捕鯨問題最新情報(4) 2010年2月〜6月

 

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2010年(2月〜6月) ↓

 

・6月29日(火)  産経新聞インターネットニュースより。  

 http://sankei.jp.msn.com/economy/business/100629/biz1006291150007-n1.htm 

 「新しい協議の場」 を各国と検討 農水相 IWC決裂で     2010.6.29 11:48

捕鯨に関する枠組みを検討する国際捕鯨委員会(IWC)年次総会が決裂したことを受け、山田正彦農林水産相は29日の閣議後会見で、「ノルウェー、アイスランド、アフリカ諸国などと新しい協議機関を考えることも一つの選択肢」と述べ、捕鯨推進国とIWCに代わる今後の枠組みづくりなどを検討する考えを示した。

 各国とIWCに対する考え方や、鯨肉の需要低下問題、環境保護団体の捕鯨妨害対策などについて話し合うという。日程などは未定。 山田農水相は 「日本の立場をよく理解している国と話してみたい」 と述べた。

 IWCは20年以上捕鯨国と反捕鯨国の対立が続き、機能不全状態となっている。 25日に終了した今年度の年次総会では正常化協議が決裂し、次年度開催地も決まっていない。

 

・6月27日(日)  佐々木正明(著)『シー・シェパードの正体』 (扶桑社新書、760円+税) が刊行されました。 エコテロリストであるこの団体に関する非常にすぐれたリサーチです。 興味のある方は是非お読み下さい。 なお、こちらに簡単な内容紹介をアップしておきました。

 

・6月26日(土)   毎日新聞インターネットニュースより記事2つ。

 http://mainichi.jp/life/money/archive/news/2010/06/26/20100626ddm008020014000c.html

 IWC: 総会閉幕へ 「非公式協議を継続」 副議長が提案       毎日新聞 2010年6月26日 東京朝刊

 【アガディール(モロッコ南西部)会川晴之】   当地で開かれている国際捕鯨委員会(IWC)総会は25日閉幕する。南極海の捕鯨を大幅削減する代わりに商業捕鯨の実質的再開を認める議長案については加盟国間の主張の隔たりが埋まらなかったが、議長役を務めるリバプール副議長は来年の総会まで非公式協議を続ける考えを示した。また、先住民捕鯨を巡っては関係国の妥協が成立。IWCの正常化へ向けた努力が一定の実を結んだ形になった。

 25日の討議では、デンマークの自治領グリーンランドの先住民捕鯨枠について、ミンククジラを年200頭から178頭、ナガスクジラを19頭(実績は12頭)から10頭に削減する代わりにザトウクジラ9頭を全会一致で承認した。

 捕獲枠の新設は07年にグリーンランドにホッキョククジラ2頭の枠を認めて以来3年ぶり。

 難色を示していた欧州連合(EU)が、ナガスクジラの捕獲枠削減などを条件に受け入れる考えを表明した。

 中南米諸国は強硬に反対したが、議長役のリバプール副議長が 「昨年からのいい雰囲気を持続し、IWCを強化したい」 と呼びかけ、関係国が歩み寄った。

 一方、米国は12年まで認められているアラスカ州沖の先住民捕鯨枠を17年まで延長するよう求めたが、議長案の一部を切り出したものだったため、日本や中南米諸国が 「議長案の中身に関する討議は打ち止めになっている」 などと反発、来年以後に先送りされた。

 http://mainichi.jp/select/world/europe/news/20100626dde007020045000c.html 

 IWC: 総会閉幕 次回開催地も決まらず 各国対立のまま      毎日新聞 2010年6月26日 東京夕刊

 【アガディール(モロッコ)会川晴之】 21日から当地で開かれていた国際捕鯨委員会 (IWC、加盟88カ国) 総会は25日夕 (日本時間26日未明) 閉幕した。 南極海での捕鯨頭数を大幅削減する代わりに商業捕鯨の実質的再開を認める議長案の採択を目指したが、捕鯨、反捕鯨国の対立が解けなかった。

 議長役を務めたリバプール副議長は、今回の議長案などを討議するための非公式協議の継続を提案。 しかし、各国は同意せず、来年の総会開催地も決められなかった。

 閉幕後の会見で舟山康江・農林水産政務官は 「(議長案は)白紙の状態に戻った」 と説明。 さらにIWCについて 「機能させることが可能かも含めて考える必要がある」 との考えを示した。

 

・6月25日(金)  読売新聞インターネットニュースより。

 http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20100625-OYT1T00524.htm?from=main4 

 SSワトソン代表 「妨害指示」 で国際手配

 南極海での日本の調査捕鯨に対する妨害行為で反捕鯨団体シー・シェパードの元船長、ピーター・ベスーン被告(45)が逮捕、起訴された事件に関連し、海上保安庁は25日、ベスーン被告に妨害活動を指示していたとして、国際刑事警察機構(ICPO)を通じてシー・シェパードのポール・ワトソン代表(59)を国際手配したと発表した。手配は23日付。

 ベスーン被告は、捕鯨船団の監視船「第2昭南丸」に対して酪酸入りの瓶を投げたなどとして、傷害や威力妨害などの罪で東京地裁に起訴された。海保は、ワトソン代表はこうした妨害行為について共犯関係にあると判断。今年4月、傷害や威力業務妨害容疑などでワトソン代表の逮捕状を取り、国際手配を行うため関係機関と調整を進めていた。 (20106251218 読売新聞)

  *    *

 この日の毎日新聞インターネットニュースより。

 http://mainichi.jp/select/jiken/news/20100626k0000m040069000c.html 

 ザ・コーヴ: 映画館周辺での街宣禁止…横浜地裁が仮処分 

和歌山県太地町のイルカ漁を批判的に描いた米ドキュメンタリー映画 「ザ・コーヴ」 を上映予定の映画館 「横浜ニューテアトル」(横浜市) に抗議活動をした民間団体に対し、横浜地裁は同館周辺での街宣活動を禁じる仮処分決定を出した。同館が申し立てていた。

 決定は24日付。半径100メートル以内で大声で演説することや、無許可で館内に立ち入ることを禁じている。

 配給会社 「アンプラグド」(東京都目黒区) によると、コーヴの上映をめぐっては、東京地裁が4月、同社事務所周辺などで街宣を禁じる仮処分決定を出したが、映画館を対象にした決定は初めて。

 同館は来月3日からの上映を予定しているが、団体側は映画を 「反日的」 と批判し、今月12日には数十人が映画館前で上映中止を訴える街宣活動をした。

 同社は 「映画館と協議のうえ、このような対応に至った」 と話している。

 

・6月24日(木)   まず、毎日新聞インターネットニュースより。

 http://mainichi.jp/photo/news/20100624k0000m030094000c.html 

 IWC: 「南極海ゼロ」 で攻防…商業捕鯨再開見送り    毎日新聞 2010年6月23日 22時19分 (最終更新 6月24日 0時22分)

 モロッコ南西部アガディールで開かれている国際捕鯨委員会(IWC)総会は23日、全体会合を再開した。しかし、議長役のリバプール副議長は、休会中の2日間にわたる非公式協議を経ても「各国の基本的立場は隔たったまま。主要議題の決着にはなお多くの時間が必要だ」と指摘。商業捕鯨の実質的再開を認める議長案について、25日までの今総会での合意を断念した。加盟各国も来年の総会まで1年間の「凍結期間」を置く方向で一致した。【行友弥、太田圭介、アガディール会川晴之】

 ◇異例の非公式協議…「決裂」 は回避

 今回のIWC総会では、全体の捕鯨頭数を大幅に削減する一方、日本の沿岸捕鯨など商業捕鯨の再開を事実上認める議長案が示されていた。82年の商業捕鯨モラトリアム(暫定的停止)決定以来続く、加盟国間の対立を解消するのが狙いだ。

 欠席したマキエラ議長(チリ)に代わって議長役を務めるカリブの島国、アンティグア・バーブーダ出身のリバプール副議長は、参加69カ国(加盟88カ国)の主張の隔たりを埋めるため、21日の開会直後に全体会合を中断。捕鯨推進派の4カ国(日本、ノルウェー、アイスランド、韓国)と、地域別に分けた非捕鯨国6グループとの間で非公式協議を進める異例の議事運営を行った。

 感情的な非難の応酬が目立った従来の総会と違い、延べ30回に及んだ非公式協議では「根本的立場の違いにもかかわらず誤解が解け、歩み寄ることができた部分もあった」(リバプール副議長)。反捕鯨国のニュージーランドも議長案に基づく議論を容認。決裂よりも、捕獲数削減という実をとることを目指したとみられる。

 だが、豪州、欧州連合(EU)などの反捕鯨国が、南極海での日本の捕鯨を段階的に廃止するよう求めると、日本はクジラ資源には余裕があるとして「ゼロとする科学的根拠が見あたらない」(舟山康江農林水産政務官)と反論。アイスランドが日本に鯨肉を輸出していることを問題視したEUが、自国内消費に限定する貿易禁止措置を迫ると、アイスランドは「自由貿易が原則」と反発した。

 日本は、舟山政務官が23日の総会で 「議論のベースを受け入れない国がある」 と述べ、議長案に沿った議論を事実上拒否した豪州などを間接的に批判した。豪州は先月末、日本の調査捕鯨廃止を求めて国際司法裁判所に提訴した経緯があり、反捕鯨陣営でも最強硬派だ。一方、米国は自国の先住民捕鯨を守るため反捕鯨国ながらも議長案作りを実質的に主導したが「非政府組織(NGO)の圧力の高まりで積極的な姿勢を維持できなくなった」(日本政府交渉筋)との見方がある。

 唯一の成果は辛うじて「決裂」を避け、1年間の冷却期間を挟んで来年以降に望みをつないだ点。中前明・日本政府代表は「根本的な対立構図は何も変わっていない」としながらも「各国が主張を言い張る従来の会議ではなく、協議できる状態になった」と語った。

 ◇国内関係者は複雑

 商業捕鯨の再開を認める議長案採択が見送られたことに、国内の沿岸捕鯨関係者は複雑な反応を見せる。

 北海道網走市で沿岸小型捕鯨業を営む「三好捕鯨」の三好英志社長は「あまり期待はしなかったが、やはり残念。お互いにもっと譲歩できなかったのか」と悔しそう。一方、総会の会場で議事を見守った和歌山県太地町の三軒一高町長は「残念だが、沿岸捕鯨再開が議長案に盛り込まれたのは評価できる。5年前なら考えられなかったこと」と来年以降に期待をつないだ。

 日本は88年に沿岸の商業捕鯨から撤退。現在は網走、太地と鮎川(宮城県石巻市)、和田(千葉県南房総市)の4拠点で、IWCの規制対象外の鯨種の捕獲や、調査捕鯨にあたっている。議長案の線で合意すれば捕獲対象が広がるなどの利点があったが、22年の悲願はお預けになった。

 一方、長年にわたり日本人のたんぱく源だった鯨肉の消費は減り続けている。農林水産省の統計によると、国内の鯨肉消費量は1962年度の23万トンから08年度は5000トンまで落ち込んだ。09年末の在庫量は年間消費量に匹敵する4246トンとだぶつき気味だ。

 調査捕鯨の費用は、国の補助金を原資とする融資と鯨肉の売り上げで賄われており、消費の低迷は採算悪化に直結する。日本人の鯨離れが進めば商業捕鯨の必要性そのものが問われかねない。

   *      *

 次に、産経新聞インターネットニュースより。

 http://sankei.jp.msn.com/economy/business/100624/biz1006241610020-n1.htm 

 「調査捕鯨船とSS、同列ではない」 日本代表、IWC総会で蘭発言に猛抗議    2010.6.24 16:04

 モロッコで開催中の国際捕鯨委員会(IWC)年次総会で23日、反捕鯨団体「シー・シェパード」の調査捕鯨妨害行為をめぐり、日本とオランダの代表が主張をぶつけ合う一幕があった。

 日本は昨年から今年にかけて南極海で活動した調査捕鯨船にシー・シェパードの妨害船が強度のレーザー・ガンなどを使用した状況をビデオや写真で詳細に報告。中前明政府代表は「捕鯨に対する見解の相違があっても、こうした行為は許されない」などと批判。

 オランダ代表は「海の安全は損なわれてはならない」とする一方、「シー・シェパードと日本の捕鯨船の双方に自制を求めたが、残念ながら聞き入れられず、危険な出来事が起きてしまった」などと発言した。この発言に日本は「わが国の調査捕鯨船の乗組員をシー・シェパードと同列に扱う発言には最大限の不満を表明したい」 と強く抗議。オランダからはそれ以上の反応はなかった。(共同)

 

・6月23日(水)   毎日新聞インターネットニュースより。

http://mainichi.jp/select/wadai/news/20100623k0000e040050000c.html 

 IWC総会: 商業捕鯨再開先送り 議長案、隔たり埋まらず   毎日新聞 2010年6月23日 15時04分

 【アガディール(モロッコ)会川晴之】 21日から当地で開かれている国際捕鯨委員会(IWC)総会は22日夕、各国の代表者会議を開いた。日本など捕鯨国と、欧州連合(EU)など地域別に分かれた反捕鯨国が同日まで2日間、妥協を探るため非公式折衝を重ねたが、双方の溝は埋まらなかった。25日までの会期中に、日本が南極海で実施している調査捕鯨数を削減する代わりに日本沿岸での商業捕鯨の再開を認める議長提案の合意を得るのは難しい情勢で、来年以後に先送りされる方向が強まった。

 体調不良を理由に総会を欠席したチリのマキエラ議長に代わって議長役を務めるアンティグア・バーブーダのリバプール副議長は21日、総会を中断し、日本、韓国、アイスランド、ノルウェーの捕鯨国と、地域別に分かれた反捕鯨国の多い6グループが非公式折衝する異例の措置に踏み切った。

 22日夕の代表者会議にその結果が報告されたが「歩み寄りはなく、1年間、議論を凍結する」(EU筋)方向が強まった。別のEU筋も「今週中の決着は困難」と述べた。また、中南米諸国も、同様の考えを示したと見られる。

 日本は、南極海でのミンククジラの調査捕鯨頭数を、現状の年約850頭(09年の実績は約500頭)から400頭に、15年以後は200頭に削減する議長提案を受け入れる考えを示した。さらに、現地で交渉に当たる舟山康江農林水産政務官は「最終局面では決断する」と述べるなど、最後まで合意の道を探る考えを強調した。

 だが、EU筋によるとアイスランド、ノルウェー両国は、捕鯨頭数削減や輸出禁止につながる議長提案に反対する姿勢を崩さなかった。また、最も強硬な反捕鯨国である豪州のギャレット環境相も22日、記者団に対し「議長提案は商業捕鯨再開を認めるもの」と、改めて反対を表明した。

 EUは南極海での調査捕鯨を段階的に廃止するほか、捕鯨で得た鯨肉は自国内消費に限り、輸出を禁止するよう求めている。

 総会は23日朝に再開し、リバプール副議長が今後の協議の方向を示す。IWC総会で捕鯨の枠組みを変えるには有効投票の4分の3以上の賛成を得る必要がある。

 加盟88カ国のうち、25カ国が所属するEUがまとまって反対すれば合意は困難な上、捕鯨国や反捕鯨国双方の反対も根強く、議長提案に代わる新たな合意案を探るのも極めて厳しい状況だ。

・6月22日(火)   まず、毎日新聞インターネットニュースより記事3つ。

 http://mainichi.jp/select/world/news/20100622ddm008020005000c.html 

 IWC: 総会開幕 異例の事前協議     毎日新聞 2010年6月22日 東京朝刊

 【アガディール(モロッコ西部)会川晴之】 国際捕鯨委員会(IWC)の第62回総会が21日、モロッコのアガディールで開幕した。日本が南極海で行ってきた調査捕鯨を縮小する一方、日本沿岸での実質的な商業捕鯨再開を認める内容を盛り込んだ議長提案が主要議題。欧州連合(EU)など反捕鯨国と日本など捕鯨推進国の立場の隔たりを埋めるため、全体会合を一時中断。22日夜(日本時間23日未明)まで各国代表による事前協議を行い、23日から全体会合を再開する異例の進行となった。総会は25日まで。

 体調不良を理由に欠席したチリのマキエラ議長に代わり、議長役を務めるアンティグア・バーブーダのリバプール副議長は冒頭、「交渉を通じて合意を目指す」と述べ、事前協議を行う方式を提案した。これを受け、加盟国をEUや中南米など地域別の6グループに分け、捕鯨推進派の日本、韓国、ノルウェー、アイスランドが各グループと個別折衝、妥協を探ることになった。

 議長案で合意すれば、82年に採択された商業捕鯨モラトリアム(暫定的停止)以来の歴史的な決定になる。日本から出席している舟山康江農林水産政務官は開幕を前に「客観的な事実に基づいた理性的で科学的な道を探りたい」と述べた。 

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 http://mainichi.jp/select/jiken/news/20100622k0000m040071000c.html 

 ザ・コーヴ: 全国22の映画館での上映決まる    毎日新聞 2010年6月21日 20時34分(最終更新 6月21日 23時29分)

