映画評2000年

                                                                映画評1999年へ     トップページへ

 2000年に見た映画をすべて紹介。5段階評価と短評付き。

  評価は、★★★★★=すぐ映画館に駆けつけるべし。 ★★★★=十分な満足感が得られる。 ★★★=平均的。 ★★=劣る。 ★=駄作。 ☆は★の2分の1。

 

1.「季節の中で」 評価★★★☆ 渋谷ル・シネマ。 某映画祭で賞を取った作品。ヴェトナムに生きる市井の人々の姿を映している。悪くない出来だが、シクロ乗りと娼婦の関係は少しきれい事過ぎるのでは。

2.「ゴジラ・2000ミレニアム」 評価★★★ 万代東宝。 ゴジラの新作を息子と見に行った。ハリウッド作のゴジラに違和感があったので、伝統的なゴジラを見ると何となく安心する。でも、これまでは何とかゴジラを撃退するか、ゴジラが自主的に日本を去るかしていたのに、修羅場のままで終わってしまっていいのだろうか。ついでながら、この映画、美男美女がさっぱり出てこない。その中にあって、唯一の例外・阿部寛があくまでクールなエリートを演じているのがいい。映画はこういうアナクロ的なところがなくちゃ。

3.「シックス・センス」 評価★★ 新潟シネマ。 評判の映画なので見に行ってみたが、意外につまらない。確かに最後はあっと驚くが、結局はワン・アイデアで作られた作品であり、途中の運びが緊密さを欠き、退屈する。

4.「ブレア・ウィッチ・プロジェクト」 評価★★★ ユナイテッド・シネマ新潟。 低予算ながら全米を恐怖のどん底におとしいれたというふれこみの映画。ビデオ的な画面がリアリティを生み出すのに与っている。話としては面白いが、では非常にコワいかというと、さほどとも思わなかった。

4の補足。ユナイテッド・シネマには初めて行ったので、映画館の感想も。パンフによると座席の快適さに自信があるとのことだが、たいしたことないねえ。私の知っている限りでは、座席のいい映画館というと新宿のシネマスクエア東急がまず思い浮かぶ。グリーン車に乗っているような快適さだ。新潟では、カミーノ古町のシネマが悪くないと思う。閑話休題。ここは切符を買うとき座席が指定されるのだが、画面に対してどのくらいの距離をおくかは各人の好みにより分かれるし、実際に場内に入ってみないと画面の大きさが分からないからその辺の調整はできないものだ。混んでいる時などは仕方がなかろうが、そうでなければ座席指定はやめた方がいいのではないか。それと細かいことだが、男子トイレの大用に入ったら、モノをおく台がない。最近は男でも小物入れなどを持ち歩く人が多いのだから(私はやらないけど)、ちゃんと置き台を設置しておくべきだろう。同じシネコンであるワーナー(県央)に比べると座席数が多く場内が広い。逆に言うと、それだけの集客力を備えた映画をやらないと、ということになろう。

5.「リング0・バースディ」 評価★★★ 東宝プラザ。 一連の「リング」シリーズの最新作。貞子の秘密が分かるとのふれ込みだが、博士と貞子の関係は曖昧なままだ。ヒロイン貞子役の仲間由紀恵はなかなかの美人で将来が期待される(ただし小生の好みとは少しズレがあるけど)。

6.「ISOLA・多重人格少女」 評価★★ 東宝プラザ。 5の併映作品。20年前の美少女・手塚理美もオバサン役をやるようになったかと感慨にふけった。でも主役(なのかな?)の木村佳乃って、若いけどオバサン顔だと思う。題名に反して、むしろ魂の体からの離脱が前面に出ている。

7.「雨あがる」 評価★★★★ 万代東宝。 故・黒沢明が書いた脚本を長年彼の助監督をしてきた小泉堯史が映画化したもの。いい味に仕上がっている。そうは見えないのに剣が強い寺尾聡といい、笑顔がいい奥さん役の宮崎美子といい、面白い殿様役の三船史郎といい、役者が持ち味を出していて見応えがある。派手さはないけど心が温まる映画だ。

8.「地雷を踏んだらサヨウナラ」 評価★★★ シネ・ウィンド。 実在の報道カメラマン一ノ瀬泰造を描いた映画。主人公を演じる浅野忠信は一ノ瀬と顔が似ているそうな。非常に面白いとは言えないが、ケレン味のない率直な映画。

9.「ガラスの脳」 評価★★★ 万代東宝。 手塚治虫のマンガを映画化したもの。今時珍しい純愛映画だが、純愛は5日間という猶予の中でしか成立しないところがリアルだ。ただ、マンガなら素直に受け入れられるのだろう(手塚の原作は読んでいないので推測ですが)けれど、実写の映画だと何となく見ていて気恥ずかしいのも事実。

10.「田園に死す」 評価★★★ 中野武蔵野ホール。 寺山修司のアングラ映画だが、その中に八千草薫が若妻役で出ているのが何とも言えず場違いな感じで、いっそうアングラっぽい。

11.「涙を、獅子のたて髪に」 評価★★★ 中野武蔵野ホール。 10の併映作品。寺山シリーズの一環としての上映だが、これは10と違って寺山は脚本に参画しただけで、監督は若い頃の篠田正浩(1962年)がやっている。まだ全体的に貧しく、労働者という言葉が重みを持っていた頃の日本が彷彿として甦ってくる。若い加賀まりこが貧しいウェイトレス役を好演している(実のところ、後で調べてみるまで彼女だとは分からなかった。今ならアイドルみたいで、カワイイ)。

12.「ラスト・タンゴ・イン・パリ」 評価★★★ 渋谷シネ・アミューズ。 ベルトリッチの新作上映に合わせて、旧作が「無修整完全版」(要するに、陰毛も見せますということ)として上映された。もっとも私は修整版も含め初めて見たのだが。ヒロインはもう少し美人の方がいいと思ったけれど、美人の不倫妻に自殺された男が行きずりの恋に走る話だから、この程度の方がリアルなんだろうか。

