2008年度の私の授業

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注意! 第2期の 「鯨とイルカの文化政治学」 はテクストが変更になりました。 小松正之 『クジラと日本人』(青春出版社) です。 教科書売場で購入して下さい。 (10月7日記)

 

 私の授業は、Gコード科目 (全学共通科目) だけでなく、人文学部向けの授業もあらゆる学部の学生に開かれています。 授業内容に興味のある学生は所属学部に関係なく歓迎しますので、どうぞ取りに来て下さい。 

 ただし 「同時限の自学部授業を取り損ねたので」 というような学生はお断りしておりますので、やる気を示すために1回目の授業から来ることを条件としています。

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第T期(4月〜9月)

(1)Gコード科目 (全学共通科目)

@西洋文学 L I (水1: 全学部全学年向け)

 ドイツの文学作品を読みながら,ドイツやヨーロッパの文化,文学作品の構造と読み方,現代日本との接点など,さまざまな問題を考えていきます。
 本講義では、近代ドイツ文学を代表する作家ゲーテの 『若きウェルテルの悩み』 と、19世紀ドイツの小説家シュトルムの 『みずうみ』 を読みながら、ドイツおよび広くヨーロッパ一般の文学や芸術への理解を深めることを目標とします。

 [履修上の注意]
 出席はとりませんが,授業中の私語2回で聴講許可取消とします。 ドイツ語を履修している必要はありません。
 聴講については、最初の授業で説明しますので、遅れずに教室に来て下さい。

 教科書: ゲーテ『若きウェルテルの悩み』(新潮文庫)、シュトルム『みずうみ』(岩波文庫)

 成績評価は、レポート2回によります。 レポートでは授業で学んだことを提示すると同時に、自分独自の意見を示すことが求められます。 また、引用箇所を明示しないで書物やサイトの文章をそのまま写した場合は盗作と見なして零点とします。

 

(2)人文学部向け

A文化コミュニケーション論基礎演習 A (2年次向け: 金2)

 日本が経済的に豊かになるにつれ、外国文化や国際社会問題に興味を持たず、消費社会が提供してくれる分かりやすいサブカルチャーや趣味的な電子機器類に自己充足する若者、いわゆるオタク的な人間が増えています。 国際化が叫ばれるなか、果たしてこれでいいのか、一部の人たちは大きな危機感を抱いています。 この演習では、まずそうした危機感を抱く学者らの主張を読んで、基本的な問題の所在を知り、その上で、外国文化や国際社会問題について書かれた書物に手を伸ばし、幅広い教養と国際的な感覚を身につけていきます。

 授業ではテクストの指定された分量についてまずレポーターが要約と問題提起を行い、それを受けて全員で議論します。 出席者全員があらかじめ決められた分量を読んでくる必要があります。

 評価は、出席、授業中の発言の頻度と内容、レポーターとしての有能さ、最終レポートにより決定。

 使用テクスト: 島田裕巳(編)『異文化とコミュニケーション オタク国家・日本の危機』(日本評論社)、陣野俊史『フランス暴動 移民法とラップ・フランセ』(河出書房新社)、ほか

 

B文化コミュニケーション論演習 (3年次以上向け: 火2)

 「アメリカを知る」 をテーマとします。

 世界一の超大国として世界中に影響を与え続けているアメリカ合衆国。 その文化的特質や宗教性、社会構造などを理解することは、今後の日本や世界情勢を予想するためにも重要です。 授業では多方面からこの国を見ていきます。

 授業では、あらかじめ決められた分量のテクストを全員が読んでくる必要があります。 最初にレポーターから内容要約と問題提起をしてもらい、全員で議論します。

 評価は、出席、授業中の発言の頻度と内容、レポーターとしての有能さ、最終レポートにより決定。

 使用テクストは、下に挙げられたもの以外にも、学生からのリクエストがあれば (具体的な書名でなくとも、「こういうテーマを扱った本を読みたい」 でも可) 考慮します。

 [使用テキスト]  ハロラン芙美子『アメリカ精神の源』(中公新書)、上杉忍『二次大戦下のアメリカ「民主主義」』(講談社)、ほか

 

Cテクスト文化論A (3年次以上向け: 火3、 旧カリキュラムでは 「テクスト批評論T」)

 差別語問題を取り上げます。

 何の気なしに使った言葉が 「差別語だ」 と言われることがあります。 また、マスコミには用語規制があり、使えない言葉がリストアップされています。 どういう経緯で用語規制がなされるようになったのか、その歴史をたどると共に、差別語とは何なのか、そしてそもそも 「差別」 とは何なのかを考えていきます。