 和歌山県太地町のイルカ漁を批判的に描いた米ドキュメンタリー映画 「ザ・コーヴ」 について、配給会社のアンプラグドは21日、全国22の映画館で上映が決まったと発表した。東京、大阪など6都府県の6館が7月3日から公開。 ほかに16館が順次公開し、1館が調整中という。

 この日、東京都内で上映中止に関するシンポジウムが開かれ、上映を決めた4館の支配人らが出席。京都シネマの神谷雅子支配人は抗議活動について 「団体の実態がよく分からず不安。困惑している」 と話した。 フォーラムネットワーク (本部・山形市) の長沢純さんは 「映画『靖国』を上映できた時のネットワークが今回生かされた」 と話した。

 上映館は次の通り(21日現在)。

 ◇7月3日から上映

 フォーラム八戸(青森県八戸市)▽フォーラム仙台(仙台市)▽シアター・イメージフォーラム(東京都渋谷区)▽横浜ニューテアトル(横浜市)▽第七芸術劇場(大阪市)▽京都シネマ(京都市)

 ◇順次上映

 シネマ・トーラス(北海道苫小牧市)▽青森松竹アムゼ(青森市)▽フォーラム山形(山形市)▽フォーラム盛岡(盛岡市)▽フォーラム福島(福島市)▽フォーラム那須塩原(栃木県那須塩原市)▽プレビ劇場ISESAKI(群馬県伊勢崎市)▽シネ・ウインド(新潟市)▽シネモンド(金沢市)▽名古屋シネマテーク(名古屋市)▽サロンシネマ(広島市)▽シネマ・クレール(岡山市)▽シネマルナティック(松山市)▽Denkikan(熊本市)▽KBCシネマ(福岡市)▽桜坂劇場(那覇市)

 ◇調整中

 シアターキノ(札幌市)  

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 http://mainichi.jp/select/world/news/20100622ddm041030096000c.html 

 韓国:鯨肉密輸で書類送検    毎日新聞 2010年6月22日 東京朝刊

 【ソウル西脇真一】 日本から鯨肉を密輸し自分が経営するソウルの日本料理店で提供していたとして、ソウル地方警察庁は21日、この店の韓国人店主を野生動植物保護法違反などの容疑で書類送検したと発表した。

 調べでは、店主は06年11月から今年4月にかけ日韓を往復しながら、和歌山県の専門店から購入した鯨肉計約30キロを韓国に密輸入した疑い。韓国では鯨肉の持ち込みは禁止されている。 

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   続いて、産経新聞インターネットニュースより。

 http://sankei.jp.msn.com/entertainments/entertainers/100622/tnr1006221208009-n1.htm

 「ザ・コーヴ」 第2弾、今秋に放映 シー・シェパードの番組制作の米放送局で      2010.6.22 12:06

  和歌山県太地町のイルカ漁を隠し撮りした米アカデミー賞作品 「ザ・コーヴ」 について、映画に出演したイルカ保護活動家で来日中のリック・オバリーさん(70)が産経新聞のインタビューに応じ、「ザ・コーヴ」 第2弾となる連続テレビシリーズの放映が今秋から始まることを明らかにした。

 放映するのは、環境保護を標榜(ひようぼう)する米団体 「シー・シェパード」 の調査捕鯨妨害を一方的な編集で制作したドキュメンタリー番組「クジラ戦争」を流している米有料チャンネル 「アニマルプラネット」。 クジラ戦争は3年前からシリーズ化しており、今冬の調査捕鯨妨害事件で公判中のピーター・ベスーン被告(45)が主役級で登場するシーズン3(全12回)が今月から放映されている。

 アニマルプラネットによれば、番組名は 「ドルフィン・ウォーリヤーズ」(イルカを守る闘士たち)で、「ザ・コーヴ」 のように、オバリーさんのイルカ解放活動をドキュメンタリータッチに取り上げる。

 和歌山県太地町が再び撮影場所となっているほか、近年までイルカ漁を続けていた静岡県伊東市の富戸漁港も舞台となる。また、番組は日本だけでなく諸外国のイルカ漁の実態も紹介する。日本での一部の場面はすでに撮影ずみで、編集段階に入っている。

 オバリーさんは「この番組は、コーヴの第2弾となる。私は50年間、イルカと一緒に仕事をしてきたが、太地町でイルカに対して残虐な行為が行われていることを見てしまった。イルカがひどい扱いを受けていることを多くの人たちに知ってほしい」 と話している。    (佐々木 正明)

 

・6月21日(月)   毎日新聞インターネットニュースより。

 http://mainichi.jp/select/wadai/news/20100621ddm012040048000c.html 

 映画: 「ザ・コーヴ」 上映中止 大学にも波及、続く萎縮の連鎖          毎日新聞 2010年6月21日 東京朝刊

和歌山県太地町のイルカ漁を批判的に取り上げた、アカデミー賞受賞の米ドキュメンタリー映画「ザ・コーヴ」(ルイ・シホヨス監督)。抗議行動の予告から始まった上映中止の波紋が広がっている。学問の自由・自治が保障されているはずの大学でも、「授業への支障」が理由で中止になった。萎縮の連鎖は断ち切れるのだろうか。【メディア取材班】

 ●上映日程決まらず

 配給会社「アンプラグド」によると、同映画の劇場公開は今月26日以降、東京、大阪など全国26館が決まっていた。ところが、同映画を「反日的だ」と主張する民間団体が今月2日、ホームページで、「シアターN渋谷」(東京)や同館を運営する出版取り次ぎの日本出版販売(同)に街頭抗議活動を行うと予告すると、同社は3日、「観客や近隣への迷惑」を理由に上映中止を決めた。続いて4日には、「シネマート六本木」(同)、「シネマート心斎橋」(大阪)の運営会社「エスピーオー」が中止を発表した。抗議活動の予告があっただけで都内の上映館がなくなるという異常事態。両館は08年春、靖国神社を取り上げたドキュメンタリー映画「靖国 YASUKUNI」が問題になった際も上映を中止している。

 一方、この団体は上映を考えている他の館にも抗議活動を続けている。「横浜ニューテアトル」(横浜市)では12日、警察官が警備に当たる中で街宣活動があった。同館の担当者は「シャッターを下ろして営業は続けたが、拡声機からの音が場内に大きく響いた。観客にはご迷惑をおかけした」と話した。同館では「靖国」の際は30回以上の街宣があり上映を取りやめた経緯はあるが、「できれば上映したい」という。

 アンプラグドは中止を決めた3館を除く23館に対して、いったん上映日程を「白紙」とし、改めて各館と調整している。同社の加藤武史社長は今月9日に東京・中野で開かれたシンポジウムで、「勇気を持って、上映する場を支えてほしい」と呼びかけた。

 ●「最悪の事態想定」

 上映中止は大学にも広がっている。現代史の研究者らが明治大で今月17日に予定していた映画上映と出演したリック・オバリーさんの講演会は、会場の利用が最終的には認められず、中止に追い込まれた。

 同大資産管理課によると、今月10日に開いた学内の検討会議で、▽上映中止の映画館が出ている▽抗議は寄せられていないが不測の事態も考えられる▽授業や教授陣らの研究に支障をきたす恐れがある−−と判断した。「最悪の事態を想定しての措置だ」(同課)という。企画した生方卓准教授(社会思想史)は「憲法で表現の自由は保障されている。しかし、大学は違った立場から判断したのだろう」と述べた。

 一方、今年3月には立教大でも上映を取りやめている。企画した立教大ESD研究センターによると、太地町漁業協同組合(水谷洋一組合長)と町(三軒一高(さんげんかずたか)町長)から「映画には組合員が映り、肖像権侵害の恐れがある」と連名の抗議文書が届き、検討した結果、上映中止を決めた。団体からの抗議はなかったという。

 ●「バッシングでない」

 「まさか日本で、上映中止になるとは思ってもみなかった」。今月8日に来日、「ザ・コーヴ」では主役級で出演したリック・オバリーさん(70)は毎日新聞の取材に対して、驚きを隠さなかった。

 オバリーさんは、60年代の米人気テレビドラマ「わんぱくフリッパー」でイルカの調教を担当。今はイルカ保護のために各国で講演活動などをしている。70年代に日本の漁業を学ぶために出向いたのが、太地町の漁師たちとの出会いだったという。ただ、イルカ漁を知ったのは03年になってから。その後は年に5〜6回通い続けた。

 9日に東京・中野で行われたシンポジウムでは、表現の自由を保障する憲法21条の条文を書いたパネルを掲げ、「上映が妨げられたのは残念だ」と約550人の参加者に訴えた。さらに、10日の和歌山大での上映会では約250人を前に講演。イルカ漁について知らなかった地元の学生らは「大きな衝撃を受けていた」という。予定されていた明治大生との対話は実現しなかった。

 オバリーさんは「日本は民主主義国だ。それにもかかわらずこの作品を日本人が見ることができないでいるのは不思議だ。日本バッシングをテーマにした映画では決してない。特に太地町の人にはぜひ、見てほしい」と訴えた。

 ◇漁師らに怒りや戸惑いも−−和歌山・太地町ルポ

 「ザ・コーヴ」(英語で「入り江」の意味)の舞台となった太地町は、400年続く日本の古式(網取り式)捕鯨発祥の地だ。人口約3500人の小さな漁村の人たちの口は一様に重かった。ただ、「映画を見て判断してもらってもいい」と話す町民もいた。

   ×   ×

 「どんな発言もすべて映画の宣伝になる。興行収入は、映画を製作した環境保護団体の金もうけにつながるだけ」。同町漁業協同組合の幹部はこう言い切った。組合員には取材に応じないようかん口令を敷いたという。三軒一高町長(62)も漁協と歩調を合わせる。「上映中止は知りませんし、確認もしていない。個人としても、町としても何もお話しすることはない」。「IWC(国際捕鯨委員会)捕鯨全面禁止絶対反対太地町連絡協議会」会長の三原勝利町議会議長(72)は「生活がかかっているんです。漁協関係者を『マフィア』呼ばわりするプロパガンダ映画を上映することも、表現の自由なのですか!」と声を震わせた。

 自分たちが生業としてきたことが、ある日突然残酷な行為と非難される−−海に生きてきた人たちにとって戸惑いや怒りは当たり前かもしれない。「映画は見ていないが、中身もウソが多いらしい。上映はしない方がいい」。15歳で漁師になった土谷拳示(つちたにけんじ)さん(78)は、アジサイの咲く自宅の庭先で草むしりしながら重い口を開いた。いまなおイルカ漁に出る。映画では船上から棒でイルカを突き刺し、海が鮮血で染まるクライマックスシーンが印象的だった。「血が出るのは牛や豚も同じなのに、なぜイルカだけがだめなんだ。今は船上で処理するから血は海に流れない。生活のために昔からやってきたのに、本当に腹が立つ」

 同じ漁師の海野注連雄(うみのしめお)さん(83)も上映反対だ。「漁協に聞かないとよく分からないが、上映はしてほしくない」と話す。

 一方、隣町の那智勝浦町から太地町内に通う自営業の清水晴美さん(67)は「娘は海が血で染まった映画の場面を見て、『イルカなんか食べない』と言っている。町民にとっては上映されたくないでしょうが、私は見た上でここがおかしいと言いたい」と話す。

 町議の漁野尚登(りょうのひさと)さん(53)は英語版を見たという。自らも映画に登場する。漁野さんは「表現の自由が、抗議や脅しで制約されるのはいかがなものか。映画の中身には反対だが、見て判断した方が健全な社会だと思う」という。

 獣医師の阪本信二さん(47)はインターネットの動画サイトで一部を見たという。イルカ飼育の経験もある。「映画は一方的な『正義』の押しつけだ」とした上で、「若者はイルカ肉を食べなくなっており、文化・伝統という感覚はなくなりつつあるのではないか。大勢が見て議論し、判断してもらいたい。見る機会が奪われると若い人たちの意見も聞けない」と話した。

 「私たちにとっては生存権の問題」という言葉を町で何度も聞いた。生きる糧を海に頼る切実さだった。ただ映画は図らずも、作り手側の一種異様さも露呈していると感じる人も多い。映画をまず見て議論したいという思いは、多くの町民には届かないだろうか。

 

・6月20日(日)   毎日新聞インターネットニュースより。

 http://mainichi.jp/select/world/news/20100620k0000e020034000c.html 

 IWC: 捕鯨対立に終止符? 総会21日開幕     毎日新聞 2010年6月20日 15時02分

 国際捕鯨委員会(IWC)年次総会が21〜25日、モロッコのアガディールで開かれる。IWCは長年、捕鯨推進派と反捕鯨派の反目が続いてきたが、今回は対立に終止符を打つ新たな合意案が議長から示されている。日本にとっては南極海での捕鯨縮小を迫られる一方、悲願とする日本沿岸での商業捕鯨再開が認められる内容。国内の関係者には期待感もあるが、欧州連合(EU)が南極海捕鯨の段階的廃止を求めるなど各国の思惑が交錯しており、合意に至るかどうかは予断を許さない状況だ。 【行友弥、ブリュッセル福島良典】

 対立の原点はIWCが82年に決めた商業捕鯨のモラトリアム(暫定的停止)。欧米で高まったクジラ保護論を背景に導入されたが、日本など捕鯨国は「科学的事実を無視した決定」と反発。ノルウェーとアイスランドは国際捕鯨取締条約に基づく異議申し立て手続きをして商業捕鯨を続行し、日本も条約を根拠とする調査捕鯨を南極海などで行ってきた。

 欧米や豪州の反捕鯨国は日本の調査捕鯨に 「調査を装った商業捕鯨」 と反発し、廃止を要求。 日本は逆に商業捕鯨の解禁を主張し、特に▽北海道・網走▽宮城県・鮎川▽千葉県・和田▽和歌山県・太地を拠点とした沿岸捕鯨の再開を目指す。しかし、IWC総会で捕鯨の枠組みを変えるには有効投票の4分の3以上の賛成が必要で、どちらの主張も通らない状態が続いてきた。

 この空転を終わらせ、今年度から10年間の暫定的な枠組みを作るのが議長案の狙い。「商業捕鯨」「調査捕鯨」といった区別をやめ、全体の捕獲数を大幅に削減しつつ海域・鯨種別の捕獲枠を設定することが柱で、捕鯨派・反捕鯨派双方が折り合えるギリギリの妥協点を探る内容だ。

 盛り込まれた捕獲枠は、日本が調査捕鯨で捕ってきた南極海のミンククジラを現状の約850頭 (09年度の枠。実績は約500頭) から400頭に、15年度からは更に200頭に削減。一方、北西太平洋のミンククジラは160頭とし、うち120頭を沿岸捕鯨とする。事実上の商業捕鯨再開となるため、民間捕鯨業者の期待は高い。赤松広隆前農相も 「高く評価したい」 と議長案を歓迎した。

 ただ、南極海捕鯨の大幅な縮小など、日本にとっては失うものも多い。かつてIWC交渉の先頭に立った水産庁OBの小松正之・政策研究大学院大教授は 「議長案は科学的根拠を欠いた無原則な妥協案」 と批判している。

・6月19日(土)  毎日新聞インターネットニュースより記事2つ。

 http://mainichi.jp/select/world/news/20100619k0000e030032000c.html 

 沿岸捕鯨: 韓国も再開求める文書 IWC議長提案修正要求    毎日新聞 2010年6月19日 10時45分

 韓国政府は18日、モロッコで21日に始まる国際捕鯨委員会 (IWC、88カ国) 年次総会で協議される日本の沿岸捕鯨の再開容認などを盛り込んだIWC議長・副議長提案に対し、韓国も捕鯨が再開できるよう修正を求める文書を提出した。

 韓国が捕鯨の再開に固執すれば、ただでさえ難航必至の捕鯨国と反捕鯨国のコンセンサスに基づく妥協案採択は一層厳しくなりそうだ。

 文書は 「捕鯨は韓国の歴史と伝統の欠かせない一部」 とした上で、日本やノルウェーなど現在捕鯨を行う3カ国にのみ今後10年間、限定的な捕鯨を認める同提案は 「事実上、韓国の捕鯨再開の機会を閉ざす」 と主張。 このままでは同提案は承認できないとして、3カ国以外にも捕鯨を認めるよう修正を求めた。

 韓国はかつて年数百〜千頭のミンククジラを捕獲。IWCの決定で1986年から実施されている商業捕鯨の一時停止(モラトリアム)を受けて捕獲停止を決めたが、約200頭のクジラが毎年、網に偶然かかるとされ、鯨肉が流通している。ことし3月のIWC小作業部会で、韓国の捕鯨再開に道を開く文言を同提案の草案に盛り込むよう要請したが、退けられた。(共同)

 http://mainichi.jp/select/world/europe/news/20100619k0000e030063000c.html 

 EU: 南極海捕鯨の段階的廃止要求へ IWC年次総会で      毎日新聞 2010年6月19日 15時00分

 【ブリュッセル福島良典】 欧州連合(EU)は21日にモロッコ・アガディールで開幕する国際捕鯨委員会(IWC)年次総会で、日本が調査捕鯨を実施している南極海における捕鯨の扱いについて、期限付きの段階的廃止を要求する方針を固めた。また、総会で議論される捕獲頭数の削減合意に拘束力を持たせる措置の導入も求める。EU筋が毎日新聞に明らかにした。日本はいずれも受け入れられないとの立場だ。

