新丸」に酪酸入り瓶を投げつけた▽今月3日に母船「日新丸」に酪酸入り瓶を100個以上投げ、警備の海上保安官ら3人が軽傷を負った。3日の事件について海上保安庁は既に、威力業務妨害と傷害容疑で捜査を始めている。【北川仁士】

・3月5日(水) 環境テロリスト・シーシェパードによる調査捕鯨妨害事件の続き。 インターネットニュースより。

 調査捕鯨妨害:政府、IWCで議題に 再発防止を主張へ  毎日新聞 2008年3月5日 東京朝刊

 http://mainichi.jp/select/jiken/news/20080305ddm003040039000c.html 

 政府は南極海で日本の調査捕鯨に対し反捕鯨団体「シー・シェパード」による妨害行為で負傷者が出た事態を受け、抗議船の旗国であるオランダと母港があるオーストラリアに抗議し、再発防止策の徹底を求めた。6日からロンドンで始まる国際捕鯨委員会(IWC)「中間会合」でも妨害活動を急きょ議題とし、再発防止の必要性を訴える方針だ。

 国際世論も考慮し妨害問題で必ずしも先鋭的な態度を政府は取ってこなかった。しかし、「妨害行為は目に余る。日本はもっと毅然(きぜん)とした対応をすべきだ」(二階俊博・自民党総務会長)との指摘が与党から出ている。このため国内の反発も配慮、中間会合で提起することにした。高村正彦外相は4日の会見で「暴力で主張を通そうとはとんでもない。度が過ぎている」と述べ、批判を強めた。政府は3日、「捕鯨セミナー」で、小野寺五典副外相が遺憾の意を表明。外務省の小田部陽一経済局長らがオランダ、豪州両大使に抗議を申し入れた。IWCの中間会合でも「悪質な妨害行為の実態を明らかにする」(外務省幹部)考えだ。【位川一郎、鵜塚健】

 調査捕鯨の妨害船、酪酸入り瓶発射をビデオで確認  3月5日0時44分配信 読売新聞

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080305-00000000-yom-soci 

 日本の調査捕鯨母船「日新丸」が米国の環境保護団体に妨害を受けた事件で、当時の状況がビデオ映像で確認された。

 環境保護団体「シー・シェパード」の抗議船の甲板に設置された筒状の発射装置からは、日新丸に向けて酪酸入りの瓶が何度も発射され、白煙を上げていた。

  *   *   *

  本日の毎日新聞は 「社説」 に 「暴力に訴えて何が自然保護か」 を掲載し、「その主張の如何を問わず、暴力でそれを押し通そうとすることには絶対にくみし得ない」 と述べた。

 http://mainichi.jp/select/opinion/editorial/news/20080305ddm005070058000c.html

  本日の産経新聞は 「主張」 (他紙の社説に当たる) に 「悪質な妨害活動は摘発を」 を掲載し、「調査捕鯨は、国際捕鯨取締条約に基づく正当な活動」 「海保による捜査は、当然」 と述べた。

 http://sankei.jp.msn.com/life/environment/080305/env0803050336002-n1.htm

  本日の読売新聞は 「社説」 に 「調査捕鯨妨害 まるで海賊行為ではないか」を掲載し、「日本の調査捕鯨は、国際捕鯨委員会も認める正当な活動だ。一部環境保護団体が、捕鯨船に薬品入りのビンなどを投げ込んだが、悪質な妨害行為として許すわけにはいかない」 と述べた。

 http://www.yomiuri.co.jp/editorial/news/20080304-OYT1T00728.htm?from=any

・3月4日(火) 環境テロリスト・シーシェパードによる傷害事件の続き。

 捕鯨船妨害:相次ぐ攻撃で海保が捜査へ  毎日新聞 2008年3月4日 1時08分

 http://mainichi.jp/select/jiken/news/20080304k0000m040141000c.html 

 調査捕鯨船「日新丸」が南極海で反捕鯨団体「シー・シェパード」のメンバーから薬品入りの瓶を投げ入れられ、3人が負傷した事件で、海上保安庁は3日、威力業務妨害と傷害容疑で捜査を始めた。日本の調査捕鯨への妨害に対して海保が捜査に乗り出すのは初めて。警視庁公安部とも連携し、瓶を投げたメンバーの特定などを進める。

 水産庁によると、3日午前7時10分(日本時間)ごろ、団体のメンバーが乗船した「スティーブ・アーウィン」号が日新丸に接近。脂肪酸の一種の酪酸とみられる薬品入りの瓶と白い粉の入った袋計100個以上を投げつけた。中の液体が、警備のため日新丸に乗船している海上保安官や乗組員計3人の目に入り、軽傷を負った。

 同団体は昨年2月9日にも、日新丸に薬品入りの瓶などを投げつける妨害をしていた。今後、海上保安庁と警視庁は外務省を通じ、アーウィン号が船籍を置くオランダ政府に対し、捜査協力を求める方針。

 調査捕鯨妨害:海保が初の捜査 オランダに協力要請へ  毎日新聞 2008年3月4日 東京朝刊

http://mainichi.jp/select/world/news/20080304ddm012040127000c.html 

 調査捕鯨船「日新丸」が南極海で反捕鯨団体「シー・シェパード」のメンバーから薬品入りの瓶を投げ入れられ、3人が負傷した事件で、海上保安庁は3日、威力業務妨害と傷害容疑で捜査を始めた。日本の調査捕鯨への妨害に対して海保が捜査に乗り出すのは初めて。警視庁公安部と情報交換を進め、瓶を投げたメンバーの特定などを進める。

 水産庁によると、3日午前7時10分(日本時間)ごろ、団体のメンバーが乗船した「スティーブ・アーウィン」号が日新丸に接近。脂肪酸の一種の酪酸とみられる薬品入りの瓶と白い粉の入った袋計100個以上を投げつけた。中の液体が、警備のため日新丸に乗船している海上保安官や乗組員計3人の目に入り、軽傷を負った。

 同団体は昨年2月9日にも、日新丸に薬品入りの瓶などを投げつけていた。今後、海上保安庁は外務省を通じ、アーウィン号が船籍を置くオランダ政府に対し、捜査協力を求める方針。

 捕鯨船妨害:政府が旗国・オランダと母港の豪州に抗議  毎日新聞 2008年3月4日 19時57分 

 http://mainichi.jp/select/seiji/news/20080305k0000m010069000c.html 

 政府は南極海で日本の調査捕鯨に対し反捕鯨団体「シー・シェパード」による妨害行為で負傷者が出た事態を受け、抗議船の旗国であるオランダと母港があるオーストラリアに抗議し、再発防止策の徹底を求めた。6日からロンドンで始まる国際捕鯨委員会(IWC)「中間会合」でも妨害活動を急きょ議題とし、再発防止の必要性を訴える方針だ。

 国際世論も考慮し妨害問題で必ずしも先鋭的な態度を政府は取ってこなかった。しかし、「妨害行為は目に余る。日本はもっと毅然(きぜん)とした対応をすべきだ」(二階俊博・自民党総務会長)との指摘が与党から出ている。このため国内の反発も配慮、中間会合で提起することにした。高村正彦外相は4日の記者会見で「公海上で合法的にやっていることに、暴力で主張を通そうとはとんでもない。度が過ぎている」と述べ、批判を強めた。

 政府は抗議船の妨害行為が発生した3日、捕鯨への理解を求める「捕鯨セミナー」の席上、小野寺五典副外相が遺憾の意を表明。外務省の小田部陽一経済局長らがオランダ、豪州両大使に強く抗議を申し入れた。IWCは近年、捕鯨支持国と反捕鯨国との対立が深まり議論が停滞しているが、6日からの中間会合でも「悪質な妨害行為の実態を明らかにし、調査捕鯨をアピールする良い機会としたい」(外務省幹部)考えだ。【位川一郎、鵜塚健】


・3月3日(月) 
環境テロリスト・シーシェパードが日本の調査捕鯨船に薬品入りの瓶を投げつけ、船員3人を負傷させた。 さすがの反捕鯨国オーストラリアの外相もこれは避難せざるを得なかったようだ。 毎日新聞インターネット・ニュースより。

 捕鯨船妨害:シー・シェパードが薬品瓶 日新丸の3人負傷  毎日新聞 2008年3月3日 12時05分

 http://mainichi.jp/select/jiken/news/20080303k0000e040055000c.html 

 水産庁は3日、調査捕鯨船「日新丸」が南極海で、反捕鯨団体「シー・シェパード」のメンバーから酪酸とみられる薬品入りの瓶を投げ入れられ、乗組員ら3人が目に軽傷を負ったと発表した。 

 水産庁によると、午前7時10分(日本時間)ごろ「スティーブ・アーウィン」号が接近し、瓶と白い粉の入った袋計100個以上を投げてきた。中の液体が、警備のため乗船している海上保安官や乗組員計3人の目に入ったという。酪酸は脂肪酸の一種で、強い異臭を持つ。

 シー・シェパードによる妨害は今年3度目。1月には調査捕鯨船に乗り込んだ同団体メンバー2人を日本側が一時拘束した。【北川仁士】

 捕鯨船妨害:「不当で許しがたい行為」…町村信孝官房長官  毎日新聞 2008年3月3日 13時15分

 http://mainichi.jp/select/jiken/news/20080303k0000e010073000c.html 

 町村信孝官房長官は3日午前の記者会見で、反捕鯨団体「シーシェパード」による調査捕鯨船「日新丸」への妨害行為について、「公海上で合法的な活動をしているわが国の船舶、乗組員に不当な危害を与えようとするもので、許しがたい行為だ。現に負傷者が出ている」と厳しく非難した。町村氏は、同団体の船舶の旗国であるオランダ政府に対し、国内法に基づいて再発防止に向けた有効な措置を講じるよう近く申し入れる方針を明らかにした。【坂口裕彦】


 捕鯨船妨害:乗組員負傷事件で豪外相が非難  毎日新聞 2008年3月3日 19時23分

 http://mainichi.jp/select/world/asia/news/20080304k0000m030041000c.html 

 【ジャカルタ井田純】反捕鯨団体「シー・シェパード」の妨害により日本の調査捕鯨船「日新丸」の乗組員が負傷した事件で、オーストラリアのスミス外相は3日、「公海上で他者を負傷させるような行為を強く非難する」との声明を発表した。

 一方、反捕鯨団体側は声明で「無害の薬品を用いた『非暴力的』行為により、違法な捕鯨を妨害した」と主張した。同団体は、1月にメンバーが「第2勇新丸」に乗り込んだ際に、追尾のための発信機を設置した、と述べている。

 豪政府は先月末に巡視船による調査捕鯨の監視活動を終了し、これに伴い、「豪政府は今後、深刻な事態が生じても直ちには対応できない」と表明していた。反捕鯨の立場を取る豪政府は1日、捕鯨を伴わない新たな調査活動案を国際捕鯨委員会に提案する考えを示し、日本の調査捕鯨を中止に追い込む姿勢を強めている。

・2月26日(火) 毎日新聞インターネットニュースより。 動物保護団体は、人間の暮らしよりゾウのほうが大事なんだろうなあ。

 http://mainichi.jp/select/world/europe/news/20080226k0000e030061000c.html 

 ゾウ: 増えすぎ南アで間引き再開へ 動物保護団体は反発

 英BBC放送などによると、南アフリカ政府は25日、ゾウが増えすぎたため頭数を抑える必要があるとして、5月1日から十数年ぶりにゾウの間引きを許可することを明らかにした。動物保護団体は早くも猛反発している。

 南アでは1990年代半ばにゾウの間引きが禁止になったが、頭数が当時の約8000頭から約2万頭へと急増。ゾウが人を襲ったり穀物や飲料水を奪ったりするなどの被害が生息地近くの住民から報告されていた。

 間引きに反対する動物保護団体は今後、観光客にボイコットを呼び掛けるほか、訴訟も辞さない構えという。

 ファンスカルクビック環境・観光相は25日に公表した声明文で、「間引きはあくまで最後の手段。それ以外にもゾウの(人が住まない地域への)移動や避妊といった手段も取るだろう」と弁明した。

 アフリカゾウは象牙目当ての密猟や密輸が相次ぎ個体数が急減。89年にはワシントン条約で象牙の取引が禁止された。南アで頭数が急増している背景には、密猟・密輸を防止する近年の保護政策が奏功していることが挙げられる。
 (共同) 毎日新聞 2008年2月26日 12時09分

・2月24日(日) David Stevensonという方から私宛てにメールをいただいた。 東京で会社員をしている方で、高校の頃から捕鯨問題に関心があり、鯨肉の在庫についてご自分のブログに記事を書いているので参考にして欲しいとのこと (ただし英語)。 鯨肉の在庫が増えているというニュースは、特に反捕鯨論者から流されることが多いが、Stevenson氏によれば在庫も増えているが出荷量も増えているとのことである。

 http://david-in-tokyo.blogspot.com/search/label/stockpile%20figures 

 なお、氏のメールに私は以下のようにお答えしておいた。

 鯨肉の在庫の問題ですが、基本的には一度商業捕鯨を中止して鯨肉が貴重品になり、高価になってしまって、普通の人間の口にはなかなか入らなくなったためだと思います。私のサイトにも書いてありますが、1980年代初め頃はスーパーでふつうに鯨肉のカツが売られており、値段も安く、決して高級品ではありませんでした。
 食生活は習慣によるところが大きいため、今の若い人は鯨肉を食べた経験がなかったり、或いはあっても習慣になっていないので値段が高ければ買わない、という場合が多いわけでしょう。ただ、一時期は鯨肉というと大和煮の缶詰か鯨ベーコン、或いは鯨料理専門店での料理くらいしかなくなっていたのが、最近は鯨肉を食べられる料理屋も増えているので、今後需要が増える可能性もあるでしょうし、仮に商業捕鯨が復活して鯨肉の値段が安くなれば現在の状況が変化する可能性は十分あると思います。

・2月16日(土)   朝日新聞インターネットニュースより。  捕鯨問題には直接関係ないが、野生動物と漁民の関係では類似しているようだ。

 http://www.asahi.com/life/update/0216/TKY200802160091.html 

 ゴマちゃん、なぜ来るの 北の日本海で急増   2008年02月16日13時30分

 北海道北部の日本海でゴマフアザラシが増えている。潮が引いた岩礁などに数百頭が乗り上げ、まるで楽園だ。毎年秋になると北の海から来遊し、春には大半が戻っていくが、食欲旺盛で漁業者との摩擦は絶えない。急増の原因ははっきりしないが、研究者からは温暖化による流氷の減少などを指摘する声があがっている。

 「400頭はいますね。12月から1月が最も多いんですよ」。牧場のアルバイトで生計をたてながら焼尻(やぎしり)島で観察を続ける河野康雄さん(42)は、島東部の岩礁を指さす。体育館ほどの広さの新九郎岩を埋め尽くすようにゴマフアザラシが寝ころび、毛を乾かしている。

 観察は6年前に始め、1日の最大観察数は03〜04年が274頭、その後、440頭、390頭、424頭と推移し、今冬は557頭(12月24日)に。妊娠中のメスとオスの成獣の多くが2月にいったん姿を消すが、再び来遊し、春にかけて減っていくという。

 焼尻島より北の稚内の抜海港や礼文島もほぼ同じ状況だ。NPO法人北の海の動物センター(網走市)が03年から毎冬2〜3月に道内25地域で一斉に生息状況を調査しているが、日本海での増加はどこも著しい。

 ゴマフアザラシは毎年3〜4月に流氷の上で出産し、育児期を経てすぐに交尾に入る。夏場はサハリンなど北の海で過ごし、秋からまた来遊してくる。出産や繁殖に流氷が必要なため、かつてはオホーツク海が主な来遊場所だった。

 河野さんは「焼尻はエサなどの面で居心地がいいのだろう。でも北の海の全体状況がわからないと、日本海への来遊の原因はわからない。ロシアの学者と合同で調査できれば」という。

 ●食事、毎回5キロ

 漫画「少年アシベ」で巻き起こった「ゴマちゃん」ブームの影響もあって、来遊地では観光資源にもなっているが、漁業者にとっては脅威だ。好物はタラやカレイ、サケ、ニシン、タコなど。1頭が1回の食事で5キロ前後も食べるといわれ、定置網や刺し網を壊し、中の魚を食べる。

 駆除が道の許可制になった04年と05年に駆除申請したのはオホーツク海側の羅臼漁協だけだったが、06年には焼尻漁協、07年には日本海に面した道南の島牧村が加わり3漁協・自治体に。

 焼尻漁協は「警戒心が強く、銃声が聞こえると一斉に海に入るから、思うようにいかない。少ない時はよかったが、いまは可愛いとばかりも言っていられない。うまく共生できればいいが」と言う。

 70年代半ばまではロシア(旧ソ連)と日本が毛皮や肉を求めてオホーツク海でゴマフアザラシを大量に捕っていた。いまは大がかりな猟はない。最近は道東部の風蓮湖や野付半島だけでなく、日本海側でもわずかだが夏季の定住が増えてきた。今後、道内への来遊がますます増え、繁殖地になる可能性がある。

 ●流氷域原因か

 北の海の動物センター理事の小林万里・東京農大講師(39)は「流氷の減少で冬場に宗谷海峡が通りやすくなり、日本海側への回遊が容易になったのだろう。大量捕獲がなくなり魚を育む流氷も減った。北の海では上陸場やエサの競争が激しくなり、ますます日本海側への来遊が増えるかもしれない」と話す。

 〈ゴマフアザラシ〉

 ベーリング海やオホーツク海を中心に北の海に分布する海棲哺乳(かいせいほにゅう)類。灰色の背面に散らばる黒いまだら模様が特徴で、寿命は30年前後とされる。鳥獣保護法の改正(03年4月施行)でゼニガタ、クラカケ、アゴヒゲ、ワモンのアザラシ4種とともに保護動物に。

・2月12日(火) 扶桑社よりムック本として 『別冊正論 09 論戦布告――今こそNOと言える日本へ』 が出た。 ここには、捕鯨問題関連の論考が2本収録されている。 堀武昭 「反捕鯨の「国際」世論といかに渡り合うか」 と、佐々木正明 「反捕鯨団体「シーシェパード」の仮面を剥ぐ」 である。 特に後者は先日南極海で日本の調査捕鯨船への悪質な妨害行為を仕掛けた環境テロリスト 「シーシェパード」 の内実などについて書いていて、参考になる。

・2月5日(火) ちょっと遅れた紹介だが、2月2日付け産経新聞によれば、NZのクラーク首相が日本の調査捕鯨を批判し、「空軍機がパトロールしている(南極海の)海域で船団を発見した場合、撮影した写真を公表する」 と述べた。 妨害を続ける環境保護団体にとっては、船団の居場所を特定する手がかりになる。

 一方、来日しているオーストラリアのスミス外相は日本の調査捕鯨をあらためて批判した。

・2月4日(月) 本日の産経新聞は、日本の調査捕鯨を妨害しているシーシェパードの行為について、警視庁公安部が威力業務妨害容疑などでの立件を視野に入れて捜査していると伝えた。

 昨年2月に行われた妨害行為が対象で、その際には乗務員2名がシーシェパードにより投げられた薬品を浴びて顔に火傷をおっている。 また鯨の解体作業がこれにより中断することになった。 また、船をぶつける行為によって目視専門船の左舷の手すりがゆがむなどの被害が出ている。

 国連海洋法条約に基づき、公海上の犯罪は船籍国に捜査管轄権があるので、公安部は被害を受けた船の所有会社などから被害状況を聴取した。 また活動家の特定作業も進めている。