 「差別」 と 「差別語」 を、既定概念として受け入れるのではなく、自分の頭で考えて、自分なりの価値観を持てるようにすることを目標とします。

 注意: 人文学部以外の学生は、第1回目の授業に出た者に限り聴講を許可します。 

 評価は、出席と2回のレポートによります。 私語は減点の対象となります。

 使用テキスト: 『「差別用語」』(汐文社)、ほか、すべてプリント予定。

 

(3)大学院現代社会文化研究科・前期課程向け

Dディスクール論特論 (月4)

 ポストコロニアリズム (植民地主義批判) の基礎文献として知られるサイードの 『オリエンタリズム』 を精読します。 オリエンタリズム批判、もしくはポストコロニアリズムの思想は、現代において文化を論じる際に欠かせないものとなっており、専攻にかかわらず重要な文献と言えます。

 サイードの本を読み終えた後はまた別の本を取り上げる予定ですが、何にするかは受講生とも相談の上で決定します。

 授業では、レポーターがあらかじめ決められた分量のテクストについて要約と問題提起を行い、それをもとに全員で議論します。

 評価は、授業中の発言回数と内容、レポーターとしての仕事ぶり、最終レポートにより決定。

 使用テクスト: サイード 『オリエンタリズム (上・下)』(平凡社)

 なお、この授業を取りたいが曜日時限に不都合があるという人は、相談に応じます。

Eディスクール論演習 (木2) 

 文学の中の一分野に、ミステリー (推理小説、探偵小説) があります。  「純文学」 の立場からは娯楽の一種として片づけられがちですが、多くの人間に読まれ、またテレビドラマや映画やコミックなどへも多大な影響を与えています。 また「純文学」 とも意外なつながりを持っています。 この授業では、ミステリーを取り上げ、その歴史および時代との関わり、ジャンルとしての特質などを勉強します。

 授業では、毎回、使用テキストからレポーターが要約・問題提起を行い、それをもとに全員で議論します。

 評価は、授業での発言回数と内容、レポーターとしての仕事ぶり、最終レポートにより決定。

 使用テキスト: 高橋哲雄 『ミステリーの社会学』(中公新書)、笠井潔 『探偵小説論』(東京創元社)、ほか

 なお、この授業を取りたいが曜日時限に不都合があるという人は、相談に応じます。

 

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第U期(10月〜3月)

(1)Gコード科目 (全学共通科目)

@西洋文学 L II (水1: 全学部全学年向け)

 ドイツの文学作品を読みながら、ドイツやヨーロッパの文化と社会、文学作品の構造と読み方、18〜20世紀の思潮、現代日本との接点など、さまざまな問題を考えていきます。
 本講義では、ドイツ文学に登場する女性像を中心に授業を進めます。 といってもフェミニズムではなく、文学作品内の様々な女性像に注目することで、とかく堅苦しいイメージがつきまとうドイツ文学に親しんでもらおうというものです。 

 テクスト: ゲーテ 『ゲッツ・フォン・ベルリヒンゲン』、グリルパルツァー 『サッフォー』、ヘッベル 『ユーディット』、ほか。 すべてプリントによります。

 参考書: 三浦淳 『〈女〉で読むドイツ文学』(新潟日報事業社)

 注意: 出席はとりませんが、授業中の私語2回で聴講許可取消とします。 ドイツ語を履修している必要はありません。

      履修許可については最初の授業で説明しますので、遅れずに教室に来て下さい。

 評価: レポート2回によります。 レポートでは単に授業で聴いた内容を再現するにとどまらず、自分なりに調べたり考察したりした事柄を書くことが求められます。 書物やサイトの文章を引用を明示せずにそのまま写した場合、盗作と見なして零点とします。

 

A文学読解演習 (木2: 人文学部以外を優先、学年不問、受講希望者が定員に満たない時は人文学部生も受け入れます)

 日本と外国とを問わず、有名文学作品を少人数 (定員15名) の演習形式で読んでいく授業です。 文学的素養を身につけるとともに、文学の読解力、そして自分がどう読んだかを文章化する能力を涵養します。

 使用テクストに挙げた作品を、2〜4回かけて全員で読んでいきます。

 授業では、あらかじめ決められた分量についてまずレポーターが要約と問題提起を行い、それを受けて全員で議論します。 したがって、受講者は全員が毎回決められた分量をあらかじめ読んでくる必要があります。

 評価は、平常点80%、最終レポート20%で決定。 平常点は、発言回数と内容、レポーターとしての有能さによります。

 使用テクスト: シェイクスピア『マクベス』(新潮文庫)、夏目漱石『三四郎』(岩波文庫)、カフカ『変身、掟の前で』(光文社古典新訳文庫)、三島由紀夫『宴のあと』(新潮文庫)、プーシキン『大尉の娘』(岩波文庫) 