 EUが反捕鯨要求を鮮明にしたことで総会での国際合意の取りまとめは難航が予想される情勢となった。総会では捕鯨推進・支持国と反捕鯨国の歩み寄りを目指す議長案が議論のたたき台として提示されている。議長案は 「商業捕鯨」 「調査捕鯨」 などの目的区分を棚上げした上で、10年間の暫定期間中は捕鯨を容認しつつ、IWC管理の下で捕獲頭数を大幅に削減するとの内容。

 EUは18日、ブリュッセルで加盟国大使級会合を開き、総会への対処方針を決めた。EUは 「クジラ保護のための効果的な規制の枠組みにつながる妥協案でなければ受け入れる用意はない」 (ダマナキ欧州委員=漁業・海洋担当) と議長案に注文を付け、毎日新聞が入手した内部文書によると、10項目の修正要求を列挙している。

 文書によると、南極海捕鯨についてEUは総会で 「すべての捕鯨を今後、段階的に大幅削減し、合意された期限内で廃止する」 との立場を取る。 さらに、IWCが定める 「南極海サンクチュアリ」 を 「捕獲禁止海域」 とみなし、現在の商業捕鯨だけでなく、日本の調査捕鯨にも適用されると主張する。

 また、EUは、総会で暫定期間中の捕獲枠合意がまとまったとしても、将来、合意に違反して調査捕鯨、商業捕鯨が実施された場合には捕獲枠合意自体を無効とみなす条項(サンセット条項)を議長案に挿入するよう求めている。捕鯨国に対して、捕獲頭数削減の順守を強いる 「縛り」 をかけたいためだ。

 IWC総会で捕鯨の枠組みを変更するには投票数の4分の3の賛成が必要。 88のIWC加盟国のうち25カ国が所属するEUがまとまって反対すれば4分の1を超えるため、議長案は否決される。 総会では議長案の修正案が提出される見通し。

 

・6月18日(金)   鯨やイルカに含まれる水銀の問題について

 一昨日、或る方から当サイト製作者あてにメールが送られてきました。 このサイトを時々見ているが、和歌山・太地町の住民の毛髪の水銀検査をしたところ、何人かから基準を超える水銀が検出され、特に、鯨をよく食べる人から多く検出された、という報道があった、このサイトでも取り上げるべきではないのか、という内容でした。

 私は以下のように返事をしましたが、その方が教えて下さった中西準子さんのサイトはこの問題を考える上での参考になると思いますので、ここに貼り付けておくと約束しましました。

 「中西準子のホームページ」  http://homepage3.nifty.com/junko-nakanishi/ 

 当サイト製作者がその方に送った返信は以下のとおり。

 【メール、拝読しました。貴重なご指摘、ありがとうございます。

 鯨食と水銀の問題は以前から、特に反捕鯨論者がしばしば主張してきたところです。
 南極海の鯨は汚染がほとんどありませんが、太平洋などで獲れる鯨は、海水の汚染が進んでおり、なおかつ魚類に比べて鯨類は寿命が長く汚染物質を体内に蓄積しやすいため、水銀などの有害物質が多く含まれている、だから鯨食はやめるべきだ、というのが反捕鯨論者の主張しがちなところでした。

 もっとも、たぶん『コーヴ』もそうだと思いますが(たぶん、というのは私は未見だからです)、健康第一だから鯨食やイルカ食に反対するというのは見せかけで、実際には鯨類は特殊な動物で絶対に捕獲してはいけないというのが彼らの本音であり(『コーヴ』製作にたずさわったリック・オリバーがそういう人物であることについては、拙著『鯨とイルカの文化政治学』122ページをごらんください)、捕鯨や鯨食に反対するのに好都合な材料があれば何でも使う、というのが実態であるわけです。

 また、水銀濃度が濃いと言ってもそれによって実際に病気などの実害が出ているのかどうかは不明で、少なくとも水俣病のような現象は観察されておりません。鯨肉をよく食べる人でも、一日三食とも鯨というわけではないでしょう。かつて、山菜には発ガン物質が多く含まれているから食べない方がいいということが言われましたが、その種の実験データは現実にはあり得ないほど大量の山菜をいちどきに食べるというような条件を設定しており、実際的な観点からすればナンセンスと言われても仕方がないものでした。

 岸上伸啓『イヌイット』(中公新書)によれば、北極海は近辺に人があまり住まないので海水の汚染が進んでいないと思われていたものが、むしろ逆で、海流の関係などで人口の多い地域から流れてきた汚染物質が滞留するためにかなり汚染されているそうです。そして北極圏に住むイヌイットはシロイルカをはじめ、アザラシやカリブーなどの海獣の肉を多く食しており、そのために水銀をはじめとする有害物質を多く摂取していることが調査から明らかになっています。しかしそれによってイヌイットの健康が害されているかというと必ずしもそうではなく、むしろそうした伝統食から取っている栄養の長所と、それをやめた場合の栄養の偏りを比較すれば、有害物質が含有されていても伝統食を守った方がいい、と学者は考えているそうです。

 私が水銀に関する記事を拙サイトに載せなかったのは、単に毛髪などから水銀が多く検出されたという事実から短絡的な結論を出されるのは困ると判断したためもあります。しかし、教えていただいた中西準子さんのサイトの記述は非常に冷静で、教えられるところが多いので、拙サイトにリンクしておくことにしたいと思います。また、この問題については今後の調査などの動向を見極めた上で拙サイトで報告していきたいと考えます。】

 

・6月17日(木)  毎日新聞インターネットニュースより。

 http://mainichi.jp/select/wadai/news/20100617k0000m040137000c.html 

 映画:「ザ・コーヴ」上映中止に懸念…日弁連会長が談話       毎日新聞 2010年6月17日 1時33分

  和歌山県太地町のイルカ漁を取り上げた米ドキュメンタリー映画「ザ・コーヴ」の上映中止問題で、日本弁護士連合会(宇都宮健児会長)は16日、「制作者の表現の機会自体を奪うものであり、表現の自由が大きく損なわれる」と懸念を示す会長談話を発表した。談話では、映画関係者に対しても「毅然(きぜん)とした態度で上映を実施するよう求める」と指摘した。

・6月16日(水)   毎日新聞インターネットニュースより。

 ザ・コーヴ: 日本ペンクラブが緊急声明 上映中止を憂慮   毎日新聞 2010年6月16日 11時01分(最終更新 6月16日 12時24分)

 和歌山県太地町のイルカ漁を批判的に取り上げた米ドキュメンタリー「ザ・コーヴ」の映画館や大学での上映中止が相次いでいる問題で、日本ペンクラブ(阿刀田高会長)は15日、「言論表現の自由にとって残念な事態がじわじわと広がっている」と上映中止を憂慮する緊急声明を発表した。声明は「自分の考えと異なる意見にも耳を傾け、その発言機会を保障しよう」 と呼びかけている。 

・6月15日(火)  読売新聞インターネットニュースより。

 http://www.yomiuri.co.jp/entertainment/news/20100614-OYT1T01153.htm 

 「ザ・コーヴ」 明大での上映会・討論会中止

 17日に明治大学 (東京都千代田区) で開催予定のドキュメンタリー 「ザ・コーヴ」 の上映会と討論会が中止になったことが、14日、明らかになった。

 催しは映画配給会社のアンプラグドと学術団体の現代史研究会の共催で、映画の上映と出演者リチャード・オバリー氏による討論会を予定。 同大駿河台キャンパスで開催予定だったが、同大資産管理課から現代史研究会に、施設の貸し出しが出来なくなったとの連絡があった。

 アンプラグドによると、同課は「上映会が授業に支障をきたす恐れがあり、貸し出しは控えたい」 とコメントしているという。

 同作は日本のイルカ漁を批判的に描いた米アカデミー賞受賞作で、抗議により劇場での上映中止が相次いでいた。    (20106142326分 読売新聞)

 

・6月14日(月)   日本捕鯨協会発行 『勇魚通信』 第42号 が発行された。 鯨や捕鯨関係の本が3冊紹介されている。 すでにこの欄で紹介したものもあるが、3冊とも挙げておく。

 ・小泉武夫 『鯨は国を助く』 (小学館、1300円+税)

 ・小松正之 『世界クジラ戦争』 (PHP、1700円+税)

 ・山川徹 『捕るか護るか? クジラの問題』 (技術評論社、1380円+税)

 

・6月10日(木)    毎日新聞インターネットニュースより。

 http://mainichi.jp/select/jiken/news/20100611k0000m040049000c.html 

 シー・シェパード: 元船長に懲役2年求刑 調査捕鯨妨害で    毎日新聞 2010610日 1932

  艦船侵入や傷害など5罪に問われた反捕鯨団体「シー・シェパード(SS)」の抗議船「アディ・ギル号」元船長、ピーター・ベスーン被告(45)=ニュージーランド国籍=に対し、東京地検は10日、東京地裁(多和田隆史裁判長)で開かれた第4回公判で懲役2年を求刑した。弁護側は「人体に危害を加える意図はなかった」と傷害罪については無罪を主張、執行猶予付き判決を求めて結審した。判決は7月7日に言い渡される。

 ベスーン被告は日本語で最終意見陳述し「調査捕鯨は国際法が禁じる商業捕鯨に当たり、違法で残酷な行為」と持論を展開した。一方で「捕鯨する日本人を嫌っていたが、間違った考えだったと気付いた。(日本人は)思いやりがあって寛容で尊敬できる。今後は誰も傷付けたくない」と述べた。

 検察側は論告で「(被告の行為は)SSが長年続けてきた組織的な妨害活動の一環で、危険かつ悪質。化学薬品を目に浴びた乗組員は失明の恐れも感じており、厳罰を望むのは当然」と指摘。弁護側は弁論で「酪酸入りのガラス瓶は人のいない場所を狙って発射した」と主張した。【伊藤一郎】

 

・6月9日(水)   毎日新聞インターネットニュースより。

 http://mainichi.jp/select/wadai/news/20100610k0000m040132000c.html 

 ザ・コーヴ: 上映中止問題を考えるシンポ 550人が参加    毎日新聞 2010年6月9日 23時07分(最終更新 6月10日 0時59分)

和歌山県太地町のイルカ漁を批判的に取り上げた米ドキュメンタリー映画「ザ・コーヴ(入り江)」(ルイ・シホヨス監督)の上映中止問題を考えるシンポジウムと上映会が9日、東京都中野区で開かれ、約550人が参加した。

 パネリストとして参加した映画監督の森達也さんは 「この騒動がこのまま終わってしまえばあまりに不毛だ。まず、見てから議論してほしい」 と語った。 出演者の一人、リチャード・オバリーさんは 「この映画は米アカデミー賞だけでなく、各国でたくさん受賞している。上映が妨げられたのは残念だ」 と語った。

・6月8日(火)   読売新聞インターネットニュースより。

http://www.yomiuri.co.jp/entertainment/news/20100608-OYT1T00132.htm

 「ザ・コーヴ」 上映中止、映画監督ら反対声明

 和歌山県太地町のイルカ漁を隠し撮りした米ドキュメンタリー映画 「ザ・コーヴ」 の上映を東京、大阪の映画館が中止した問題で、映画監督、ジャーナリストらが7日、上映中止に反対する緊急アピールを出した。

 アピールに賛同しているのは、映画監督の是枝裕和さん、ジャーナリストの田原総一朗さんら55人。アピールでは、「言論表現の自由は、発表の場が確保されてこそ成立するもので、映画館も表現活動の一翼を担う場であることは明らか。言論表現活動に携わる者として、上映中止に反対する」 と表明し、上映を検討している映画館に対し、「表現の場を守るという立場を堅持することを切望し、応援する」 としている。

2010680141分 読売新聞)

 

・6月6日(日)  毎日新聞インターネットニュースより。

 http://mainichi.jp/select/world/news/20100606k0000e030004000c.html 

 グリーンピース: 仏漁船のクロマグロ漁を妨害 地中海

 地中海南部マルタ沖のクロマグロ漁場で4日、漁をしていたフランスの漁船と国際環境保護団体グリーンピースの抗議船が海上で衝突、漁民にモリで足を突かれた同団体メンバー1人が重傷を負ってマルタの病院に運ばれた。

 グリーンピース側は5日、7日にもフランスの捜査当局に傷害罪で告訴すると言明。地中海クロマグロは今年3月、カタールのワシントン条約締約国会議で国際取引禁止案が否決されたが、漁民と環境団体の対立が再び先鋭化する恐れが出てきた。

 フランスの報道によると、クロマグロ漁を妨害するため小型の抗議船2隻に乗り込んだグリーンピースのメンバーが漁網を切ろうとした際、漁師らともみ合いとなった。抗議船のうち1隻はその後転覆した。

 けがをしたのは英国人のメンバー(45)で、マグロ漁で使うモリで左足を突かれたため、感染症の恐れがあり、4〜5日入院する予定。

 地中海クロマグロ漁は5月15日から6月15日まで解禁されており、フランスなどから多くの漁船が漁場に集まっていた。

 地中海クロマグロは水揚げの8割が日本に輸出されている。(共同)

・6月4日(金)   yahooのインターネットニュースより。

  http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20100604-00000001-flix-movi 

  日本のイルカ漁描く 『ザ・コーヴ』 が東京での上映中止に! 抗議殺到で全国での上映も協議中

  6月4日0時30分配信シネマトゥデイ

 日本のイルカ漁を描き第82回アカデミー賞長編ドキュメンタリー賞を受賞し、一部の日本人からの集中バッシングを浴びていた映画 『ザ・コーヴ』 が、たび重なる抗議のため東京での上映を中止せざるを得ない状況になった。これを受け、全国での上映も現在協議中だという。

  中止を決めたのは映画『ザ・コーヴ』のメイン館であるシアターN渋谷。6月26日の公開を控え急きょ上映中止となった。『ザ・コーヴ』 の日本の配給元であるアンプラグドの発表によると上映中止の理由は、度重なる電話での抗議があったことと、抗議による街宣活動の予告が劇場およびその本社・日本出版販売宛てにされたことだという。

 配給会社代表の加藤氏はこの事態について、「昨年末より準備をしてきました 『ザ・コーヴ』 のシアターN渋谷での上映が中止となり、関係各所にご迷惑をお掛けしております。アカデミー賞受賞以来、市民活動団体から配給会社や拙宅などで執拗に街宣活動が行われてきましたが、今回、その活動が劇場に及んだため、このような事態となりました」と以前から強い抗議活動があったことを明かした。

 さらに加藤氏は 『ザ・コーヴ』 が反日映画ではないことを強調し 「映画の内容について深く建設的な議論をすることが必要であると考えています。日本を舞台に描かれた映画を日本の映画館で観る機会が失われることを残念に思います。今後は、すでに決定している劇場と慎重に協議をしつつ上映を続行できるように努力してまいります」 と公開に向けて努力していることも明かした。

        *

 翌6月5日の毎日新聞インターネットニュースより。

 http://mainichi.jp/select/wadai/news/20100605ddm012040002000c.html 

 映画: 「ザ・コーヴ」抗議予告で上映中止次々 表現の自由、萎縮に懸念

 <追跡>

 和歌山県太地町のイルカ漁を批判的に取り上げた米ドキュメンタリー映画「ザ・コーヴ」(ルイ・シホヨス監督)の上映中止問題で4日、東京と大阪の2館も中止を決め、東京都内での上映館はなくなった。2年前にドキュメンタリー映画「靖国 YASUKUNI」の上映中止が相次いだ際は、街宣活動実施後に中止が決定されたが、今回は抗議活動の予告だけで中止の動きが広がり、表現の自由の萎縮(いしゅく)を懸念する声が上がっている。

 「反日映画の上映は許せない。中止を求める」。今年3月、ザ・コーヴの配給会社「アンプラグド」(東京都目黒区)に、ある団体から電話が入った。この団体は、首相の靖国神社参拝を求める活動などをしている。電話は、米アカデミー賞で長編ドキュメンタリー賞を受賞した時期に重なる。

 4月になると、社長の自宅前や事務所の周辺でマイクを使った抗議活動が早朝から行われるなど、抗議活動がエスカレート。同社は抗議活動の中止を求める仮処分を東京地裁に申請し、認められた。

 ただ、最近までは東京や大阪などの全26館での上映方針に変更はなかった。中止のきっかけは、この団体がホームページで今月2日、上映を予定していた「シアターN渋谷」や同館を運営する出版取り次ぎの日本出版販売(東京都千代田区)に対する街頭宣伝や抗議活動の実施を予告したことだった。3日に中止を決めた同社は「観客や近隣への迷惑がかかる可能性があり、上映を中止した」と理由を話す。

 また、4日に中止を決めた東京の「シネマート六本木」と大阪の「シネマート心斎橋」を巡っては、両館を運営する「エスピーオー」の関連会社に対し、5日に街宣活動するとの予告があった。エ社は「関係各所に迷惑をかける可能性があるため」と中止を決めた。関係者は「自宅への抗議が中止の大きな要因になった」と明かす。