 活動かが特定され滞在国が明らかになれば、国際手配をしたり、シージャック防止条約に基づく身柄引き渡しを検討する見通し。

 シーシェパードは5年前に和歌山県で捕鯨用の網を切ったために、同団体役員の米国人と写真家のオランダ人が威力業務妨害容疑で和歌山県警に逮捕され、罰金刑を受けている。

・1月30日(水) 本日の毎日新聞に奇妙な記事が載った。 記事と言っても、「企画特集」 という、記事とも広告ともつかないものなのだが。

 元・毎日新聞記者で現・早大教授の原剛によるロジャー・ペインへのインタビューという体裁の記事が見開きで上半分に載り、下半分にはJR東日本が広告を載せている。

 記事の内容は、要するに鯨の体は化学物質や重金属で汚染されており、鯨のみならずそれを食べた人体にも悪影響があるであろうレベルに達しているというものだ。

 この記事、はっきりそうとは謳っていないが、要するに反捕鯨をカモフラージュしながら訴えていると見ていいだろう。 

 たしかに鯨の汚染は重要な問題だが、少なくとも市場に出回る鯨肉は汚染度が一定レベルを超えないようになっているのだし、それでも危ないと言うなら、鯨だけでなく一般の魚介類も危ないのである。 実際、鯨と同じ程度に汚染されている魚介類はある。

 だから、肝心なのは、海洋の汚染で鯨やそれを食べた人間が害を受けるぞと言い募ることではなく、海洋を清浄化するように訴えることなのである。

 ところが、鯨や人間が滅びることだけを言い募るこの 「企画特集」 は、裏の意図が見え見えで、しらけてしまう。

 それは、ここに登場する人物の正体を知っていればいっそう鮮明に見えてくることだ。 

 ロジャー・ペインはかねてから反捕鯨的な本を執筆していることで有名で、邦訳も出ている。 いや、そこでは、ありとあらゆる生物の生きる権利を擁護しているのであるが、なぜか鯨以外の動物を殺すのを批判することはせず、捕鯨だけを非難しているのである。 要するに支離滅裂なマッドサイエンティストというに近いのだ。 この点については、私の 「反捕鯨の病理学(3)」 をごらんいただきたい。

 一方、聞き手の原剛はといえば、かつて 『ザ・クジラ』 という本を出したことで知られている。 これは一時期、日本の反捕鯨派のバイブル的な書物であったが、現在では内容的に古びてしまっている。 具体的には、1972年の国連人間環境会議で反捕鯨の決議がなぜなされたのか、というところで、中立を保つべき議長役の人間が実は反捕鯨派の肝いりで送り込まれた人間だったことが、梅崎義人 『環境保護運動の虚像』 により明らかにされたため、その点に触れずに、あたかも決議が純粋に中立的になされたかのごとくに論述した原剛のこの本はその存在理由を失ってしまっているのだ。

 つまり、今回の毎日新聞のこの「企画特集」は、すでにマッドになった老科学者や、著書の内容が時代に追い越されてしまったジャーナリストの悪あがきとでもいうようなもので、こういう変な記事を、意見広告でもなく、ふつうの記事でもなく載せる毎日新聞、および広告主のJR東日本は、その見識を問われても仕方があるまい。

・1月28日(月) 本日の産経新聞は1面トップに 「捕鯨船団狙う過激団体、豪・NZが”後方支援”」 という記事を掲載した。

 ここでは、暴力的な行為をしかけるシー・シェパードを事実上、オーストラリアとNZが支援しており、両国の住民たちも寄付をするなどして同団体の過激な行動を応援している実態があると指摘している。 シーシェパードの船は豪西海岸のフリーマントルを母港としており、そこはかつて日本の捕鯨船も給油で立ち寄ったことがあるが、現在の市長は日本の捕鯨を批判してシーシェパードの船を受け入れると表明している。 そして同市長みずから船長と握手した写真を掲げているという。 同じく妨害行為を行っているグリーンピースについても、オーストラリアは元グリーンピース理事のピーター・ギャレットを環境相に抜擢するなど、政府のグリーンピース寄りは鮮明になっているという。

・1月25日(金) 本日の毎日新聞は 「世界の目」 欄に元駐日オーストラリア大使ロードン・ダルリンプルの 「捕鯨の漸減こそ日本の国益だ」 を掲載した。 以下、その一部を私の批判的なコメント付きで紹介する。 ダルリンプル氏は、捕鯨を中止すべき理由として以下のように述べている。

 《クジラは野生動物で自然の象徴だ。 意思伝達でき、洗練された頭脳がある。 ホエールウオッチングに行った友達の手紙には 「魔法だ。 授乳を見た。 鯨は好奇心と知能があり近づいてきた」 とある。これは豪日の深い文化的な差異を示唆する。》

  コメント→ 「自然の象徴」 がアプリオリに決まっているわけがない。 象徴とは宗教的文化的な意味づけであり、ある人々にとってはそうであっても他者にとってはそうではない。 それが氏には分かっていない。 また鯨が他の動物に対して知能がとりわけで優れているという証拠は存在しない。 「友達の手紙」 も、その点でいささかも知性的ではない。 人間に寄ってくる野生動物は鯨だけではあるまい。 私――当サイト製作者――は北海道で野生の狐に寄ってこられる体験をしている。 動物とはそういうものなのである。 なのにどうして鯨に限って 「知能」 があると分かるのだろう。

 《もし自分が日本人ならきっと尋ねる。 ノルウェーの捕鯨には関心が低いのに、なぜ日本にはこれほど大きな抗議があるのかと。 豪州に限れば国際的な視野にノルウェーはほとんど見えないが、日本は大きく浮かび上がるからだ。》

 コメント→ これは日本人にとってあまりに説得性の乏しい答えであろう。 国際的に大きい存在というなら、アメリカのほうがはるかに大きく、そのアメリカもイヌイットに捕鯨をさせている。 しかもその対象は、資源量の少ないホッキョククジラなのである。 要するにオーストラリアの態度はダブルスタンダードの典型なのであって、白人の作った国家には文句を付けないが、アジア人国家には堂々と文句を付ける差別主義的体質なのだ、と見られて仕方があるまい。 そもそも、オーストラリアが元首とあおぐ女王陛下のいる英国も、60年代までは南極で捕鯨をしていたのである。 その頃何も言わないで、日本が捕鯨を続けると文句を言い始めるのでは、白豪主義健在と言われて当然であろう。 

・1月23日(水) (1) 本日の産経新聞は、日本の調査捕鯨船に対してオランダのグリーンピースが妨害行為を行ったと伝えた。 グリーンピースのメンバーは8人と見られ。大型ゴムボートのほか、妨害行為を刷瞑する別のボートの2隻で近づいてきたという。

 (2) 毎日新聞インターネットニュースより。

 http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080123-00000069-mai-pol

<調査捕鯨>グリーンピース妨害でオランダに要請 外務省  1月23日18時22分配信 毎日新聞

 外務省は23日、日本の調査捕鯨船が環境保護団体「グリーンピース」から燃料補給の際妨害を受けたことについて、同団体が乗り組んだ船の旗国、オランダに対し「許しがたい違法行為」として、再発防止の措置を講じるよう申し入れた。児玉和夫外務報道官が会見で明らかにした。

 調査捕鯨船に対する妨害行為は、反捕鯨団体「シー・シェパード」に次ぐもので、拘束されたメンバー2人のうち1人はオーストラリア人。高村正彦外相は22日、オーストラリアのクリーン貿易相との会談で「国内法に基づく適切な対応」を要請しており、今月31日に来日する同国のスミス外相との会談でも議題となる見通しだ。
 【上野央絵】  最終更新:1月23日18時22分

・1月21日(月) 本日の毎日新聞は 「発言箱」 欄に欧州総局の町田幸彦記者の 「捕鯨問題の説明責任」 を掲載した。

 ここで町田記者は次のように書いている。 ラテンアメリカの某国外交官と最近話をして、日本との交流を深めたいが捕鯨が難題になっていると言われ、町田記者が日本では鯨が食文化の一部になっていること、日本が捕鯨をしている鯨は生息数が十分であることを力説したところ、その外交官は 「そういう具体的な話ははじめて聞いた」 と言ったので、町田記者はびっくりしたという。

 ついで町田記者は、英国のBBCが環境団体グリーンピースによる日本捕鯨船の追跡中継を流していることを指摘して、まるで犯罪者扱いであり、某国外交官の言うように、日本の外交官がまず各国にきちんと説明すべきではないか、としている。

 以下、当サイト製作者の感想。 町田記者の言い分はもっともであり、日本の外交官にはこの点での努力が求められよう。 しかし、英国のBBCがやっていることも、一種差別主義的な英国放送界の体質を表したものであって、毎日新聞としても、ヨーロッパ・メディアの体質をリサーチするような記事を掲載してもらいたいとも思う。

・1月20日(日) 本日付け毎日新聞の報道によれば、反捕鯨団体シーシェパードは18日に日本の調査捕鯨船に薬品入りのビンを投げつけた。 臭気のある酪酸入りのビン10本ほどだったという。 けが人はなかった。

 また、本日付けの産経新聞は、「日曜日に書く」 欄にワシントン支局長・山本秀也の 「覚悟問われる日本の捕鯨」 を掲載した。

 ここで山本記者は、ニューヨークタイムズ紙の昨年4月1日の社説などを例に出して、日本の捕鯨に関する主張がアメリカのマスコミに取り上げられていないことを指摘し、従軍慰安婦問題との類似性があるとして、次のように結んでいる。

 日本が「国家の意思」として捕鯨をいsじする覚悟なら、「科学」と「法理」を武器に、対日包囲網の中でも堂々と主張し続けるしかあるまい。

・1月18日(金)  産経新聞インターネットニュースより。

 http://sankei.jp.msn.com/world/asia/080118/asi0801181130002-n1.htm 

 活動家、抗議船に帰還 今後も捕鯨妨害と米団体 2008.1.18 11:29

 南極海で調査捕鯨中の日本の第2勇新丸に、米環境保護団体シー・シェパードの男性活動家二人が侵入、拘束された事件で、オーストラリア税関の巡視船は18日午前、2人を同団体の抗議船に引き渡した。

 2人は同日未明(日本時間17日夜)、日本とオーストラリア両政府の合意に基づき、勇新丸から巡視船に移送されていた。オーストラリア警察は侵入事件の捜査を始めている。

 シー・シェパードの抗議船のワトソン船長は2人の帰還後、同国ABC放送などに「絶滅の危機にあるクジラを違法に捕獲している日本の捕鯨船はゾウやトラの密猟者と同じだ。今後も船の追尾や嫌がらせを続ける」と語った。ただ、今回のように日本船に侵入することはもうないだろうと述べた。
(共同)

・1月17日(木)  読売新聞にターネットニュースより。

http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20080117id22.htm

 捕鯨船侵入の活動家2人、豪政府が引き取る方針

 【シドニー=新居益】 オーストラリアのスミス外相は17日、豪ABCテレビで、南極海を航行中の日本の調査捕鯨船に侵入した環境保護団体「シー・シェパード」の活動家二人を、豪税関の監視船「オセアニック・バイキング」が引き取り、シー・シェパードの船に引き渡す方針を明らかにした。

 監視船は、捕鯨活動を撮影し、日本を国際法廷に提訴する目的で南極海に派遣され、現在は捕鯨船の近くを航行中という。
 (2008年1月17日20時36分 読売新聞)

    *     *     *

 昨日の毎日新聞と産経新聞は、時事通信による以下のニュースを伝えている。 昨日の朝日新聞インターネットニュース (3) との関連で読まれたい。

 オーストラリア連邦裁判所は環境保護団体ヒューマン・ソサイエティ・インターナショナル(HSI)の提訴を認め、日本の調査捕鯨を停止するよう命じる判決を下した。 ただ、南極海の領有権は豪州など一部の国が主張しているものの、国際的には認められておらず、判決にも強制力はない。

    *     *     *

 本日の毎日新聞と産経新聞は、昨日朝日新聞インターネットニュースで報じられたニュースを報道した。 特に産経新聞は1面にカラー写真を、さらに3面でもモノクロ写真を掲載して、現場の様子を生々しく報じている。

・1月16日(水)  (1) 朝日新聞インターネットニュースより。

 http://www.asahi.com/national/update/0115/TKY200801150421.html 

 調査捕鯨船に侵入、米活動家2人拘束 南極海航行中    2008年01月16日01時36分

 水産庁に入った連絡によると、日本時間15日午後4時ごろ、南極海を調査捕鯨で航行中の日本鯨類研究所の捕獲調査船、第2勇新丸(747トン)が、捕鯨に反対する米国の環境保護団体「シー・シェパード」の船によって妨害を受けた。男2人が調査船に乗り込んだため、男2人を不法侵入の疑いで拘束した。水産庁によると、調査捕鯨を巡って妨害工作が身柄拘束に至ったのは87年の調査開始以来初で、豪州などで反捕鯨運動が高まる中、調査船が襲撃を受けて反捕鯨派を拘束する異例の事態となった。

 同庁遠洋課などによると、第2勇新丸は目視で発見した鯨を最終的に捕獲するための船で、約20人の乗員が船内にいたが、けが人はなく、拘束した男2人にもけがはないという。

 昨年11月中旬に日本を出航した調査捕鯨の船団は普段、調査母船と2隻の目視専門船、3隻の捕獲調査船の計6隻で航行。この日は母船が別の環境団体の船の追跡を受けて離れた海域に逃れ、計5隻で航行中だった。妨害工作の警戒にあたっていた第2勇新丸がシー・シェパードの船を発見し、おとりとなって、ほかの4隻を先に避難させたという。

 男2人は船からゴムボートに乗り換えて第2勇新丸に近づき、スクリューを狙ってロープを投げたり、液体入りの瓶を投げ入れたりした後、船内に侵入した。身柄拘束後は抵抗することなく、現在は船室で保護しているという。同庁によると、公海上で制止を振り切って日本国籍の船に侵入した場合は刑法の不法侵入罪にあたり、現行犯逮捕が可能だという。ロープ1本がスクリューに絡まったが、航行に異常はないという。

 シー・シェパードは昨年2月にも調査母船、日新丸にロープや瓶を投げるなどの妨害工作をしたほか、一昨年も補給船に衝突するなどの妨害工作をしているという。


    ◇

 米環境保護団体「シー・シェパード」は15日、南極海で同団体の活動家2人が日本の調査捕鯨船に「人質に取られた」と主張する声明をホームページ上に発表した。

 これによると、豪州人活動家(28)と英国人活動家(35)が、「捕鯨活動が違法であるというメッセージを渡すために」第2勇新丸に乗り込んだところ、乗組員によって「暴行を受けた上、レーダーのマストに縛り付けられた」と主張している。

  *    *    *

 (2) 上の続報。 朝日新聞インターネットニュースより。

 http://www.asahi.com/international/update/0116/TKY200801160073.html 

 捕鯨船侵入で拘束の2人釈放へ 日本政府、意向伝える   2008年01月16日10時56分

 反捕鯨派の米国の環境保護団体「シー・シェパード」の活動家2人が南極海で日本鯨類研究所の捕獲調査船、第2勇新丸に侵入して身柄を拘束された事件で、政府は16日、2人に略奪などの悪意は見られないと判断して、釈放する方針を決めた。第2勇新丸の近くで待機しているシー・シェパードの船に無線などを通じて、第2勇新丸まで2人の身柄を引き取りに来るよう求めているが、応答はないという。

 水産庁などによると、拘束された豪州人(26)と英国人(35)の活動家2人は、それぞれ調査捕鯨の中止を求める英文の抗議文を携えており、犯罪や略奪目的で船に侵入したわけではないことを強調し、「抗議文を手渡しに来た」と説明。抗議文では豪州の連邦裁判所が豪州政府の許可のない日本の調査捕鯨は違法とし操業停止を命じたことを指摘しているという。

 同庁によると、身柄の引き渡しの際に再び妨害工作を受けるのを避けるため、引き渡しの方法や場所をシー・シェパードの船に伝えているが、日本時間16日午前11時時点で応答はないという。

 *    *    *

 (3) そのまた続報。 朝日新聞インターネットニュースより。

 http://www.asahi.com/politics/update/0116/TKY200801160132.html 

 捕鯨船妨害「強く非難」 町村官房長官    2008年01月16日12時08分

 町村官房長官は16日午前の記者会見で、日本の捕鯨船が環境保護団体「シー・シェパード」の男2人に妨害を受けたことについて「合法的な活動に対する誠に危険な行為で強く非難する」と述べた。

 また、町村氏は、オーストラリア連邦裁判所が国内法に基づき設定している「クジラ保護区」での日本の調査捕鯨船に対して操業停止を命じた問題について「南極大陸はどの国も領土主権を持たないというのが国際的なコンセンサスだ。誤った前提の判決は受け入れることはできない」と述べた。

・1月9日(水) Yahoo Japanニュースより。

 http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080109-00000061-zdn_n-sci 

 捕鯨めぐり日豪ネット摩擦 YouTube動画にコメント1万5000件

 1月9日16時34分配信 ITmediaニュース

 豪州の反捕鯨運動を批判する動画が昨年12月23日にYouTubeに投稿され、日豪で論争を引き起こしている。再生数は1月9日までで50万を超え、 1万5000以上のコメントが付いている。再生が50万を超えるYouTube動画は珍しくないが、1万以上のコメントが付くのは異例。

 豪州メディアの報道によると、豪州の外相が動画について、「動画は豪州政府の反捕鯨方針を覆すものではなく、日豪関係を傷つけるものでもない」 などと語ったという。

 動画は「白豪主義オーストラリアと反捕鯨」というタイトルで約10分間。豪州の人種差別問題やディンゴ(野犬の一種)の虐殺などについて画像や動画を、英語と日本語の解説文入りで紹介し、「豪州は日本人への差別意識から日本の捕鯨に反対している」 などと批判している。

 動画には日本語、英語でコメントが寄せられており、その内容は 「ディンゴ虐殺の残酷さに驚いた」 「それでも捕鯨はダメだと思う」 などさまざまだ。「2ちゃんねる」 ではこの動画について多数のスレッドが立ち、議論が盛り上がっている。

 豪州では複数のメディアがこの動画について報じている。 8日付けのABC (豪州の公共放送局) Webニュースによると、豪州の外相はこの動画について 「豪州政府の反捕鯨方針を覆すものではなく、日豪関係を傷つけるものでもない」 などとコメントしたという。

・1月8日(火) 本日付けの産経新聞の報道によれば、オーストラリアのスミス外相は七日、南極海での日本の調査捕鯨船団を監視する巡視船を今週、同国西部から出港させると発表した。 国際海洋法裁判所への提訴など法的手段をとる場合に備えた証拠収集を行う。 航空機による空からの監視も実施する。 

 外相はまた、動画投稿サイト 「ユーチューブ」 に最近、「捕鯨反対はオーストラリアの白人優越主義の表れ」 などと、同国を批判する匿名ビデオが掲載されたことについて、「不快感を覚える」 と語り、同国の反捕鯨の立場は揺るがないと述べた。

・1月4日(金) 日本捕鯨協会発行の 『勇魚通信 第32号』(2007年12月) が発行された。 主な記事を紹介しよう。

 ・日本の調査捕鯨船団に、あらたに第三勇新丸(742トン)が加わった。 2002年に完工した第二勇新丸にくわえて、新鋭キャッチャーボート全3隻が揃ったことになる。 第三勇新丸は2007年11月から始まった南極海鯨類捕獲調査に加わっている。

 ・若林正俊農林水産大臣は、EUや米国、豪州が日本の調査捕鯨に反発していることについて、「調査捕鯨は国際捕鯨取締条約上の規定で認められ、国際捕鯨委員会の正式な手続きを経て実施している。 ここは粛々と実施するべきである」 と述べた。 白須敏朗事務次官も、「日本の調査捕鯨からは鯨の資源管理に有用な多くの科学的情報が得られており、国際捕鯨委員会の科学委員会でも高い評価を受けている」 と明言した。

 ・近代捕鯨の基地として栄えた山口県下関市の市立大に、11月14日、全国の大学で初の鯨資料室がオープンした。 鯨を扱ってきた水産会社の情報や、論文などの図書類400点と、捕鯨船の警鐘や模型、鯨のヒゲの工芸品といった資料200点を収蔵している。 坂本紘二学長は、「水産都市・下関は近代捕鯨発祥の地でもあり、鯨は市の発展に大きく貢献してきた。 鯨に関するあらゆる資料を多く集め、鯨を考える拠点にしたい」 と語っている。