 

B鯨とイルカの文化政治学 (月2: 全学部全学年向け)

 捕鯨問題という言葉をご存じでしょうか? かつては少なからぬ国々が捕鯨を行っていました。 やがて捕鯨は衰退に向かい、ある時期から一種のタブー扱いされるようになります。

 一見どうでもよさそうに見えるこの変化には、実は様々な問題が隠されています。 国際政治の問題、民族差別の問題、環境保護に絡むご都合主義の問題、知識人の偏向の問題などなど。

 また私たちが何気なく見ているテレビや映画でイルカ (鯨の一種) が与えられているイメージにも、実はこの問題が関わりを持っているのです。そして日本もこの問題ではかなり大きな役割を演じています。

 本講義では、そうした種々の問題を明らかにし、野生動物保護や環境保護といった美名のもとに何が行われているのかをえぐりだし、真に「地球のために」なることとは何なのかを考えていきます。

 [達成目標] 「環境を守れ」 「野生動物を守れ」 といった単純なスローガンの背後に何が隠されているかを見抜く知性を養うこと。

 [履修上の注意] 学務システムで登録しただけで授業に来ない学生には聴講許可は出しません。 必ず第1回目、遅くとも第2回目の授業に来て下さい。 聴講希望者多数の場合は第1回目の授業だけで聴講許可をうち切ることがあります。

 [授業計画]
  1.はじめに
  2.−6.捕鯨の歴史と文化
  7.−9.捕鯨問題の推移と現況
  10.−12.捕鯨問題の論じられ方――知識人の偏向
  13.−14.鯨主義者とイルカ主義者――欧米崇拝とオカルト
  15.真に環境と野生動物を守るには

 [成績評価の方法と基準]  レポート2回による

 [使用テキスト] 大隅清治 『クジラと日本人』(岩波新書)

 

(2)人文学部向け

C情報文化入門B (火4: 1年次向け)

 番場俊先生、猪俣賢司先生、石田美紀先生と分担の授業で、私・三浦は15回のうち後半の3回を担当する予定。 

 テーマは 「美術の揺らぎ、文学の揺らぎ、マンガの揺らぎ」。 内容は聴いてのお楽しみ。

 

Dテクスト文化基礎論 (金2: 2年次以上向け)

 クラシック音楽の評論について勉強します。 音楽を文章で論じるにあたっての創意工夫を追いながら、文字テクストによって非文字芸術をいかにとらえていくかを学んでいきます。 また、クラシック音楽の基礎知識をも身につけ、テクストに登場する曲、関連する曲をCDで聴いていきます。

 人文学部以外の学生は、第1回目の授業に出た者のみ聴講を許可します。

 授業中の私語は減点の対象となります。

 成績評価は、出席、および2回のレポートによる。

 テクスト: 吉田秀和、ほか。 テクストはすべてプリントして配布。

 

E文化コミュニケーション論演習  (火2: 3年次以上向け)

 貴族について勉強します。 民主主義の世の中では「だれもが平等」が建前のはずですが、英国には貴族制度が厳然として存在し、日本でも皇族は普通の国民とは違う扱いを受け、戦前は華族制度がありました。 また王室制度は今なお世界各地で存続しています。

 ここではヨーロッパと日本の貴族制度を勉強し、平等原理だけでは片づかない人間の本質に迫ってみたいと思います。

 ヨーロッパと日本の貴族制度に関する知識を得、貴族や身分といったものが近現代社会の中でどのような役割を果たし得るのかを勉強することにより、平等原理だけでは片づかない社会や人間の本質を自分なりに洞察する力を涵養することを目標とします。

 授業では、まずレポーターがテクストについて内容要約と問題提起を行い、それを受けて全員で議論します。 出席者全員があらかじめ決められた分量を読んでくる必要があります。

 教科書: マイケル・ケント公妃マリー・クリスティーヌ 『異国へ嫁した姫君たち』(時事通信社)、小田部雄次 『梨本宮伊都子妃の日記』(小学館)、ほか

 評価は、出席、授業中の発言の頻度と内容、レポーターとしての有能さ、最終レポートにより決定。

 

(3)大学院現代社会文化研究科・後期課程向け

 F比較思想論 (水3)

 第一次大戦期からヴァイマル共和国期にかけてのドイツ知識人に関するドイツ語文献を精読します。 なお、邦訳のない文献の原書講読ですので、最低でも独検3級、できれば2級を取得していることが望ましい。

 

 

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