 フリージャーナリストの綿井健陽さんは「こんなに簡単に中止が決まっていいのか。『面倒な映画の上映はやめておこう』という萎縮を生みかねず影響は大きい。上映を待ち望んでいる人もいるという声を関係者に伝えることが重要だ」と指摘する。シホヨス監督は4日、「一部の過激な人たちが東京の映画館を脅かしていることを知り大変残念だ」とのコメントを発表した。

      *

 上のニュースに関連して、やや古い情報だが、以下の報道がなされている。

 http://www.cinematoday.jp/page/N0023941

 鳥越俊太郎、米国アカデミー賞受賞結果に不満 「イルカ漁のことではなく、軍事政権下ビルマに関心を」 

  2010年4月26日 1時56分

 [シネマトゥデイ映画ニュース] 25日、映画 『ビルマVJ 消された革命』 の公開を前に白金台の明治学院大学で先行上映があり、原案と脚本のヤン・クログスガードとジャーナリストの鳥越俊太郎が駆け付け、閉ざされた国ビルマ(ミャンマー)についてトークショーを展開した。

 報道の自由のない軍事独裁政権下のビルマで撮影された 『ビルマVJ 消された革命』。 原案・脚本をつとめたデンマーク人のヤンは、「父が戦時中ドイツにいて大変つらい思いをしてきました。なのでビルマで市民が抑圧されていることを知りビルマの尊厳のため、これは公にすべきだと思ったのです。この映画を通してなんらかの変化があることを望みます」 と語った。

 日本人で危険を冒し取材にあたったジャーナリストとして、同じビルマで反政府デモを取材中に銃撃された長井健司さんや、今月にタイで取材中亡くなった村本博之さんの例が記憶に残るが、ビルマでは、「投獄の危険を顧みず事実を伝えようとするビデオジャーナリスト(VJ)の数は増えていて100人以上いる。彼らはいっぺんに捕まらないように少人数で行動している」と厳しい現状を明かした。

 一方、戦場ジャーナリストとしても活躍する鳥越は、本作がアメリカのアカデミー賞にノミネートされたことを説明したあと、「結局、賞を獲得したのは和歌山県太地町のイルカ漁を批判した映画 『ザ・コーヴ』 でした。 確かにアメリカ人の好みそうな題材でしたが、本当はこちらを選んでほしかった」と率直な感想を述べた。また 「わたしがイラクをビデオ取材していたときは、アメリカ兵と目が合っただけでカメラを下ろしてしまうくらい緊迫していた」 といかに本作で取材された映像が貴重なものかを説明した。

 第82回アカデミー賞長編ドキュメンタリー部門ノミネートほか数々の映画賞も受賞した本作は、軍事政権下のビルマで投獄や拷問のリスクを負いながら情報を発信し続けるビデオジャーナリスト(VJ)の命懸けの映像をまとめあげたドキュメンタリー。

 映画 『ビルマVJ 消された革命』 は5月15日よりシアター・イメージフォーラムほかにて全国公開

 

・6月2日(水)  毎日新聞インターネットニュースより。

 http://mainichi.jp/select/world/news/20100602ddm007030147000c.html 

   オーストラリア: 調査捕鯨の日本提訴 選挙、強く意識

 【ジャカルタ佐藤賢二郎】 オーストラリア政府は5月31日、南極海での日本の調査捕鯨廃止を求め国際司法裁判所(オランダ・ハーグ)に日本を提訴した。反捕鯨の豪州が従来より踏み込んだ措置を取った背景として、年内にも予定される総選挙を控え、支持率低迷に悩むラッド政権が「人気回復」を意識したとの見方が出ている。

 ラッド首相率いる労働党は、前回07年の総選挙で「調査捕鯨問題の国際法廷への提訴」を公約の一つに掲げて政権を奪取した。他にもスリランカなどからの難民受け入れ停止や温室効果ガスの排出量取引制度導入延期など、選挙時の公約を見直すケースが相次ぎ、野党などから「公約違反」との批判が噴出。労働党の支持率は下落し、5月初めには初めて5割を割り込み、野党・保守連合に逆転を許した。

 豪有力紙「オーストラリアン」(電子版)は今回の提訴について「時期や内容などあらゆる面で捕鯨廃止に向けた展望がなく、総選挙前に公約違反を取り繕うためだけのもの」と批判した。また、日本の調査捕鯨が科学的目的での捕鯨を認めた国際捕鯨取締条約に違反しているとの政府の主張を「要領を得ていない」と指摘。「勝訴は見込めず、失敗すれば(クジラの)大量殺りく阻止のための他の努力が無駄になる」と強調した。

 最大野党・自由党のアボット党首も「現政権が抱える問題から国民の目をそらすための行為」と非難している。

 一方、豪州国民の反捕鯨感情は強く、5月行われた世論調査でも南極海での調査捕鯨に94%が反対。国際司法裁への日本提訴を含む政府の姿勢を90%が支持すると回答している。

・6月1日(火)  読売新聞インターネットニュースより。

 http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20100531-OYT1T01048.htm 

 「日本の調査捕鯨は国際法違反」 豪政府が提訴

 【ブリュッセル=尾関航也】 オーストラリア政府は31日、日本が南極海で行っている調査捕鯨が国際法違反にあたるとして、オランダ・ハーグの国際司法裁判所(ICJ)に提訴した。

 在オランダ日本大使館によると、同日、ICJ事務局から通告があった。

 クジラの生息状況を調べる調査目的の捕鯨は国際捕鯨取締条約で認められているが、オーストラリアは、日本の調査船団の活動実態は同条約が禁止する商業捕鯨にあたると主張している。

 ICJは、国家間の争いを裁く国連傘下の国際法廷で、日本が訴えられたのは初めて。政府は今後、裁判に応じるか、ICJに管轄権はないとして提訴の無効を主張するかの判断を求められる。

 審理は通常、数年越しで行われる。判決にあたる「勧告的意見」に法的拘束力はないが、国連の司法判断として道義的な重みを持つ。 (2010610047分 読売新聞)

     *

 前日の産経新聞インターネットニュースより。

  http://sankei.jp.msn.com/world/asia/100531/asi1005311934001-n1.htm 

 捕鯨提訴はギャンブル  2010.5.31 19:31

 オーストラリアが南極海での日本の調査捕鯨廃止を求め、国際司法裁判所への提訴を予定していることについて、国際捕鯨委員会(IWC)のモニカ・メディナ米政府代表は、「クジラの命を賭けた不確かなギャンブル」だと批判、交渉を通じクジラ捕獲数の削減を目指すIWCの現行の取り組みの方が得策だと指摘した。

 同代表が31日付のオーストラリア紙シドニー・モーニング・ヘラルドに語った。

 オーストラリアがこの裁判で敗訴し、日本の調査捕鯨が認められた場合、すべての反捕鯨国が負けることを意味すると指摘。「米国の目標はクジラ保護。勝訴できるかどうか分からない上、何年もかかる訴訟に賭けるよりも、米国は外交交渉に専念する」と語った。(共同)

 

・5月31日(月)  読売新聞インターネットニュースより、記事2つ。 

 http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20100531-OYT1T00603.htm 

 「酪酸は無害と説明を受けた」 公判で元船長

 南極海で調査捕鯨をしていた捕鯨船団の監視船「第2昭南丸」に侵入したなどとして、艦船侵入や傷害など五つの罪に問われた反捕鯨団体「シー・シェパード」の元船長、ピーター・ベスーン被告(45)の第3回公判が31日、東京地裁(多和田隆史裁判長)であった。

 ベスーン被告は弁護側の被告人質問で、昭南丸に酪酸入りのガラス瓶を発射して乗組員にけがを負わせたとされる点について、「シー・シェパード側から『酪酸は人体に無害だ』との説明を受けており、けがを負わせるつもりはなかった」と述べ、改めて傷害罪について無罪を主張した。

 多和田裁判長は冒頭、ベスーン被告に「団体の主義主張を述べたり、調査捕鯨を討議したりする場ではない。裁判に関係ないことを述べれば、供述を制限することがある」と宣告した。 (20105311456分 読売新聞)

 http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20100531-OYT1T00899.htm 

 SS元船長 「もう妨害活動しないと思う」

 南極海で調査捕鯨をしていた捕鯨船団の監視船「第2昭南丸」に侵入したなどとして、艦船侵入や傷害など五つの罪に問われた反捕鯨団体「シー・シェパード」の元船長、ピーター・ベスーン被告(45)の第3回公判は31日午後も東京地裁で続けられ、証拠調べが終了した。

 次回6月10日に検察側の論告と弁護側の最終弁論が行われ、結審する予定。

 ベスーン被告は被告人質問で、昭南丸に侵入する前にシー・シェパードのポール・ワトソン代表と相談したことを認め、「(ワトソン代表から)私個人の判断で行うように言われた」と話した。今後も妨害活動を続けるかどうかについては「断言できないが、恐らくしないと思う」と答えた。

 この日の公判では、傍聴していた男性2人がベスーン被告に「テロリスト」などと叫び、うち1人が一時拘束された。 (20105312046分 読売新聞)

・5月28日(金)    毎日新聞インターネットニュースより。

 http://mainichi.jp/select/jiken/news/20100528k0000m040140000c.html 

 シー・シェパード: 「代表に言われ監視船に侵入」 元船長

 反捕鯨団体「シー・シェパード(SS)」の抗議船「アディ・ギル号」元船長、ピーター・ベスーン被告(45)=ニュージーランド国籍=の初公判は27日午後も東京地裁(多和田隆史裁判長)で続き、検察側は監視船侵入について、SS代表のポール・ワトソン容疑者(59)=傷害容疑などで逮捕状=から「乗り込んだらどうだ」と打診されたとする被告の供述調書を読み上げた。公判は28日も開かれる。

・5月27日(木)  読売新聞インターネットニュースより。

 http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20100527-OYT1T00410.htm?from=main1 

 調査捕鯨妨害のSS元船長、傷害罪のみ否認

 南極海で調査捕鯨をしていた捕鯨船団の監視船「第2昭南丸」(712トン)に侵入したなどとして、艦船侵入や傷害、威力業務妨害など五つの罪に問われた反捕鯨団体シー・シェパード(SS)の元船長、ピーター・ベスーン被告(45)の初公判が27日、東京地裁(多和田隆史裁判長)で開かれた。

 ベスーン被告は罪状認否で、酪酸入りのガラス瓶を発射して乗組員を負傷させたとされる傷害罪について、「いかなる人も傷つける意図はなかった」と否認。ほかの四つの罪については起訴事実を認めた。

 調査捕鯨に対する過激な妨害行為で知られるSSのメンバーが、日本で刑事裁判を受けるのは初めて。この日は、18枚の傍聴券を求めて朝から427人が列を作った。

 起訴状では、ベスーン被告は2月11日、南極海を航行中の昭南丸に向け、ボートから酪酸入りのガラス瓶を発射して破裂させ、甲板にいた男性乗組員(24)の顔に軽いやけどを負わせたほか、同15日には水上バイクで昭南丸に近づき、侵入防止用の網をナイフで切って船内に侵入したとしている。 (20105271045分 読売新聞)

    *

 同日の毎日新聞インターネットニュースより。

 http://mainichi.jp/select/jiken/news/20100527k0000e040035000c.html 

 シー・シェパード: 初公判 元船長は傷害罪を否認

 反捕鯨団体「シー・シェパード(SS)」による日本の調査捕鯨妨害事件で、傷害や艦船侵入など5罪で起訴された抗議船「アディ・ギル号」元船長、ピーター・ベスーン被告(45)=ニュージーランド国籍=は27日、東京地裁で開かれた初公判で「いかなる人も傷つける意図はなかった」と述べ傷害罪の起訴内容を否認した。他の4罪は認めたが、威力業務妨害罪は「背景にいろいろな事情があり審理で明らかにする」、艦船侵入罪は「正当な理由があった」と述べた。

 SSの妨害行為が日本の法廷で裁かれるのは初めて。ベスーン被告は黒のスーツ上下と白いシャツを着用して入廷。公判の冒頭で多和田隆史裁判長は「不規則発言や不穏な挙動があればただちに退廷させ、録音機などの使用が判明したら身柄を拘束する」と異例の注意をした。ベスーン被告は人定質問に対し職業を「キャプテン(船長)」と答えるなど、淡々とした様子で公判に臨んだ。

 検察側は冒頭陳述でベスーン被告が、ドキュメンタリー番組の撮影目的で監視船「第2昭南丸」に侵入したと指摘。ガラス瓶を発射する様子や、酪酸をかけられた乗組員が顔を洗う様子を撮影した映像を上映した。

 起訴状によると、ベスーン被告は2月11日午後11時ごろ、南極海上で小型ボートから酪酸入りガラス瓶を発射。第2昭南丸の甲板上で破裂させ、異臭を広げて業務を妨害し、男性乗組員(24)の顔に1週間のやけどを負わせた(傷害と威力業務妨害)。同15日午前7時半ごろには水上バイクで同船に接近し、防護ネットを刃渡り約19センチのナイフで破り船内に侵入したとされる(銃刀法違反と器物損壊、艦船侵入)。

 海上保安庁は4月、ベスーン被告と共謀したとして傷害と威力業務妨害の疑いでSS代表でカナダ人のポール・ワトソン容疑者(59)の逮捕状を取り、国際手配の手続きを進めている。

 公判は27日から連日開廷し、6月中に結審する見通し。【伊藤直孝、和田武士】

 ◇「勇気ある行為」HPでSS激励

 「ベスーン船長は『ラスト・サムライ』だ」。反捕鯨団体「シー・シェパード(SS)」は、ホームページ(HP)上に特別ページを開設し、ピーター・ベスーン被告を激励する手紙やEメールを募ってきた。SSは環境保護団体「グリーンピース」に所属していた代表のポール・ワトソン容疑者(59)=傷害容疑などで国際手配手続き中=が77年に設立した。海洋生物の保護を掲げ、ノルウェーやカナダ沿岸でも過激な行動を取る。06年以降は毎年、日本の調査捕鯨船団に妨害活動を繰り広げている。

 ワトソン容疑者は4月4日、ベスーン被告の監視船侵入についてHP上で「勇気ある行為だった」とコメント。「明治時代に武士から刀を没収するために作られた銃刀法という法律で起訴された。日本人はピーターのナイフを刀と見なしサムライと扱った」と独自の理論を展開している。

・5月26日(水)  読売新聞インターネットニュースより。

  http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20100525-OYT1T01063.htm

 シー・シェパード抗議船、2隻ともオランダ籍に

 【バンダルスリブガワン(ブルネイ)=岡崎哲】 日本の捕鯨船団への妨害活動を繰り返す米反捕鯨団体シー・シェパードは25日、抗議船ボブ・バーカー号がオランダの船籍を取得したと発表した。

 日本政府は同船に船籍を与えないよう繰り返しオランダに要請していた。これでシー・シェパードの2隻の抗議船はいずれもオランダ船籍となった。

 シー・シェパードは声明で「日本の首相は船籍剥奪を要請したがオランダは屈しなかった」としてオランダに「謝意」を表明。12月から日本の捕鯨船団への妨害を再開すると宣言した。

 ボブ・バーカー号はトーゴ船籍だったが、トーゴは2月、日本の要請を受け船籍を剥奪。妨害活動を防ぐため、日本はバーカー号に船籍を与えないよう各国に働きかけていた。

20105252049分 読売新聞)

・5月25日(火) 産経新聞インターネットニュースより。  

 【日々是世界 国際情勢分析】 来月IWC総会 日本を報じ出した反捕鯨国    2010.5.25 07:39

 今後10年間の捕鯨の枠組みを決めようとする来月の国際捕鯨委員会(IWC)年次総会を前に、日本の捕鯨を批判する報道が各国で相次いでいる。

 5月15日付の米紙ニューヨーク・タイムズ(電子版)は、小型捕鯨が行われている宮城県石巻市鮎川浜発の記事で、地元住民らが「長年抱いてきたタブー」を打ち破り、国が主導して南極海で行っている捕鯨を批判しているとの現状を報告した。

 「南極海での調査捕鯨は文化を守っていることにはならない」(地元市会議員)と、調査捕鯨自体が国際的な批判を浴び、この地域で行われてきた伝統的な捕鯨が脅威にさらされていると、地元住民が不満を抱いていると指摘したうえで、日本の捕鯨が置かれている状況をこのように論じた。

 「日本政府は、調査目的と呼ばれている捕鯨の急激な(IWCの議長提案である)規模縮小に対して、国内外で新たな圧力に直面している。政府は、国粋主義者の情熱と、かつて30年間にわたって捕鯨の枠組みを制限するためのいかなる行動をも遮断してきた官僚の既得権益のはざまでまひしているように見える」

 オーストラリアの有力紙シドニー・モーニング・ヘラルド(電子版)は14日付で、捕鯨に関して国内で行われた世論調査の結果を伝えた。

 それによると、南極海での捕鯨に対し、94%が反対と回答。同国のラッド政権は、日本の調査捕鯨をやめさせるために、国際司法裁判所への提訴も辞さない構えを見せている。世論調査では、こうした豪州政府の取り組みについて、90%が支持すると答えた。