 ・アメリカ合衆国の国家海洋漁業局(NMFS)はこのほど、太平洋水域の距離3〜150カイリの排他的経済水域内で操業する流刺網漁船に対し、10月26日から3年間有効な、鯨類の混獲許可を発給したと発表した。 対象となるのは、カリフォルニア、オレゴン、ワシントン系ナガス鯨、マッコウクジラ、東部北太平洋系セミ鯨の3鯨種である。 これらの種は現在、米国の国内法 「絶滅の危機に瀕する種の法律」 と 「海洋性哺乳動物保護法」 で保護されている。 日本の水産庁によれば、今回の措置はこれら3鯨種の資源状況がきわめて頑健であることの証拠であり、鯨混獲の実態が相当ふえて、NMFSにとっても捨て置けない状況になったのでは、と見ている。

 ・日垣隆『常識はウソだらけ』(ワック、857円+税)が出版された。 捕鯨問題と動物保護運動について、それぞれの分野の第一人者である小松正之・水産総合研究センター理事および水産ジャーナリスト・梅崎義人氏との対談を通じて問題の核心に迫っている。

・1月1日(火) 毎日新聞は元旦から 「地球からの警告 第2部 暖かな破局」 を連載し始めた。 地球温暖化問題を取り上げた企画記事だが、そこに北極の原住民による捕鯨が出てくるので、該当個所の前後だけ紹介しておこう。 冒険家として知られた故・植村直己さんの軌跡をふりかえり、北極の温暖化が進行していることを述べた記事である。

 http://mainichi.jp/select/science/news/20080101ddm001040003000c.html 

 http://mainichi.jp/life/ecology/hakyoku/archive/news/2008/01/20080101ddm003040034000c.html  

 1万2000キロ踏破で植村さんがアラスカに入ったのは76年3月だ。「アラスカの旅が始まった。(中略)西から吹きつける風はマイナス33度とは思えないほど、冷たく痛い」 (「北極圏一万二千キロ」文芸春秋刊)

 3月22日、植村さんはこう書いた。カナダとの国境に近い先住民族 「イヌピアット」 の村、カクトビック (人口約300人) 到着3日前だった。 「マイナス33度とは思えない」 との記述が、当時の寒さを物語る。 記者がカクトビックを訪ねた昨年11月末の気温は3月末と同程度とみられるが、氷点下20度を下回ることはなかった。

 「親しみやすくていい人だった。犬ぞりの犬一頭ずつに名前をつけていて、いつも犬と一緒だったな。楽しい思い出だよ」

 村の発電所に勤めるシェルドン・ブラウワーさん(39)が、植村さんを覚えていた。 村の顔役だった父親の招きで、自宅に数日泊まったという。ブラウワーさんは、イヌピアットの伝統捕鯨で重要なモリ打ち役を務めているだけに、気候の変化には敏感だ。 「この30年、すべての面で変わった。温暖化が進み、波も高くなった。漁には以前より大きなボートが必要だ」 と語る。

 (中略)

 イヌピアット最大の町バローにも、植村さんを知る人がいた。 伝統捕鯨を統率するチャーリー・ネヤコックさん(62)だ。

 「これぞ温暖化の証明だ。外で寝るならともかく、今どきこんな格好じゃ動いたら暑くなる」。 日本から持参した植村さんの写真を見ると声を上げた。 植村さんは毛皮製の分厚い防寒服姿だった。

 ネヤコックさんの指摘はうなずける。 バローで取材する間、氷点下4度の日もあるほどの暖かさで、北極圏を想定して準備した分厚い防寒ズボンはほとんど出番がなかった。

 バローに到着した植村さんは、ある家の前に積んである鯨肉などを買おうと家の人に話しかけた。その人物がネヤコックさんの父、ネイトさんだった。

 「春の鯨猟が始まる前に、(凍土を掘って作った)冷蔵庫の中から肉を出し、中を掃除してた。それを彼が見つけた。父は肉を売らずにあげた。生き抜くために助け合うのが我々の流儀だから」

 この地域では永久凍土の地面を掘って作った天然冷蔵庫で肉を貯蔵するが、その冷蔵庫も温暖化の影響を受けている。夏場に凍土が溶けて庫内が水につかる現象が頻発しているのだ。 ネヤコックさんも、ネイトさんが使っていた冷蔵庫が使えなくなり、埋めたと言う。

    ×

 春先の伝統捕鯨にも影響が出た。猟では、氷の間を縫ってやってくるホッキョククジラを氷上でじっと待つ。見つけたらカヌーで追い、モリを打ち込む。氷上とカヌーの連携作業になるが、氷が割れやすくなって猟の危険が増してしまった。

 ネヤコックさんは97年4月、約150人の仲間と割れた氷ごと沖合に流された経験がある。 「温暖化の影響だろう。あれほど大規模に氷が割れたことはなかった」 と言う。 幸い全員救出されたが、北極を熟知しているはずのイヌピアットには衝撃的な出来事だった。

 鯨やアザラシの肉、毛皮はイヌピアットの生活の糧であり、伝統や文化の基盤だ。 バローの長老、ケネス・トゥバックさん(84)は 「子供の時分、海に氷がなくなるのは8月だけ、9月には凍った。我々にとってアザラシの脂はバターみたいなもの。なくなったらハンバーガーでも食べればいいのかい?」 と嘆く。

2008年 ↑

2007年 ↓

・12月28日(土)  毎日新聞インターネットニュースより。

 http://mainichi.jp/select/world/news/20071228ddm007030098000c.html 

 ギャレット・オーストラリア環境相:日本の難敵、過激な反捕鯨派−−元ロック歌手

 【ジャカルタ井田純】 オーストラリアで今月発足したラッド労働党政権で、元ロックシンガーのピーター・ギャレット氏(54)が環境相に起用され、話題を集めている。 過激な発言で知られ、反捕鯨の立場から日本の調査捕鯨への批判を強めている。

 ギャレット氏は、80年代に日本でもヒットを飛ばしたロックバンド 「ミッドナイト・オイル」 のボーカリスト。 バンドは先住民の権利保護や反核などメッセージ色の強い楽曲で知られた。 02年にバンドを脱退後、環境保護などの運動に身を投じ、04年総選挙で労働党から出馬して下院議員に初当選。 昨年からは「影の環境相」を務め、先月の総選挙で同党の11年ぶりの政権奪取に貢献した。

 調査捕鯨について、ギャレット環境相は 「残酷かつ野蛮な行為」 と非難。 日本がザトウクジラ捕獲延期を決めた後も、すべての捕鯨中止を求めている。 「対日関係には影響しない」 と述べているが、捕鯨を巡りトラブルが起きた場合などに同氏の対応が日豪関係に影を落とす懸念もある。

 一方、ギャレット氏の強硬な政治姿勢に、豪州内では「危うさ」を指摘する声も。 ラッド首相は環境相とは別に、温暖化問題を所管する気候変動担当相を新設した。 野党からは、ギャレット氏が取り組んできた温暖化問題に関して議会答弁の機会が与えられないことを皮肉られる始末。 地元紙は 「(同氏に)政策運営や答弁を担当させるのは(政権内で)リスクと見られている」 と論評している。  
毎日新聞 2007年12月28日 東京朝刊

 以下、当サイト製作者の論評。

 反捕鯨運動に歌手などの芸能人がかかわるケースは珍しくない。 以前、アメリカの反捕鯨運動では、人気カントリー歌手のジョン・デンバーが 「鯨を救え」 式の歌を歌っていた。 芸能人がこういう運動に加担するのは、(1)芸能人としての売名行為、(2)世界観が単純、といった原因が考えられる。 ジョン・デンバーにしてもカントリー歌手という自分のイメージを売るのに有効だという計算もあっただろうし、そもそも、都市化が進むアメリカなどの先進国にあって カントリー・ソングというのが、一定の自然イメージを歌という商品に仕上げたものに他ならないのである。 こうしたイメージと結託した商品という視点から、歌手など芸能人の 「実は差別主義的な世界観」 を批判していく必要があろう。 この記事によれば、ギャレット氏は 「先住民の権利保護」 にも関わっているそうだが、だとすればそこには捕鯨の権利も含まれるはずであり、そこまで頭が回らないのだとすると、大臣として必要な知性があるのかどうか、疑問と言わざるを得ない。

・12月21日(金) 毎日新聞インターネットニュースに下記の2つの記事が掲載された。 (1)(2)の順。

(2) 調査捕鯨:「いかなる捕鯨も正当化できない」豪外相

http://mainichi.jp/select/seiji/news/20071222k0000m040123000c.html 

 【ジャカルタ井田純】 日本政府のザトウクジラ捕獲中止決定について、反捕鯨国の急先鋒(せんぽう)であるオーストラリアの労働党政府は歓迎している。一方でスミス外相は21日、「いかなる捕鯨も正当化できない」と述べ、日本の捕鯨船への監視活動などを予定通り実施する方針を示した。

 豪州はもともと反捕鯨の世論が強いが、前のハワード保守連合政権はこの問題で対日関係が悪化するのを避けるため慎重な姿勢だった。しかし、先月の総選挙で11年ぶりに政権を奪回した労働党は、スミス外相が「(調査捕鯨は)科学的でなく、鯨の虐殺」と発言するなど、反捕鯨の立場を鮮明にしていた。

 豪州にとってクジラは環境保護の象徴。特にザトウクジラはホエールウオッチングの対象として人気で、国内外から年間約150万人が見物に訪れる。このため、今年度からザトウクジラを捕獲対象とした日本への反発が高まっていた。

 豪政府は日本の調査捕鯨そのものの中止を目指す方針で、捕鯨船の活動に関する情報を収集し、「調査捕鯨は違法」として国際法廷に提訴する構えだ。


 毎日新聞 2007年12月21日 21時52分 (最終更新時間 12月21日 23時37分)

 当サイト製作者のコメント。 ヨーロッパの植民地主義時代にも、左翼は保守派にもまして植民地主義を正当化していたわけだが、同じ原理が働いていると言っていいだろう。

(1) 調査捕鯨:日本、ザトウクジラ50頭の捕獲取りやめ

http://mainichi.jp/select/seiji/news/20071222k0000m040092000c.html 

 政府は21日、南極海の調査捕鯨で、今年度初めて行う予定だったザトウクジラ50頭の捕獲を取りやめると発表した。豪州など反捕鯨国が反発しており、強行すれば商業捕鯨再開を目指す日本にとってマイナスになると判断した。日豪関係にも配慮したとみられる。

 国際捕鯨委員会(IWC)のホガース議長(米国)が今月11日来日。捕鯨支持国と反捕鯨国が激しく対立するIWCを「正常化」し対話を復活させるにはザトウクジラ捕獲が支障になるとして、取りやめを要請していた。

 日本は今年度から10年度まで毎年50頭を捕獲する予定だったが、開始を1〜2年延ばす。若林正俊農相は「IWCで正常化の努力が進行している間、自主的に捕獲を見合わせる」と説明している。今回の調査船団は11月に日本を出発。調査は来年4月までで、ミンククジラ850頭とナガスクジラ50頭は予定通り捕獲する。

 日本は、調査捕鯨は正当な権利で、ザトウクジラの捕獲開始は南極海の生態系解明のためとしている。しかし、豪州でザトウクジラはホエールウオッチングの人気が高い。豪州政府は調査船団を監視する巡視船を出すと発表している。

 高村正彦外相は21日夕、豪州のスミス外相と電話協議し捕獲見合わせを伝えた。スミス外相は「捕獲中止を求めているのはザトウクジラだけではないが、歓迎したい」と評価。両外相は「捕鯨問題が良好な日豪関係を害するものではない」との認識で一致した。
【位川一郎、中澤雄大】

 毎日新聞 2007年12月21日 21時00分 (最終更新時間 12月21日 22時17分)

・12月18日(火) 朝日新聞インターネットニュースより。

http://mytown.asahi.com/iwate/news.php?k_id=03000000712180003 

定置網に11メートルのクジラ 岩泉町   2007年12月18日

 岩泉町の小本浜漁協の定置網に、全長10.75メートルもある巨大なヒゲクジラがかかっているのが17日朝、見つかった。定置網の漁師27人が総がかりで船にくくりつけて陸まで運び、大型トラックで宮古市場に「水揚げ」した。

 定置網のリーダー「大謀(だいぼう)」を務める三浦一良さん(42)によると、午前9時ごろ、サケをとるため網を起こしに行ったところ、クジラが網に絡まって既にぐったりしていたという。

 県の報告を受けた日本鯨類研究所(東京都)などで調べた結果、最大で20メートルにもなる大型のナガスクジラらしい。定置網にかかって逃すことができないクジラは、特定の種を除いて販売できることが農水省令で定められている。このクジラも、DNA鑑定のため尾ひれの一部を保存するなど所定の手続きを踏んだうえで早速、競りにかけられた。

 クジラ類では「高級品」の部類に入るナガスクジラだけに、宮城県の業者が700万円で落札した。当初は「網がやられた」と渋い表情だった三浦さんも、思わぬ高値に「いやあ、よかった。ボーナスだ」。

・11月29日(木) 本日の毎日新聞のコラム 「雑記帳」 に大略以下のような記事が掲載された。

 都内のビジネス街に店を出している屋台型弁当店 「アジアンランチ」 に鯨肉を使った新メニューが登場した。 鯨をミンチにしてカレーに仕立てたもの。 都内14箇所で600食を用意するとか。

・11月21日(水) 本日の産経新聞の報道によれば、日本の調査捕鯨の船団が南極海に向けて出発したことについて、アメリカ国務省のマコーマック報道官は、日本が今年の調査捕鯨を自粛するよう呼びかける、と語った。 今回の調査捕鯨をめぐっては、国際環境保護団体のほか、反捕鯨論の強い米英、オーストラリアなどで反発が強まっている。 マコーマック報道官は、ナガスクジラと今年調査対象に加えられたザトウクジラについて、「特段の配慮」 を日本側に求めた。

 以下、当サイト製作者のコメント。 クジラは特別、とする文化帝国主義的なアメリカなどの態度は、いささかも変化がなく、欧米人のこういう頑迷さを日本人はよくよく心に刻んでおくべきであろう。

・11月20日(火) 当サイト製作者の書いた新しい論文 「鯨イルカ・イデオロギーを考える(V)――ジャック・マイヨールの場合」 がウェブサイト 「Whaling Library」 上で読めるようになりました。 こちらからどうぞ。

・10月27日(土) 本日の産経新聞に、天皇陛下が捕鯨記録映画を千葉県佐倉市の国立歴史民俗博物館に寄贈されたという記事が載った。

 これは16ミリ・フィルム全5巻のもので、「南氷洋に於ける我捕鯨業」 というタイトルが付いており、昭和10年秋から翌春にかけて撮影されており、捕鯨母船・図南丸と5隻の捕鯨船が日本を出航して帰国するまでの様子が約1時間にわたって映し出されているという。 これまで陛下が私物として保管されていたものを公の博物館に寄贈されたわけである。

・10月26日(金) 日本捕鯨協会発行の 「勇魚通信 第31号」 が発行された。 内容の一部を簡単に紹介しよう。

 ・クジラ食文化を守る会 (会長・小泉武夫東京農業大教授) 主催の 「鯨と食文化を語る市民のつどい」 が9月15日に函館市で開かれ、700人の定員に対して800人近くが参加したが、この席で、函館市長の西尾正範氏は、「貴重な水産資源であるイカやスケソウダラが鯨に食べられているという漁民の声が強く出ており、日本海でも調査捕鯨をやる必要があるのではないか」   と語った。

 ・9月11日にも当サイトでお伝えしたが、アメリカ・マカ族が捕鯨によって逮捕されたとの記事が載っている。 マカ族はもともと捕鯨の伝統があり、1999年に一度IWCで年5頭の捕鯨が認められたが、動物保護団体の横槍でできなくなってしまったという。 そのためマカ族は強硬手段で捕鯨再開を訴えたということである。 マカ族は1855年に土地をアメリカ政府に割譲した際に捕鯨の権利を認められている。

 ・鯨と捕鯨関係の新刊本が2冊紹介されている。  C・W・ニコル 『鯨捕りよ、語れ!』(アートデイズ、1600円)、小松正之 『歴史と文化探訪 日本人とくじら』(ごま書房、2500円)

・10月4日(木) 朝日新聞インターネットニュース。 私は、迷い鯨を救うなんてのはヒマな人間がやることで、無理にやることはないと思っているんですがね。 実際にこういう問題が起こってしまっているのだ。

 http://www.asahi.com/national/update/1004/OSK200710040039.html 

 クジラ救出中の転落死事故 海保が元漁協幹部を書類送検

 2007年10月04日12時51分

 愛媛県宇和島市の大内漁港で3月、迷い込んだマッコウクジラの救出をしていたボートが転覆し、男性1人が死亡した事故で、宇和島海上保安部が、救出作業の現場責任者だった元漁協幹部(51)を業務上過失致死容疑で松山地検宇和島支部に書類送検したことが4日わかった。漁協関係者は「県や市の要請で作業に協力したのに処分は厳しすぎる」と反発している。

 調べでは、元幹部は3月13日午後3時20分ごろ、真珠母貝養殖業、山本宣行さん(当時58)ら2人とボートに乗って、マッコウクジラを沖合に戻す救出作業をした際、当初決められていたクジラの胸びれにロープを掛けず、胴体に巻き付けた。クジラは暴れ、ボートが転覆、海中に投げ出された山本さんを死亡させた疑い。胸びれにロープを掛けようとしたが数回失敗したため、胴体に巻き付けたという。

 同保安部は、県や市などが専門家の助言を受けて決めた救出手順を現場の判断で守らず、安全確認を怠ったとしている。

 地元の宇和島地区漁協協議会は、処分の減免を求める陳情書と約3500人分の署名を同保安部に提出していた。

・9月24日(月) 毎日新聞の 「メディアを考える」 覧で、同紙が8月25日 (下↓を参照) に乗せた、鯨ウォッチングと捕鯨船に関するニュースが取り上げられた。

 読者からも「反捕鯨の視点に片寄りすぎ」という批判が寄せられたようで、ここでは4人の意見が載せられている。 4人の意見はそれぞれ少しずつ異なるものの、全般的に視点が一方的だとか捉え方が浅いという批判が目立ち、記事の書き方に問題があったとする点では一致していた。

 当サイト製作者も8月25日に簡単なコメントを付けたが、やはり問題記事だったと断定してよいと思う。 ただしこういうメディア検証という形で、自紙の記事を厳しく吟味した毎日新聞の姿勢自体は評価したい。

・9月11日(火) 産経新聞インターネットニュースより。

 http://www.sankei.co.jp/culture/kagaku/070911/kgk070911003.htm 

 クジラ殺しで米先住民拘束

 米沿岸警備隊は10日までに、西海岸のワシントン州沖合で、連邦政府の許可なく、コククジラ (体長約9メートル) を殺したとして、同州の先住民マカ族の5人を拘束、部族の警察当局に引き渡した。 米メディアが伝えた。

 マカ族はもともと捕鯨の習慣があり、1994年にコククジラが絶滅危惧 (きぐ) 種から外されたことを受けて、捕鯨再開を政府に求めてきた。 99年に1度認められたが、その後は許可されず、強硬手段で捕鯨再開を要求したとみられる。

 5人は最長1年の禁固刑を受ける可能性がある。 拘束された1人は、捕鯨は先祖代々続いており、今回、コククジラを殺したことも 「誇りに感じている」 と地元紙に話しているという。
(共同)   (2007/09/11 14:09)

・9月6日(木) 本日の産経新聞にシカの食害に関する記事が載った。 捕鯨との直接的な関係はないが、野生動物の数の問題では共通性があるので、簡単に紹介しよう。

 日本の南アルプスがシカの食害に苦しんでいる。 伊那市などの長野県内の4市町村および長野県や国は、「南アルプス食害対策協議会」 を発足させた。 ここ十数年で日本シカが急速に生息域を広げ、高山植物を喰い荒らすなど深刻な被害が出ているからだ。

 対策としてはシカを駆除して適切な数に減らすほか、シカの本来の生息域は低山帯なのでそこをシカが住み易い環境にしていく、といった意見もあるそうである。 また、以前なら数年に一度の大雪でシカがまとめて死んでいたので数の調節ができていたのが、最近の温暖化で大雪が降らなくなったので調節がきかなくなった、という見方もあるとのこと。

 以下は当サイト製作者の感想だが、野生生物といっても放っておけば、或いは保護していればそれで済むという時代ではなく、数を見定めた上で総合的な対策が必要な時代になっている、ということであろう。