13.「奇人たちの晩餐会」 評価★★★★ 渋谷シネマ・ソサイアティ。 フランスの喜劇映画。習慣や思考法の違う外国人を喜劇で笑わせるのは難しいというのが私の持論だが、見事にその先入見を覆してくれた快作。カネをかけなくたって、脚本と役者がよけりゃこんなにいい物を作れるのだ。新潟でも是非上映して欲しい。

14.「ANA + OTTO アナとオットー」 評価★★ 恵比寿ガーデンシネマ。 幼くして知り合い、両親の再婚で兄妹となった男女が愛し合いながらも成人後はすれ違いの連続で、やがて一方が死んでしまうという筋書きのスペイン映画。面白そうなストーリーだと思うのだが、もう一つノラない。兄妹役は、子供時代・ハイティーン時代・成人後と3人ずつが担当しているが、いずれもハイティーン時代がいい。成人後の妹アナは顔に険があるし、兄オットーはどことなく間抜け面だ。タイトルは、いずれの名前も回文になっているところがミソ。日本なら幸夫とか英美とか、左右対称の名前はエンギがいいという考え方があるけど、ヨーロッパにも同様の考え方があると知ったのが収穫か。

14の補足。映画の後、恵比寿駅ビルの6F(だったか、とにかくレストラン街になっている階)のラーメン屋で醤油ラーメンと半チャーハンのセットメニューを食べたのだが、これが恐ろしくまずかった。私はだいたいグルメ趣味はない人間で、食い物にケチを付けることは滅多にないのだが、その私が言うくらいだから推して知るべし。もう二度と来るまいと心に誓った。

15.「シビル・アクション」 評価★★ 日比谷シャンテ・シネ。 実は見るつもりがなかった。出張最終日夕方、新幹線で新潟に帰る直前にベルトルッチの新作を見ていこうと思ったら、満員立ち見で(その映画館は金曜日女性半額に加えて、この日は祝日!)入れず、やむを得ず近くの映画館で時間の合うのを見たのです。期待していなくても意外に面白い、という映画もあるけど、これは期待もしていなかったし実際大したことなかった。最近のアメリカ映画は作品の最後で筋の続きを文字で説明するやつが目立つが、これはその最もヒドイ例。いくら実話が元になっているからといったって、映画なんだから、基本的には作品そのもので完結的に描けよな。 

16.「シュリ」 評価★★★☆ シネ・ウィンド。 韓国映画はこれで一気に世界のトップレベルに達した、と言われているスパイ・アクション。私の印象は違う。むしろこれはやや古いタイプのメロドラマ的映画ではないか。それが必ずしも悪いというのではなく、胸にしみるところも十分あるが、機関銃の撃ち合いがやたら続くところなどはやや胃にもたれる。そういう点ではもう一工夫欲しい。

17.「新越後物語」 評価★★★★ 新潟市民芸術文化会館(にいがた国際映画祭)。 昭和28年、つまりワタシが生まれた翌年に、新潟県の岩室温泉と新潟市を舞台に制作された映画で、赤ん坊時代に弥彦神社に捨てられて料亭の女将に育てられ芸者になった女と、パトロンの令嬢に惚れられながらこの芸者への愛を貫く男のたどる運命を描いた作品。新潟が舞台になっているという身びいきを割り引いても、こういう古色蒼然たる映画は今の時代にかえって新鮮味を感じさせる。映画祭でやるだけじゃなく、定期館でやっても行けるんじゃないかと思った。

17の補足。「新越後物語」は第10回にいがた国際映画祭のオープニング作品として上映されたのだが、フィルムは最近、新潟大学で映画論を講じている北野圭介先生のゼミの学生が、岩室温泉の高島屋で発掘してきたものだそうだ。上映に先立って、この映画はむしろ内容について小声でおしゃべりしながら見るといいのでは、という北野先生の提案があったが、これは適切なアドヴァイスであった。上映後は北野先生、当時撮影助手として録音に携わった渡辺堅五氏、撮影現場の一つになり今回のフィルムが保管されていた高島屋の女将・高島和子さんのトークショーがあった。会場からは当時新潟での撮影現場を見たという方からの発言もあり、半世紀近い時の流れを感じさせるよい企画となった。おまけにその後、岩室温泉の舞妓さんの踊りが披露され、会場を出るときはお土産(あられと、岩室温泉の沐浴剤)が配られるという大サーヴィス。これで800円は安い。

18.「007−ワールド・イズ・ノット・イナフ」 評価★★★★ 新潟シネマ。 いつもながらゴージャスな気分で楽しめるエンターテインメント。今朝の朝日新聞で色々言われていたけど、こういう映画は絶対必要だと思う。スキーをやったり海にもぐったり、演じる方も大変だろうねえ。

19.「シャンドライの恋」 評価★★★ シネスイッチ銀座。 ベルトルッチの新作を、東京に再出張する機会を得て、やっと見ました。映像が抜群に美しく、見て損はない作品。物語としては、やや希薄な感じもするが……。

20.「理想の結婚」 評価★★★☆ 渋谷ル・シネマ。 オスカー・ワイルドの戯曲『理想の夫』を映画化したもの。ワイルド没後100年を記念しての制作だそうな。私は原作は未読だが、悪くない映画だ。特に「ベスト・フレンズ・ウェディング」で名脇役ぶりを見せたルパート・エヴェレットが好演していて目を惹く。彼のコミカルな演技を見るだけでも行く価値があると思う。ただ、彼の相手役のミニー・ドライバーがいただけない。この女優、最近時々見かけるが、美人でもなく面白みもなく存在感もないのに何で出てくるんだろうか? 映画製作者に何か勘違いがあるんじゃないかしら。

