2007年度の私の授業

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注意! 第1期の人文総合演習A (木・4) に変更があります。シラバスに記載されている教科書5冊のうち1冊が版元品切れのため類似テーマを扱った別の本に入れ替わりました。 詳しくは該当個所 (第1期のA) をごらんください。

 

 私の授業は、Gコード科目 (全学共通科目) だけでなく、人文学部向けの授業もあらゆる学部の学生に開かれています。 授業内容に興味のある学生は所属学部に関係なく歓迎しますので、どうぞ取りに来て下さい。 

 ただし 「同時限の自学部授業を取り損ねたので」 というような学生はお断りしておりますので、やる気を示すために1回目の授業から来ることを条件としています。

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第T期(4月〜9月)

(1)Gコード科目 (全学共通科目)

@西洋文学 L I (水1: 全学部全学年向け)

 ドイツの文学作品を読みながら,ドイツやヨーロッパの文化,文学作品の構造と読み方,現代日本との接点など,さまざまな問題を考えていきます。
 本講義では、20世紀前半を代表する作家トーマス・マンの代表的な作品2編を読みながら、ドイツおよび広くヨーロッパ一般の文学や芸術への理解を深めることを目標とします。

 [履修上の注意]
 出席はとりませんが,授業中の私語2回で聴講許可取消とします。 ドイツ語を履修している必要はありません。
 学務情報システムに登録しただけで教室に来ない学生には聴講許可は出しませんので,第1回目か遅くとも2回目の授業に顔を出してください。

 教科書: トーマス・マン『トニオ・クレーゲル ヴェニスに死す』(新潮文庫)

 成績評価は、レポート2回によります。 レポートでは授業で学んだことを提示すると同時に、自分独自の意見を示すことが求められます。

 

A人文総合演習A (木4: 人文学部1年生を主とし、他学部生も受け入れる)

 [概要] 「新書の時代」と言われる現代。 様々なテーマを扱った新書を読みながら、読解力を身につけ、視野を広げていきたいと思います。

 [授業の進め方] 授業では、使用テキストを,1冊当たり2ないし3回かけて読んでいきます。 最初にレポーターが内容要約と問題提起を行い、それをもとに全員で議論します。 したがって、全員が毎回、決められた分量を読んでくる必要があります。

 [評価] 平常点 (授業での発言回数と内容,レポーターとしての有能さ) とレポート (2回を予定) によります。

 [使用テキスト] 潮木守一『世界の大学危機』(中公新書)、一瀬隆重『ハリウッドで勝て!』(新潮新書)、藤倉良『環境問題の杞憂』(新潮新書)、浅羽通明『右翼と左翼』(幻冬舎新書)、由紀草一『軟弱者の戦争論 憲法九条をとことん考えなおしてみました』(PHP新書)

 注意! 当初テキストとして予定していた赤木昭夫『ハリウッドはなぜ強いか』(ちくま新書)は版元品切れのため、一瀬隆重『ハリウッドで勝て!』に変更になりました。 紙シラバス記載とは異なりますが、こちら(当サイト)が最新情報です。

(2)人文学部向け

B文化コミュニケーション論基礎演習 A (2年次向け: 金2)

 「グリム童話」 をテーマとします。

 最近、グリム童話についての研究が進み、その多様な魅力が見直されています。 ここではグリム童話が学問的にどう捉えられるようになっているかを基礎から学び、単に 「本当は怖い」 にとどまらない作品構造や社会との関係について正確な知識を得ることを心がけます。 また、時間があればメルヒェン一般についても勉強していきたいと思います。

 とりあえずのテクストは、 高橋義人『グリム童話の世界』(岩波新書) ですが、ほかに何冊か読む予定。

 授業では、まずレポーターがテクストについて内容要約と問題提起を行い、それを受けて全員で議論します。 出席者全員があらかじめ決められた分量を読んでくる必要があります。

 評価は、出席、授業中の発言の頻度と内容、レポーターとしての有能さ、最終レポートにより決定。

 

C文化コミュニケーション論演習 (3年次以上向け: 火2)

 「アメリカの社会階層を知る」 をテーマとします。

 今も貴族制度が残る英国などとは違い、アメリカは建前上は自由と平等の国であるはず。 しかし、実際には上下に階層分化しているとされています。 ここでは世界唯一の超大国の社会階層について勉強します。 これはひいては日本の内実、つまり自分のことを考える作業につながるものとなるでしょう。