・8月27日(月) 本日、産経新聞が以下のような記事を掲載した。

 アイスランド漁業省は、昨年21年ぶりに再開した商業捕鯨について、需要が見込めないとしてあらたな捕鯨枠の設定を見送る考えを示した。 日本への輸出交渉が進んでいないので捕鯨枠を設定しても採算がとれないという。

 アイスランドは昨年10月、鯨が魚を食べるので漁獲が減るとの漁民の苦情などを受け、1985年以来再開していた商業捕鯨を再開し、今月までにナガス鯨8頭とミンク鯨30頭を捕獲する計画だったが、各7頭しか捕獲しなかった。

 なお現在商業捕鯨を行っているのは、IWCに異議申し立てを行っているノルウェーとアイスランドの2カ国だけである。

・8月25日(土) 以下、毎日新聞インターネットニュースより。 

 当サイト制作者のコメントを付すと、こんなことをいちいちニュースにするなよ、というようなお話である。 ツチクジラの捕獲自体は合法的なのだから、観光船側が捕鯨の日程や場所を把握しておけば問題はないはず。 観光船側の怠慢であるとしか言いようがない。

 <クジラ>ウオッチングの観光客の目前で捕獲 知床沖

 8月25日15時6分配信 毎日新聞

 知床沖の根室海峡で24日、和歌山県太地町と北海道網走市の捕鯨会社が共同操業する小型沿岸捕鯨船(32トン、7人乗り組み)が、クジラ・ウオッチング船の前でツチクジラを捕獲した。現場は禁漁区域でなく、捕鯨船はクジラを追っていて偶然、この海域に来たとみられる。世界自然遺産登録海域の近くで、結果的にクジラの生態を楽しむ観光客の前で捕鯨した事態になり、波紋が広がりそうだ。【本間浩昭】
 ウオッチング船「エバーグリーン」(19トン)に乗っていたウオッチングガイドの佐藤晴子さん(42)によると、現場は羅臼港(羅臼町)の東約14キロの沖合。午前10時44分ごろ、約3.5キロ先に捕鯨船とクジラの噴気を発見し、近付くと、クジラが銛(もり)を撃ち込まれていた。約20分後、クジラは船首に引き寄せられた。
 双方の距離は約100メートル。約20人の観光客は、クジラが捕鯨船に横付けされるまで「かわいそう」などと言いながら様子を見ていた。フランス人夫婦の妻は「ちょっと気分が悪くなった」と話していたという。近くには別の2隻のウオッチング船がいたが、このうち1隻は子供が泣き出したため途中で引き返した。
 ツチクジラは体長10メートル強、体重11〜13トン。国際捕鯨委員会(IWC)の管轄外のため、資源状況について国際的合意はない。捕鯨は日本独自の管理の下で行われ、全国で年間66頭の捕獲枠が定められている。網走を基地とする捕獲は年間4頭が割り当てられている。
 エバーグリーンの長谷川正人船長(46)は「私は見せるのが仕事。彼らは捕るのが仕事。でも、何とかならないものか」と話していた。一方、網走市の捕鯨会社は羅臼町に対し、「観光船が接近し、大変危険だった。危険運航に当たると思われるので、注意してほしい」との要請を出した。

最終更新:8月25日15時6分

・8月6日(月) 日本捕鯨協会発行の『勇魚通信』第30号(2007年7月)が発行された。 内容の一部を紹介しよう。

 〔1〕 5月下旬にアメリカのアンカレッジで開かれたIWCの年次会議の報告。 昨年度は商業捕鯨モラトリアムは費用であるとの宣言を採択したが、その後反捕鯨国は危機感を募らせて工作を行いクロアチアなど5カ国を加盟させ、グアテマラが反捕鯨側に立場を変えた。 一方持続的利用し自国としてラオスとギニアビサウの2カ国が加盟。 本年の会合で利用支持国36カ国(うち4カ国欠席)、反捕鯨国41カ国となった。

 同会議に日本代表として出席した中前明水産庁次長は帰国後の記者会見で、「誠心誠意努力してきたが、現時点では正常化の可能性が見込めず、IWCへの対応を根本的に見直す」 と表明。 ただし国際的な支持は必要なので今後も志を同じくする国を増やす努力は続けるとのこと。

 具体的には、(1)IWCからの脱退、(2)IWCに代わる新しい国際機関の設立、(3)小型沿岸捕鯨の自主的な再開、などが挙げられている。

 なお会議では、アメリカ、ロシア、セントビンセント、グリーンランド(デンマーク)に認め垂れている先住民生存捕鯨枠が更新され、さらにグリーンランドの捕獲枠拡大が採択された。

 一方、日本の沿岸小型捕鯨は採決にまで至らず、あわせて科学委員会での捕獲枠設定作業を開始する決議を求めたがコンセンサスが得られなかった。 特にアメリカは、先住民捕鯨を行う上記4カ国のなかで唯一、日本の沿岸小型捕鯨提案に反対し、ダブルスタンダードが明らかになった。

 他方、シーシェパードなどの過激な反捕鯨グループの日本の調査船団への妨害行為に対して、加盟カ国が責任ある態度をとる決議案が採択された。 次回IWC年次会議はチリのサンチャゴでの開催予定。

 〔2〕 IWCの会議に続いて6月、オランダのハーグでCITES(ワシントン条約)の第14回締約国会議が開かれた。締約国169カ国中、約140カ国、および国際機関とNGOなどが参加した。

 日本はクジあっ類の附属書見直し作業を提案したが、投票の結果3分の2以上の賛成を得られず、否決された。 また、「IWCでモラトリアムが設定されている間は、動物委員会における鯨類の附属書見直しの実施を行わない」 とのオーストラリア提案があり、日本は反対したが可決された。

 〔3〕 第2期南極海鯨類捕獲調査06〜07年の調査団長である西脇茂利・日本鯨類研究所調査部長は、4月23日に「水産ジャーナリストの会」主催の講演会でシーシェパードなどの過激な環境団体による妨害行為を「卑劣な行為で絶対許せない」と糾弾した。 発煙筒、酪酸入りのビンの投げ入れ、スクリューめがけての縄や網の投げ入れなどテロと言ってよい行為があったとのことである。

 〔4〕 今年初め、南極海の調査捕鯨で火災事故にあった日新丸は、ドック修理が完成し、5月12日に北西太平洋鯨類捕獲調査船団の母船として因島から出港した。 安全性が向上したとのことである。 捕獲予定数は、ミンク鯨100、イワシ鯨100、ニタリ鯨50、マッコウ鯨10となっている。 なお、IWCによる北西太平洋の鯨類資源量の推定値は、ミンク鯨とニタリ鯨がそれぞれ約2万5千、イワシ鯨が約6万9千、マッコウ鯨が約10万2千となっている。

 〔5〕 古式捕鯨の伝統を持つ韓国のウルサン広域市で、第13回ウルサン鯨祭りが5月に開催されたが、日本からも訪問団が訪れ、第1回日韓鯨料理試食会が行われた。 両国がそれぞれ独自の鯨料理を提供しての交歓の場となった。 

・7月13日(金) 発売されたばかりの雑誌 『SAPIO』 7月25日号にジャーナリスト・多★正芳 (ただ・まさよし) 氏の 「日本の調査捕鯨船を”襲撃”する環境過激派のエコ・テロリズム」 が掲載されている。 (★は木へんに、作りの上が乃、下が木)

 昨年日本の調査捕鯨船に危険な攻撃をしかけてきたシーシェパードやグリーンピース、そうしたエコテロリストを事実上かくまっているオーストラリアなど、国際社会の実態を白日の下にさらす内容だ。 捕鯨問題に興味のある方は一読されたい。

  ところで、鯨ではないが、犬の肉を食べることについての韓国発ニュースが入った (読売新聞インターネットニュースより)。 これを見ると、韓国にも自虐的な人っているんですね。 竹島が韓国領土だと主張する時のように一丸になれないようじゃ(笑)、韓国の先進国コンプレックスはまだまだ濃厚だと見なくてはなりませんね。

 http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20070713i401.htm 

 ネット販売が引き金、韓国で「犬肉料理論争」再燃

 【ソウル=竹腰雅彦】 夏ばて予防のスタミナ料理として、韓国人に人気があるのは犬肉。 しかし、犬肉を取り扱う初のネット販売サイトが国内の猛反対にあって、今月、閉鎖に追い込まれた。 これを機に 「犬肉論争」 が再燃している。

 ネット販売サイトは、代表的な犬肉スープ料理 「補身湯(ポシンタン)」 にちなんだ 「補身ドットコム」。 4月、新ビジネスとして登場し、数百グラムから1頭分までの犬肉の注文販売を始めた。

 韓国では、1988年のソウル五輪の際、国際的な批判に配慮する形で、犬肉料理店は表通りから排除された。 その後も、愛好者に根強い人気があり、韓国メディアによると、年間約200万頭が消費されるほどだが、犬肉を取り扱う店は裏通りにしかなかった。

 このため、犬肉が大量消費される夏場を迎え、新サイトの存在が知れ渡ると注文は増えたが、「国のイメージを損なう動物虐待を許すな」 といった抗議も、ネット運営業者や管轄する自治体に殺到。 業者は、7月初め、一応、自主的に販売中止に踏み切った。

 混乱の背景には、犬肉が韓国の食品衛生法や販売上の法規から漏れた 「あいまいな存在」(中央日報紙) ということがある。 犬肉を食品として管理するための法改正は、以前から求められているが、動物愛護団体など反対派の圧力で実現していない。 犬肉愛好家と反対派の板挟みとなって、行政は身動きできない。

 「なぜ違法でないのに他人の商売に干渉するのか」

 「食文化だから守れといっても、(犬を食べていては) 韓国は先進国になれない」

 同サイトの掲示板では、擁護派、反対派の激論が毎日のように続く。 韓国伝統文化学校の崔公鎬教授は、両派の主張を眺めながら 「食べたい人は食べ、食べない人は食べない。結局、それぞれの嗜好(しこう)の問題で、是非を論議することは不毛」 と論じる。

 物議を醸した当のネット業者は、今後も電話販売に転じようとするなど、その商魂はたくましい。
(2007年7月13日3時4分 読売新聞)

・6月5日(火) 毎日新聞インターネットニュース。 ウナギの話のあとに鯨の話が出てきます。

 http://www.mainichi-msn.co.jp/today/news/20070605k0000m020114000c.html 

 ワシントン条約: 欧州産ウナギの禁輸提案 日本にも影響

 オランダのハーグで開かれているワシントン条約締約国会議で、欧州産ウナギ(ヨーロッパウナギ)を規制対象にするよう提案があり、農林水産省の小林芳雄事務次官は4日の会見で 「仮に輸出が全面停止されれば日本に一定の影響が予想される」 と述べた。

 ワシントン条約は絶滅の恐れのある野生動植物の国際取引を規制しており、対象になると輸出には原産国の許可が必要になる。 欧州産ウナギは稚魚が中国に輸出されて養殖され、かば焼きなどの 「調製品」 として日本に輸出されている。 水産庁栽培養殖課によると、ウナギの国内消費約10万トンの約半分が中国から輸入される調製品で、その約1割が欧州産ウナギと推測されるという。

 一方、小林次官は、国際捕鯨委員会(IWC)総会で日本政府代表団が脱退の可能性に言及したことについて 「反捕鯨国がIWCの資源管理機関としての役割を放棄し、IWC正常化の可能性が見込めないことが明らかになった」 と説明した。
 【位川一郎】

 毎日新聞 2007年6月4日 22時52分

 ついでに、同じく毎日新聞から野生のニホンジカの増えすぎの記事も挙げておこう。 野生動物は保護しさえすればいいってものではないのだ。

 http://www.mainichi-msn.co.jp/today/news/20070605k0000e040078000c.html 

 ニホンジカ: 餓死相次ぐ 増え過ぎササ類食べ尽くし…丹沢

 神奈川県の丹沢山地の稜線(りょうせん)で、4月に餓死したとみられるニホンジカの死骸(しがい)が相次いで見つかった。丹沢には推計3700〜4500頭のシカが生息し、自然の許容範囲を超えていると指摘されている。増えすぎたシカがササ類を食べ尽くして山が荒れ、慢性的な飢餓状態にさらされ力尽きたとみられている。

 最高峰・蛭ケ岳(ひるがたけ)(1673メートル)にある蛭ケ岳山荘の管理人、杉本昭さん(59)によると、周辺では4月下旬に7頭のシカの死骸が見つかった。5月下旬になっても登山道真ん中には、ひづめのついたシカの足の骨が転がっており、白や茶色の毛が散乱していた。登山道から5メートルほど入った場所などにも、白骨化したシカの死骸が横たわり、周辺の樹木の皮は大きくはがされていた。

 杉本さんは「季節外れの雪が降った4月下旬に死んでいた。野生動物は通常は人間の目につかないところで死ぬ。登山道で見つかるのはそれだけ、山全体で多くのシカが餓死したのではないか」とみる。

 丹沢自然保護協会の中村道也理事長によると、東丹沢の林道周辺でも3〜4月に10頭のシカの死骸が見つかったという。

 神奈川県内のシカは戦後の乱獲で激減し、県は1955年に狩猟を禁じた。国がスギやヒノキの植林を進めた時期で、シカは植林した苗木を食べるなどして爆発的に増加。県は人工林の周囲に柵をめぐらせてシカを追い出し狩猟を解禁した。追われたシカはより高い場所に移動。山頂付近で希少植物まで食べ荒らしている。

 羽澄俊裕・野生動物保護管理事務所長は「栄養状態の悪い丹沢のシカは以前より角が小型化し、硬い樹皮を食べるので、臼歯がすり減っている。山もシカも極限状態だ。シカの数を減らすと同時に、山の中腹にシカがすめる環境を取り戻さなければ、山もシカも守れない」と警告している。 
【足立旬子】

 ニホンジカ 北海道から九州まで生息。縄張りを持たず、条件に恵まれると限度なく増えるため、生態系に強い影響を与える。天敵のニホンオオカミが絶滅し、雪が少なくなったこともあり、知床(北海道)、奥多摩(東京)、大台ケ原(奈良)、屋久島(鹿児島)などで増えすぎが問題となっている。

 毎日新聞 2007年6月5日 15時00分

・6月4日(月) 本日の毎日新聞1面のコラム 「余録」 に捕鯨問題が登場した。

 1933年に日本が国際連盟を脱退したことを回想しつつ、今回のIWC総会で日本がIWC脱退をほのめかしたことを紹介して、しかし日本の民間の捕鯨関係者は涙を流して喜んでいる、と現地電を紹介している。

 そしてIWCの科学データを無視した態度に言及して、「 「文化の違い」 で片づけるには深すぎる溝である。 それを埋める妙案がないのがどうしようもなく歯がゆい」 と結んでいる。

 なお、直接捕鯨問題には関係ないが、本日の毎日新聞には象牙の国際取引に関する記事も載った。 ワシントン条約の常設委員会が、南部アフリカ3カ国 (ボツワナ、ナミビア、南アフリカ) が在庫として持つ象牙60トンを日本に輸出することを認めたのである。 日中両国が輸入を希望していたが、中国は国内の流通監視体制が整っていないとして認められなかった。

 象牙は密猟対策として89年に国際取引が禁止されたが、99年に日本に向けて50トンの輸出が認められたことがあり、今回は2回目となる。 アフリカ内部でも、今回のような取引を簡素化すべきだとする4カ国と、20年間は取引を全面禁止すべきだとするケニア、マリ2カ国の意見が対立している。 恒常的な取引再開にはまだ時間がかかるとの見方が強い。

 なお象牙は日本では主として印鑑の材料として用いられる。 今回輸入される象牙はすべて自然死したゾウのものである。 日本では象牙の流通には法律で規制があり、牙の形を維持している全形象牙については1本ごとに登録義務がある。 しかし加工しやすいようにカットしたものについては登録義務がない。 登録象牙から作られた印鑑等については正規品であることを示すシールを貼ることができるが、義務ではない。 そのため、野生動物保護のNGOなどには密輸の恐れが出てくるとの声もある。

・6月1日(金) IWC総会がアメリカのアンカレジで行われた。 読売新聞のインターネットニュースから。

 http://www.yomiuri.co.jp/atmoney/news/20070601i304.htm?from=main3  

 IWC脱退も辞さず、新機関設立も…日本政府代表が示唆

 米アンカレジで開かれていた国際捕鯨委員会(IWC)の年次総会は5月31日(日本時間6月1日)閉幕した。

 政府は、日本沿岸のミンククジラについて捕獲枠を求める提案を行っていたが、合意形成が難しいと判断して、自主的に取り下げた。

 日本政府代表の中前明・水産庁次長は総会で、「IWCは機能不全に陥っている。脱退や新機関の設立などの検討を開始せざるを得なくなる可能性がある」と指摘し、2009年の年次総会の開催都市に名乗りをあげていた横浜市の立候補も最終的に辞退した。

 日本が、IWCの年次総会で脱退を示唆する発言をしたのは初めて。水産庁では、具体的な計画があるわけではないとしており、発言については、「IWCが水産資源の持続的利用について考える契機にするための警告」(遠洋課)としている。

 日本は沿岸クジラの捕鯨枠の提案に加えて、捕鯨の文化や伝統などを認めるよう求める決議案を提出していたが、反対が相次いだため、採決する前に取り下げた。ただ、日本などが提案していた、IWCの正常化について話し合う会合については、来年6月のチリ・サンティアゴでの年次総会前に開催することで合意した。

 一方、総会は伝統的に捕鯨してきた地域住民に認めている「先住民生存捕鯨枠」の拡大をデンマークに認める決議を採択した。
 (2007年6月1日11時49分 読売新聞)

http://www.yomiuri.co.jp/atmoney/news/20070531i413.htm 

 IWC総会、調査捕鯨船への過激抗議活動規制決議を採択

 米アンカレジで開かれている国際捕鯨委員会(IWC)の年次総会は30日(日本時間31日)、3日目の会合で、調査捕鯨船に対する過激な抗議活動を加盟各国の国内法などで規制するよう求める決議を全会一致で採択した。

 環境保護団体の過激な抗議活動で被害を受けた日本と、ニュージーランドが共同で提案した。抗議活動の規制を求める決議の採択は初めてだ。

 米環境保護団体シー・シェパードの船が今年2月、ニュージーランド沖の南極海で、日本の調査捕鯨船に刺激性の液体や発煙筒を投げ込んで妨害し、乗組員2人を負傷させた。調査捕鯨に対する抗議活動は、調査捕鯨船を航行不能にするなど過激化しており、IWCはこうした活動に「抗議する」とした前年の決議をさらに強め、「規制要請」へと踏み込んだ。

 決議は、自国の領海で暴力的な抗議活動をした環境保護団体の船などが寄港した場合、加盟国が国内法に基づいて船舶検査や処罰を実施することを想定している。抗議船が船籍(船の国籍)を置く加盟国についても、公海上で国際法に違反した場合に処罰するよう期待している。

 一方、日本が南極海で実施している調査捕鯨の中止を求める決議も、例年通り賛成多数で採択された。日本は反捕鯨国との対話を進める姿勢を示す狙いで、今年は反対票を投じず、投票に不参加とした。
  (2007年6月1日0時41分 読売新聞)

・5月22日(火) 読売新聞インターネットニュース。

 http://www.yomiuri.co.jp/atmoney/news/20070522i203.htm

 水産物輸入で日本、他国に「買い負け」…水産白書

 松岡農相は22日の閣議に、2006年度の水産白書を提出し、了承された。

 世界的に魚介類の消費が拡大する一方で、国内では魚離れが進み、転機を迎える水産大国、日本の現状に警鐘を鳴らしている。

 白書は、水産物の輸入で、中国、米国、欧州連合(EU)などが日本よりも高い値段で魚介類を買い付け、日本が「買い負け」している実態を豊富なデータや事例を交えて紹介している。その上で、魚のさばき方をスーパーなどの店頭で情報として主婦に提供するなど、魚離れをくい止める取り組みを強化し、魚を食べる文化を守る重要性を強調している。
  (2007年5月22日11時8分 読売新聞)