21.「クッキー・フォーチューン」 評価★★ 渋谷シネ・セゾン。 一人暮らしの老女が自殺したが、発見した親戚の女性が偽って他殺に見せかけたために田舎の警察はてんやわんや……という筋書きのコメディ。ストーリーだけ聞くと面白そうなのだが、もう一つうまくできておらず、退屈する。リブ・タイラーはもっといい映画に出してやらないと、せっかくの魅力が活きない。

22.「火を噴く惑星」 評価★★★ 新潟市民プラザ(にいがた国際映画祭)。 62年制作のソ連映画。金星探検の話だが、金星のおどろおどろしい(でもないか)生物より、ロケットの形や内部が懐かしい。昔の「宇宙探検もの」のロケットって、こうだったよなあ、と感慨にふけりました。唯一の女性乗組員も、ロシア人なので体つきはがっしりし過ぎているけど、なかなかチャーミング。

23.「妖婆・死棺の呪い」 評価★★ 新潟市民プラザ(にいがた国際映画祭)。 67年制作のソ連映画。ゴーゴリの妖怪小説を映画化したものだそうだが、イマイチの感。恐怖を覚える代わりに眠くなった。

24.「幸福の谷」 評価★★★ ユニゾンプラザ(にいがた国際映画祭)。 グリフィスが1919年に作った無声映画。弁士付きの上映で、無声映画をナマの弁士付きで見たのは初めて。何となく、私の子供時代はまだいた紙芝居のおじさんを想起した。語りが明瞭に意識されることで、原初的な文学=物語との接点も見えてきそうな気もした。とにもかくにも貴重な体験だった。ファミリー・シアターとして1回だけの上映だったのだけれど、1回だけでは勿体ない。

25.「ノイズ」 評価★★☆ ユナイテッド・シネマ新潟。 宇宙飛行士が人工衛星を改修中、2分間通信途絶が起こる。何とか無事帰った彼に、若妻は本能的な違和感を覚える。やがて妊娠するが……というスリラー映画。夫に違和感を感じる過程が、もう一つのような気がする。最後まで心理劇に終わる可能性がありそうに思えたが、わざとそう作ったのかどうか……。若妻を演じるシャリーズ・セロンはなかなかの美人で初々しさもあり、将来有望そう。

26.「ほんとうのジャクリーヌ・デュ・プレ」 評価★★★★ ユナイテッド・シネマ新潟。 惜しまれながら難病のため10年足らずで演奏活動を終え、十数年間の闘病生活ののちに42歳でなくなった英国の天才チェリスト、ジャクリーヌ・デュ・プレの伝記映画。しかし彼女を知らずとも普通の劇映画として十分楽しめる。詳しくは「最新情報」の「映画『ほんとうのジャクリーヌ・デュ・プレ』上映中」を参照。

27.「アンナと王様」 評価★★★★ 新潟シネマ。 実はジョディ・フォスターは好きではない。優等生的で、自我が仮面をかぶっているようで、本当の意味での他者との交流を表現できず、いつも「私は私」と言い続けているような印象しかないからだ。それでこの作品もだいぶためらった後やっと見に行ったのだが、予想外によかった。といってもフォスターは、彼女にしてはまあ悪くないかな、という程度。他に女優がいなかったのかという感じは残る。王様役のチョウ・ユンファはいい。彼以外にやれる俳優はいなかったんじゃないかと思うくらい。何よりタイ(当時はシャム)の人々や風物が新鮮で、映画に見事な彩りを添えている。この映画は、タイでは王家を侮辱しているというので上映禁止になったらしい。確かに、タイ王家からするとそう見えるかなというところはある。見方によっては、欧米帝国主義をアンナによって隠蔽しているという批評もできるだろう。そもそもアンナが王様に対して彼女なりのプライドを持って話しかけられるのは、背後に大英帝国という、経済的文化的大国の心理的なバックアップがあるからだ。(たぶん、善意の人である彼女自身、そのことに十分気づいていない。)無論、ポスト植民地主義が言われる現代、映画は欧米やその価値観を無条件の進歩や正義として描いてはいないが、価値相対主義がこの作品に十分浸透しているかと言えば、否と答えるしかないだろう。それでも私が評価★4つをつけたのは、そのあたりのことを含めて考える材料がこの映画の中にたっぷり含まれていると思うからだ。タイの風物を楽しみながら、作品自体に対する評価を自分なりに問い詰めていく過程をも楽しめる、そんな映画ではないだろうか。

28.「氷の接吻」 評価★★ ユナイテッド・シネマ新潟。 美しい悪女が次々と男を殺し、追うはずの捜査官もいつの間にか彼女の虜になるという話だが、もう一つうまくできていない。昔見たフランス映画「死への逃避行」を想起したが、あちらの方がよくできていた。イザベル・アジャーニの狂った美女も適役だったし、また「氷の接吻」のように下手な心理学的理由付けをしないところがよかった。ただ悪女役のアシュレイ・ジャッドは美しく、役が似合っている。見どころはそこだけ。彼女は今公開中の「ダブル・ジョパディー」にも出ているから、そちらも見ようかという気になった。

29.「黒猫、白猫」 評価★★★☆ シネ・ウィンド。 猥雑な中にバラバラに進行するように見えた劇が、いつの間にか一つの流れに合流して行く。最後は伝統的なハッピーエンドで終わるし、ご都合主義丸出しのところも多々あるが、結末に至る過程を楽しめる映画。日に2回、1週間だけの上映なのが惜しい(これについては別にページを設けたので、そこを参照)。

30.「破線のマリス」 評価★★★★ ユナイテッド・シネマ新潟。 テレビニュースの編集担当の黒木瞳が、弁護士殺人事件にからんで持ち込まれた極秘のビデオテープを編集してニュースで流した。そこで容疑者扱いされたため、家庭崩壊と左遷のダブルパンチをこうむった官僚・陣内孝則。やがて事件は思わぬ方向に……。メディアの問題を追求した野心的な映画。詳しくはここを見て下さい。