 評価は、出席、授業中の発言の頻度と内容、レポーターとしての有能さ、最終レポートにより決定。

 授業では、あらかじめ決められた分量のテクストを全員が読んでくる必要があります。 最初にレポーターから内容要約と問題提起をしてもらい、全員で議論します。

 半年で4ないし5冊のアメリカ階層論を読んでいきます。 「使用テキスト」 に挙げられたもの以外で学生からのリクエストがあれば (具体的な書名でなくとも、「こういうテーマを扱った本を読みたい」 でも可) 考慮します。

 [使用テキスト]  B・エーレンライク『ニッケル・アンド・ダイムド アメリカ下流社会の現実』(東洋経済)、D・ブルックス『ボボズ 新アメリカ上流階級』(光文社)ほか。

 

Dテクスト文化論A (3年次以上向け: 火3、 旧カリキュラムでは 「テクスト批評論T」)

 戦後日本を代表する評論家・福田恆存について勉強します。 英文学者としてシェイクスピア劇の翻訳や実演に携わると同時に、文学一般、国語問題、社会問題などに幅広い発言を続けた福田恆存のいくつかの文章を読みながら、彼の思考力や知識人批判について学び、これから社会の中で生きていく学生諸君の思考力涵養に努めたいと思います。

 評価は、出席とレポート2回によります。 授業中の私語は減点の対象となります。

 人文学部以外の学生は、最初の授業に出席した者に限り聴講を許可します。

 テクストは、『平和論に対する疑問』、『孤独の人 朴正煕』、ほか。 すべてプリントして配布します。

 

(3)大学院現代社会文化研究科・前期課程向け

Eディスクール論特論 (月4)

 文学の中の一分野に、ミステリー (推理小説、探偵小説) があります。  「純文学」 の立場からは娯楽の一種として片づけられがちですが、多くの人間に読まれ、またテレビドラマや映画やコミックなどへも多大な影響を与えています。 また「純文学」 とも意外なつながりを持っています。 この授業では、ミステリーを取り上げ、その歴史および時代との関わり、ジャンルとしての特質などを勉強します。

 授業では、毎回、使用テキストからレポーターが要約・問題提起を行い、それをもとに全員で議論します。

 評価は、授業での発言回数と内容、レポーターとしての仕事ぶり、最終レポートにより決定。

 [使用テキスト] S・クラカウアー『探偵小説の哲学』(法政大学出版局)ほか

 なお、この授業を取りたいが曜日時限に不都合があるという人は、相談に応じます。

 

Fディスクール論演習 (木2)

 ピーター・ゲイ 『シュニッツラーの世紀 中流階級文化の成立 1815―1914』(岩波書店) を精読します。

 ピーター・ゲイは1923年生まれのユダヤ系ドイツ人。 ナチスの迫害を逃れてアメリカに渡り、長らく名門イェール大学の教授を勤めた比較思想史学者です。 その著書は 『ワイーマール文化』 など多数が邦訳され、ヨーロッパ文化を研究する人間にとっては必読書になっています。 

 本演習では日本を含めた近代文化を考える上で欠かせない中産階級の文化がヨーロッパでどのように成立・変化していったのかを、標記の本を精読することで勉強していきます。 この本を読み終えた後はまた別の本を取り上げる予定ですが、何にするかは受講生とも相談の上で決定します。

 授業では、レポーターがあらかじめ決められた分量のテクストについて要約と問題提起を行い、それをもとに全員で議論します。

 評価は、授業中の発言回数と内容、レポーターとしての仕事ぶり、最終レポートにより決定。

 なお、この授業を取りたいが曜日時限に不都合があるという人は、相談に応じます。

 

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第U期(10月〜3月)

(1)Gコード科目 (全学共通科目)

@西洋文学 L II (水1: 全学部全学年向け)

 ドイツの文学作品を読みながら、ドイツやヨーロッパの文化と社会、文学作品の構造と読み方、18〜20世紀の思潮、現代日本との接点など、さまざまな問題を考えていきます。
 本講義では、ドイツ文学に登場する女性像を中心に授業を進めます。 といってもフェミニズムではなく、文学作品内の様々な女性像に注目することで、とかく堅苦しいイメージがつきまとうドイツ文学に親しんでもらおうというものです。 

 授業は、最初、教科書に収録されたレッシングの 『ミス・サラ・サンプソン』 と 『エミーリア・ガロッティ』 をそれぞれ3回程度かけて読み、そのあと、ヘッベルとヴェーデキントの作品を読む予定です。

 教科書: レッシング 『ミス・サラ・サンプソン エミーリア・ガロッティ』(岩波文庫)

 参考書: 三浦淳 『〈女〉で読むドイツ文学』(新潟日報事業社)