・5月6日(日) 昨日の毎日新聞に、世界の食糧事情が大きく悪化する可能性があるとの記事が掲載された。 中国などの経済成長や発展途上国の人口増に加えて、環境問題や資源枯渇を理由に穀物をバイオ燃料に振る向ける動きが強まっているからだ。

 ブッシュ大統領は1月の一般教書演説で、10年後に米国のガソリン消費量を20%削減し代わりにトウモロコシなどを原料としたバイオ燃料を増やすと述べた。 これを受けてシカゴの商品取引所のトウモロコシ価格は前年の2倍に高騰したという。

 日本の食糧自給率はカロリー計算で40%と先進国の中では突出して低い。 その改善には、国内の農業保護による自給率改善と、食料輸入先の確保の2つの意見があって、まとまっていないという。

 しかしこの記事には、世界の穀物在庫率 (年間消費量に対する在庫量の割合) は99年には31・6%だったのが、06年には15・5%に急落している、と書かれている。 

 とするなら、日本がどういう選択をすべきかは明らかだと、当サイト制作者は思うのですがね。

 また本日の毎日新聞には、「ノルウェーのニシン」 という記事が載った(潮田道夫記者による)。 ノルウェーはニシン漁獲量が一時期大幅に落ち込んでいたが、漁業規制や資源保護により回復しつつあるという。 日本の漁業もこれを見習うべし、という。

 以上、捕鯨問題とのからみで日本が当面何を考えていくべきか、示唆してくれる記事を二つ紹介しました。

・4月13日(金) 朝日新聞インターネットニュースの記事。

 http://www.asahi.com/national/update/0413/TKY200704130212.html 

 鯨と衝突の可能性 対馬沖の高速船事故で韓国人1人死亡  2007年04月13日12時48分

 韓国海洋警察庁は13日、長崎県対馬沖で韓国の高速船「コビー」133便が障害物に衝突した事故で、韓国人乗客1人が死亡し、27人が重軽傷を負ったと明らかにした。

 同庁は事故原因を調べているが、昨年と一昨年に近海でクジラと衝突する事故が起きており、今回も同様の可能性が高いという。また、船体の下部が損傷しているため、他の船舶と衝突した可能性はほとんどないと、同庁ではみている。

・4月10日(火)  本日の産経新聞によれば、日本沿岸で漁業の対象になっている主な魚86種類のうち、半分近い40種の資源量が低レベルにあり、うちマイワシやホッケなど14種は減少傾向も重なって深刻なことが、水産庁がまとめた最近の資源評価で分かったという。 資源保護のため漁獲量を減らす必要があるという。 またイワシやサバはすでに値上がり傾向が出ているが、今後身近なシーフードの品薄や価格上昇が広がる可能性があるという。

 以下、当サイト制作者のコメント。 持続的な漁業が問題になるのは、もはや捕鯨だけではない。 海洋資源の総括的な評価と管理の時代は始まっていると言えるだろう。

・3月25日(日) 本日付けの産経新聞に、インドのカワイルカに関する記事が載った。 一部を紹介しよう。

 インド東部ガンジス川などの 「ガンジスカワイルカ」 や、ベンガル湾に面したチリカ湖の 「カワゴンドウ」 が濁った水中に生息している様子を、東大生産技術研究所や世界自然保護基金(WWF)インディアなどが、音響観測装置で調査することに成功した。

 両種とも小型のハクジラ類。 水質悪化やダム建設などの影響で絶滅の危機にあり、個体数はそれぞれ約2000頭、百数十頭と推定されている。 今後の調査で正確な個体数やグループ構成、行動パターンが分かれば、保護措置の強化に役立つという。 (以下略)

 以下、当サイト制作者からのコメント。 本当に絶滅の危機に瀕している鯨類とは、ここで書かれているカワイルカであり、危機の原因は記事にもあるように水質の悪化やダム建設、つまり人間の文明化である。 昨年12月15日のこの欄でもお知らせしたように、中国のヨウスコウカワイルカはつい最近絶滅したと推測されている。 真に鯨類の維持を願う人は、捕鯨に反対するのではなく、カワイルカを減らす文明化に反対しましょうね。

・3月13日(火) 読売新聞インターネットニュースに以下の記事が載った。 迷い込んだ鯨を救うのは、美談どころか、時として人命を奪いかねないのだ。 私としては再検討すべきだと思いますけれど。

 http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20070313it12.htm?from=top 

 迷いクジラ救出の小型船転覆、意識不明の漁師死亡…愛媛

 13日午前6時ごろ、愛媛県宇和島市三浦西の大内漁港で、体長約15メートルのクジラが水深約3メートルの浅瀬に迷い込んでいるのを地元漁師が見つけた。

 通報を受けた宇和島海上保安部から小型船1隻が出動。午後3時20分ごろ、漁師らとクジラの胴体にロープを巻き付け、タグボートで沖に引航しようとしたところ、クジラが暴れだし、近くにいた小型船(全長6・5メートル)に体の一部が接触。小型船は転覆し、乗っていた3人が海に投げ出された。

 2人は間もなく近くにいた別の小型船などに救出されたが、近くの漁業山本宣行さん(58)が行方不明となり、約2時間後、海中から引き揚げられたが同6時ごろ、死亡した。

 現場ではこの日朝から、クジラを浅瀬から追い出そうと漁師らが救出作業を進めていたが動かず、午後2時ごろからロープで引っ張る作業をしていた。山本さんらはクジラにロープを巻き付ける作業をした後、クジラの頭部近くにいた。

 市水産課の話では、クジラはマッコウクジラと見られ、尾びれに岩礁などでついたと見られる擦り傷があり、やや衰弱しているという。

 現場は、JR宇和島駅から南西約10キロで、宇和海に面した漁港。
 (2007年3月13日19時38分 読売新聞)

   *     *    *

 ところで、迷い鯨を救うのは 「国際的マナー」 と述べたのは故・神谷敏郎だが、最近変なことに気づいたので、話はズレるけどここに記しておく。 

 神谷敏郎の略歴 (学歴・職歴) は、著書 『鯨の自然誌』(中公新書、1992年) の奥付の著者略歴では次のようになっている。

 「1930年、東京に生まれる。1956年、東京大学医学部助手。専任講師を経て、80年から筑波大学医療技術短期大学部教授。 (中略) 医学博士、専攻、比較解剖学。」

 神谷はジョン・C・リリー 『イルカと話す日』(NTT出版、1994年) の共訳者でもあるが、そこでの訳者略歴もこうなっている。

 「1930年、東京都生まれ。東京大学で医学博士号取得後、東京大学医学部助手、専任講師を経て、筑波大学医療技術短大部教授、93年名誉教授。 現在東京大学総合研究資料館客員研究員、国際海洋生物研究所客員研究員」

 これだけ読んでどう思うだろうか? なぜか学歴が書いていないわけだが (ちなみに 『イルカと話す日』 のもう一人の訳者は、ちゃんと早大政経・アテネフランセ卒と学歴を記している)、東大医学部助手・専任講師だったのだから、そして 「東京大学医学博士」 でもあるのだから、東大医学部を出たのだろうと推測する人がほとんどだろう。 

 ところがそうではないのだ。 神谷敏郎は青山学院大学文学部教育学科卒である。 この間の詳しい経緯は私には分からないが、一般論として言えば医学部卒でない人でも医学部の教員になることはあるのであり (教養課程担当以外でも、という意味。 大抵は理学部や工学部出だが)、また医学部卒でない人でも医学博士号をとることは可能なのである。 ただし医学部卒ではないから医師の免許はとれない。

 『全国大学職員録 昭和45年版』 で見ると、東大医学部の解剖学科では、教授2人のうち1人は九大卒、同助教授3人は東大卒・九大卒・東京医歯大卒、そして講師2人の中に神谷がいる。 他の学科を見ても分かるが、基礎部門は比較的他大学出身者が入っている。 東大医学部を出て地味な基礎部門の研究者になる人は多くなかったのだろう。 これが内科や外科といった臨床部門の大どころだと全部東大卒である。

 つまり、神谷の略歴記載は、詐称とは言えないが、誤読を誘いかねない危うさに満ちている、ということだ。 ただし、神谷が1965年に共訳で出したシュライパー著 『鯨』(東大出版会) での訳者略歴では、ちゃんと青山学院大学文学部教育学科卒と書いてあることも付記しておこう。

 私は藤原英司についても、その著作での学歴記載に曖昧な点があることを指摘した (拙論 「鯨イルカ・イデオロギーを考える(T)」 の注6を参照) が、どうも反捕鯨論者には学歴記載に関して問題があるようである。 

・3月4日(日) 本日の産経新聞のコラム 「イタリア便り」 にトンデモない文章が載った。 あまりにヒドイから、全文紹介しよう。

 《 犬、猫の毛皮

 約45年前に大ヒットしたディズニーのアニメ映画 「101匹わんちゃん」 以来、犬の皮でコートを作ることは一種の罪悪になった。 日本でも昔は 「犬の皮は太鼓に張られ、猫の皮は三味線に張られる」 というのが常識だったし、韓国では今も犬の肉が賞味されているという。 考えてみれば太古から人間に最も忠実な動物である犬や猫を殺し、その肉を食べたり皮をはいで使ったりするとは残虐非道極まりない行為である。 犬や猫にしてみれば 「今ごろ気づくとは人間ほど無神経でばかな動物はいない」 と言いたいところだろう。

 欧州連合 (EU) 諸国のうち、大半の国が国内法で犬、猫の皮を使用することを禁じているものの、なお10カ国が禁止しておらず、近くEUの統一法令を出し、全面禁止する動きになってきた。

 犬、猫の毛皮の輸出国は、中国を筆頭とするアジア諸国だそうだ。 コートの場合は、犬の毛皮だと15匹前後が、猫だと約24匹必要だというから、「アジアでは年間200万匹の犬、猫が殺されている」 という動物愛護団体の数字は決して誇張ではあるまい。 EUで禁止してもアジアの犬、猫はどうなるのだろう。 気の毒にも、まだまだ彼らの運命は前途多難である。 (坂本鉄男) 

  *     *     *

 以下、当サイト制作者のコメント。 産経新聞にこれほどの欧米崇拝主義者がいるとは、予想外であった (笑)。 おいおい、じゃあ、牛や豚の肉ならいいのか、ミンクの毛皮ならいいのか? 牛や豚は 「人間に忠実でない」 わけなんでしょうかね? 日本の三味線は今だって基本的には猫の皮を使っているのである。 あんたはEUに迎合して三味線廃止論でもぶつつもりなのか? 

 だいたい、ディズニーアニメというけれど、じゃあミッキーマウスが登場して以来、ネズミは人間の友達ということで駆除されなくなったんですか? それに動物愛護者が人間に優しいとは限らず、逆であることも珍しくない。 フランスの女優ブリジット・バルドーは動物愛護運動でも知られているが、その彼女は人種差別的な極右政党・国民戦線 (FN) 党首のルペンのファンとしても有名なのだ (安達功 『知っていそうで知らないフランス』 187ページ)。

 この坂本鉄男という記者のどうしようもない低レベルぶり。 私が産経新聞の幹部だったら、即刻この男をイタリアから召還して再教育処分にしますがね。 

・3月1日(木) 日新丸の火災 (2月17日付け記事参照) のため、本年の南極海での調査捕鯨は中止が決定された。 日本の南極海での調査捕鯨が中止になるのは初めてである。 火災の原因についてははっきりしておらず、帰国後調査がなされるという。 この件については日本鯨類研究所のサイトの記事を参照 (↓)。 

 http://www.jfa.maff.go.jp/release/19/022802.htm 

 あわせて、調査捕鯨船に危険な妨害行為をしかけるシーシェパードなどに対する抗議文が鯨研のサイトに掲載され、抗議への賛成署名を募っている。 署名する意志がある方は鯨研のサイト (↓) へ。 (以上の件 〔署名を除く〕 については、本日付けの毎日新聞でも報道された。)

 http://www.icrwhale.org/syomei.htm 

・2月26日(月) 日本捕鯨協会発行の 『勇魚通信第29号』 が発行された。   内容の一部を紹介しよう。

 ・鯨3団体 (日本鯨類研究所、共同船舶、日本捕鯨協会) 代表が1月19日に共同念頭会見を開いた。 鯨肉の販売に携わっている共同船舶の山村社長によれば、昨年は鯨肉の在庫が増えたが、同時に、価格値下げその他によって年間販売量は前年の60%増となった。 今年前半には在庫は昨年同期を下回ると予想している、とのことである。

 ・アイスランドは昨年10月に商業捕鯨を再開したが、外国からの批判に対して同国漁業省は 「持続可能な生物資源の利用はアイスランド経済繁栄の土台となるものだ」 と述べ、IWCに留まったまま捕鯨を続行する意志を示した。 また日本の調査捕鯨については、その必要性を深く理解していると言明した。 一方、日本の松岡農林水産相は、12月にアイスランドの外務相が来日し、同国の捕鯨の正当性を訴えつつ捕鯨国日本との連携を唱えたのに対して、協力する意向を示した。

 ・ウーマンズフォーラム (編) ・ 中村信 (絵) による絵本 『クジラから世界が見える』 (遊幻舎、1680円) が出版された。 捕鯨問題が子供にも分かりやすく解説されている。 

・2月20日(火) 本日の産経新聞によれば、米国海軍は水中からのテロ攻撃に備え、太平洋岸ワシントン州にある基地に特殊訓練されたイルカやアシカを配備する検討を始めた。 イルカとアシカ合わせて30頭をシアトル近くの湾内の警備任務に就かせるという。

 イルカは水中で不審なダイバーを発見すると信号器を投下して基地に知らせ、アシカがロープに結ばれた捕捉器具を口にくわえて潜り不審ダイバーの足にからめて引き揚げるという。 

 米国海軍は1960年代からイルカなどの訓練を行い、今もカリフォルニア州サンディエゴで約100頭のイルカとアシカを飼育している。 2003年にはイラクの湾岸警備にも派遣した。

・2月17日(土) 南極海で調査捕鯨を行っている日本鯨類研究所の船団の調査母船 「日新丸」 で15日未明火災が起こり、乗組員一人が亡くなった。 日新丸の航行には支障はない。 日新丸は今月、米国の環境保護団体「シー・シェパード」の船から化学物質入りの敏を投げられるなどの妨害行為を受けたが、それとは無関係だという。 (2月16日付毎日新聞などによる)

・2月16日(金) 国際捕鯨委員会 (IWC) の正常化を目指す 「IWC正常化会合」 が13日から15日にかけて東京で開かれた。 毎日新聞の報道 (11日、14日、16日) に基づいて簡単に紹介しよう。

 この会合は、商業捕鯨支持国と反捕鯨国との対立で、IWCが鯨資源の管理という本来の機能を失っていることから、日本が全加盟国に呼びかけて開催したもの。 議論の結果を5月にアラスカで開かれるIWC年次総会で提言する予定。

 ただし、反捕鯨国の大半 (米国、英国、豪州など二十数カ国) は欠席で、加盟72カ国のうち参加は34カ国とNGO約20団体の計100人ほど。

 最終日には、欠席した反捕鯨国に対話の開始を呼びかける議長報告を採択して閉幕した。 議長報告には、「投票だけでなくコンセンサスで解決策を模索する」 「感情的発言を禁止する」 「法解釈で合意できない場合は意見を外部に求める」 ことなどが盛り込まれた。

2月15日(木) 私が新潟大学で教養科目として今年度はじめて開講した 「鯨とイルカの文化政治学」 の授業が2月5日で終了し、そのレポート読みをほぼ終えたところである。

 私も初めてやる授業のことで、ペース配分をやや誤った感がある。 世界と日本の捕鯨の歴史に時間を割きすぎて、捕鯨問題から読みとれる様々な事柄――文化帝国主義、国際政治の理不尽、NGOのあり方、自然保護というイデオロギー、映像メディアの危険性など――に十分な時間をとることができなかった。 学生の授業アンケートでもその点を指摘したものがあり、来年度は時間の配分を再検討したいと思う。

 学生レポートもなかなか面白かった。 中には 「私はクジラと話をしたことがあるのだが・・・・」 などと書いてある怪しげなものや、ジョン・C・リリーの 「将来は鯨が伝える知識で図書館ができる」 というトンデモ説を――授業ではきっちり批判したのだが――鵜呑みにして書いた者などもいた。

 また、ウィキペディアなどのサイト情報を丸写しにしたりした奴もいた。 この辺は、次回の授業ではあらかじめ注意しておく必要があろう。

 けれども全体としてみると、なかなかしっかりしたレポートを書く学生が多かった。 中には私の知らない文献を掲げたり知識を披露したりしてあるものもあって、「負うた子に教えられ」 という諺をしみじみ思い出したのである。

 鯨は食べた経験がない、或いはあっても数えるほど、という学生が多いようだったが、山口県出身の学生は、新潟大学に入って同級生が鯨を食べた経験に乏しいのを知り驚いた、と書いており、地域によって、また親の保有する食文化によって、相当の差があることも推測できた。 私自身は義務教育時代に給食で鯨を食べた世代に属するけれども。

 まあ、そういうわけで、今年度の体験をふまえた上で、来年度はよりよい授業ができれば、と思っているところである。

・2月9日(金) 朝日新聞インターネットニュースに以下の記事が掲載された。 

 http://www.asahi.com/life/update/0209/007.html 

 グリーンピースも鯨を食べてみた ソフト路線に活動転換  2007年02月09日17時18分

 反捕鯨活動で知られる環境保護団体グリーンピースの日本支部、グリーンピース・ジャパン(GPJ)のインターネットテレビで、出演者が鯨を食べる場面が放送され、話題になっている。グリーンピース全体も昨秋ごろから活動戦術をソフト路線に転換しつつあり、ネットテレビもこの一環だ。 GPJは 「賛成、反対の双方が冷静に話し合える場をつくっていきたい」 と話している。

 この番組は、1月末から始まった 「くじラブ・ワゴン」。 日本滞在4年目のスペイン人男性イヴァン・リグアルさんとイラストレーターの日本人女性コイヌマ・ユキさんが、ワゴン車で全国を旅しながら、鯨と日本人とのかかわりを学んでいく。 その姿を10週にわたって日本語と英語で伝えている。

 8日にアップされた第3話では、かつて捕鯨基地だった千葉県鋸南町を2人が訪問。地元のお年寄りの家に招かれ、鯨の竜田揚げと時雨煮をごちそうになる。

 「食べたことがないからこわい」と恐る恐る口に運んだイヴァンさんだが、「不思議な味」「おいしい」。お年寄りは 「子どものころはよく食べたけど、いまは年に1回ぐらい」 と言う。 2人は打ち上げられた鯨をまつった鯨塚も訪れ、「鯨への尊敬の気持ちが分かった」 と感想を述べる。

 GPJ海洋生態系問題担当部長の佐藤潤一さんは 「伝統的な食文化まで否定しているわけではない」 と説明する。誤った情報が、日本たたきやそれに対する過剰反応を生み、問題を複雑にしているという。 「日本人でもめったに鯨を食べないのに、海外では全員が日常的に食べていると思っている。少しでも誤解をなくしてくれれば」 と期待する。

 以下、当サイト制作者からのコメント。

 グリーンピースと言えば過激な行動で知られる団体で、反捕鯨運動にも一役買った。 路線を転換するのは結構だが、佐藤潤一という人のコメントはちょっとおかしい。 まず、「伝統的な食文化まで否定しているわけではない」 というが、日本の沿岸捕鯨枠要求がIWCで否決され続けているのは周知の通り。 反捕鯨国は日本の食文化を否定しているのである。 グリーンピースもその例外ではなかったはず。 それを変えるというなら、ちゃんと反捕鯨国を批判しなさい!