 しかし、18〜24歳の層で、捕鯨問題に関心があると答えたのは35%にとどまった。同紙に対して調査会社のスポークスマンは「若い世代は、(捕鯨にまつわる)状況を把握していないようだ」と話し、捕鯨への関心が薄れていることへの懸念を明らかにした。

 一方、IWC年次総会に向け、捕鯨国と反捕鯨国での駆け引きも表面化し始めている。

 アルゼンチン、ブラジル、コスタリカなどの中南米11カ国は議長提案について反対を表明。19日のフランス通信(AFP)の記事ではコスタリカのIWC担当者の「われわれは捕鯨に対して断固たる自然保護の立場を取る」との言葉が紹介された。

・5月20日(木)   最近の雑誌記事から。

 捕鯨問題を扱った最近の雑誌記事から2つを紹介しよう。

 まず、『歴史通 5月号』(ワック出版) に掲載された小松正之氏の 「『反捕鯨』という黒船に勝つ術」 である。

  ここで小松氏は、日本の南極海での調査捕鯨をオーストラリアが国際司法裁判所に訴えると言っていることについて、以下のように書いている。 「やってみなさい、オーストラリアが9割方負ける。 勝ちはしない」 とABC(オーストラリア放送) のインタビューで小松氏が述べたところ、その通りだと反応があったという。 オーストラリアは南極大陸の一部の領有権とそれに隣接する200海里の管轄権を主張しており、それをもとに日本の調査捕鯨を不当だと主張しようとしている。 しかしオーストラリアのこうした領有権主張を、大多数の国は認めていない。 ラッド首相はこの11月で3年の国会議員としての任期を終える。 だから今、選挙公約の捕鯨禁止を懸命に主張している。 8月か9月に総選挙を行わなければならないが、ラッド政権には逆風が吹いている情勢であり、その危機を鯨裁判で乗り切ろうという思惑も見え隠れしている。

 また小松氏は、外務省は捕鯨問題を唯一の外交上の棘だと言うけれど、竹島問題、北方領土問題、尖閣列島問題に比べて捕鯨問題が難しいだろうか、とも述べている。 外国は国際裁判を10件くらい抱えている。 (反捕鯨国である) オーストラリアもニュージーランドもそうである。 日本はそれに対して現在は国際裁判を抱えていない。 捕鯨での国際裁判は堂々と受けてたてばいい。 ミナミマグロ裁判は日本にとって戦後初めての国際裁判だったが、国際海洋法裁判所と国際海洋法仲裁裁判所で1999年から2000年にかけて戦い、日本が勝訴している。 オーストラリアは現在、インドや中国、またインドネシアとも外交上の問題を抱えており、加えて日本と捕鯨問題で外交的な敵対関係に立つことが得策でないことは明らかだ。

 次ぎに、『正論 6月号』(産経新聞社)に載った潮匡人氏の 「エコを掲げればテロも許されるのか」 である。

 それによれば、月刊誌 『ソトココ 5月号』(木楽舎) は、シーシェパードでエコテロリズムに走っているポール・ワトソンが表紙を飾っている。 ちなみに、この雑誌は 「地球と仲良くし、楽しく生きていくためのライフスタイルを探り、提案していく」 というコンセプトの 「環境ファッションマガジン」 だそうである。 

 さらに、この雑誌にはポール・ワトソンへのインタビュー記事が載っているのだが、「エコ・テロリストと呼ばれることもありますが」という質問に対して、ワトソンは、「バカげた話です。お尋ね者になっているわけでもないし、こうして自由に動き回れるのですから」 と答えているという。 しかし潮氏も指摘しているように、ワトソンの答こそバカげた話なのであって、シーシェパードのメンバー3人が2008年に日本の警視庁公安部に逮捕状を請求され、警察庁が国際刑事警察機構を通じて国際手配を行っている。 そのほか、アメリカや国際捕鯨委員会(IWC)などにより、シーシェパードのテロリズムは不当と認められているのである。

 ポール・ワトソンのぬけぬけとした嘘をそのまま掲載するのみならず、犯罪がらみの行動について何一つ言及していない記事を 『ソトココ』 は載せているという。

  また、シーシェパードに協力している日本人女性ふたり(マリコとマイ)の声も 『ソトココ』 には紹介されているが、それによると、「鯨類は地球上で最も霊性が高い動物だといわれる。 無償の愛を与えてくれる植物・動物たちが人間の経済活動に利用され、殺戮され続けている」 と彼女たちは言っているそうだ。

  潮氏による 『ソトココ』 紹介はまだ続くのだが、ここではこの程度にしたい。 ただ、最後の霊性云々のところは、鯨やイルカを特別視する人々にはよく見られる言説であることを当サイト製作者から付け足しておこう (詳しく知りたい方は、宣伝めいて恐縮だが、拙著 『鯨とイルカの文化政治学』 をお読みいただきたい)。

・5月7日(金)   産経新聞インターネットニュースより。

 http://sankei.jp.msn.com/affairs/trial/100507/trl1005071705003-n1.htm 

 シー・シェパード元船長、5月27日に初公判        2010.5.7 17:04

 環境保護を標榜する米団体 「シー・シェパード(SS)」 のメンバーが日本の調査捕鯨船団の監視船 「第2昭南丸」 に不法侵入した事件で、傷害や威力業務妨害など5つの罪に問われたSS抗議船 「アディ・ギル号」 元船長、ピーター・ジェームス・ベスーン被告(45)について東京地裁の多和田隆史裁判長は7日、初公判を27日に指定した。 また、第2、3回公判もそれぞれ28、31日に指定した。

 起訴状によると、ベスーン被告は2月11日、南極海で航行中の第2昭南丸に向かって酪酸入りのガラス瓶を発射、酪酸を飛び散らせて業務を妨害するとともに、乗組員にけがを負わせたなどとされる。

 事件をめぐっては、東京海上保安部が傷害と威力業務妨害の共犯容疑で代表のポール・ワトソン容疑者(59)の逮捕状を取っている

・5月4日(火)  毎日新聞インターネットニュースより。

 http://mainichi.jp/area/wakayama/news/20100504ddlk30040210000c.html 

   コビレゴンドウ:鯨初水揚げ−−太地 /和歌山

 1日解禁された沿岸小型捕鯨で3日、コビレゴンドウ4頭が太地町の太地漁港に初水揚げされた。

 太地漁港を出港した太地町漁協所属の捕鯨船、正和丸(15・2トン)が太地沖の熊野灘で群れを発見し捕獲した。

 沿岸小型捕鯨は、IWC(国際捕鯨委員会)の規制対象外で、水産庁が漁期(5〜9月)と捕獲頭数を決めている。町漁協によると、コビレゴンドウの今季の捕獲割り当ては8頭。 【神門稔】

・5月2日(日)  毎日新聞インターネットニュースより。

 http://mainichi.jp/area/wakayama/news/20100502ddlk30040282000c.html 

  鯨供養祭:霊を慰め、恩恵に感謝−−太地・梶取崎公園 /和歌山

 太地町の梶取崎公園にある「くじら供養碑」前で29日、鯨供養祭があった。約100人が焼香し、鯨の霊を慰め、恩恵に感謝した。

 読経の後、三軒一高町長が 「鯨は食、芸能をはじめ多くの文化を生み出し、地域産業として町発展に貢献している。 深く感謝しています」 とあいさつ。 主催者のIWC(国際捕鯨委員会)捕鯨全面禁止絶対反対太地町連絡協議会会長の三原勝利・町議会議長は、イルカ漁を盗撮した映画 「ザ・コーヴ」 に触れ、「私たちが生きる糧を得ようとしている事を批判している。許せない」 と述べた。 また、沿岸小型捕鯨再開などを内容としたIWC議長案を 「私たちを消し去ろうとする妥協案で憤りと疑問を感じる。 団結して太地を守る」 と力説した。 【神門稔】

・5月1日(土)   本日付けの産経新聞記事より。

 http://sankei.jp.msn.com/life/environment/100501/env1005011801002-n1.htm 

 【社会部オンデマンド】 調査捕鯨はそもそも何を調べてる? 将来の食料確保のための生態把握

 「日本の調査捕鯨について、調査内容や商業捕鯨との違いを教えてください。 調査目的で何百頭も捕獲する必要はあるのでしょうか。 また、日本への妨害行為がよく話題になりますが、ほかの国への妨害はないのでしょうか」 = 川崎市中原区の男性会社員(39)

 目標達成は一度だけ

 現在、世界で行われている主な捕鯨は、国際捕鯨取締条約に基づく日本などの「調査捕鯨」や米国など少数民族に認められた「先住民生存捕鯨」のほか、同条約へ異議を申し立ててノルウェーなどが続ける「商業捕鯨」がある。調査捕鯨は国際捕鯨委員会(IWC)が認める範囲で行われ、成果も報告される。

 日本の調査開始のきっかけは1982(昭和57)年、クジラの生息数など鯨類資源の管理に必要な科学的データが不足しているとして、商業捕鯨の中止が決まったことだ。日本はデータを集め、将来は食料として持続的に鯨類資源を活用するため、1987(同62)年に調査を開始した。

 調査は主に12月〜翌年3月の南極海と5〜9月の北西太平洋で、国の許可を受けた「日本鯨類研究所」(東京都中央区)が行う。内容は生息数や年齢、成長の状態、何を食べているかなど。クジラと生態系のかかわりなどが分かる。

 捕獲するのは、クジラを解体しなければ得られない胃の内容物などが調査に必要なためだ。現在の捕獲目標はミンククジラが南極海では850頭(前後10%)、北西太平洋では220頭=図参照。目標は統計的に有意な結果を得るために専門家が算出したもので、鯨類研究所は「必要最低限の数」と説明。最も、妨害行為や自粛などで、南極海では現行計画の目標を達成したことは1度しかない。

 食べるのは「義務」

 成果として、南極海でのザトウクジラなど大型鯨類の増加や、鯨肉に汚染物質がほとんど含まれていないことが判明。日本周辺の北西太平洋では各種のクジラが豊富で、ミンククジラが初夏にはカタクチイワシ、夏にはサンマと、旬の魚を大量に食べていることも明らかになっている。

 条約で調査捕鯨の捕獲物を利用することが義務づけられているため、捕獲されたクジラの肉は市場で販売される。売り上げは調査費用に充てられる。

 商業目的で調査をしているのではないかという批判もあるが、捕鯨関係の団体などでつくる日本捕鯨協会(中央区)の久保好(このむ)事務局長は「商業捕鯨は効率良く最も大きいクジラを捕るが、調査ではわざわざ無作為に群れから抽出する。批判は当たらない」と説明する。

 国際ルールにのっとって行われている日本の調査捕鯨だが、今季の南極海の調査捕鯨でも環境保護を標榜(ひようぼう)する米団体「シーシェパード(SS)」による妨害行為が繰り返された。久保氏は「SSはノルウェーの商業捕鯨やカナダのアザラシ猟なども妨害したことがあるが、日本への妨害が際だっている」と指摘する。

 その理由は、活動資金を寄付に頼っており、メディアを利用して大きな資金につながる標的は日本だという目算があるためだ。久保氏は「自分たちをクジラを守る正義の味方とするなら、敵は同じ白人より日本人のほうがいいのだろう」と話す。

 4月22日、商業捕鯨や調査捕鯨の区分けを撤廃して一定の捕獲枠内で捕鯨を認めようとするIWC議長・副議長提案が公表された。事実上の商業捕鯨の再開となるが、提案は今後10年間で捕鯨の総量を大幅に減らすものだ。

 ミンククジラの日本の捕獲枠は、沿岸で120頭が確保されたものの、南極海では400頭、5年後以降は半減する。日本の捕獲枠が現状と乖離(かいり)する一方、ノルウェーなどには近年の実績を上回る捕獲枠が提案されており=図参照、「削られたのは日本だけ」との声もある。IWCは提案をたたき台に6月、モロッコで開く年次総会での合意を目指すが、日本は捕獲枠の拡大を求める方針だ。

 日本の商業捕鯨が中止されてから約30年。戦後の食糧難を助けた鯨肉は今や珍しい食材となった。久保氏は「鯨肉は高タンパクで低脂肪。自給率の低い日本の将来の食糧問題を考えるとき、鯨肉の利用は欠かせない」と話している。 (高橋裕子)

・4月30日(金)  産経新聞インターネットニュースより。

 http://sankei.jp.msn.com/affairs/crime/100430/crm1004300743004-n1.htm 

 シー・シェパード代表に逮捕状 ベスーン被告と共謀、捕鯨妨害容疑    2010.4.30 11:03

 環境保護を標榜(ひょうぼう)する米団体 「シー・シェパード(SS)」 メンバーによる調査捕鯨妨害事件で、東京海上保安部が、傷害や威力業務妨害の容疑で、同団体代表、ポール・ワトソン容疑者(59)=カナダ国籍=の逮捕状を取ったことが30日、分かった。 近く警察庁を通じて国際刑事警察機構(ICPO)に国際手配を求める。

 一連の妨害事件で、海保はSSの組織的な関与を捜査。逮捕・起訴されたメンバーの供述などから、ワトソン容疑者が指示していた疑いが強まった。

 逮捕状の容疑は、今年2月、南極海で、SS抗議船「アディ・ギル号」元船長のピーター・ジェームス・ベスーン被告(45)=傷害や威力業務妨害などで起訴=と共謀、日本の調査捕鯨監視船「第2昭南丸」に、異臭を放つ酪酸入りの瓶を撃ち込み、乗組員にけがをさせるなどの妨害行為をした疑い。その後の海保の調べで、ベスーン被告から、妨害行為についてワトソン容疑者と協議した、といった趣旨の供述が得られたほか、調査捕鯨船団が撮影したビデオ映像で、一連の妨害行為に使われた抗議船にワトソン容疑者が乗船していることも確認されたという。

海保は、国際手配でICPO加盟各国に対し、ワトソン容疑者の所在確認を要請、条約締結国で確認できれば、犯罪人引き渡し条約や外交ルートを通じて身柄引き渡しを求める方針。

 ワトソン容疑者は、米国の環境保護団体 「グリーンピース」 を路線対立から脱退。1977年にSSを設立、「直接的な行動」 を掲げて過激な抗議活動を繰り返してきた。

 SSは昨年12月以降も、日本の調査捕鯨活動を執拗(しつよう)に妨害。今年1月にはベスーン被告が乗るアディ・ギル号が、第2昭南丸に衝突し大破した。捕鯨船団は97日間にわたる調査期間のうち31日間の調査中断を強いられた。中断日数はSSの妨害行為が始まった17年以降最長で、21年度の捕獲頭数は予定の約半数の507頭と、18年度に次ぐ低水準にとどまっていた。

 SSをめぐっては、平成19年の妨害行為で、警視庁が翌年、米国籍の男ら4人を威力業務妨害容疑で国際手配している。

・4月25日(日)  読売新聞インターネットニュースより。

 http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20100425-OYT1T00254.htm 

 調査捕鯨船員の鯨肉持ち出し 「不起訴相当」

 調査捕鯨の鯨肉を持ち出したとして、環境保護団体「グリーンピース・ジャパン」(東京都新宿区)に業務上横領容疑で告発され、東京地検が不起訴(嫌疑なし)とした調査捕鯨船の乗組員12人について、東京第1検察審査会は「不起訴は相当」と議決した。

 議決は、乗組員が持ち帰った鯨肉について、調査捕鯨を実施する財団法人 「日本鯨類研究所」(東京都中央区) から 「土産や食料用として正式に所有権を取得したものだ」 と指摘。 「乗組員の行為は犯罪にならない」 と判断した。

 12人は2008年6月、不起訴とされたが、グリーンピース・ジャパンが今年2月、これを不服として検察審査会に審査を申し立てていた。

 (20104251002分 読売新聞)

・4月24日(土)   毎日新聞インターネットニュースより。 

 http://mainichi.jp/select/biz/news/20100424ddm003030099000c.html 

 クローズアップ2010: IWC議長合意案公表 事実上の休戦協定       毎日新聞 2010年4月24日 東京朝刊

 ◇米国がとりまとめ?