 注意: 出席はとりませんが、授業中の私語2回で聴講許可取消とします。 ドイツ語を履修している必要はありません。

      学務情報システムで登録しただけの学生には聴講許可は出しませんので,必ず1回目か遅くとも2回目の授業に顔を出して下さい。

 評価: レポート2回によります。 レポートでは単に授業で聴いた内容を再現するにとどまらず、自分なりに調べたり考察したりした事柄を書くことが求められます。

 

A鯨とイルカの文化政治学 (月2: 全学部全学年向け)

 捕鯨問題という言葉をご存じでしょうか? かつては少なからぬ国々が捕鯨を行っていました。 やがて捕鯨は衰退に向かい、ある時期から一種のタブー扱いされるようになります。

 一見どうでもよさそうに見えるこの変化には、実は様々な問題が隠されています。 国際政治の問題、民族差別の問題、環境保護に絡むご都合主義の問題、知識人の偏向の問題などなど。

 また私たちが何気なく見ているテレビや映画でイルカ (鯨の一種) が与えられているイメージにも、実はこの問題が関わりを持っているのです。そして日本もこの問題ではかなり大きな役割を演じています。

 本講義では、そうした種々の問題を明らかにし、野生動物保護や環境保護といった美名のもとに何が行われているのかをえぐりだし、真に「地球のために」なることとは何なのかを考えていきます。

 [達成目標] 「環境を守れ」 「野生動物を守れ」 といった単純なスローガンの背後に何が隠されているかを見抜く知性を養うこと。

 [履修上の注意] 学務システムで登録しただけで授業に来ない学生には聴講許可は出しません。 必ず第1回目、遅くとも第2回目の授業に来て下さい。 聴講希望者多数の場合は第1回目の授業だけで聴講許可をうち切ることがあります。

 [授業計画]
  1.はじめに
  2.−6.捕鯨の歴史と文化
  7.−9.捕鯨問題の推移と現況
  10.−12.捕鯨問題の論じられ方――知識人の偏向
  13.−14.鯨主義者とイルカ主義者――欧米崇拝とオカルト
  15.真に環境と野生動物を守るには

 [成績評価の方法と基準]  レポート2回による

 [使用テキスト] 大隅清治 『クジラと日本人』(岩波新書)

 

(2)人文学部向け

B情報文化入門B (火4: 1年次向け)

 番場俊先生、猪俣賢司先生、斉藤陽一先生と分担の授業で、私・三浦は15回のうち後半の3回を担当する予定。 

 テーマは 「美術の揺らぎ、文学の揺らぎ、マンガの揺らぎ」。 内容は聞いてのお楽しみ。

 

Cテクスト文化基礎論 (火2: 2年次以上向け、 旧カリキュラムでは 「芸術コミュニケーション基礎論T」)

 唱歌を中心に、近代日本で音楽がどのように形成されていったのかを勉強します。 欧米音楽輸入の歴史を探ると同時に、そこにいかにして日本的な感性が盛り込まれたのかにも注目していきます。 使用テクストで扱われている音楽は、できる限りCDで聴いてもらいます。

 人文学部以外の学生は、第1回目の授業に出た者のみ聴講を許可します。

 授業中の私語は減点の対象となります。

 成績評価は、出席、および2回のレポートによる。

 テクスト: 磯田光一 『鹿鳴館の系譜』、藍川由美 『これでいいのか にっぽんのうた』 などを予定。 テクストはすべてプリントして配布。

 

D文化コミュニケーション論演習  (火2: 3年次以上向け)

 貴族について勉強します。 民主主義の世の中では「だれもが平等」が建前のはずですが、英国には貴族制度が厳然として存在し、日本でも皇族は普通の国民とは違う扱いを受け、戦前は華族制度がありました。 また王室制度は今なお世界各地で存続しています。

 ここではヨーロッパと日本の貴族制度を勉強し、平等原理だけでは片づかない人間の本質に迫ってみたいと思います。

 ヨーロッパと日本の貴族制度に関する知識を得、貴族や身分といったものが近現代社会の中でどのような役割を果たし得るのかを勉強することにより、平等原理だけでは片づかない社会や人間の本質を自分なりに洞察する力を涵養することを目標とします。

 授業では、まずレポーターがテクストについて内容要約と問題提起を行い、それを受けて全員で議論します。 出席者全員があらかじめ決められた分量を読んでくる必要があります。

 教科書: 飯塚信雄 『ポンパドゥール侯爵夫人』、浅見雅男『華族たちの近代』、ほか

 評価は、出席、授業中の発言の頻度と内容、レポーターとしての有能さ、最終レポートにより決定。

 

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