 それと、日本人でもめったに鯨を食べないとあるが、それは人と地域による。 東京など各地に鯨料理専門店があるし、専門店以外の料理屋でも鯨料理を出すところは増えている。 また鯨缶詰や鯨ベーコンは通信販売で簡単に手に入る。 食べる人はしょっちゅう食べているのである。 また、それが悪いことであるという理由はどこにもない。 グリーンピースは、やはりおかしい団体なのだ。

・1月28日(日) 本日の産経新聞に 「『反捕鯨』拡大へ IWC加盟誘う 英環境省計画」 という記事が載った。 概略、以下のとおり。

 英国の環境省が、IWCに加盟していないヨーロッパやアフリカの国々に働きかけて加盟を促進し、反捕鯨勢力の拡大をはかろうと計画している、という。 2006年のセントクリストファー・ネピスでのIWC総会では、日本などが提案したIWCの機能正常化を求める決議が1票差で採択された。 またアイスランドは2006年10月に商業捕鯨を再開しており、英国などの反捕鯨勢力はこうした動きに危機感を強めている。

 ヨーロッパではバルト3国やポーランド、ブルガリアなどIWC未加盟国があり、アフリカでは加盟国は一部だけである。 今後捕鯨をめぐっては両陣営のこうした多数派工作が活発になることも予想される。

・1月23日(火) 日本捕鯨協会発行の 『勇魚(いさな)』 第33号が発行された。 土井喜美夫氏 (石巻市長) の 「鮎川近代捕鯨100周年を迎えて」、島村菜津さん (作家) の 「クジラの食文化を守る、これもスローフードな考え方」、谷川尚哉氏 (中央学院大助教授) の 「IWCセントキッツ会議に出席して」 が掲載されている。

・1月18日(木) 本日の産経新聞に、直接捕鯨に関わるものではないが、野生動物の利用に関して面白い記事が載ったので、紹介しておこう。

 北海道のエゾシカの肉を使った料理の試食会が東京のホテルで行われた。 北海道知事みずから宣伝に加わってのこの会では、北海道内では適正生息数5万頭に対して18万頭もいると推測されるエゾシカを上手に利用して、道内の農林業への被害やエゾシカによる交通事故などを減少させ、あわせて経済的な利益を得ようとする一石二鳥の効果を狙っている。

 野生のシカについての類似の試みは、京都府や東京都でも行われており、また福井県や岡山県ではイノシシ肉の利用向上をめざしているという。

 以下、当サイト制作者のコメント。 あくまで適正な捕獲数を維持しつつ、こうした形で野生動物の利用が進んでいくのは、地域興しの意味からも大変結構なことだと思う。

2007年 ↑

 

2006年12月

・12月23日(土) 捕鯨問題には直接関係しないが、環境問題に関する面白い記事が本日の毎日新聞に載っていたので紹介したい。 「風力発電と野鳥保護」 という、一面の3分の2ほどを使った記事である。

 風力発電は、原子力発電や火力発電と違い地球温暖化や環境汚染につながらないので、エコロジカルな発電と見なされている。 ただし騒音を伴うので、人家のすぐそばには設置できないという限界は比較的よく知られていた。 だがそれ以外に、野鳥が風力発電施設に衝突して命を落とす、という問題があるというのだ。

 ここでは野鳥保護の立場を強調し風力発電を規制せよと訴える 「日本野鳥の会」 会員、自然保護を重視するならむしろ風力発電は他の発電に比べて害が少なくエコロジカルだと主張する自然保護団体代表、風力発電と鳥類保護は両立できるはずとする風力エネルギー協会会長の3人が意見を述べている。

 一読して面白いのは、二番目の見解である。 火力発電の大気汚染の方が野鳥への悪影響は強いし、また窓ガラス、車両、高圧線、猫などによる野鳥殺しと比較して風力発電施設によるそれは極小だと主張している。

 とにかくこれで分かるのは、エコロジカルと言われるものであっても、多方面に及ぶ環境問題の中では絶対的クリーンではあり得ないし、環境網大を考えるには総合的な視点を欠かせないということである。 (興味を抱かれた方は毎日新聞をご覧いただきたい。)

 捕鯨問題も、その点で例外ではないのである。

・12月20日(水) 本日の毎日新聞家庭欄に、「もう一度食べたい」 シリーズとして鯨肉による 「オバイケ」 が紹介された。

 これは地域によっては 「オバケ」 「さらし鯨」 「ゆかけ鯨」 などと呼ばれているもので、湯がいた鯨肉を酢味噌で食べるものだという。 現在でも北九州市の岡崎鯨肉店には売っているそうな。 しかし100グラム870円だから、いささか高い。

 この記事、かなり詳しいので、興味のある方は毎日新聞をご覧下さい。 わたし自身はこの料理は残念ながら知らない。

 ただ、最近わたしは鯨のベーコン切り落としを通信販売で購入して酒の肴にしている。 これ、結構うまいので、お薦めです。 しかし80グラムの一袋が700円近く、送料込みだと800円ほどするので、いつでも食べるというわけにはいかない。 とにかくもう少し安くならないと鯨肉の再普及はむずかしいと思う。

・12月15日(金) 本日の産経新聞に、「ヨウスコウカワイルカ絶滅か」 という記事が掲載された。

 中国の揚子江 (長江) にだけ生息する珍しい淡水イルカであるヨウスコウカワイルカ (バイジー) は、1980年代初頭には約400頭が生息していたといわれるが、97年の調査では13頭が、2004年には1頭のみ目撃報告があった。 しかし今年中国、米国、日本の研究者グループが6週間かけて3500キロに渡って綿密な調査を行ったが、1頭も発見できなかったという。 頻繁な船の往来や水の汚染が生息環境悪化につながったらしい。

 また、現在揚子江での生息数が400頭以下におちこんでいるスナメリにも絶滅の危機が迫っていると学者たちは警告している。

 以下、当サイト制作者のコメント。

 イルカは言うまでもなく鯨類だが、その中で最も絶滅の危機が心配されていたのがこのヨウスコウカワイルカで、とうとう心配が現実のものとなった。

 1972年の国連人間環境会議では、一部の国によって反捕鯨が唱えられ、「クジラを救えなければ人間も救えない」 というまことしやかなスローガンが打ち出された。 しかし、そういう人たちはそれから30年間、本当にクジラを救うために仕事をしてきたのだろうか? 捕鯨国へのいやがらせや、資源量が十分な鯨を捕獲することにもケチをつけることにばかり精力を費やし、真に絶滅の危機にある淡水イルカを救うことがついにできなかった彼らは、自分たちが何をしてきたのかを今こそ猛省すべきであろう。

2006年10月

・10月18日(水) アイスランドが商業捕鯨を再開するというニュースが報じられた。 以下、毎日新聞インターネットニュースより。

 http://www.mainichi-msn.co.jp/kokusai/afro-ocea/news/20061018k0000e030015000c.html 

 アイスランド:商業捕鯨を再開 IWCは一時禁止解除せず

 【ロンドン藤好陽太郎】 アイスランドは17日、1985年以来中止していた商業捕鯨を再開すると発表した。同国漁業省は「持続可能な捕鯨の再開」としているが、国際捕鯨委員会(IWC)は商業捕鯨の一時禁止を解除しておらず、反捕鯨団体などから反発が起こる可能性がある。

 現在商業捕鯨を行っているのは、IWCに異議を申し立てたノルウェーだけ。日本とアイスランドが科学研究を目的とした調査捕鯨をしている。アイスランド漁業省によると、07年8月末にかけて9頭のナガスクジラと30頭のミンククジラを対象に行う。

 アイスランドは92年にIWC脱退後、02年に商業捕鯨の禁止に対して留保権を主張し、再加盟した。これ以降も論争が続き、06年まで商業捕鯨を行わないことでIWCと合意したが、07年以降については交渉が進展しなかった。

 6月に開かれたIWCの年次総会では、日本など捕鯨支持国が過半数の賛成票を投じ再開支持の宣言を採択した。しかし重要事項の決定に必要な4分の3に及ばず、商業捕鯨までの道筋は見えていない。 
毎日新聞 2006年10月18日 10時02分 (最終更新時間 10月18日 10時42分)

・10月17日(火) 捕鯨とは直接の関係はないが、海の資源に関する話ということで。

 本日の各紙は、ミナミマグロの日本の漁獲枠が平成19年から5年間にわたり前年比半減の3000トンとなると報じた。 国際的な管理機関である 「みなみまぐろ保存委員会(CCSBT)」 が決定した。 昨年の調査で、日本が漁獲枠に対して1800トンもオーバーしていた事実も判明。 そのためもあって規制を受け入れざるを得なかったという。

 以下、当サイト制作者の感想。 捕鯨でも日本は昔乱獲に走った経歴があるわけで (日本だけが乱獲したわけじゃないけれど)、海産物の持続的利用にはこの点を十分意識しておく必要があるわけだが、相変わらず懲りていないな、という印象である。 困りますね。

・10月2日(月) 本日より、わたくしこと三浦淳は、新潟大学の教養科目 (正式には現在はGコード科目) として、「鯨とイルカの文化政治学」 を開講します。 本日は聴講受付だけでしたが、定員100人に対して約450名の学生が押しかけてきました。 定員は厳守しますので抽選をすることに。 競争率4,5倍。 滑り出しは順調、といったところでしょうか。

・9月28日(木) 本日の毎日新聞 「世界の目」 欄に、元オーストラリア駐日大使であるロードン・ダルリンブルの文章が掲載された。 日本の捕鯨を非難する内容である。 身も蓋もない言い方をすると白人の偏見丸出しの文章だから、以下、批判的に紹介しておこう。

 まず、鯨の頭数が商業捕鯨が始まってから激減していると述べているが、鯨には多数の種類があるわけで、資源状態は鯨種により様々で、日本を初めとする捕鯨国は頭数が少ない鯨を捕らせろと主張してはいない。

 次に、「鯨は多くの社会で、虐殺してはならない特別な動物と見られてきた」 とあるが、端的に言ってこれは大嘘である。 例えばこの文章を書いた元大使の国であるオーストラリアは、17世紀に白人が入り込み、19世紀に英国の植民地となり、以来現在まで英連邦の一員であり続けているが、その英国は古来20世紀に至るまで大規模な捕鯨を行っていた。 他のヨーロッパやアメリカにしても同じことである。 いや、アメリカの場合は今も自国イヌイットに捕鯨を認めているから、現在でも捕鯨国なのだ。 いったい、「多くの社会」 とはどこを指すのか?

 次に元大使は、鯨は長い距離を超えて交信することから社会的な動物と 「他国は」 見なしているが日本はそうではないと書いているが、そもそも鯨の 「交信」 内容が判明しているわけではないし、そういう意味で社会性という言葉を使うのであれば、どんな動物にだって社会性はあるのであって、菜食主義者でなければ捕鯨を批判できないという結論になるはずだろう。 また、資源上の理由で捕鯨に反対するならともかく、こういう理由で鯨を特別視しているのは、はっきり言って白人のどうしようもない偏見が露出していると言うしかあるまい。 大使になるような人物が、こういう偏見を丸出しにしているのでは、失礼ながらオーストラリアという国の信用度に関わるのではないか。 オーストラリアは昔は白豪主義を保持していたが、今なお白人中心主義を主張しているのだろうか。

 次に元大使は、現在の日本では鯨肉の需要がそれほど高くないと指摘している。 たしかにそうかも知れない。 それは、不当な捕鯨禁止によって鯨肉が高級品になってしまい、日常的な食用から遠ざかってしまったためである。 理性的な捕鯨政策がなされれば、かつてのように鯨油のためにどこもかしこも捕鯨をする時代ではないのだから、鯨肉を食べる習慣を持っている日本やノルウェーなど一部の国が、資源管理に注意を払いつつ、捕鯨を続けることは可能であり、そうなれば価格も下がって需要もそれなりに出てくるはずだ。

2006年9月

・9月1日(金) やはり直接捕鯨問題に関わることではないが、毎日新聞インターネットニュースに野生動物保護をめぐるフランス事情が垣間見える記事が載った。

http://www.mainichi-msn.co.jp/kokusai/afro-ocea/news/20060901k0000e030009000c.html

 フランス:絶滅危機の野生ヒグマ 増殖計画めぐり論争

 【パリ福井聡】 野生のヒグマが絶滅の危機を迎えている仏南西部ピレネー山中に、仏環境省がスロベニアから輸入した野生のヒグマ5頭を放ったが、うち1頭が先週、事故死した。 これを巡って、ヒグマ増殖計画是非の論争が再燃している。

 遺体で発見されたのはパルーマ(4歳のメス)で、がけからの転落死と見られている。 反増殖派の農民団体は環境不適地域に放った政府の失態を非難。 一方、賛成派の環境団体は公式調査を要求した。 双方をやゆしてルモンド紙は 「ヒグマはフランスのために死んだ」 と皮肉った。

 ピレネー山中には数百頭のヒグマが生息していたが、環境の変化や狩猟のため激減し、仏環境省によると現在の生息数は15〜18頭のみ。 血縁関係が近い上、メスが少なく、地域全体の生態系を守る意味でも重要として同省が5頭を輸入。 しかし、周辺住民の多くは数十〜数百頭の羊や牛を飼う零細放牧農家で、増殖による家畜への被害を訴えて猛反対している。
  毎日新聞 2006年9月1日 9時42分

2006年8月

・8月25日(金) 捕鯨問題に直接関わることではないが、朝日新聞インターネットニュースに以下の記事が掲載された。

 http://www.asahi.com/international/update/0825/006.html 

南仏の漁民、「お家芸」 まねグリーンピースの入港阻止      2006年08月25日10時49分

 南フランスのマルセイユ港で23、24の両日、クロマグロの乱獲に警鐘を鳴らすキャンペーン中の国際環境保護団体グリーンピースの抗議船 「虹の戦士2」 の入港を、漁船が取り囲んで阻止する騒ぎがあった。 過激な抗議活動で知られるグリーンピースの 「お家芸」 を漁民がそっくりまねた格好だ。

 入港しようとした 「虹の戦士2」 を20隻以上の漁船が取り囲んで動けなくし、一部は近づいて放水した。 グリーンピースは 「漁民の行動は違法」 と主張したが、24日午後入港をあきらめ、スペインに向かった。 漁船が引きあげるまでフェリーや貨物船も入港できなくなり、旅客約1000人が港に足止めされた。

 グリーンピースは、捕鯨船への体当たりや核物質輸送船の入港封鎖など過激な抗議手法で知られる。 世界的なすしブームで地中海のクロマグロが絶滅の危機にあるとして、禁漁を呼びかけていた。 「虹の戦士2」 は85年、仏核実験の抗議に向かう前にニュージーランドで仏工作員に爆破された 「虹の戦士」 の後継帆船。

 以下、当サイト制作者のコメント。 グリーンピースは、記事にも書かれているように、日本の調査捕鯨船などにも過激な抗議行動をとったことで知られている。 一部の自虐的な日本人はこうした活動を支持し、あたかもグリーンピースが 「国際世論」 を代表しているかのように錯覚しているが、この記事からも分かるようにグリーンピースの活動にはヨーロッパの漁民も嫌悪感を抱いているのである。 その辺を正しく認識すべきであろう。

・8月21日(月) 本日の産経新聞に、本欄の8月15日でも紹介した 『関門鯨産業文化史』 を取り上げた記事が掲載された。 

 著者の岸本充弘氏は、下関市水産課に勤務しながら北九州市立大学大学院に入学、捕鯨産業の歴史や文化を研究した方である。 その博士論文が今回刊行された 『関門鯨産業文化史』 というわけだ。 

 下関市と北九州市周辺の捕鯨産業や文化について、ノルウェーや韓国のそれとも比較しながら論述している。 製鉄所や炭坑があり港湾労働者が多く集まった北九州市周辺では蛋白源や塩分の補給源として鯨肉が重宝され、50年代をピークに60年代前半まで大消費が続いた。

 しかし鯨肉を食べることがあまりにも当たり前だったためか、この点について研究した本は出ていなかった、という。

・8月15日(火) 日本捕鯨協会から 「勇魚通信」 第27号が発行された。

 先にもこの欄で報告したように、6月にカリブ海のセントクリストファー・ネービスで開催されたIWC年次総会で「商業モラトリアムはもはや不必要」とする決議が賛成多数で可決された件について詳しく報告している。 決議は4分の3でないと拘束力がないが、ここしばらく続いた反捕鯨国優位のIWC体制が変わりつつあることを告げるものとして評価されている。

 このほか、若干の記事を紹介すると――

 ・日本鯨類研究所販売の鯨肉が、特に学校給食用では市販価格の3分の1、医療施設用は2分の1と大幅な割引がなされる。

 ・米国沿岸のコク鯨の子鯨の数が5年連続増加している。

 ・5月23日に北西太平洋の調査捕鯨に向けた船団の出港式が行われた。 今回の予定捕獲数は、ミンク鯨100頭、ニタリ鯨50頭、イワシ鯨100頭、マッコウ鯨10頭。

 ・捕鯨に関する新刊書。 岸本充弘 『関門鯨産業文化史』(海鳥社、TEL092-771-0132) ¥1000

2006年7月

・7月7日(金) 日本捕鯨協会から 「勇魚通信」 第26号が発行された。 内容の一部を紹介しよう。

 ・3月29日に東京都港区のJFセンターで 「鯨肉に関する情報交換/試食検討会」 が行われた。 外食産業での鯨肉普及を目的として、(社)日本フードサービス協会が主催、水産庁、鯨肉販売業者、外食関連企業が参加した。

 ・3月23日、東京都豊島区の武蔵野調理専門学校を会場に、「ソトワールイタリア料理特別セミナー 食材としての鯨をもっと知る試食研究・料理講習会」 が催された。 鯨の食材としての特性・可能性を広く知ってもらうための企画である。 調理師や外食産業関係者約50名が参加した。

 ここでは、渋谷の 「元祖くじら屋」 の料理長による鯨調理が実演されたあと、有名イタリアレストランのシェフによる新考案のイタリア式鯨料理が実演された。

 ・ 『釧路捕鯨史』(税込み1680円、釧路市役所発行) が刊行された。 問い合わせは釧路市役所 (TEL: 0154-31-4506) へ。

・7月6日(木) 鯨ではないが、日本が絡む水産資源の話なので取り上げる。 読売新聞インターネットニュースに下記の記事が掲載された。

 http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20060706i502.htm 

 地中海のマグロ、WWFが禁漁勧告…主要市場は日本

 世界自然保護基金(WWF)は5日、地中海で、日本を主要市場とするクロマグロ(本マグロ)の違法操業が横行していると指摘した調査報告書を公表し、同海域を管理する大西洋マグロ類保存国際委員会(ICCAT、加盟42国)に即時禁漁を勧告した。

 調査は、スペインの海洋調査会社に委託し、2004〜05年に実施した。それによると、地中海ではフランスやトルコなどの漁船が違法操業を繰り返し、漁獲割当量3万2000トンを約40%上回るマグロを捕獲、資源は危機的状況にある。違法に捕獲されたマグロは船上で解体され、日本などに輸出されているという。

 クロマグロは刺身、すし用の高級魚。地中海は世界最大の産地とされている。
(ジュネーブ 渡辺覚) (2006年7月6日11時12分 読売新聞)

・7月5日(水) 本日の産経新聞に鯨・捕鯨関係記事が2つ載った。

 (1) ワシントン発のニュースとして、米海軍や日本の海上自衛隊など8カ国の艦船がハワイ沖で実施している環太平洋合同演習 (リムパック) に対し、米ロサンゼルス連邦地裁は3日、鯨など海洋哺乳類に悪影響を及ぼしかねないとして、ソナー使用を一時的に禁止する仮処分を出した。 このため、同演習で重要な役割を占めている対潜哨戒などに使う音波探知機 (ソナー) が使えなくなる可能性がでてきた。

 リムパックは6月26日から約1カ月間の予定で開催されており、8カ国から40隻以上の艦船が参加している。

 なかでも、中国の潜水艦を想定した対潜水艦哨戒演習は、実際に潜水艦を使い約20日間行われる予定で、実際にソナー使用禁止となれば、演習内容の見直しを迫られる可能性がある。

 ロイター通信によると、同地裁は訴えを起こした環境保護団体が、ソナーによる海洋哺乳類に対する悪影響について、「説得力のある科学的な証拠」 を提出したと認定した。

 この保護団体の調べによると、2000年3月にバハマの海岸で17頭の鯨が立ち往生しているのが見つかったのが、ソナーによる鯨などへの影響が最初に確認されたケースという。 米海軍もソナーがどれだけ生態系に影響を及ぼすか、演習期間中監視する方針を示していた。