 国際捕鯨委員会(IWC)のマキエラ議長(チリ)が22日(日本時間23日)、6月の年次総会へ向けた議論のたたき台となる合意案を公表した。 捕鯨国と反捕鯨国の対立で機能不全に陥っているIWCを正常化することが狙いだ。 日本にとっては念願の沿岸捕鯨再開につながる半面、南極海で現在実施している調査捕鯨より大幅に捕獲頭数が減る厳しい側面もある。一方では急進的反捕鯨派の豪州や日本以外の捕鯨国の反発も予想され、合意へ向けた道のりは依然として厳しい。 【行友弥】

 議長案は11年から10年間の暫定措置という位置付け。 従来の商業捕鯨▽調査捕鯨▽先住民生存捕鯨−−という分類を廃止し、すべての捕鯨をIWCの管理下に一本化した上で、海域・鯨種別の捕獲上限を設定する内容だ。日本には南極海のミンククジラ400頭、ナガスクジラ10頭などの枠を示し、北海道・網走▽宮城県・鮎川▽千葉県・和田▽和歌山県・太地−−を拠点とする沿岸捕鯨もミンククジラ120頭の捕獲を認める。ただ、南極海のミンククジラは16年から200頭、ナガスクジラは14年から5頭に削減するとしている。

 IWCは82年に商業捕鯨のモラトリアム(一時停止)を決定。 これを受け日本は87年に商業捕鯨から撤退したが、同時に調査捕鯨を始めた。09年には南極海で507頭、日本沿岸を含む北西太平洋で313頭を捕獲している。これに対し、豪州や欧米諸国は 「調査に名を借りた事実上の商業捕鯨」 として中止を要求。 一方で日本は沿岸捕鯨再開を求めてきたが、IWC総会で重要事項を決めるには投票数の4分の3以上の賛成が必要なため、互いに主張が通らない状況が続いてきた。

 今回の議長案は、この不毛な対立に終止符を打つための 「休戦協定」(水産庁幹部) と言える。 捕鯨国と反捕鯨国が痛み分けの形で矛を収め、今後10年間かけて2021年以降の新たな枠組みを話し合おうという趣旨だ。

 休戦機運が出てきたのは、環境保護論の高まりで自国の先住民捕鯨まで禁じられることを恐れた米国が、とりまとめに動いたためとされる。日本も、批判の強い調査捕鯨よりはIWC公認で捕鯨を続けられるメリットがあるとみて同調した。

 ただ、日本にとっては南極海での捕鯨枠が大幅に減り、6年目からは更に半分になる厳しい内容がネック。 赤松広隆農相は23日の閣議後会見で、全体として議長案を評価しつつも 「減り方がドラスチック(急激)過ぎる。 10年後はゼロにされかねない」   として、一定の捕獲頭数を維持するよう求める考えを示した。

 ◇6月総会、EUが鍵

 議長案は6月にモロッコで開かれるIWC年次総会で議論されるが、最大の焦点は米国や欧州連合(EU)、豪州などの動向だ。年内にも行われる総選挙を意識して反捕鯨の姿勢を強める豪州は、5年以内に南極海での捕鯨を全廃するよう求め 「受け入れられない場合は国際司法裁判所への提訴も検討する」 としている。 欧米や豪州で強い影響力を持つ環境保護団体のグリーンピースも23日に 「南極海での捕鯨を3〜5年以内に全廃すること」 などを求める見解を発表した。

 一方、捕鯨国であるノルウェー、アイスランドの対応も未知数。 両国は現在、IWCに異議申し立てをして自国の判断で商業捕鯨をしている。 それぞれが設定する捕獲枠はノルウェー885頭、アイスランド350頭だが、今回の議長案では600頭と160頭への大幅な削減を強いられる。 しかも、議長案は 「捕獲した鯨の利用は自国内に限る」 としており、鯨肉の輸出国であるアイスランドには厳しい選択となる。

 IWCには秘密投票の規定がないため、マキエラ議長は各国の選択が明らかになる投票を避け全会一致での採択としたい考えだが、豪州などが投票を求める可能性もある。 加盟する88カ国の4分の1が採決で反対すれば否決されるため、統一的に対応するとみられるEU (IWC加盟は25カ国) の動向が鍵を握ることになりそうだ。

・4月22日(木)   本日の産経新聞より。

 http://sankei.jp.msn.com/economy/business/100422/biz1004221000006-n1.htm 

 「重要さ、公正さ知ってもらいたい」  「調査捕鯨監督官」 古川紘子さん   2010.4.22 09:56

 クジラの生態を調べ、どれだけ多くの魚介類を食べているかなど水産資源への影響を研究している日本の調査捕鯨。 反捕鯨団体の攻撃の的になることもあるが、国際ルールに基づいて行われるよう政府の管理・監督を受けている。 水産庁の「調査捕鯨監督官」として現場に立つ唯一の女性、古川紘子さん(30)は「無制限にクジラを殺し、食べるために調査捕鯨をやっているわけではない。水産資源を守るために重要なことを、多くの人に知ってもらいたい」と話している。 (菅原慎太郎)

 調査捕鯨監督官は正式な職名ではないが、捕鯨を監督する水産庁職員の通称として使われている。年間、延べ20人近くが捕鯨現場に派遣され、政府の委託を受けた財団法人や船会社などが決められた調査海域や捕鯨数を守っているか、クジラの計測や胃の内容物調査などを適正に行っているかを監視している。

 「クジラの胃を解体すると、山のように魚が出てくる。大量の魚介類を食べているんです。胃液で強烈なにおいだけど、気にならなくなりました」

 宮城県や北海道沿岸で行われる調査捕鯨に派遣されてきた古川さん。沿岸調査では、捕鯨船はその日のうちに帰ってくるため同乗はしないが、日の出とともに出港を見送り、捕鯨基地の事務所で人工衛星情報から調査海域を監視。船が帰ってくると、捕鯨数を確認し解体調査を監督する。

 「学生時代から水産研究のため、よく漁港に行っていたから、海の現場には慣れているんです」

 大学院では、水産資源管理につながる魚介類の生態学を研究し、漁師たちの仕事にもかかわってきた。函館市役所に就職したが、「もっと海の現場に近い仕事を」と、3年前に農水省のキャリア技官に。すぐに監督官に“抜擢(ばってき)”された。

 調査目的の捕鯨は漁業とは異なるが、海上で巨大な生物を追う勇ましい仕事に海の男たちがかかわっている点では共通している。「ちょっと荒っぽいけど、平気。私、海の男、好きですから」。しなやかな長い髪をなびかせながら、たくましく笑う。間もなく宮城県沿岸で始まる沿岸捕鯨にも派遣される予定だ。

 反捕鯨団体や暴力的な捕鯨妨害を続けるシー・シェパードには心を痛めることも。「調査捕鯨が公正に行われ、理解されるように努力したい」と語った。

・4月14日(水)  毎日新聞インターネットニュースより。

 http://mainichi.jp/select/wadai/news/20100414dde041030054000c.html 

 鯨肉: 調査捕鯨の肉、密輸か 日本からソウルへ 遺伝子解析で酷似

 ソウル市内のすし店で提供されていた鯨肉の一部が、日本が調査捕鯨で捕獲したナガスクジラの肉である可能性が高いことが14日分かった。米オレゴン州立大などの研究チームが遺伝子解析した結果を英王立協会の専門誌「バイオロジー・レターズ」に発表した。韓国では鯨肉の輸入はワシントン条約で禁止されており、チームは「日本からの明らかな密輸品」と指摘している。

 同大のスコット・ベーカー博士らは09年、ソウル市内のすし店で「鯨の刺し身」として売られていた鯨肉13点を購入し遺伝子を解析。南極海のミンククジラ4点、北太平洋のミンククジラ3点、イワシクジラ4点、ナガスクジラが1点含まれていたことを突き止めた。

 このうちナガスクジラの遺伝子の配列が、07年に日本国内で売られていた鯨肉の配列と酷似していたという。日本で市場に出回っているのは調査捕鯨で捕獲した肉であることから、日本が捕獲し韓国に密輸された可能性が高いと主張している。

 またチームは、絶滅危惧(きぐ)種のイワシクジラの肉を提供していたとして今年3月、米連邦検事局に訴追された米カリフォルニア州のすし店で使われていた鯨肉も、日本で売られていた肉と遺伝子が酷似していると指摘している。【斎藤広子】

 毎日新聞 2010414日 東京夕刊

・4月12日(月)   本日の産経新聞より。

 http://sankei.jp.msn.com/affairs/crime/100412/crm1004120914003-n1.htm 

 船体に赤い塗料…シー・シェパードの妨害受けた調査捕鯨船団母船が帰国      2010.4.12 09:11

 環境保護を標榜(ひょうぼう)する米団体「シー・シェパード」(SS)の抗議船から、妨害行為を繰り返し受けた日本鯨類研究所の調査捕鯨船団の母船「日新丸」が南極海での調査捕鯨を終え12日早朝、東京の大井埠頭(ふとう)に帰港した。船体側面の船名などはSSのペイント弾による赤い塗料で汚れていた。

 日新丸はSSの抗議船から薬品入りの瓶を投げ込まれたり、目に当たると失明の恐れのあるレーザー光線を照射されるなどの妨害行為を受けた。乗組員約130人にけが人はなかった。

 調査船団は昨年11月、クロミンククジラ約850頭などを捕獲し、年齢や胃の内容物などから生態を調べる目的で出港。農林水産省によると、妨害活動により捕鯨量は予定より大幅に下回る見込みという。

 調査では2月、SSの妨害活動で船団の監視船「第2昭南丸」に酪酸入りの瓶が投げ込まれ、乗組員がけがを負うなどして、SSメンバー、ピーター・ベスーン容疑者(44)が傷害など5つの罪で起訴されている。日新丸を出迎えた日本鯨類研究所の関係者は「塗料は酪酸から目をそらし、人畜無害な抗議活動だと見せるカムフラージュだ」と話した。

・4月3日(土)   毎日新聞インターネットニュースより。

 http://mainichi.jp/select/jiken/news/20100403ddm041040111000c.html 

 調査捕鯨: シー・シェパード妨害問題 SS元船長起訴 侵入、傷害罪など−−東京地検   毎日新聞 2010年4月3日 東京朝刊

 反捕鯨団体「シー・シェパード(SS)」メンバーが日本の調査捕鯨船の監視船に侵入したとして逮捕された事件で、東京地検は2日、抗議船「アディ・ギル号」船長だった活動家、ピーター・べスーン容疑者(44)=ニュージーランド国籍=を艦船侵入や傷害など五つの罪で起訴した。数年前から繰り返されてきたSS側の過激な妨害行為が、日本の法廷で初めて裁かれることになった。

 SS側は日本側の対応を批判している。東京地検の大鶴基成次席検事は「医師も病院もない洋上での非常に悪質で危険な行為で処罰は当然。捕鯨問題とは関係ない」と述べた。

 起訴状によると、ベスーン被告は2月11日午後11時ごろ、南極海上で氏名不詳者と共謀し、小型ボートからロケット砲に似た装置を使って酪酸入りのガラス瓶を発射。監視船「第2昭南丸」の船体で破裂させ、異臭のする酪酸を飛散させるなど業務を妨害し、男性船員(24)の顔に全治約1週間のやけどを負わせた。同月15日午前7時半ごろには水上バイクで同船に接近し、防護ネットを刃渡り19センチのナイフで破り船内に侵入したとされる。

 事件直後に赤松広隆農相が「司法手続きにのっとった形できちんと始末する」と発言したことなどから、検察内部には「政治的捜査」と批判されたり法廷が反捕鯨のPRに利用されることを懸念し、起訴に慎重な意見もあった。だが、逮捕後に国際世論の反発が高まることはなく、ある幹部は「淡々と処分を決められた」と述べた。【大場弘行、三木幸治、鈴木一生】

 ◇「弱腰」批判回避

 SSを巡っては08年、日本の調査捕鯨船に同乗していた海上保安官が、乗り込んできたSS活動家2人を拘束したものの、政府は2日後に洋上で豪政府側に引き渡し、「弱腰」 と批判された。 今回は官房長官が中心となって調整し、日本移送の対応をまとめた。

 ただし、ある海保幹部は 「日本の裁判で調査捕鯨の不当性を主張するために乗り込んだのは明らかで、手を出すのは相手の思うつぼだと思った」 と振り返る。移送の間、ベスーン被告は船内で破壊活動をする恐れもあったため、「船舶に危害を及ぼす行為をしようとする者に必要な処置をできる」 と定めた船員法26条に基づき、第2昭南丸船長の判断で身柄を 「保護」。 日本帰港後に海上保安官が逮捕する手順をとった。

・4月2日(金)  毎日新聞インターネットニュースより。

 http://mainichi.jp/select/jiken/news/20100402k0000e040024000c.html 

 シー・シェパード: 日本側の対応批判 元船長起訴の方針に   毎日新聞 201042日 1102分(最終更新 42日 1147分)

 【ジャカルタ佐藤賢二郎】 東京地検が反捕鯨団体「シー・シェパード(SS)」メンバーで抗議船「アディ・ギル」号の元船長、ピーター・ベスーン容疑者(44)を起訴する方針を固めたことを受け、ポール・ワトソンSS代表は1日、毎日新聞の電話取材に応じた。

 同代表は「(日本の調査捕鯨船団監視船)第2昭南丸はアディ・ギル号に故意に衝突し、破壊した」とこれまでの主張を繰り返し、「裁かれるべきはベスーン船長ではなく、第2昭南丸の船長だ」と日本側の対応を厳しく批判した。

 また、SSの抗議活動が今後、法廷で裁かれる見通しとなったことについて、「日本の法廷が正当な判断を下すことを期待する」と語った。

・4月1日(木)  読売新聞インターネットニュースより。

 http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20100401-OYT1T00194.htm 

 シー・シェパード上映 「ザ・コーヴ」 引き裂く日豪の絆  (2010年4月1日07時44分 読売新聞)

 かつて真珠貝採取の日本人潜水士でにぎわい、人口の過半が日本人だったこともあるオーストラリア北西部の町ブルーム。

 日豪交流史の象徴ともいえるこの小さな町が、日本の姉妹都市、和歌山県太地町のイルカ漁を描いた米映画「ザ・コーヴ(入り江)」をめぐり、揺れている。姉妹都市提携解消や住民同士の人種対立にも発展し、わだかまりは当分解けそうにない。

 ブルーム郊外の日本人墓地。明治期以降、太地町などから移民してきた約900人の墓石が並ぶ。そのうち10基以上が突き倒されたり、まっぷたつに割られたりして無残な姿をさらしていた。日本人墓地に対するいやがらせはこれまで200件以上。地元の警察官は、「イルカ漁に反発した地元の若者の犯行だろう」と話す。墓地には今年1月、監視カメラが取り付けられた。

 ブルームの人口は約1万5000人。一時は町の主役だった日系人は今では200人ほどで、白人と、中国、マレーなどのアジア系住民および先住民が人口を二分し、「豪州初の多文化都市」を誇りにしてきた。

 しかし、反捕鯨団体「シー・シェパード」が、太地町と姉妹都市提携しているブルームに目を付け、今年のアカデミー賞を受賞した「ザ・コーヴ」の上映会を昨年8月に町内で行ってから、混乱が始まった。

 シー・シェパードによる姉妹都市提携解消の呼びかけを受け、町会議員のもとに数万本のメールや電話が殺到、同月、イルカ漁に否定的な白人議員が多数の町議会は提携停止を決議した。これに対し、イルカ漁に理解を示す日系を含むアジア系や先住民が議会に抗議活動を行い、結局、議会は2か月後に決議を撤回した。

 今でも、住民の間にわだかまりは残っている。父親が太地町出身の日系2世コリーン・マスダさん(53)は「肌の色に関係なく住民の間で良い関係を保ってこられたのに、映画のために町の空気が変わってしまった」と嘆く。

 日本の盆踊りを手本にして毎年8〜9月に行われる町最大の祭典「Shinju Matsuri(真珠祭り)」は今年、アジア系や先住民の団体や企業が「祭りは白人のビジネスに利用されている」として参加を取りやめる予定で、さみしいものになりそうだ。

 佐藤虎男・駐パース総領事は3月24日、ブルームを訪ね、グレイム・キャンベル町長と会談した。町長は太地町との提携継続に意欲的だったが、イルカ漁については「反対の姿勢に変わりはない」と強調した。

 「ザ・コーヴ」に翻弄(ほんろう)されるブルームと太地町。真珠貝採取をきっかけにした1世紀以上にわたる両町のつながりが、1本の映画によって大きく傷つけられつつある。(ブルームで 岡崎哲)

 ◆真珠貝採取…ブルームの繁栄の基盤は19世紀末、太地町などから渡った日本人潜水士による真珠貝採取で築かれた。真珠貝はプラスチックが発明されるまで洋服のボタンの原料として重宝され、19世紀末にはブルームだけで世界生産の8割を占めた。

    *      *

 産経新聞インターネットニュースより。

 http://sankei.jp.msn.com/affairs/crime/090401/crm0904010002001-n1.htm 

 水産庁が 「SS新法」 検討 抗議船内に乗り込み逮捕可能に    2009.4.1 00:01

 米国の環境保護団体シー・シェパード(SS)が暴力的な調査捕鯨妨害を繰り返している問題で、海上保安官らがSS活動家を抗議船内まで追跡して逮捕できるようにするため、水産庁が新法制定など法整備を検討していることが31日、分かった。

 現行法では、他国船籍の抗議船に日本の海上保安官が乗り込んで逮捕することはできないが、新法などで可能にすることが柱となる。

 水産庁によると、現行の刑法などでは、暴力行為を行ったSS活動家に対しては、日本の捕鯨船内でのみ身柄を拘束したり、逮捕したりする対応が認められている。

 法整備で検討されているのは、捜査権を持つ海上保安官らが抗議船内に入り、活動家の妨害活動を制止させるほか、取り押さえ、逮捕することを容認。武器使用も認める。 調査捕鯨の警備に、海上自衛隊の護衛官派遣を可能にする条項を盛り込むことも検討しているという。

