2002年度の私の授業

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新潟大学

 私の授業は、全学共通科目 (教養科目) だけでなく、人文学部向けの授業もあらゆる学部の学生に開かれています。 授業内容に興味のある学生は所属学部に関係なく歓迎しますので、どうぞ取りに来て下さい。 

 ただし 「同時限の自学部授業を取り損ねたので」 というような学生はお断りしておりますので、やる気を示すために1回目の授業から来ることを条件としています。

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第T期(4月〜9月)

(1)全学共通科目 (旧称: 教養科目)

@集中ドイツ語(月2・木2: 理工系1年次向け)

 私の週2回の授業とドイツ人の先生の授業週1回を合わせて、ドイツ語を習得していく授業です。 対象は理工系学生。

 半年で2回(予定)の試験と平常点で評価を決定します。 平常点は、出席はもちろんですが、毎回出す宿題をちゃんとやってあるかどうかが大きなポイントとなります。 

 辞書は授業で説明するまで買わないで下さい。

A人文教養演習(木4: 人文学部1年、およびその他向け)

 教養演習という名称にふさわしく、教養をつける演習を行います。 教養とは何か。 狭い専門領域に閉じこもらず、幅広い知識を身につけて柔軟な判断力を養うことです。 ここでは、新書を何冊も読むことで教養ある学生を目指しましょう。

 なぜ新書か? 今は 「新書の時代」 だからです。 一昔前は岩波・中公・講談社・クセジュくらいしかなかった新書が、現在は文春・ちくま・集英社・平凡社・洋泉社・PHP・宝島社・丸善・角川などなどが加わり百花繚乱の状態。 つまり、種々の学問の成果をわかりやすく安価に入手できる恵まれた環境に皆さんはいるわけです。 専門バカ化を防ぐには新書が一番。 この演習では全員でそれを実践していきます。    

使用テクスト(5冊)

 1)森枝卓士『カレーライスと日本人』(講談社現代新書)   日本人に身近な料理であるカレー。 そのルーツをご存じ? え、インド? そうかな? ふだん何気なく食べてるカレーの伝播経路と、それを調べるに際しての苦労の双方に注目しましょう。

 2)山田昌弘『パラサイト・シングルの時代』(ちくま新書)   学校を出て就職してもいつまでも未婚で親と同居しつづける……そんな人たちを社会学者はパラサイト・シングルと名づけて問題視しています。 皆さんもその予備軍なので(?)、この本は必読書。

 3)田中克彦『ことばと国家』(岩波新書)   ふだん何気なく使っている言葉、そしてその言葉と国家との関係について、改めて考えさせられる一冊。 出たのは20年前ですが、新書のロングセラーとして有名な本です。

 4)岡崎勝世『聖書vs.世界史―キリスト教的歴史観とは何か』(講談社現代新書)   西暦はいつ頃から使われているのかな? 「イエスが生まれた頃から」「キリスト教がローマの国教になってから」――残念でした。 ここでは西暦の歴史を嚆矢 (読み方、辞書で調べようね) として、キリスト教の観念が近代までいかに西洋人の思考を奇妙に拘束していたかを見ていきます。

 5)木佐芳男『〈戦争責任〉とは何か―清算されなかったドイツの過去』(中公新書)   日本とドイツはよく比較されます。 ドイツは大戦の戦争犯罪を反省してちゃんと戦後処理をやってきた、なんて言説も耳にするけど、本当かな? 実は、日本人が一番反省すべきなのは、ドイツを含む外国を美化しがちな気質なんじゃないか……てなことを最後に考えましょう。

〈留意事項と評価〉

  レポーターだけでなく、受講者全員が指定された分量を読んでくる必要があります。 演習ですから、意見を述べない人は授業に参加していないと見なされ、評価されません。 成績は、出席、レポーターとしての有能さ、意見を述べた回数と内容、そしてレポート(2,3回を予定)によります。 

(2)人文学部向け

B情報文化実習(月4: 2年次向け)

 大学生としてレポート・論文を書く場合にテーマをどう設定するか、参考文献をどう選ぶか、どのように書くか、などを練習する授業です。

C芸術コミュニケーション基礎論(火2: 2年次以上向け)

 テーマ:音楽と評論

 クラシック音楽が評論でどう扱われているかを勉強し、音響芸術と文字テクストという異分野間の交流と関連性を考えると同時に、クラシック音楽の基礎知識を修得することを目標にします。

 渡辺裕、吉田秀和、アドルノなどが音楽を論じたテクストを読みながら、取り上げられている音楽、関連する音楽を聴いていきます。 テクストはすべてプリントして配布します。

 クラシック音楽に興味を持つ人を歓迎します。 もちろん、知識はないけどこれから勉強していきたいという意欲を持った人も含めてです。

 評価はレポート2回と出席によります。 欠席の多い人にはレポート提出資格を認めません。 授業中の私語は減点の対象とします。

(3)大学院人文科学研究科(修士課程)向け

Dディスクール論(火3)