 (2) 家庭欄に、「クジラ肉復活 ”文化”保護へ懐かしのメニュー」 という記事が掲載された。

 調査捕鯨の規模拡大にともなって鯨肉の流通も増えているが、若年層には鯨肉を食べたことがないという人も増えているので、学校給食や車内食堂などに鯨肉を使ったメニューが登場している。

古式捕鯨発祥の地である和歌山県では、昨年一月から学校給食に鯨肉料理を復活させる活動にとりくんでいる。 子どもたちに郷土文化を伝え、鯨料理に慣れ親しんでもらおうという狙いだ。 県内の実施校は8割ほど。 竜田揚げやケチャップ煮が出されるが、小学校六年生を対象に行ったアンケートでは、「もう一度食べたい給食」 の第一位に鯨の竜田揚げが上がったという。

 同様の取り組みは、大阪、奈良、東京、神奈川などに広がりを見せている。

 こうしたメニューが可能になったのは、学校給食用に限り、日本鯨類研究所が鯨肉を市価の3分の1の価格で提供することにしたためだ。

 一方、同研究所と水産庁は、今年五月に鯨肉普及を図る新会社 「鯨食ラボ」 を立ち上げた。 鯨肉を用いた新しいレシピを考案し、車内食堂や病院食などへの売り込みを図る。 すでに社員食堂を運営する数社から引き合いが来ているという。

・7月1日(土) 本日の毎日新聞 「土曜論説」 欄に、「商業捕鯨再開支持宣言 冷静・建設的な対話の兆し」 が掲載された (経済部・位川一郎記者)。

 これは、下でも報告したように、今年の6月にカリブ海のセント・クリストファー・ネビスで開催された国際捕鯨委員会 (IWC) 年次総会で、1票差ではあるが、報業捕鯨の一時停止はもはや必要ない、という宣言が採択されたことに関する記事である。

 IWCが本来は鯨資源を長期的に利用するための組織だったのに反捕鯨国に乗っ取られる形で機能がおかしくなっていたこと、今回形勢が逆転するに当たってはモンゴルのような内陸国の新加盟があり、それについては日本の工作だとする批判もあるが、そもそも反捕鯨国側もスイスやチェコなどの内陸国を加盟させていること、また調査捕鯨船に対する反捕鯨団体の危険な妨害を認めないという決議も採択されたこと、このところ例年出ていた調査捕鯨停止決議がなされなかったこと、これはIWCの空気が変わり始めた兆しではないかと日本が受け止めていること、など、この記事は今回のIWC総会の意義を簡潔にまとめてみせている。

 日本はまた、今総会でIWCの正常化を掲げ、IWCの枠外で新しい会合を設けることを表明した。

 以上から、捕鯨について冷静で建設的な議論が始まる可能性も出てきた、と記事は結論している。

2006年6月

・6月22日(木) 昨夜の産経新聞インターネットニュースは以下の記事を掲載した。 

 http://www.sankei.co.jp/news/060621/kok094.htm 

 IWC総会が閉幕 副議長に森本氏選出

 【ワシントン=気仙英郎】 カリブ海の島国セントクリストファー・ネビスで開かれていた国際捕鯨委員会(IWC)の年次総会は20日、5日間の日程を終えて閉幕した。この日は、議長・副議長(任期3年)の改選が行われ、米国のホガース政府代表が議長に、日本の森本稔政府代表が副議長にそれぞれ選ばれた。

 森本代表は、今回の総会について、「優良可で評価すれば良だ。風向きは変わってきており、(捕鯨再開に向けた)結束を強化していきたい」と今後の見通しに自信を示した。
 (06/21 20:45)

・6月21日(水) 本日の毎日新聞が以下の記事を掲載した。

 国際捕鯨委員会(IWC)総会は19日、調査捕鯨船などに対する危険な妨害行為は認めないとする決議を総意(コンセンサス)で採択した。 投票は行われなかった。

 決議は、今年初めに国際環境保護団体グリーンピースの監視船と日本の捕鯨母船が衝突して以来、日本政府が独自提案の準備を進めていた。

・6月20日(火) 昨日付けで報じられた、IWCで商業捕鯨再開を支持する宣言が採択されたことについて、毎日新聞は本日、社説 「実効はないが努力は報われた」 を掲載した。

 この社説は、この宣言採択ですぐに商業捕鯨が再開されるわけではないとしながらも、クジラ資源の回復基調は明らかであり、また商業捕鯨が再開されたとしてもすぐに経済ベースに乗るわけでもないけれれども 「にもかかわらず、商業捕鯨の再開を主張し続けるのは、IWCの議論を本来の鯨資源の管理に戻したいという思いと、それぞれの食文化を一方的な価値観の押しつけで否定されることへの不満からだ。 議論は一歩動き、関係者の粘り強い努力が今後も続く」 としている。

・6月19日(月) 読売新聞インターネットニュースが下記の記事を掲載した。

 http://www.yomiuri.co.jp/atmoney/news/20060619it03.htm?from=top 

 IWC総会、捕鯨支持派の宣言可決

 カリブ海のセントクリストファー・ネビスで開かれている国際捕鯨委員会(IWC)の年次総会は18日、3日目の協議で、日本などの捕鯨支持国が共同提案していたIWCの活動正常化を求める宣言を、賛成33票、反対32票の1票差で可決した。

 この宣言は1982年に決定した商業捕鯨一時禁止措置を 「もはや必要ない」 とした内容で、捕鯨支持国がIWCの主要議題で過半数を獲得したのは82年の一時禁止決定以来初めて。

 ただ、この宣言に拘束力はなく、商業捕鯨の再開には、82年の一時禁止決定を撤回する必要があり、そのためには投票国の4分の3の賛成が必要だ。

 水産庁は今回の宣言可決を、「画期的なこと。商業捕鯨の再開に向けて一歩踏み出したことになる」 としているが、反捕鯨国側は反発を強めている。

 今回のIWC年次総会は16日から開かれ、捕鯨支持国と反捕鯨国の数が拮抗(きっこう)していた。初日の協議で日本が提案した捕鯨支持派の提案は、分担金を支払わないなどで投票権を失った捕鯨支持国があったため、小差で否決されていた。
 (2006年6月19日12時42分 読売新聞)

 また、本日の産経新聞が以下の記事を掲載した。

 日本の沿岸捕鯨要求を否決

 国際捕鯨委員会(IWC)総会は2日目の17日、日本が承認を求めた4地域の漁民によるミンク鯨の沿岸捕鯨の実施を、反対多数で否決した。 日本は、網走(北海道)、鮎川(宮城)、和田(千葉)、太地(和歌山)の4地域で年間150頭の捕獲枠を3年分要求したが、賛成30、反対31、棄権4で否決された。

・6月18日(日) 本日の産経新聞は以下の記事を掲載した。

 捕鯨再開 「日本の主張は正当」 英誌、異例の擁護社説

 17日付の英誌エコノミストは、国際捕鯨委員会(IWC)の設立目的は水産資源としての鯨の保護にあり、この趣旨からすれば、日本が商業捕鯨一時禁止の再考を求めるのは正当だ――と指摘する社説を掲載した。 捕鯨反対の論調がほとんどの欧米メディアの中で異例の論調だ。

 社説は 「商業捕鯨の再開を理性的に検討すべきときだ」 との見出しで、日本が商業捕鯨の再開を望んでいることについて、「希少なシロナガスクジラやザトウクジラを捕獲しようとする国はなく、日本ですらそのようなことは主張していない」 と指摘。 商業捕鯨の対象になっているミンククジラの数は豊富であることを挙げ、日本の主張は正当と述べた。

 そのうえで、社説は 「日本の捕鯨産業は政府の補助金に依存している。 日本人も鯨を食べなくなった今、捕鯨産業は補助金なしでは捕鯨を続ける意欲もわかないだろう」 として、経済合理性に基づいて捕鯨の是非を論議すべきだとしている。

 また、同日の産経新聞は以下の記事を掲載した。

 国際捕鯨委員会(IWC)年次総会は16日、日本の2つの提案について採決を行ったが、いずれも小差で否決された。

 日本はイルカなどの小型クジラ類の問題について「IWCの管轄外で各国や地域の関係機関の調整に任せるべきだ」と議題からの取り下げを提案したが、賛成30、反対32、棄権1で否決された。

 〔もう一つの採決は、下の17日読売インターネットニュースに既出につき省略〕

・6月17日(土) 今年も国際捕鯨委員会 (IWC) の年次総会が始まった。 読売新聞インターネットニュースより、紹介しよう。 

 http://www.yomiuri.co.jp/atmoney/news/20060617it02.htm 

 国際捕鯨委総会、日本の無記名投票導入案を否決

 国際捕鯨委員会(IWC)の年次総会が16日、カリブ海のセントクリストファー・ネビスで開幕した。

 初日の協議で、日本が提案した無記名投票導入案の採決が行われたが、賛成30票、反対32票で否決された。

 無記名投票の導入は、反捕鯨国や自然保護団体の圧力で捕鯨支持国が反捕鯨に回ったり、投票を棄権したりするのを防ぐのが狙いだった。 捕鯨支持国に有利な制度として日本が1997年から提案しており、昨年は賛成27票、反対30票で否決された。

 今年の総会は捕鯨支持国と反捕鯨国の数が拮抗(きっこう)し、総会前は 「賛成多数で可決される」 との見方もあった。 IWC加盟国は70か国だが、分担金を支払わないなどで投票権を失った国が捕鯨支持国に多かった模様だ。
  (2006年6月17日10時42分 読売新聞)

・6月16日(金) 本日の産経新聞の 「主張」 欄 (他紙の社説にあたる) が 「科学的な論争で主導権を」 を掲載した。 国際捕鯨委員会(IWC)年次総会が始まるにあたっての見解を述べたものである。

 ここでは、日本がIWCの枠外で捕鯨支持国独自の会合結成を宣言する方針であること、南極海のミンク鯨の推定生息数が従来日本が主張してきた76万頭から30万頭台に下方修正される見通しだが、それに対しての日本の対応などが問題になるだろう、とされている。 そして、世界的な食糧不足が近い将来訪れるだろうと言われる昨今、食料資源としての役割の大きい捕鯨問題で日本は科学的主導権をとるべきだ、としている。

・6月15日(木) 本日の産経新聞に次のような記事が掲載された。

 在米日本大使館 捕鯨批判に反論 米紙に掲載

 ワシントン・ポスト紙に6月2日と5日に掲載された日本の調査捕鯨を批判する記事に対する在米日本大使館の反論が、13日付の同紙に掲載された。 このなかで日本は、南太平洋で予定している新たな調査を目的とした鯨の捕獲頭数は全体の0・1%から0・3%以下で、群体に影響をおよぼすことはない、などと強調している。

2006年4月

・4月22日(土) 4月10日と15日付けで、鹿児島で鯨が高速船と衝突したという事件をお知らせしましたが、その後の新聞報道によると、真犯人は流木だったということです。 鯨くん、無実の嫌疑をかけて、ごめん!、と謝っておきましょう。

・4月15日(土) 話題になっている高速船と鯨の衝突について、アメリカ海軍のソナー (水中音波探知機) が原因という説が読売新聞のインターネットニュースに掲載された。 ただし、否定的な専門家もいる。 以下、引用。

 http://www.yomiuri.co.jp/science/news/20060415it04.htm?from=top 

  クジラ迷走にソナー説、高速船事故原因か…米報告書

 米海軍の艦船の水中音波探知機(ソナー)が原因と見られるクジラの大量死や大量迷走が、過去10年間で少なくとも6回の軍事演習で起きていたことが、米議会調査局の報告書でわかった。

 ソナーがクジラに害を及ぼすことは以前から懸念されていた事態で、日本近海で最近相次ぐ高速船の衝突事故との因果関係を指摘する専門家もいる。

 報告書によると、最も被害頭数の大きかった例は、2年前に日米などが行ったリムパック(環太平洋合同演習)の時に米ハワイ州で観測された。演習開始直後の04年7月3日、カウアイ島ハナレイ湾で150〜200頭のゴンドウクジラが方向を見失ったように迷走していた。

 ほかの5回は、演習とほぼ同じ時期に、演習海域でアカボウクジラやネズミイルカ、シャチなど小型の鯨類が数〜十数頭まとまって座礁、死んだケース。聴覚器官が損傷していた死体もあった。

 潜水艦探知用の低周波ソナーは双発ジェット戦闘機並み、中周波ソナーはロケット並みのごう音を発生させるとされ、聴覚を頼りに回遊する海洋動物を直撃した場合、致命傷となる恐れがある。

 米海軍は3年前、環境保護団体との間で、「日本周辺」を除く海域では、潜水艦探知用のソナーの使用を制限するとの合意書を交わした。ただ、日本周辺海域では、活発化する中国軍潜水艦の動きに合わせ、監視を強化していると言われる。

 国立科学博物館の山田格(ただす)動物第一研究室長は「高速船との衝突事故も、ソナーによって、クジラの耳が聞こえなくなったことが原因というのはあり得ることだ」と話す。

 一方、竹村暘(あきら)・長崎大教授は「クジラが聴覚にダメージを受けたとしても、皮膚への圧力など感覚を総動員して、船が近づいてくることを察知するはず」と、ソナー原因説には否定的だ。

 ◆個体増加説も◆

 ほかの説もある。日本鯨類研究所の大隅清治顧問は「クジラが衝突したのだとすれば、商業捕鯨の禁止でクジラが増加したことや、高速船の便が増えたことが理由としては大きいのではないか」と話している。   (2006年4月15日14時31分 読売新聞)

4月10日(月) 朝日新聞インターネットニュースに下記の記事が載った。

http://www.asahi.com/national/update/0410/SEB200604100009.html 

 高速船がクジラと衝突? 93人が重軽傷 鹿児島  2006年04月10日11時22分

 9日午後6時ごろ、鹿児島県・佐多岬の西北西約3キロを航行中の屋久島発鹿児島港行きの高速船「トッピー4」(赤瀬強一船長、281トン)の乗客から、「船が何かに衝突してけが人が出ている」と、携帯電話で第10管区海上保安本部(鹿児島市)に通報があった。10管などによると、クジラのような生物に衝突した可能性が高いという。高速船を運航している鹿児島商船(鹿児島市)によると、乗員・乗客114人のうち93人がけが、少なくとも12人が顔の骨を折るなどの重傷を負い、36人が入院した。10日朝から10管は高速船の船体や船底を調べている。

 事故直後、高速船は自力で航行できなくなり、鹿児島海上保安部の巡視船艇6隻とヘリコプター2機が出動。重傷者を含む18人は、9日午後9時すぎに鹿児島県指宿市の指宿港に到着。救急車で病院に運ばれた。高速船は他の乗客を乗せたまま巡視船に曳航(えいこう)され、午後11時半ごろ、指宿市の山川港に着いた。

 鹿児島商船によると、事故当時は時速約80キロで航行中だった。事故後すぐにエンジン2基のうち1基が停止、しばらくして残り1基も止まったという。船体は全長約23メートルで前後に水中翼を持つ。高速運航時には水上に約1.5メートル浮き上がり、水面下の翼が支える。「トッピー4」が何らかの物体に衝突する事故は初めてで、後ろの翼が損傷しているという。

 船は午後4時20分に屋久島・宮之浦港を出港。種子島の西之表港、指宿港を経由して同7時20分、鹿児島港に着く予定だった。事故が起きたのは西之表港から指宿港に向かう途中だった。

 同保安部は、乗員や乗客の話などから船の左舷後方に何かがぶつかったとみて10日朝から船体を調べており、巡視船艇3隻で現場海域を調べている。

 クジラのような生物と高速船が衝突する事故は福岡、島根や新潟の沖で多発している。博多港と韓国・釜山を結ぶ高速船では今年だけでも4回起きている。

 また、毎日新聞インターネットニュースにはこの事故について下記のような情報が載っている (一部のみ転載)。

http://www.mainichi-msn.co.jp/today/news/20060410k0000e040047000c.html

 九州近海では対馬海峡を中心に高速旅客船がクジラとみられる海洋生物と衝突する事故が相次いでいる。事故現場周辺ではクジラの目撃情報が寄せられ、クジラが嫌がる超高音を出す装置の導入などの対策をとっているが効果は上がっていない。

 長崎県対馬市沖では昨年4月、未来高速(釜山市)の「コビー5」が突然衝撃を受け浸水、21人が負傷した。今年2〜3月には、韓国・釜山と福岡市の博多港を結ぶJR九州高速船(福岡市)の高速旅客船「ビートル」で4件続けて同様の事故が起きた。

 同社は、クジラが嫌がる音を周囲1キロに出す装置を付け、速度を落として運航している。しかし事故が続いだことで効果が疑問視されたため、事前にクジラの所在位置をつかむ探知機の導入検討を始めている。

 今回事故を起こした鹿児島商船の「トッピー4」も、クジラとの衝突防止装置を装着していた。同社は「過去の事故例をみて、効果には疑問の声もある。また、『音』はクジラの種類で効かないとも聞く」などと疑問を示した。

 九州運輸局は対馬海峡の事故を受け、高速船を運航する事業者に対し、シートベルト着用の徹底を3月6日付の文書で指導。今回の事故で、10日に改めて口頭で指導し、シートベルト着用、船体周辺の見張り強化と要注意海域での低速運航などを呼びかけているが、今回事故が起きた鹿児島県周辺の海域は、01年以降、クジラなどとの衝突事故がほとんどなかったため、新たな対策とともに注意海域を広げるなどの措置が迫られそうだ。

 以下、当サイト制作者のコメント。 この種の事故が最近増えている。 鯨資源が増加している証拠であろう。 防止策にも限界があるのだから、資源量を慎重に見極めたうえで、適度な捕鯨を行うことの合理性が明らかになりつつあると言えよう。

・4月2日(日) すみません。 日本捕鯨協会発行 「勇魚通信第24号」、昨年12月に発行されたのを、ここで紹介し忘れていました。 この中から、新刊紹介2点を以下に写しておきます。

 ユージン・ラポワント著 (三崎滋子訳)『地球の生物資源を抱きしめて――野生保護への展望』(新風舎、2858円+税)

  著者は元ワシントン条約事務局長で、現在は国際野生生物管理連盟(IWMC)会長をしている方、訳者の三崎さんはかねてから捕鯨問題や野生生物保護に関する文献紹介 (『アザラシ戦争』などの訳書があり) に努められている方です。 この本はすでにフランス語、スペイン語、中国語に翻訳されています。

 日野浩二 『鯨と生きる――長崎のクジラ商日野浩二の人生』(長崎文献社、2000円+税)

  長崎で鯨商人として生きてきた著者の自叙伝であり、かつ鯨肉流通や捕鯨国際会議の内幕などに関する蘊蓄をかたむけている本。

・4月1日(土) 本日の産経新聞のコラムに、韓国駐在の黒田勝弘記者が捕鯨に関する文章を載せている。 以下、要約。

 最近、日韓の間の対馬海峡などで船が鯨に衝突する事故が増えている。 この1年間で6件、それも先月(3月)だけで3件である。 乗客に負傷者が出たり、船が損傷したり、関係者は頭をかかえている。 

 原因は鯨資源の増加という見方が一般的だ。 韓国東海岸でも鯨が増えており、定置網にかかる例も増加している。

 しかし韓国では捕鯨解禁の動きは盛り上がりを欠いている。 蔚山市などでは解禁を求める声が強いが、政府の態度が曖昧なのだ。 うるさい市民団体に廬武鉉政権が弱いので、正面から捕鯨解禁論を言い出せない。 またマスコミも鯨に弱い。 今なお鯨の話にイルカの写真を出して平気なのである。

 以下、当サイト制作者のコメント。 韓国も昔は日本同様捕鯨を行っており、蔚山市はその基地となっていた。 今でもこの町では定置網にかかる鯨などは食用に使っているようだが、正規の捕鯨はやっていない。 犬食に関しては自国文化を守れとの声が強い韓国だが、鯨になるとややトーンダウンするようである。 