番外。「華麗なる賭」  昨年分の「映画評1999年」70で報告した「トーマス・クラウン・アフェアー」はこの映画のリメイク版なので、ふだんテレビ放映の映画は取り上げないのだが、例外ということで。画面構成や音楽はしゃれているが、内容的に言うとリメイク版の方がよくできているという印象を受けた。特に金持ちが退屈しのぎに盗みをやる、というモチーフに徹しているという点で。それから、これは私の趣味だが、フェイ・ダナウェイがあまり好みじゃないということもあるし……。

31.「ケイゾク/映画」 評価★★ 万代東宝。 テレビで評判の推理ドラマの映画化だそうだが、私はテレビの方は見ていない。で、この映画だけど、ネタはE・クイーンや綾辻行人にもあったような……。最後で超心理ものみたいになって、なんじゃ、こりゃ、という感じだった。

32.「アデュー、ぼくたちの入江」 評価★★ シネマ・スクエア東急。 フランス映画、夏、海辺、少年と少女、ときたらどういう作品かは分かったようなものだけれど、米兵隊とジプシーが絡むところがやや異質とはいえ、そして映画の作り方は物語性を極力排除しようとしているとはいえ、それで新しい何かができたという感じはしない。ステレオタイプに寄りかかった娯楽作品でもないけど、ゲージュツ的にうまくいっているわけでもない。しらけた憂い顔がいい撮影当時14歳の美少女ヴァヒナ・ジョカンテを見るだけの映画か。 

33.「ドラえもん−のび太の太陽王伝説(ほか2本)」 評価★★★ 東宝プラザ。 子供を連れて見に行った偉大なるマンネリ・ドラえもん。聾唖者への配慮であろう、日本語字幕が入っているのが目を惹いた。題材として聾唖者を扱った映画以外では初めて見たが、よいことだと思う。

34.「I love ペッカー」 評価★ シネ・ウィンド。 どうにも安易でつまらない映画。ヒロインが「バッファロー’66」と同じで、いずれも退屈だけどヒロインの魅力で見る映画であるところで共通している。最近のシネ・ウィンド、面白い映画が少ないような気がするが……。

35.「ヒマラヤ杉に降る雪」 評価★★★★ ユナイテッド・シネマ新潟。 第二次大戦直後、アメリカの田舎町で日系人が殺人の容疑をかけられたことを発端に、白人の差別意識が顕在化する……という作品だが、決してテーマ優先ではなく、すぐれて重層的な映画に仕上がっている。ヒロインに工藤由貴、その少女時代に鈴木杏が出ている。詳しくはここを見て下さい。 

36.「アナザヘヴン」 評価★★☆ ユナイテッド・シネマ新潟。 推理ドラマで刑事物なのか、SFなのか、なんだかはっきりしない映画だ。若い刑事が美人女医をなぐるシーンがあったりするのは悪くないけど。

37.「ザ・ビーチ」 評価★★ 新潟シネマ。 人気絶頂のディカプリオ最新作だけど、意外につまらない。 東南アジアにふらりと旅行に出かけた若者が、離れ小島のパラダイスのような浜辺を発見して……という話なのだが、パラダイスってこんなに貧弱なものかねえ。

38.「ロッタちゃん、はじめてのおつかい」 評価★★★ シネ・ウィンド。 原作は少年少女向け小説で著名なスウェーデン作家リンドグレーンで、幼女ロッタちゃんをめぐるお話。どうってことはない内容だけど、芸達者なヒロイン(?)は結構ウマイ。ホラーなど殺伐とした映画が多い最近、たまには牧歌的な映画が見たいという人にはお勧め。

39.「はつ恋」 評価★★★ 東映パラス。 「月とキャベツ」で一躍注目を浴びた篠原哲雄の最新作。 病気で入院した母(原田美枝子)が昔書きながら出さなかったラブレターを発見した少女(田中麗奈)が、相手の男(真田弘之)を探し出して、何とか再会させようとする、という話。 田中麗奈って、幼さと色気が奇妙に同居している女優(或いはアイドル?)だと思うんだけど、そろそろ色気の方を活かした映画に出てもいいころじゃないかね。母親役の原田美枝子は意外によかった。若い頃の彼女はクセがあって私は好きじゃなかったんだが、年をとってクセがとれてきたみたい。 でも娘と母がここまで仲がいいってのは、なんかキモチ悪いんだけど……。

40.「どら平太」 評価★★★ 万代東宝。 黒沢明・木下恵介・小林正樹・市川崑の共同脚本、市川崑の監督による、評判の時代劇。筋書きや人物設定は黒沢的でなかなか面白いが、何かもう一つ、コクというか、豪快さというか、何かが足りないような気がする。ヒーローが三船敏郎ではなく役所広司だからか、或いはスクリーンが小さいからそんな感じがしたのか。 ……万代東宝のスクリーン、どうにかなりませんか?

41.「アメリカン・ビューティー」 評価★★★ ユナイテッド・シネマ新潟。 アカデミー賞受賞作をようやく見に行った。が、……純文学してて余り面白くない。特に若者の扱いが甘すぎるんじゃないかと思うけど、これは中年のヒガミだろうか。

42.「鬼教師ミセス・ティングル」 評価★★★ 銀座シネ・パトス。 コワい中年女性の教師対ハイスクールの生徒、という構図で見せるB級っぽい映画。 最後は生徒の完勝で終わるので、日頃教師にウラミツラミが積もっている人にはお勧め。

43.「オネーギンの恋文」 評価★★☆ シネマスクエア東急。 プーシキンの名作を原作とした映画。19世紀ロシア中・上流階級の服装や暮らしぶりが興味深い。しかし話の内容はもう一つ物足りない。ヒロインも、田舎の娘時代と公爵夫人になってからの違いをもっと出さないといけないんじゃないか。「サブリナ」でも見て研究しなさい。