 調査妨害をめぐっては、水産庁が昨年12月、活動家の身柄を拘束し、日本の捜査機関に逮捕させる方針を打ち出したが、その後活動家が捕鯨船に乗り込んでこなくなったため、実際には逮捕できず、SSは妨害活動続行を公言しているのが現状だ。

 公海上での日本船への暴力行為に対しては、3月に閣議決定された海賊対処法案が、同様の権限などを認めている。

 水産庁は当初、捕鯨妨害も海賊行為として法案の対象とするように内閣官房など求めていたが、同意を得られず、実質的に対象外とされた。

 そのため、同様の権限を認める新法制定か、海賊対処法成立後に同法を再改正して対象に含めるなど、法整備の検討を進める。

      *     *

 同じく4月1日付けの産経新聞 「正論」 欄に以下の記事が掲載された。

 http://sankei.jp.msn.com/life/lifestyle/100401/sty1004010305000-n1.htm  

 【正論】 比較文化史家、東大名誉教授・平川祐弘 マグロを機に日本文化の主張を   2010.4.1 03:04 

黒鮪(まぐろ)の国際商業取引を禁止するモナコの提案が否決された。久しぶりの日本外交、それも数値で相手を説得するという科学外交の勝利である。めでたい。外務省、水産庁の関係者の努力に謝意を表したい。多くの日本人は今後もトロの寿司(すし)が食えて有難いと単純に喜んでいるが、私はこれを食レベルの問題にとどめず、地球社会で少数派である(食文化をも含む)日本文化の存在を広く世界に認めさせる一例としたい。

 そんな文化レベルでの日本の自己主張の問題として高校の社会科の教材にもすればよいだろう。

 ≪日本たたきの材料とは非道≫

 黒鮪との連想で浮かぶのは鯨である。黒鮪と同様、鯨も絶滅のおそれはなく漁獲資源が確保されるのであるなら、食用に供して悪い理由はない。英語圏諸国が捕鯨問題で目くじらを立て、ジャパン・バッシング(日本たたき)の材料に使うのは道理にあわない。戦中戦後、鯨の肉を食べたおかげで生き延びた私は「日本人は鯨を食べる、残酷だ」という感情的な発言を聞くと「この西洋人何をいうか」という気になる。

 困ったことに日本人残酷説に同調するインテリも日本にはいる。そんな世界の多数派の非難に乗じて日本の調査捕鯨船に乱暴を働く白人まで出て来てヒーロー気取りだ。シー・シェパードの無法者に大きな面(つら)はさせたくない。これを国際間の感情摩擦の火種にしてはならない。

 ≪善意でもハタ迷惑な強制≫

 日本人は鯨を食べると非難されるが西洋人は牛や豚を食べても非難されない、これは今日の地球社会では西洋流が多数派だから、咎(とが)め立てされないだけの話で、判断が一方に偏して不公平だ、そういう趣旨を国際社会に訴える必要がある。食習慣には宗教文化に由来する相違が多い。 ヒンズー教徒が牛を食べないのはヒンズー教の掟(おきて)による。イスラム教徒が豚を食べないのはイスラムの教えによる。

 そのためにシンガポール大学の学生食堂には配膳(はいぜん)口が漢族用、インド系用、マレー人系用と三つに分かれ、そして平和共存している。平和共存といっても互いに結婚することは少ない。ドイツ語に「man ist, was man isst(何を食うかで人間は決まる)」という諺もある。同じ食事を分かちあえない男女が夫婦になるのはまず無理である。

 ヒンズー教徒やイスラム教徒はよその国、よその領分まで押しかけて行って、たとえば米国シカゴの屠殺(とさつ)場を取り囲んで「牛を食べるな」とか「豚を殺すな」とかデモはしない。自分たちの内輪で戒律を守っている。ところが西洋のグリーンピースが異常なのは西洋以外の土地まで乗りこんで「鯨を獲るな」と反対運動をやる。この環境保護団体は次は「イルカを獲るな」と騒ぐだろう。

 このように動物生命保持のため他人の行動に干渉した先例は、我国の過去にもあった。徳川五代将軍綱吉の「生類憐(あわ)れみの令」がそれだ。生類を憐れむことは仏教の教えでそれ自体は結構だが、善意から出たにせよ他人に強制するとなると、はた迷惑だ。犬公方(いぬくぼう)の令は二十二年後に廃止になった。

 二昔前北京で教えていた時、友誼賓館のある食堂で「dogmeat」を出すという掲示が英漢両語で出た。すると一西洋人がその掲示をずたずたに引き裂いた。そういうのが正義だと思い込む人が私は嫌いだ。ところがその西洋人愛犬家は「狗肉」という漢字は読めなかったとみえ、掲示の中国語部分の半びらが残っていた。それでそれをたよりに予約してその食堂へ同僚と食べに行ったら、コックに「朝鮮人か」と聞かれた。安い羊肉より、そこの狗肉のシャブシャブの方がうまかった。

 ≪語学が駄目でも科学的数字≫

 国内外の摩擦には宗教に由来する衝突が多い。地球が狭くなるにつれ、宗教文明間の摩擦はふえる。「現代版生類憐れみの令」はさまざまあるが、イタリアの一地方の動物愛護条例には生きた蝦(えび)を沸騰した油であげてはいけない、として違反者に500ユーロ(約六万円)の罰金を科する旨が出ている。ローカルな条例で決めるのは勝手だが、それをグローバル・スタンダード(世界標準)などと言い出されると、日本の天麩羅(ぷら)屋はあがったりだ。

 ではグリーンピース流の独善を叩(たた)くにはどうすれば良いか。日本としては世界世論にアピールする必要がある。イェローピースを組織して、米・英・ニュージーランドなどの屠殺場を取り囲んで陽気にデモるがよい。あわせて討論会も開く。まず国内で日本語でやって 「脳内白人」 であるインテリを説得することが先決だ。だが日本語で勝っても、世界には通用しない。英語でやれば負けるから、この語学的ハンディキャップをどう克服するかが地球社会の少数派である日本の宿命的な問題だ。

 となれば日本側としては科学的に調査して数字をあげて漁業資源の持続的利用が可能なことを訴えるより術(て)はない。そしてその数字に対して責任をもつことが我国の信用のためにも大切だ。(ひらかわ すけひろ)

・3月27日(土)   毎日新聞インターネットニュースより。

 http://mainichi.jp/photo/news/20100327k0000e040086000c.html

  シー・シェパード: 監視船が下関入港 水産庁が調査    毎日新聞 2010年3月27日 16時43分(最終更新 3月27日 17時33分)

 南極海での調査捕鯨に加わっていた監視船 「第3勇新丸」(742トン) が27日朝、山口県下関市に入港した。反捕鯨団体 「シー・シェパード(SS)」 の抗議船との接触で左舷船尾に大きくこすれた跡などがみられ、水産庁は乗組員から事情を聴くとともに、損傷状況の調査に入った。

 調査捕鯨船団は第3勇新丸を含め、母船 「日新丸」(8044トン) など計5隻。第3勇新丸は反捕鯨団体に対応するため、捕鯨船団初の「妨害予防船」 として昨年11月に下関を出港した。監視船「第2昭南丸」(712トン)=既に帰国=と共に約4カ月間、監視活動をした。2月6日、SS抗議船と接触、船尾甲板の手すりが曲がったが、乗組員約20人にけがはない。

 第3勇新丸はSSの妨害行為が落ち着いてきたため一足先に帰国。残り3隻も、4月中に帰国の予定。当初予定していたクロミンク850頭、ナガス50頭の捕獲は妨害のため、達成できなかったという。【尾垣和幸】

 

・3月25日(日)  産経新聞インターネットニュースより。

 http://sankei.jp.msn.com/economy/business/100325/biz1003252102051-n1.htm 

  クロマグロで敗れた英国、クジラでリベンジ?   2010.3.25 21:02

 【ロンドン=木村正人】 大西洋・地中海産クロマグロの国際取引を禁止するモナコ提案を最も強く支持した英国は、ワシントン条約締約国会議での否決を受け、国際捕鯨委員会(IWC)で事実上、商業捕鯨が再開されることへの警戒を強めている。一方、反捕鯨の急先鋒(せんぽう)だった米国が日本など捕鯨国との妥協点を探っており、6月にモロッコで開くIWC年次総会で膠着(こうちゃく)状態が打開される可能性も出てきている。

 反捕鯨国と捕鯨支持国の対立で機能が停止したIWCでは2月22日、マキエラ議長(チリ)が現在捕鯨を行う国に割当枠を設けることで捕獲頭数を減らす妥協案を提示。今月2〜4日、米フロリダ州での小作業部会で議長案を協議した。

 23日付の英紙インディペンデントは、日本が割当枠を拒否して調査捕鯨を継続するのを避けたい米国やニュージーランドが態度を軟化させ、6月の年次総会で商業捕鯨モラトリアム(一時中止)が解除される恐れがあると報じた。 IWC事務局関係者も 「打開策を見つけるのは困難だが、米国だけでなく多くの加盟国が真剣に取り組んでいる」 と情勢の変化を指摘する。

 しかし、英国では捕鯨に対する拒絶反応が強く、イランカデービス漁業担当閣外相は23日、本紙に「(イヌイットなど)先住民捕鯨を除き、すべての形態の捕鯨に反対する」 との立場を表明した。

 大西洋・地中海産クロマグロでは英国とオランダが国際取引禁止を唱え、欧州連合(EU)の議論を主導した。反捕鯨でも英国はフランス、ドイツなどと協力してEU全体方針にする際中心的な役割を果たしただけに、モラトリアム解除への警戒心は一段と強い。

 EUの本部があるブリュッセルの外交筋は「クロマグロでは日本が大勝したが、他の問題での巻き返しが怖い」 と指摘している。

 マキエラ議長案は2020年までの暫定措置として調査捕鯨などの区分けを撤廃。09年時点で捕鯨を行っている国に限り北西太平洋や南極海などの海域やクジラの種別ごとに毎年の捕獲頭数の上限を設ける一方、衛星を使った国際的監視の枠組みも提案している。

・3月23日(火)  産経新聞インターネットニュースより。

 http://sankei.jp.msn.com/politics/policy/100323/plc1003231217010-n1.htm 

 イルカ漁は「法令に基づく伝統的漁業」 「ザ・コーブ」踏まえ政府が答弁書決定   2010.3.23 12:14

 政府は23日午前の閣議で、和歌山県太地町のイルカ漁を糾弾する映画 「The Cove(ザ・コーブ)」 が今年のアカデミー賞長編ドキュメンタリー部門を受賞したことを踏まえ、「イルカ漁業はわが国の伝統的な漁業の一つであり、法令に基づき適切に実施されている」 とする答弁書を決定した。 自民党の鶴保庸介参院議員(和歌山選挙区)の質問主意書に答えた。

 答弁書は、太地町や地元漁協が求めている同作品の国内での上映中止に関し、「政府として答える立場にない」 とした。 ただ、今後予想される反捕鯨団体の妨害活動に対しては 「関係省庁が連携して対策を講じ、イルカ漁業に対する国際的理解を得られるよう努力している」 と強調した。

・3月20日(土)  毎日新聞インターネットニュースより。

 http://mainichi.jp/select/world/news/20100320ddm004070178000c.html 

 グローバル・アイ: クロマグロの取引問題 底流に動物権運動拡大=西川恵    毎日新聞 2010年3月20日 東京朝刊

 カタールのドーハで開催中のワシントン条約締約国会議は18日、大西洋・地中海産のクロマグロの国際取引全面禁止案を否決した。事前に苦戦が伝えられていた日本にとって予想外の大差の否決だった。

 外交的に見るならば、モナコの提唱で全面禁止案を主導した欧州連合(EU)外交の挫折である。途上国の同意なしには先進国は自分たちの意思を通せなくなったことも改めて示した。また地球環境に敏感な理念先行型の米欧と、国民生活の実利に直結するそれ以外の国々の対立ととらえることもできる。

 会議前からクロマグロの問題は先進各国で大きく報じられてきた。今年は国際生物多様性年で、問題がクローズアップされやすいこともあるが、これは一過性の問題ではなく、社会の底流で他の問題と密接につながっていることは押さえておく必要がある。

 どういうことかというと、米欧で勢いを増している動物権運動だ。人間だけでなく動物に対しても道徳的義務を向けようというこの運動は、90年代、自然環境保護と連動して米欧で共鳴者を広げ、今では社会の一大勢力をなしている。

 彼らの思想の中核をなしているのは 「母なる自然」 への絶対視で、これを冒とくすることへの強い拒否感だ。 最近、和歌山県太地町のイルカ漁を告発した米映画 「ザ・コーヴ」 が米アカデミー賞で長編ドキュメンタリー賞を受賞したことや、反捕鯨団体 「シー・シェパード」 の過激な行動もこの脈絡で見る必要がある。

 注目されるのは動物権運動は自然と人間を同じレベルに置くことで、神↓人間↓自然という階層の中で宇宙秩序を構想してきたキリスト教思想とも対立する。 「米欧社会は脱キリスト教文明の段階に入った」 という運動の理論家さえいる (バチカンは動物権運動を相対主義と批判する)。

 つまり米欧とその他の国々の対立という構図も内実はもっと複雑で、米欧社会の中であつれきを生んでいる。 動物実験をする医薬品会社に対する脅迫事件 (英) ▽生きた小魚を飲み干すケルト伝統行事への動物権運動家の提訴 (ベルギー) ▽家畜を狭い畜舎に閉じ込めることの禁止 (米カリフォルニア州) ▽こん棒を使ったカナダのアザラシ猟を残酷としてアザラシ製品の輸入規制 (EU)−−など枚挙にいとまがない。

 動物権運動の広がりから、クロマグロの取引全面禁止を求める米欧の声は弱まらないだろう。 日本は持続可能な資源の利用を行動で示していくしかない。(専門編集委員)

 

・3月16日(火)  昨日の毎日新聞インターネットニュースより。

  http://mainichi.jp/select/world/news/20100315dde001040023000c.html

  知りたい!: 和歌山イルカ漁映画 「ザ・コーヴ」 波紋   毎日新聞 2010年3月15日 東京夕刊

 ◇地元「シナリオありき…一方的」 監督「略奪と汚染の海を考えて」

 隠し撮りを駆使して日本のイルカ漁を記録し、米アカデミー賞の長編ドキュメンタリー賞を受賞した「ザ・コーヴ」。漁関係者は「一方的な取材だ」と反発している。食文化と動物保護のはざまで論議を呼ぶ映画、撮る方撮られた方の言い分は−−。【ロサンゼルス吉富裕倫、鈴木梢、山寺香】

 ■欧米高い評価

 「スパイ映画のように抜群に良くできたドキュメンタリー」。米紙ニューヨーク・タイムズは昨年、そう絶賛し、イルカ“殺害”については「合法かもしれないが、冷淡で残酷、吐き気を催すほど原始的だ」と伝えた。映画は米製作者組合賞のドキュメンタリー部門なども受賞。欧州や豪州でも高い評価を得ている。

 映画は和歌山県太地(たいじ)町の入り江(コーヴ)で400年続くイルカ漁の実態を追う。配給会社のアンプラグドによると、現地でショー用のイルカの捕獲が行われ、選ばれなかったものが食用となっていることや、入り江に追い込まれたイルカが鉄の棒で刺され、海水が赤く染まる様子を映し出す。イルカ肉が鯨肉と偽って売られていることや、肉から2000ppmという高い値の水銀が検出されたとも主張している。

 ■高度隠し撮り

 撮影では高度な隠し撮りの技術を駆使。フリーダイビング(機材なしの潜水)の世界記録を持つダイバーが、岩に見せかけたカメラや水中録音機を設置したり、遠隔操作の無人飛行船を用いたりした。

 毎日新聞の取材に応じたルイ・シホヨス監督は「太地町役場と漁協で2日間取材交渉し、応じてもらえるなら入り江を撮影しないと言った。しかし彼らは自分たちの見解を述べることすら拒否した」と説明。また「アジアも含めた世界の人が映画を見て感動している。略奪と汚染で生物が危険にさらされている海のことを考えてほしい。日本だけではなく、みんなの問題だ」と訴える。

 一方、映画を見た太地町立公民館の宇佐川彰男館長は「太地の景色を美しく撮り、住民はこんなに残酷なことをしていると巧妙に対比していた。シナリオに合う場面を当てはめ、太地町でない映像もあった」と指摘する。

 「文化の違いや、反対意見はあってもいいが、映画は一方的で紳士的ではない。入り江の漁場にサーフボードを持った外国人女性が乗り込んで来て、真顔で怒る漁師を撮ってジャパニーズマフィアと呼ぶ。これってドキュメンタリーですか?」と憤る。

 「古式捕鯨発祥の地」をPRする太地町をはじめ、全国各地にはイルカ漁の長い歴史と文化がある。農林水産省の海面漁業生産統計調査(08年)によると、全国の漁獲量は9082頭。20年前の約4分の1まで減少している。都道府県知事の許可で漁ができ、和歌山のほかに北海道▽青森▽岩手▽宮城▽千葉▽静岡▽沖縄県で許可されている。