2006年3月

・3月31日(金) 日本捕鯨協会発行の 『勇魚通信第25号』 が発行された。 内容の一部を紹介すると――

 (1) 日本捕鯨協会の中島圭一会長、日本鯨類研究所の畑中寛理事長、共同船舶の山村和夫社長の捕鯨関係3団体のトップが1月27日に共同記者会見を行った。

 中島氏、「ここ6年間でIWC新規加盟国27カ国のうち20カ国が持続的利用派となっている。 実質的にはIWCは加盟国の内訳は33対32で持続的利用派が多いが、大国の圧力で過半数がとれていない。 なんとか過半数をとって無記名投票などの条件を勝ち取りたい」

 畑中氏 「昨年3月で18年間に及ぶ第1期南極海鯨類捕獲調査が終了したが、シロナガス鯨減少でミンク鯨が優占種となったが、最近は成長の停滞や餌条件の悪化が見られる。 その一方でザトウ鯨とナガス鯨が急増している。 昨年末から始まった第2期調査でさらなるデータを収集したい」

 山村氏 「鯨肉のコスト削減・価格引き下げと、流通経路の見直し、販売促進の宣伝を充実させたい」

(2) ノルウェーは、2006年のミンク鯨年間捕獲枠を、前年より250頭増やし、1052頭とする、と発表した。

(3) 日本の調査捕鯨に対して、オーストラリア、ニュージーランド、ブラジルなどの反捕鯨国17カ国が抗議したが、中島圭一・日本捕鯨協会会長は、IWC加盟66カ国中17カ国に過ぎないことに注目すべきだ、という海外マスコミ向けステートメントを発表した。 この17カ国には、米国、スイス、また現在のIWCの議長国デンマークは入っていない。

・3月18日(土) 朝日新聞インターネットニュースに下記の記事が掲載された。

http://www.asahi.com/national/update/0318/TKY200603180207.html 

ルカ救助に防災無線「ダメ」 千葉・一宮町、少し後悔

(2006年03月18日15時20分)


 千葉県一宮町の九十九里浜に2月末、大量のイルカ・カズハゴンドウが打ち上げられた際、住民らが救助の手助けを求めるため、町に防災無線の使用を求めたところ、「災害や人命にかかわること以外は放送できない」と断られていた。近藤直町長は担当者の判断に誤りはなかったとしつつも、少し後悔もしている。

 防災無線の活用を要請したのは町サーフィン業組合の中村一己組合長(67)。2月28日正午ごろ、東浪見海岸で、尾びれを振って苦しむ大量のイルカに気づいた。集まり始めたサーファーの若者らだけでは人手は足りないと判断。「手を貸して欲しい。イルカを包むため、毛布の協力も」と呼びかけて欲しい、と町にかけあった。

 防災無線は町内4千世帯の受信機と屋外13カ所のスピーカーにつながっている。朝夕、「町の健診」「納税のお知らせ」「ウオーキング教室案内」などを流している。しかし、町は要請を断った。朝日新聞の取材に担当者は「イルカは想定外だった」と説明している。

 結局、サーファー仲間や近くの住民らが声をかけ合い救助に集まった。中村組合長は「少しでも早く海に戻してやれば、もっと助かったかもしれない」と残念がる。

 これに対し、近藤町長は、海が荒れていたことから「町の要請で住民が出ると、二次災害も心配だった。(防災無線を)どこまで使っていいのか、線引きは難しい」と話す。ただ、「(イルカを助けることは)人道的だから、使っても良かったかもしれない」とも付け加えた。

 打ち上げられたイルカは一部が近くの漁港に搬送されたが、元気に海に戻ったのは数頭とみられる。90頭近くが死亡し、町は約70頭を近くの砂浜に埋葬した。

 以下、当サイト制作者のコメント。 まあ、イルカも生き物だから人間の側に余裕があれば助けてあげたほうがいいとは思うけれど、なんでイルカを助けることが 「人道的」 なんでしょうね? イルカ道じゃないの(笑)。

 イルカがこのように集団で陸に自分から上がってしまうという現象は時々起こる。 原因には諸説あるようだが、この記事にも書かれているように、人間の手で海に戻されてもまた陸に上がってしまうケースが多いのである。

 ヒマな人間が多い土地ならいざしらず、そうでないなら無理に助ける必然性はないだろう。 むしろ海からの恵みということで食用にしたほうが効率的じゃないかと思う。 

・3月13日(月) 本日の毎日新聞 「教育の森」 欄に、小学校で育てた合鴨をさばいて食べる試みがなされているという、面白い記事が載った。 直接捕鯨問題を扱ってはいないが、間接的に関わりがあると思うので、ここで紹介しておこう。

 この試みを行っているのは、鹿児島市の市立川上小学校である。 ここでは児童に96年から合鴨農法での米作りを体験させている。 合鴨農法は、合鴨を田圃で飼うことにより無農薬で稲を育て、なおかつ育った合鴨の肉を入手できるという一石二鳥の農法である。

 しかし子供たちにその一方だけを体験させ、合鴨の肉を得るという側面を体験させないのはどうか、と考えた教諭がいて、6年前に鴨をさばいて食べるところまでやろうという提案をしたという。 もちろん、残酷だという反論も少なからずあったようだ。

 こうして 「合鴨の命をいただく会」 が始まった。 農家の人が鴨の首に包丁を入れると、小学生の目には涙が光る。 しかし、代表の子供が鴨に対する感謝の言葉を読み上げるなど、それなりに順序立てて事は進行する。 また、「命をいただく会」 には参加は強制せず、自主参加の形をとっているという。

他の動物の命をもらうことで人間が生きている、という当たり前の事実を自分の身をもって体験することで、食の細かった子がよく食べるようになったり、給食の残飯が減るなどの効果が出ているという。

・3月6日(月) 本日の産経新聞で、鯨肉在庫増の問題が取り上げられている。 原因は色々あるが、調査捕鯨の枠拡大で供給量が増えているのに対し、価格がまだ大衆食品と言えるほど安くないこと、若い人には鯨肉を食べる習慣がついていないことなどが挙げられるようだ。

 記事にもあるが、鯨肉自体は一時期より出回っている印象を当サイト制作者は持っている。 先日上京したら、回転寿司に 「鯨肉寿司あります」 という張り紙がしてあって、へえ、と思った。 ただし入って食べるだけの時間的余裕がはなかったけれど。

 小松正之・水産総合研究センター理事が記事の最後に述べているように、また私も下の2月14日で述べたように、学校給食に積極的に鯨肉を利用し、若い世代の食習慣を育てることが大事だと思う。

2006年2月

・2月14日(火) 産経新聞インターネットニュースに下記の記事が掲載された。

 http://www.sankei.co.jp/news/060214/sha071.htm

  広がる鯨肉給食 4都府県100校以上で“復活”

 商業捕鯨の停止で約20年前に、学校給食からほぼ姿を消した鯨肉を復活させる動きが各地で広がりをみせている。

 古式捕鯨発祥の太地町のある和歌山県教育委員会の呼び掛けに応じ、他の都府県が取り扱いを始めた。試行段階のところも多いが、教育関係者は 「かつてはありふれた食材だった鯨肉を通じて、日本の伝統的な食文化を知ってもらいたい」 と期待を寄せている。

 昨年1月から、県内の小・中学校で鯨肉給食を始めた和歌山県教委は、鯨肉をほかの自治体にも広めたいと、東京都内で試食会を開く一方、各都道府県の学校給食会に鯨肉を扱うよう要請。昨年後半から奈良などの学校で給食に出され始めた。

 1月は東京、京都、大阪、奈良の4都府県の100を超える小・中学校などから、鯨肉取り扱いの窓口となっている和歌山県学校給食会に申し込みがあった。量も約1カ月で1657キロと早くも前年実績の2倍となった。神奈川県も取り扱いを検討中だ。

 食材は調査捕鯨として南極海で捕獲されたミンククジラ。高タンパク、低脂肪と栄養価に優れているのが特徴で、竜田揚げなどとしてメニューに登場。 筋も除去するなど加工し、ひと昔前のような硬さもあまりなく、子供たちの評判も上々だ。調査に当たる日本鯨類研究所などの協力を得て、安価に安定的に供給できるようになった。

 鯨肉は、1982年の国際捕鯨委員会(IWC)による商業捕鯨一時停止を契機に、捕鯨基地があるなどクジラにゆかりのある一部自治体を除き、学校給食のメニューにはほぼなくなっていた。(共同) (02/14 18:37)

 以下、当サイト制作者のコメント。

 最近鯨肉在庫が増えているという報道があったが、1月30日付けでも記載したように、学校給食に利用すればあっという間にはけるだろう。

 これには、将来の鯨肉消費者を養成する、という意味もある。 食生活は習慣に支配されるものであるから、不当な捕鯨禁止によって鯨肉を口にする機会がなくなった子供たちに鯨肉の味を覚えさせるのは大事なことだ。

 私は福島県の港町に育ったが、中学生時代、鯨肉は学校給食でもごく普通のメニューだった。 あの頃は学校給食にカネをかけていなかったから (日本がまだ貧しかったので) 、あまりうまいと思ったことはなかったが、今なら記事にもあるように竜田揚げ、或いは鯨カツなど、それなりの味の料理で出せるようになっている。

 関係者の努力を期待したい。

2月11日(土) 朝日新聞インターネットインターネットニュースに下記の記事が掲載された。

 http://www.asahi.com/life/update/0210/007.html 

 鯨肉の在庫、調査捕鯨拡大で増加 水産庁が消費拡大に

 2006年02月10日23時32分

 鯨肉の国内在庫が急増している。調査捕鯨の頭数を拡大して供給が増加する一方で、消費が伸び悩んでいるためだ。反捕鯨国から調査捕鯨の撤廃・縮小を求められるきっかけになりかねないだけに、水産庁は「鯨肉を食べたい消費者は多い。売り方を改善すれば在庫はすぐにはけるはず」と、鯨肉の消費拡大に乗り出した。

 調査捕鯨は、水産庁から委託を受けた日本鯨類研究所が87年から始めた。捕獲した鯨肉は販売され、その収益が調査費用に充てられている。

 農水省の統計によると、05年末の鯨肉の在庫量は3511トン。98年には600トン台まで落ち込んだが、その後、北西太平洋での調査捕鯨を拡大したことなどから05年8月末の在庫量は4800トンまで増加。05年度からは南極海での捕鯨頭数も大幅に増やす計画で、在庫はさらに積み上がる公算が大きい。

 水産庁によると、鯨肉の供給量はほかの水産物に比べると少ないため、まとまった量の食品しか扱わない大手スーパーで売りにくいという。「中小や零細の業者に流通経路が限られてきたことが消費が増えない理由」(遠洋課)との反省から、今後は新たな販路開拓に力を入れ、鯨肉価格の値下げも進める。

2006年1月

1月30日(月) 産経新聞インターネットニュースに、鯨肉在庫に関する以下のような記事が昨日載った。

 http://www.sankei.co.jp/news/060129/kei030.htm 

    「クジラ」在庫 10年間で倍増 調査捕鯨拡大で供給過多

 日本による調査捕鯨の副産物として売られる鯨肉の国内在庫が増加傾向にあり、10年前に比べほぼ倍になっていることが民間の調査で28日、明らかになった。調査捕鯨の規模拡大で供給量が増える一方、消費が増えていないことが、肉のだぶつきの背景にある。

 政府は今季から南極海の捕鯨を大幅に拡大している。今後、さらに在庫の急増が予想される。

 水産庁もこの事実を認め、販路拡大方策の検討を始めた。だが、調査捕鯨には「科学に名を借りた商業捕鯨だ」との声が根強く、反捕鯨団体などからは「鯨肉の消費をあおる行為だ」との批判が出ている。

 調査をしたのはフリージャーナリストの佐久間淳子さんら。農水省のデータなどを分析し、在庫量の変化を調べた。

 平成7年前後は1000−2500トン前後で推移し、ほぼ変化がなかった各月末の在庫量は、10年3月の673トンを底に増加に転じた。16年以降は増加傾向が強まり、17年8月末には、4800トンを超えた。

 日本の調査捕鯨は12年以降、毎年のように対象種や捕獲数を増やしている。その一方で主要な消費地が限られていることなどから消費が拡大せず、供給過剰になっているらしい。

 佐久間さんは「日本は昨年、ナガスクジラやザトウクジラなどの大型鯨を調査捕鯨の対象とすることを決めた。今後、消費量が極端に増えない限り、在庫は急増するだろう」と話す。

 水産庁遠洋課は「指摘された傾向は事実だ。今後、販売先の拡大など、販売方法の改革を検討する」としている。

 調査捕鯨の肉は販売することが認められ、日本政府は収益を調査費用に充てている。 【2006/01/29 東京朝刊から】

 以下、当サイト制作者のコメント。 

 鯨肉は、かつては日常的に消費されていたが、いったん商業捕鯨が禁止されたため、一般の流通経路に乗らなくなったといういきさつがある。

 若い人は知らないだろうが、1980年代初めにはごく普通に鯨肉カツがスーパーの総菜売場に出ていたのである。 値段も安かった。 しかし商業捕鯨の禁止以後は、鯨肉が貴重品となったため、値が上がり、限られた販売店や鯨肉料理店でしかお目にかかれなくなった。

 その後、調査捕鯨の拡大で鯨肉の流通量が増えてきたが、大衆品と言うほどに安くはなっておらず、かといって限られた専門店でのみ扱うには量が過多となっている――このような中途半端な現状が、在庫の増加という結果になっているのだろう。

 流通経路の拡大を計るとともに、鯨肉を日常的な食品として利用したことのない子供たちのために、思い切って安い値段で給食用に卸すなどの政策が必要だろう。

1月27日(金) 産経新聞インターネットニュース1月25日付は下記のように伝えた。 また、毎日新聞インターネットニュースも1日遅れで同様の記事を掲載した (これも産経の下に記載)。

http://www.sankei.co.jp/news/060125/kok061.htm 

 英紙、日本捕鯨に批判広告 テムズ川のクジラに絡め

 「テムズ川の1頭のクジラが世界の注目を集めたが、日本は1000頭以上を殺す計画だ」。英紙インディペンデントは25日、ロンドンのテムズ川に迷い込み21日に死んだクジラに絡めて、日本の調査捕鯨を批判し日本製品の不買運動や大使館への抗議などを呼び掛ける広告を掲載した。

 日本の調査捕鯨に対しては、国際環境保護団体グリーンピースが18日、ベルリンの日本大使館前に死んだナガスクジラを運び込み抗議。南極海では昨年12月から、日本の調査船団とグリーンピースの船の接触事故が起きるなど、反捕鯨活動が活発化している。

 反捕鯨団体が出したとみられる今回の広告は、テムズ川のクジラと、調査捕鯨で捕獲されたとみられるクジラ3頭の写真を並べて掲載。もりを撃ち込まれたクジラは30分以上も苦しみながら死んでいくとして、捕鯨の残虐性を強調している。

 また、ロンドンの日本大使館の住所、電話番号などを掲載し、捕鯨という「犯罪」を終わらせたければ、野上義二(のがみ・よしじ)・駐英大使に対し手紙や電話などで捕鯨中止を求めるよう読者に訴えている。(共同) (01/25 16:03)

 以下は、毎日の記事。

 http://www.mainichi-msn.co.jp/today/news/20060127k0000m040056000c.html 

 英国:日本捕鯨の批判広告を高級紙に掲載 環境保護派

 【ロンドン山科武司】テムズ川にクジラが入り込む騒ぎがあった英国で25日、環境保護を訴える人々が日本の調査捕鯨を批判する意見広告を英高級紙に掲載し、在英日本大使館への抗議を呼びかけた。

 広告はタイムズ紙とインディペンデント紙に掲載された。テムズ川に迷い込んだクジラを保護する写真と、日本の捕鯨船内のクジラの死体の写真を並べ、「1頭のクジラの死が世界の注目を集める一方で、日本の捕鯨業者は1000頭以上の虐殺を計画している。犯罪を止めさせたいなら今、行動して」と訴えた。さらに「我々にできること」として電話やメールで在英日本大使館に抗議するよう呼びかけた。

 広告主は環境保護に関心のある人々で組織されたグループ。クジラだけでなく、さまざまな環境問題について機会を捕らえて主張をアピールしているという。キャンペーンを主宰したピーター・マイアズさんは「テムズ川の騒動があり、クジラ問題に関心を持ってもらう好機会だった」と説明。「捕鯨方法は残虐で、しかもクジラは絶滅の危機にさらされている」と主張している。

 マイアズさんによるとキャンペーン本部には賛同の声に加え、「日本製品のボイコットにつながるのか」と心配する日本企業からの問い合わせもあった。日本大使館によると、25日は抗議電話が約20件、メールが約50本寄せられた。

 毎日新聞 2006126日 1910

 相変わらず、英国の文化差別・民族差別的な反捕鯨運動が盛んなのが分かる。 少し勉強した人間なら、日本の調査捕鯨で主として捕獲されているミンク鯨が絶滅に危機などにはさらされておらず、むしろ非常に資源量が豊富であることは知っている。 要するに、いかに英国人が無知蒙昧であるかが、この記事から分かるだろう。

・1月19日(木) 最近、環境保護団体と自称するグリーンピースが日本の調査捕鯨に対して異常な行動を繰り広げている。 まず、17日の朝日新聞インターネットニュースより。

 日本の調査捕鯨に抗議、グリーンピース活動家が海に転落

 200601171011

 豪州からの報道によると、南極海で14日、調査捕鯨中の日本の船団に抗議をしていた環境保護団体グリーンピースの活動家1人が海に転落した。まもなく救出されたが、豪州のキャンベル環境相は16日、「人命を危険にさらすような戦術が尊敬されるとは思わない」「双方とも人命を尊ぶことを理解する必要がある」と自制を促した。ロイター通信が伝えた。

 捕鯨船が狙っていたミンク鯨を守ろうとしていたボートから活動家が転落した、とグリーンピースは主張している。ボートの近くをモリが通過した際に海に落ちたという。

 一方、調査捕鯨をしている日本鯨類研究所は15日、問題のボートは捕鯨船の陰に隠れていて、モリが発射されてから急に出現した様子を映した画像を公開した。同研究所はグリーンピースの行動について「メディアの関心を維持するため、だんだん危険な行動をとっている」としている。

http://www.asahi.com/international/update/0117/005.html

 ついで、Yahoo掲載のロイター・ニュース。

 豪政府、応酬続く日本の捕鯨船とグリーンピース双方に冷静な対応を要請

  [キャンベラ 16日 ロイター] 南洋を航海中の日本の調査捕鯨船と、その捕鯨をやめさせようとしていた国際環境保護団体グリーンピースの監視船アークティック・サンライズ号が8日に衝突して以降、非難の応酬が続いている状態をめぐり、オーストラリア政府は16日、両者に対し冷静に対応するよう要請した。

 14日には、ミンククジラ捕獲のため日本の捕鯨船が放った銛(もり)がグリーンピースの監視船に打ち込まれそうになるなど状況悪化が懸念されていた。

 キャンベル環境相はラジオで「人命を危険にさらすようなやり方を人々は肯定しないだろう」としたうえで「双方いずれも人命尊重の必要性を理解すべきだ」と述べた。

 一方、日本側は、安倍晋三内閣官房長官が、日本の調査捕鯨は国際基準に沿って行われている、と記者会見で述べるなど捕鯨調査の正当性を主張している。

 グリーンピースの監視船アークティック・サンライズ号は、捕鯨をやめさせる目的で、日本捕鯨船の尾行を数週間続けていたが、8日衝突事故が起きた。  (ロイター) - 1161949分更新

 http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20060116-00000854-reu-int

 そして本日のYahoo掲載のロイター・ニュースによると、新たな事件が起こっている。

 グリーンピース、クジラの死がいを在独日本大使館前で公開

  [ベルリン 18日 ロイター]  環境保護団体グリーンピースの活動家らは18日、日本の調査捕鯨に反対し、在独日本国大使館前にクジラの死がいを持ち込んだ。

 このクジラは全長17メートル、重さ約20トンのナガスクジラで、前週末にバルト海で死んだものとみられる。  (ロイター) - 119754分更新

 http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20060119-00000126-reu-int

 以下、当サイト制作者のコメント。 グリーンピースは環境保護団体を自称しているが、実のところは文化差別主義を喧伝するテロリストと何ら変わるところがないという事実は、以上の事件から明らかだ。 このような無法な団体に対しては、断固とした態度で臨むむべきであろう。

 

 

 

 

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