44.「フリーズ・ミー」 評価★★★★ シネ・リーブル池袋。 石井隆の最新作。昔田舎町で3人の男に暴行されたヒロインは、東京に出て新しい職場を見つけ、恋人もできて順調な暮らしぶり。ところがそこにあの忌まわしい3人組があらわれ……という筋書き。ちゃんと(?)ヒロインがセックスを強要され、ちゃんと復讐するという正しいB級映画。 ゲージツ的な映画やポリティカル・コレクトネスに貫かれた映画に疲れている人にはお勧め。 新潟でも上映すべき作品。

45.「インサイダー」 評価★★★★ ユナイテッド・シネマ新潟。 タバコ会社の内情を告発した男と、それを報道しようとするジャーナリストに様々な圧力がかかる。 その圧力と戦う二人の姿を描いた男のドラマ。 最近アメリカではタバコへの風当たりが強く、この傾向には私は多少の疑問も感じているが、それをカッコにくくれば大変優れた映画と言える。ラッセル・クロウとアル・パチーノの両主演がじつにいい。

46.「ナインス・ゲート」 評価★★★ ユナイテッド・シネマ新潟。 ポランスキーの最新作とあっては見逃すわけにいかないと、多忙を押して最終日に見に行った。 悪くはないが感心するほどでもない。 悪魔の書の秘密を追う主人公につきまとう謎の美女エマニュエル・セイナーが何者なのか、最後まで分からないなど、説明的でないのはまあいいとしても、何か食い足りない感じが残る。 セイナーと、もう一人のヒロインであるレナ・オリンがややトウがたっているのも残念。 ポランスキーの女の好みは基本的にワタシの好みと一致しているのだけれど、そしてセイナーもオリンも若い頃は超のつくセクシー美人であったことは知っているのだけれど、ちょっと年をとってきてる。 新しい女優を開拓したら?

47.「カリスマ」 評価★★★ シネ・ウィンド。 黒沢清の注目作、ということで、レイトだけの上映で行きづらいのを押して見に行ってみた。 森の奥で、1本の木をめぐって争う人々。 病院の廃墟あり、正邪不明の植物学者ありで、何となくタルコフスキーやベルイマンを連想させる映画だが、成功してるかどうかはよく分からない。 ただ、こういう映画を作ってみたくなる気持ちは、分かる気がする。

48.「ミッション・トゥー・マーズ」 評価★★★ 新潟シネマ。 火星探検に出かけた人類が知る驚愕すべき真実……というような話です。 でも一時代前のSFみたいでそんなに新鮮味がないね。 

49.「ヴァージン・スーサイズ」 評価★★ シネ・ウィンド。 なんと、29日ぶりに映画を見ることができた。 ここ数年、映画を見るのにこんなに間隔が開いたことはなかったような気がする。 とにかく忙しいもので……。 で、肝心の映画だけど、期待はずれだった。 美少女姉妹5人が次々自殺する話というので、面白そうな気がしたのだが、どうにも脚本と監督(コッポラの娘だそうだが、親の七光りかね?)が3流なんだなあ。 それに他の4人はともかく、長女役はなぜかブスだしね。 このモチーフで、姉妹は4人程度にして、フランスかどこかの監督に作らせるともっとスマートな作品になりそうな気がする。 アメリカ人はこういう話を作るのに向かない、というのは偏見かな。

50.「最後通告」 評価★ 渋谷ユーロスペース。 12人の子供たちが失踪する。原因はまったく分からない。やがて宗教的原理主義者が書いたかとも思われる手紙が親のところに届く。 捜査していた刑事も自分の職に嫌気がさして……というような話なのだが、ファンタジーとしても、神秘主義としても手薄で、現代文明批判としたらはっきり言って最低ラインだ。 こういう映画に賞を与えてしまう映画祭も困りものだけどねえ。 もしかしたら映画祭もインフレなのでは。

51.「M:I―2」 評価★★★ 新潟シネマ。 トム・クルーズ主演の「ミッション・インポッシブル」のパート2。 今回はアクションに加えて恋愛を描くという触れ込みだが、そちらはもう一つ物足りなかった。 まあ、アクションは悪くないので、値段分程度には楽しめるけど。

52.「仮面学園」 評価★★★ 新潟東映。 藤原竜也主演の学園もの。仮面をかぶるのが流行してその中で殺人事件が・・・という話。 仮面の必要性を説く社会心理学者が出てきたりするのが、昨今の心理学万能主義への皮肉として効いている。 藤原竜也はなかなかの美少年で、30年前のワタシを思わせる(・・・え?)。

53.「死者の学園祭」 評価★★★☆ 新潟東映。 52の併映作品、というよりこちらがメイン。 やはり学園物で、ミッション系高校で演劇部が取り上げた作品をめぐって殺人事件が・・・という、悪くない趣向の話だ。 欲を言えば劇中劇がもう少し効果的に使われていればと思わないでもない。 演劇部の深田恭子が思いを寄せる教師役の加藤雅也がカッコよくて、20年前のワタシを・・・(いい加減にしろ!)。 まあ、52と合わせて3時間あまり暇つぶしできるので、コスト・パフォーマンスは悪くないと思う。 ちなみに作家の筒井康隆が学園長役で出ている。

54.「ホワイトアウト」 評価★★★ 万代東宝プラザ。 雪山の奥深くにあるダムがテロリストに占領された。 それに立ち向かうダム職員織田裕二と、かつて恋人が織田と一緒に遭難し織田だけが助かったことで彼をうらんでいる松嶋菜々子の物語。 程々面白いが、松嶋の役どころがどう見ても添え物なのがいただけない。 これは脚本が悪いとしか言いようがない。 二人は作中ほとんど顔を合わせないのだが、私だったら二人が反目しながら一緒にテロリストと戦うシナリオを作るね。

55.「リプリー」 評価★★★★☆ ユナイテッドシネマ新潟。 かの有名な「太陽がいっぱい」と同じ原作小説に基づいているが、いわゆるリメイクではなく、まったく新しく作りおこした映画。 階級をテーマにした作品として非常によくできている。 貧乏で世慣れないマット・デイモンと金持ちのお坊ちゃんで遊び人のジュード・ロウがいずれもはまり役で、唸ってしまう。 同性愛的感情を含んだ二人の絡みが面白い。 イタリアの風景や、効果的に使われるクラシック音楽もいい。 未見の方は是非!