 日本に流通しているドイツに関する言説について考えていく予定です。 下記の教科書を2週間に1冊のペースで読み進みます。 受講者は専攻を問いませんが、毎回決められた分量を全員が読んでくる必要があります。 教科書購入は各自やっていただきたいのですが、文庫新書以外はコピーでも可。 

 福田直子『大真面目に休む国ドイツ』(平凡社新書)、 ハッセルバッハ『ネオナチ』(河出書房)、 野田宣雄『ドイツ教養市民層の歴史』(講談社学術文庫)、 潮木守一『ドイツの大学』(講談社学術文庫)、 プレスナー『ドイツロマン主義とナチズム』(講談社学術文庫)、 大嶽秀夫『二つの戦後・ドイツと日本』(NHK出版)、 西尾幹二『異なる悲劇・日本とドイツ』(文春文庫)

 

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第U期(10月〜3月)

(1)全学共通科目 (旧称: 教養科目)

@集中ドイツ語(月2・木2: 理工系1年次向け)

 第T期@の授業の続きです。

A西洋文学L(水1: 全学部全学年向け)

 初期のドイツ・ロマン派を論じます。 ドイツで近代的精神が芽生え、自我意識や民族意識の高揚とともにロマン派が発生し展開していくさまを、主要作家や作品を紹介しながら見ていきます。

 適宜プリントを配布しますので、教科書購入の必要はありません。

〈授業計画〉 (予定)

1.序説――近代精神の芽生え

2.ヘルダー

3.〜5.疾風怒濤――ゲーテ

6.〜7.疾風怒濤――シラー

8.〜9.ロマン主義の誕生――シュレーゲル兄弟

10.〜12.ノヴァーリス

13.〜14.ティーク

15.まとめ

〈留意事項と成績評価〉

 出席はとりませんが、授業中の私語2回で聴講許可取り消しとします。 ドイツ語を履修している必要はありません。  成績はレポートにより決定します。 レポートは、授業で習得した知識を披露すると同時に、受講者独自の考えや視点を示すことも求められます。

(2)人文学部向け

B文化コミュニケーション論演習(火2: 3年次以上向け)

 「エリート批判」 をテーマとします。

 本来エリートとは、一方で厚遇を受けつつも、常に社会全体の動静を見極め、エリートならざる人々のために社会的政治的方策を考えるのが仕事でした。 「ノブレス・オブリージュ (高貴であるが故の義務)」 は、現代では高学歴のエリートにこそあてはまるはずの表現なのです。 しかるに、エリートが本来の責任を果たしていないのではないかという疑念も一方で絶えません。 現代の米国エリートと、両大戦間のフランス知識人を材料に、この問題を考えて行きたいと思います。

  授業は、レポーターに教科書の要約と問題提起をしてもらいながら、全員で討論をします。

〈留意事項と成績評価〉

  受講者全員が指定された分量を読んでくる必要があります。 成績は、出席、レポーターとしての有能さ、意見を述べた回数と内容、最終レポートにより決定。

〈使用テクスト〉

 クリストファー・ラッシュ『エリートの反逆――現代民主主義の病い』(新曜社)2900円、  ジュリアン・バンダ『知識人の裏切り』(未来社)2800円  (購入が望ましいが、財布の中身が乏しい人はコピーでも可。)

Cテクスト批評論 (火4: 3年次以上向け)

 「差別語問題」 をテーマとします。

 これこれの言葉や表現は差別用語だから使ってはいけない、と言われることがあります。 マスコミでは使ってはいけない言葉が決められてもいます。 ここでは、差別語に関わる事件を振り返り、マスコミで差別用語とされているものの検討を行いながら、「差別語」 及び 「差別」 とはそもそも何なのか、といったことを考えていきます。

 具体的には、時代を追って差別語事件を取り上げ、差別語とされた言葉を検討し、それに関わる問題を考えていきます。 必要な資料はプリントを配布。

 成績評価は、出席とレポート(2回を予定)によります。 なお私語は減点の対象とします。

 (3)大学院現代社会文化研究科(博士課程)向け

D西欧社会文化思想史(月4)

 近代ドイツ知識人の様相について、ドイツ語原書講読を柱として研究を進めていきます。 ドイツの独自性、ヨーロッパ諸国との共通性、そして現代につながる知識階級の諸問題に特に注意を払います。

 

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敬和学園大学

週1度、非常勤講師として敬和学園大学に出講しています。

ドイツ語T(金3) 1年次向け。 初級ドイツ語文法などを学びます。

ドイツ語U読む書く(金4) 2年次向け。 簡単なドイツ語を読んだり書いたりする練習をします。 ついでにドイツ音楽を楽しむ時間も設けます。

 

 

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