56.「人狼」 評価★★★ シネ・ウィンド。 押井守原作のアニメ最新作。 何となく中途半端な気がする。 アニメならではのキレ味とか迫力が・・・。 市電が出てくるなど、昭和30年代日本へのノスタルジーを感じたい人にはいいかも。

57.「あの子を探して」 評価★★★☆ シネ・ウィンド。 話題の中国映画。 辺鄙な村で幼い小学生を教えている中学生くらいの娘が、町へ出稼ぎに行った教え子を探しに行くという話。 昔で言えば、貧しい子供の苦境を救うのは遠縁の金持ちのおじさんだったり、その辺に住んでいる善意のおばさんだったりするわけだけど、今はその役割をTV局が果たすというところがミソ。 悪くはないが、絶賛するほどかな・・・という気もする。

58.「ワンダー・ボーイズ」 評価★★☆ ユナイテッドシネマ新潟。 48歳の誕生日を記念して(?)見に行ってみました。 以前自作小説で注目されながら新作がなかなか書けないでいる中年男の大学教授が、虚言癖はあるが創作の才能豊かな男子学生、愛人関係の女子学生、やはり愛人関係の同僚の夫人、離婚寸前の妻、などなどを相手に悪戦苦闘しながら生きていく、まあコメディと言ったらいいのかな。 サエない中年男でもちゃんと愛人が二人いるところなんか、いかにも映画という感じ。 でも主演のマイケル・ダグラスは最近、絶世の美人女優キャサリン・ゼタ・ジョーンズと再婚したんだよね。 うらやましい・・・。 話がズレっぱなしだけど、見ていて「48歳の抵抗」ってタイトルの小説があるのを思い出した。 読んでないが。

59.「オータム・イン・ニューヨーク」 評価★★☆ ユナイテッドシネマ新潟。 中年プレイボーイのリチャード・ギアが、不治の病で1年以内の命と宣告されているウィノナ・ライダーと恋愛する話。 ウィノナに1年以内の命という切迫感があまり感じられず、イマイチだ。

60.「ドグマ」 評価★★☆ シネ・ウィンド。 地上で暮らしている堕天使が天国に戻るチャンスをつかんだが・・・・というハチャメチャなキリスト教パロディ映画。 アメリカでは上映中止を求める声もあったというけど、キリスト教と無縁な日本人としては、単なるアングラ的なヨタ話のように見えますけど。 イエスが実は女だった、なんてのも時流に迎合してるだけって感じですなぁ。

61.「二十四の瞳」 評価★★★ ラピュタ阿佐ヶ谷。 高峰秀子特集の1本。 木下恵介らしい、全然けれん味のない映画。 戦後間もない頃の田舎の風景がなつかしい。

62.「シベリアの理髪師」 評価★★★★ テアトル池袋。 ニキータ・ミハルコフ監督の最新作。 1900年前後のロシアを舞台に、若いロシア人士官と謎のアメリカ人女性の恋愛を描いた映画だが、さすがミハルコフと言いたくなる充実した作品で、3時間近い上映時間があっという間に過ぎていく。 新潟でも是非上映すべきですね。 ただし、ヒロインのジュリア・オーモンドがいけない。 この女優、猿みたいな顔だし主演はムリだっていうのに、なぜか時々出て来るんだなあ。 かの名作「黒い瞳」のヒロインも美人じゃなかったけど、でも魅力的だった。 ミハルコフ監督、少し考えて下さいよ。

63.「女であること」 評価★★★ ラピュタ阿佐ヶ谷。 川島雄三特集から。 裕福な弁護士一家と、そこに居候している死刑囚の娘、そして飛び込んできた弁護士夫人の友人の娘・・・・といった筋立ての、昭和33年作の風俗映画。 若い頃の香川京子や石浜朗が出ているのが面白い。

64.「わが町」 評価★★★ ラピュタ阿佐ヶ谷。 やはり川島雄三作で、63の併映作品。 大阪の下町を舞台に、無茶苦茶な男・辰巳柳太郎と、その内縁の妻、娘、孫娘の生き方を描いた作品。 やはり昔の風俗がなつかしい。 南田洋子(内縁の妻と娘の二役)の若い頃の姿も印象的。

65.「パトリオット」 評価★★☆ ユナイテッドシネマ新潟。 メル・ギブソン主演の、アメリカの独立戦争を描いた作品。 最初は戦争に懐疑的だった7児の父ギブソンが、次男を無法な英国軍に殺されたことをきっかけとして民兵隊に身を投じ戦うという話。 当時の戦争のやり方がちょっと面白いが、3時間近い大作としてはやや感銘が薄い。 ヒロイン(主人公の義妹で、最後は妻となる)ジョエリー・リチャードソンにもう少し出番を与えてほしいもの。 彼女、数年前「チャタレイ夫人の恋人」でヒロインをやって注目されたが、非常にノーブルな美人だ。 もっとお姿を拝見したいと思うが・・・。 

66.「マルコヴィッチの穴」 評価★★★ ユナイテッドシネマ新潟。 7と2分の1階(面白い発想ですね)にある三流会社に勤務する人形師志望の青年。 たまたま壁に穴があるのを発見し、入ってみたら、俳優ジョン・マルコヴィッチの脳に通じていた・・・・という奇想天外な話。 まあ発想の奇抜さは買うが、他に何があるか・・・・・と思わないでもない。

67.「薔薇の眠り」 評価★★☆ ユナイテッドシネマ新潟。 ニューヨークの独身キャリアウーマン(デミ・ムーア)が眠りにつくと、南仏で二人の子供と生きる未亡人に。未亡人が眠りにつくとキャリアウーマンに・・・・という、一身で二世を生きる話。 最後に種明かしがあるが、やや興ざめで余計な感じ。 未亡人が寝る前にリルケの詩集を読んでいるが、ニューヨークのキャリアウーマンの恋人になる男性がリルケに似ているのが一興(意図的にやったのか?)。

68.「17歳のカルテ」 評価★★★ ワーナーマイカルシネマズ新潟。 精神を病んで施設に入れられたウィノナ・ライダーが、施設内の同年齢の少女たちと友情を結んだり対立したり、というお話。 最後にヒロインは回復して退院するのだが、ああいうところに閉じこめられていてホントに良くなるんだろうか? 昔、後輩の大学院生が精神を病んで入院したので見舞いに行ったことがあるが、似たような場所で、こんなところにいると却って悪くなるんじゃないかと心配になった記憶があるが・・・。

68の追加。 10月末にオープンしたワーナーマイカル・シネマズ新潟に初めて行ってみた。 先行して開館したユナイテッドシネマより小ぶりな作り(大人数が入れるホールもあるんだろうけど)。 このあおりで古町では20年近くつづいたシネマが閉館するなど、新潟の映画館事情は大きく変わりつつある。 注文を付けると、ユナイテッドシネマと同じ作品が多いが、この辺は工夫してほしい。 スクリーン数が多いのだから、マイナーな作品や、昔の名作などを積極的に取り上げて、部分的に名画座的性格を持たせるのも一法ではなかろうか。 また、何回か映画を見たら招待券をサービスするなどの価格割引も積極的に、かつ永続的にやってもらいたいものだ。

69.「眠狂四郎・殺法帖」 評価★★★ シネ・ウィンド。 シネ・ウィンドではこの11月から市川雷蔵特集を組むが、その第一弾。昔の日本映画って、やっぱり面白いよね。今はこういう作品は作れないだろうけど。

70.「悪いことしましょ!」 評価★★★ ユナイテッドシネマ新潟。 30年ほど前の映画のリメイクらしいが、美女の姿をした悪魔と「7つ願い事をかなえてもらう代わりに魂を譲り渡す」という契約した冴えない男が、いかなる運命をたどるか・・・・というお話。肩が凝らない娯楽作としてそれなりに楽しめる。

71.「カル」 評価★★★★ ユナイテッドシネマ新潟。 前評判の高い韓国映画だが、期待に違わぬ力作。 ヒロインのシム・ウナが「八月のクリスマス」に続いてその美しさを見せてくれる。 必ずしも完成度が高いということではなく、「こんなのアリか?」と思うところ――例えば、いくら犯人に狙われているとはいっても、若い女性であるシム・ウナを若い独身男性刑事が自宅マンションにかくまうなんて、ないよね――もあるし、、また色々謎を残して終わる未完結性も気になるが、そこは各人の想像力(?)で補えばよろしい。

72.「薄桜記」 評価★★★★ シネ・ウィンド。 ウィンドの市川雷蔵特集、忙しくてなかなか行けないけど (だいたい、毎日1回午前10時からじゃあ、そうそう行けないよ。少し考えてほしいね) やっと2本目を見に行きました。 行ってよかった。 1時間50分があっという間に過ぎていく面白さ。 市川雷蔵と勝新太郎の二大スターの共演も見もの。 雷蔵の妻役の真城千都世も美人だし。 彼女は人により好き嫌いが別れるようだが、私は鼻筋通ったノーブルな美形だと思う。 ややキツネ顔なのが気になるし、私はふだんはキツネ顔の美人よりタヌキ顔の美人が好きなんだが、何事も例外はあるということで。 「男が男であり、女が女であった時代」という古くさい言い回しがぴったりの映画だね。

73.「ざわざわ下北沢」 評価★ シネ・ウィンド。 市川準監督作品だが、かの「東京兄妹」に及びもつかない駄作。 たまたま同じ頃読んでいた山崎正和の対談集で、「筋書きのないドラマという罠」について語られていたが、市川監督もこの罠にかかりましたね、明智君(笑)。 でも30年位すると「当時の東京の風俗を映している」ってんで高く評価されたりするかも。

74.「剣鬼」 評価★★ シネ・ウィンド。 雷蔵特集の1本。 しかしこれはイマイチだ。 雷蔵がどことなく貧乏たらしく見えるし、ヒロインの姿美千子も健康的すぎるからかなあ。 もう少し退嬰的であってほしいな。

75.「ekiden」 評価★★★☆ 東映パラス。 東映の最新作映画を見るのも久しぶりだ。 映画の日ということもあって行ってみたのだが、意外によかった。 不況下の日本で明るく「走りませんか」と言い放ってしまうヒーローが、やや大げさに言えば出色の出来だ。 ヒロインも、まあ脇役ではあるけど、野波麻帆が田中麗奈を食っていて結構見せる。 難を言えば音楽が平凡で一工夫ほしい。 しかし平日とはいえ映画の日だというのに入りは10人程度。 こんなんで古町界隈の映画館は大丈夫なんだろうか。 1カ月前にはシネマが閉館しちゃったし、頑張らないと新潟島から映画館が消える日も遠くないかも・・・なんて思ってしまう。

76.「婦系図」 評価★★★ シネ・ウィンド。 雷蔵特集、また見に行ってしまった。 恩師である帝大教授の令嬢と芸者の双方に惚れられながら芸者と一緒に暮らす道を選ぶ雷蔵。 こういう役柄に彼はぴったり。 芸者役の万里昌代も熱演。 (それにしてもこの筋書き、17と同じだ。芸者と競うといつも良家の令嬢が恋に負けてしまうのは映画のお約束なのか!?) ただ後半、静岡行きあたりからやや筋がもつれて映画の枠に収めるのに無理があったみたい。 ついでながら作中、帝大の独文科教授は芸者をアゴでこき使い、挙句の果てに子供まで生ませているのだから、明治はいい時代だったんだね。 ワタシもその頃生まれたかったなあ・・・・。 

77.「タイタス」 評価★★★★ ワーナーマイカル・シネマズ新潟。 シェイクスピアの余り知られていない(私もこういう作品があるとは知らなかった)戯曲を映画化したもの。 古代ローマが舞台だが、古代とモダンをごったまぜにした演劇的な演出が目を惹く。 残酷きわまりない復讐劇 (ギリシア悲劇にもこういうのがある。西洋人の残酷な一面を知るのにも絶好か?) は非常に迫力があり、一見の価値あり。 しかし行ったのが平日のせいもあろうが(それにユナイテッドシネマでもやってるし)、観客は私を入れて5人しかいなかった。 新潟の映画ファンは何をやってるのかね?

78.「ファット・ライズ・ビニース」 評価★★☆ ワーナーマイカル・シネマズ新潟。 ハリソン・フォードとミシェル・ファイファー主演のサスペンス映画。 技法的にはやや古い感じがする。 内容から言って女性向けでせう。

79.「眠狂四郎・悪女狩り」 評価★★★  シネ・ウィンド。 またまた雷蔵特集に行きました。 筋書きはかなりハチャメチャだが (だいたい、なぜ偽の狂四郎が出てこなければならないのか、その必然性が全然分からない)、まあそんなことはどうでもいいわけなんでしょう。 狂四郎のニヒルさと悪女の色気が出てれば。 色気はもう少し出して欲しかった気がするが。

80.「カオス」 評価★★☆ シネ・ウィンド。 私は観月ありさが好きである。彼女14歳の主演作「超少女Reiko」は忘れがたい。 私は若かった頃の浅野温子が好きだった。 主演作「スローなブギにしてくれ」は作品の出来はイマイチだったが、彼女の輝きは忘れがたい。 で、「カオス」のヒロイン中谷美紀だが、彼女は観月ありさと浅野温子を足して二で割ったような顔である。 だから私としても嫌いではないのだが、何かが足りないのだ。 どこか凡庸なのだ。 ま、私の女の趣味はさておき、この映画、どこがカオスなのかね? ミステリー・ネタとしても新しくないし、どうも日本映画風の安っぽさ・手軽さが感じられてしまう。

81.「バトル・ロワイアル」 評価★★★☆ 新潟東映。 場外での賛否がかまびすしい作品を見に行ってきました。 R15指定ということで中学生は入れないんだけど、中学3年生の話なんだよね。(でも、やっぱり登場する生徒は高校生にしか見えないな。) 75でも書いたとおり、ふだん東映はガラあきなはずなんだけど、高校生がかなり入っていて、おめでとうございますと映画館主に言いたくなってしまった。 ワタシの2列前に女子高校生が4人並んで座っていたが、なぜか皆ひっつめ編みのボニーテールだった。 流行ってるんだろうか? それとも盟約かなんかしてるの? 閑話休題、映画の内容だが、とかく小手先の器用さだけに終わりがちな日本映画としては稀とも言える過激な設定をまず賞賛したい。その上で、ビートたけしのキタノ先生役がはまり役であること、生き残る生徒の設定がバナールではないかと言いたい。 

82.「ゴジラ対メガギラス」 評価★★★ 東宝プラザ。 息子二人を連れて見に行ってきました。 まあ、要するにゴジラなんだけど、戦後間もない頃のゴジラ襲撃を受けて日本が大阪に首都を移したとか、かなり「異次元の世界」的設定になっている。 前回のゴジラでも思ったけど、もう少し美人の女優を出してくれないかな、ってえのは中年男的感想だろうか。 女性科学者役のおばさん、乙羽信子に似ているけどあれより若いし、第一乙羽はもう死んだはずだし・・・・なんて思ってたら、最後のテロップで星由里子の名を見て愕然。 若大将の恋人だった頃の面影は全然ないなあ。 美ははかない・・・・・。

83.「眠狂四郎・円月斬り」 評価★★★ シネ・ウィンド。 雷蔵特集、これで今回は見納め。 今回は虐げられた貧民の味方的な役割で、なんだか「カムイ伝」みたいだな(笑)と思ったが、次期将軍の座を狙う若殿の妻の座を狙ってる抜け目ない処女を犯す設定 (ポルノではないので、モロには描いてない) があったりしてなかなかいい。 雷蔵の狂四郎はやっぱりはまり役ですね。

84.「グラディエーター」 評価★★★★ 目黒シネマ。 新潟で見逃していたものをやっと東京の二番館でつかまえた。 古代ローマの剣闘士の話だが、スケールの大きな、いかにも映画チックな作品で、「映画を見たなあ」って満喫感を味わうことができる。

85.「宮廷料理人ヴァテール」 評価★★★ 渋谷ル・シネマ。 フランス太陽王治下の貴族の生活ぶりを再現した装置は豪華絢爛で観客の目を楽しませてくれるが、ドラマはやや弱く、特に最後があっけなさすぎる。 ユマ・サーマンもどうも、その顔でヒロインやるなよ、と言いたくなる。 それとフランスの宮廷の話なのに、なんで英語でやるの? ちゃんとフランス語でやれよ。 英語帝国主義反対!

86.「レンブラントへの贈り物」 評価★★☆ 有楽町シャンテ・シネ。 画家レンブラントの半生を再現した映画で、ドイツの名優ブランダウアーが主演しているが、当時の市民の暮らしぶりが再現されているところは興味深いけど、ドラマとしてはどうにも退屈だ。 ブランダウアーも演じ甲斐がなかったのではなかろうか。 85と同じ日に見たのだけど、こちらはフランス語でやってました。 何はともあれ、20世紀見納めの映画。 大晦日の4時半から見たんだけど、さすがに空いてましたなあ。

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