 ■上映会中止も

 日本での公開も波乱含みだ。配給会社には、地元の漁協関係者から上映中止を求める要請文が届いた。5〜6月に国内30館で上映予定だが、配給元は苦肉の策を講じる。町関係者の顔にぼかしを入れたり、「水銀値の調査結果にはばらつきがある」「イルカ肉の偽装について、太地町は事実ではないと反論している」とテロップを入れるという。また今月6日に上映会を予定していた立教大学は、町関係者の要請で急きょ、中止している。

 

・3月15日(月)   毎日新聞社説より。

 http://mainichi.jp/select/opinion/editorial/news/20100315k0000m070099000c.html 

社説: SS船長逮捕 粛々と司法手続きを

 捕鯨問題と切り離し粛々と司法手続きを進めるべきだろう。

 南極海の調査捕鯨船の監視船に侵入したとして、東京海上保安部が反捕鯨団体「シー・シェパード(SS)」メンバーのニュージーランド人船長を艦船侵入の疑いで逮捕した。

 船長は、日本時間の2月15日、監視船の防護ネットを破って無断で乗り込んだ疑いがもたれている。

 シー・シェパードの日本の捕鯨船などに対する妨害行為は常軌を逸している。異臭がする薬品を投げ込んだり、危険なレーザー光線の照射を繰り返してきた。テロ行為とみなされるべきだろう。

 今年1月には、監視船とシー・シェパードの抗議船が衝突事故を起こした。今回、逮捕されたのは、その時の抗議船の船長だ。侵入後、大破した抗議船の損害賠償を求める書簡を手渡したという。

 侵入の数日前、酪酸入りの瓶が監視船に投げ入れられ、乗組員3人の肌がただれた。船長は、この瓶の投げ入れも認めているといい、海保は傷害容疑でも調べる方針だ。

 改めて言うまでもないが、日本の調査捕鯨は、国際条約に基づいた合法的な活動である。反捕鯨を主張するのはもちろん自由だ。だが、やめさせたいならば、国際捕鯨委員会(IWC)に訴えればいい。合法的な手続きを踏むべきである。

 シー・シェパードのメンバーを国内で取り調べるのは初めてだ。懸念するのは、彼らが今回の逮捕劇を、日本の調査捕鯨の不当性を訴える絶好の機会ととらえていることだ。法廷を含め、あらゆる機会を通じて「反捕鯨」「非道なニッポン」のメッセージを海外にけん伝しようとするだろう。

 彼らの利己的な行動を正当化する手段として司法手続きが利用されるのは本来、避けたい。刑事処分よりも早い時期に強制送還して幕引きを図った方が日本にとって得策だとの考え方もあろう。

 だが、処分しなければ、それを口実に彼らが再び違法で危険な妨害行動を繰り返すのは想像に難くない。

 日本政府から取り締まり強化の要請を受けたシー・シェパードの寄港国のオーストラリアの警察も、今回は抗議船を捜索するなど協力的な姿勢を見せている。海外にも彼らに対し冷ややかな世論があるのも事実だ。

 裁かれるのは、捕鯨の是非ではない。暴力的な行動が法律に反しているか否かである。6月にIWCの総会が開かれる。この問題が取り上げられる可能性もあるだろう。

 司法当局は、毅然(きぜん)として取り調べを進め、船長が関与したあらゆる妨害活動について刑事責任が問えるか検討し処分をすべきである。

毎日新聞 2010年3月15日 2時31分

 

・3月13日(土)  毎日新聞インターネットニュースより記事2つ。

 http://mainichi.jp/select/today/news/20100312k0000e040033000c.html 

 シー・シェパード: メンバーの男を艦船侵入容疑で逮捕   2010年3月12日 11時24分 更新:3月12日 21時38分

 南極海の調査捕鯨船の監視船「第2昭南丸」に反捕鯨団体「シー・シェパード(SS)」のメンバーが不法侵入した問題で、海上保安庁は12日、SS抗議船「アディ・ギル」号船長でニュージーランド人のピーター・ベスーン容疑者(44)を2月15日に第2昭南丸に無断で乗り込んだ艦船侵入容疑で逮捕した。調べに対し容疑を認めており、海保は酪酸を投げて船員を負傷させた傷害などその他の容疑でも立件する方針だ。

 第2昭南丸に侵入する際、歯ブラシ持参で長期戦を覚悟したともみられるベスーン容疑者。裁判になればSS側のPRの場にもなりかねない中、政府は妨害行為には厳正に対処するため、あえて強制捜査に踏み切った。

 「メシは何を食わせればいいのか」

 第2昭南丸が、SSのメンバーを保護したまま帰国することになった2月下旬から、海保は逮捕を前提に、食事の心配もするほど神経を使った。

 通常、逮捕した外国人に留置場で提供される食事は米中心かパン中心かの2種類で、ベスーン容疑者にもどちらかを選ばせるだけなのだが、「日本の捜査機関は鯨の肉を食わせたとウソを言われないか」と普段の食生活の情報収集まで行った。

 ベスーン容疑者は第2昭南丸に乗り込んだ際、賠償請求書を手にしていたが、狙いは裁判などの場を通じて、捕鯨は違法と訴えることは明らかだ。

 「問題の長期化・国際化は避けたい」。関係省庁の思惑は一致し、「極力、アピールさせる材料は与えない」と逮捕に向け慎重な段取りが組まれた。

 海保によると、逮捕されたベスーン容疑者は「私が第2昭南丸に侵入したことに間違いない」と容疑を認めている。昼食にはコッペパン二つと豆やニンジンのサラダを食べ、取り調べに素直に応じているという。

 第2昭南丸の乗組員の慰労に訪れて小宮博幸船長(56)らと話した郡司彰副農相によると、ベスーン容疑者は日本に向かう船内でも、紳士的な振る舞いで非常に穏やかだったという。

 一方、刑事処分を決める検察内部には起訴に慎重な声が目立つ。公判請求すれば法廷が反捕鯨のアピールの場となり「SS側の思うつぼ」(法務検察幹部)だからだ。

 不起訴にするなら、逮捕容疑は現行犯に近く明らかなため、微罪と位置づけ起訴猶予にすることになる。ただし、別の容疑が立件されれば悪質性が強まり、起訴せざるを得ない可能性も残る。略式起訴も、SS側が「法廷で闘う」(ポール・ワトソン代表)と表明している以上、可能性は低い。

 【ことば】シー・シェパード(SS) 国際環境保護団体「グリーンピース」から脱退したカナダ人、ポール・ワトソン氏が77年に設立した米国の反捕鯨団体。アイスランドやノルウェーの捕鯨船を体当たりで沈没させるなど過激な行動で知られる。日本の調査捕鯨船に対しても抗議船を衝突させたり、酪酸とみられる液体入りの瓶を撃ち込むなど、妨害行為がエスカレートしている。

  http://mainichi.jp/select/jiken/news/20100313k0000m040101000c.html 

 シー・シェパード:今後の展開に不安の声も 船長逮捕     毎日新聞 2010年3月12日 21時56分

 反捕鯨団体「シー・シェパード(SS)」の抗議船「アディ・ギル」号船長でニュージーランド人のピーター・ベスーン容疑者(44)が12日、艦船侵入容疑で海上保安庁に逮捕されたことを受け、捕鯨関係者からは「当然のこと」と厳しい対応を求める声が相次いだ。一方で、逮捕が格好の宣伝になり、妨害が繰り返されることを懸念する関係者もいた。SS側は豪州やニュージーランドの反捕鯨世論をあおる姿勢を強めており、逮捕で調査捕鯨をめぐる環境が好転するかは未知数だ。

 ■鯨料理店

 東京都台東区で鯨料理店「えんむすび」を営む伊藤武志さん(32)は97年から2年間、南極海での調査捕鯨に参加していた時に環境保護団体「グリーンピース」から妨害されたという。伊藤さんは「逮捕は当然。これまで日本は強い態度を示せなかったのでようやくという感じだ。捕鯨反対なら会議で訴えるべきだ」と話していた。

 ■捕鯨基地

 関東の捕鯨基地、千葉県南房総市の捕鯨業「外房(がいぼう)捕鯨」の庄司義則社長(49)は「SSの侵入行為は確信犯のような感じがする。世間の注目が集まれば支援者から資金が集まる恐れがあり、逮捕で妨害行為が悔い改められるどころか、資金が潤沢になって繰り返されないだろうか」と不安な様子だった。

 ■環境団体

 野外での環境教育活動に取り組むNPO(非営利組織)「エコプラス」の高野孝子代表理事は「SSは世界の環境団体の中で最も極端なグループだ。反捕鯨を訴えるなら、船を直接攻撃するのではなく、日本の市民に問題提起し、ともに解決策を探る方法があったのではないか」とSSの手法を疑問視する。

 ■豪州・NZ

 【ジャカルタ井田純】ベスーン容疑者逮捕は、SSが捕鯨妨害活動の拠点とする豪州や母国ニュージーランドでも速報で伝えられた。SSのポール・ワトソン代表は「日本は自分たちが船を沈め、殺しかけた相手を裁こうとしている」と述べ、反捕鯨世論をあおる意図を鮮明にしている。

 メディアを通じた反捕鯨キャンペーンを生命線とするSSにとって、今回の逮捕は「格好の宣伝材料」(外交筋)。

 ベスーン容疑者を「反捕鯨戦争の犠牲者」に祭り上げ、裁判などを通じて豪州、欧米諸国などでの反捕鯨アピールに利用する構えを見せている。

 

・3月12日(金)  日本捕鯨協会発行 『勇魚通信』 第41号が発行された。 内容の一部を紹介しておくと――

 ・民主党、商業捕鯨の再開方針を確認  

 民主党の捕鯨対策協議会は、昨年12月3日に総会を開いた。 新人議員18名が加入し、衆院議員43名と参院議員15名の合計58名となった。 総会には政府から水産庁長官らも出席し、商業捕鯨再開の方針を確認した。

 ・オーストラリアにも捕鯨賛成の報道機関が

 オーストラリアでも、必ずしも反捕鯨的な報道ばかりではない。 その例として 「オーストラリアン」 紙の昨年12月17日付社説が紹介されている。   「そろそろ反捕鯨世論を作り上げているダブル・スタンダードの感傷に終止符を打つときである。」 「種全体を虐殺するのは環境的に理不尽だが、持続可能な数で鯨を捕獲することは、漁業者がいつも行ってきたことだ。 また日本人が主に捕獲しているミンククジラの数が過去20年間、目に見えて減っているという明確な証拠はない。」 「一部のオーストラリア人が鯨にスピルチュアルな性格を付与しているからといって、他のすべての人が同じように考えているわけではない。」

 ・ノルウェーの2010年商業捕鯨捕獲枠

 (この欄の2月12日の末尾でもお知らせしたが) ノルウェーは2010年のミンククジラ捕獲枠を1286頭に設定した。

 ・ニュージーランド・マオリ族の漁業団体が捕鯨支持を表明

 ニュージーランドの新聞オタゴ・デイリー・タイムズ(今年1月14日付)によると、先住民マオリ族の漁業基金「Te Ohu Kaimoana」が、このほど先住民捕鯨および鯨の資源量を調査する日本の科学調査への支持を表明した。 同基金幹部のピーター・ダグラス氏は、日本の調査捕鯨の合法性に賛意を表するとともに、「現在マオリ漁業基金は捕鯨操業に関心はないが、救出不可能となった座礁鯨の利用には関心がある。 NZで座礁する鯨は、日本が毎年捕獲を許可されている頭数とほぼ同数である」 と語った。 同氏と同漁業基金代表は、昨年ポルトガルで行われたIWC年次会議に出席している。

 ・新刊紹介 

 当サイト製作者(三浦)の『鯨とイルカの文化政治学』(洋泉社)と、小島孝夫(編)の『クジラと日本人の物語 ―沿岸捕鯨再考―』(東京書店、1680円+税)が紹介されている。

     *

 なお、上記のオーストラリアン紙の記事については、産経新聞2月22日付による紹介もある(以下)。

 http://sankei.jp.msn.com/world/asia/100222/asi1002221815002-n1.htm  

【シンガポール=宮野弘之】 オーストラリアの有力紙 「オーストラリアン」 は22日の社説で、調査捕鯨を中止しなければ、日本を国際司法裁判所に訴えるとしたラッド首相の姿勢を批判し、鯨問題は主目標ではなく、日本との関係を育成すべきだ、と主張した。

 社説では「オーストラリアは日本との関係に真剣な注意を払う必要がある。日本はわが国の大きな輸出市場であり、間違いなく重要な戦略的同盟国だ」 と強調。首相が、日本の調査捕鯨を中止させるため国際司法裁判所への提訴も辞さないと述べたことについて 「わが国の重要な同盟国との関係は、自分たちだけが道徳心を持っていると思いこむ国内の自然保護団体をなだめるだけの首相では、支えられない」 とし、反捕鯨団体への配慮が目立つ首相を厳しく批判した。

 そのうえで、「首相が本当に提訴するなら、ハーグ(国際司法裁判所の所在地)への旅が、オーストラリアにとって価値があるという法律に基づく説明を出すべきだ」 と強調し、対日関係への影響も含め、国民に対し法的問題について説明するよう求めた。

・3月11日(木)  やや古い記事だが、2月21日付けの産経新聞インターネットニュースより。

 http://sankei.jp.msn.com/politics/situation/100221/stt1002211203000-n2.htm 

 【週刊・中田宏】(14)シー・シェパード “放置” する米・蘭・豪は 「テロ支援国家」

 【調査捕鯨で妥協するな】

 環境保護を標榜し、反捕鯨を主張する米団体「シー・シェパード」(SS)の抗議船による、日本の調査捕鯨船団への過激な抗議活動がやまない。船体を衝突させたり発煙筒を投げ込んでくるほか、スクリューにロープを絡ませるなど乗組員の生命も脅かしている。だが、これまで国際的にも国内でも有効な対応策はあまりとられていない。

 中田氏は、米国とSSの抗議船が船籍を置くオランダ、同船が活動拠点とするオーストラリアの3国を 「テロ支援国家」 と断言。 「日本政府はこういった声明を出すべきだ」 と主張する。

 日本の調査は、国際捕鯨取締条約に基づいているうえ、古来、クジラを食べる文化がある。中田氏は、「日本と同様に海洋資源を大事に使ってきたノルウェーやアイスランドなど世界の国々は、日本がSSに屈しない態度を評価している」 と語る。政権与党民主党に対しては 「国際法に違反していないうえ、日本国民の人命がかかっている。 調査はこれからも当然続ける道。おかしな妥協はしてはならず、取り締まりを強く要望していかないといけない」 と注文した。

 

・3月9日(火)   米本昌平氏・朝日新聞投稿への反論

 科学史家の米本昌平氏は、昨年12月13日付の朝日新聞 「私の視点」 欄に 「調査捕鯨 乏しい成果、すぐに廃止を」 という主張を掲載した。

 これに対する反論を私は同紙に投稿したが、掲載されなかった。 それで、その反論は以下のサイトに掲載されることになった。 興味のある方はごらんいただきたい。

 http://www.e-kujira.or.jp/geiron/miura/1/ 

・3月8日(月)   毎日新聞インターネットニュースより。

  http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20100308-00000000-maip-soci

 調査捕鯨妨害 「昭南丸」侵入容疑で拘束の男逮捕へ 海保    3月8日2時32分配信 毎日新聞

 南極海の調査捕鯨船「第2昭南丸」に反捕鯨団体「シー・シェパード(SS)」のメンバーの男が侵入した問題で、海上保安庁が第2昭南丸が日本に帰国次第、男を艦船への侵入容疑で逮捕する方針を固めたことが海保関係者への取材で分かった。男は侵入前、酪酸とみられる液体入りの瓶を投げつけたことも認めているといい、捕鯨船員の体調が悪化したことから同庁は傷害容疑でも立件する方針。第2昭南丸は予定通り航行すれば12日ごろ東京・晴海に入港。第3管区海上保安本部の東京海上保安部が身柄を拘束し、取り調べる。

海保や水産庁によると、男は1月6日に第2昭南丸と衝突し大破した抗議船「アディ・ギル」号のニュージーランド人船長。現在は日本の船員法に基づき第2昭南丸内で身柄が保護されているが、アディ・ギル号への損害賠償を要求しているという。

 海保関係者らによると男は日本時間の2月15日午前9時ごろ、水上バイクで第2昭南丸に接近し防護ネットを破って船内に乗り込んだ疑いが持たれている。侵入前の同月11〜12日ごろにも酪酸とみられる液体入りの瓶も投げつけ、瓶が船に当たり、船員の肌がただれるなどしたという。

 艦船侵入罪は住居侵入と同じ刑法130条で定められている。正当な理由なく侵入した場合に適用され、3年以下の懲役か10万円以下の罰金が科せられる。【石原聖】

・3月7日(日)   毎日新聞インターネットニュースより。

 http://mainichi.jp/select/world/news/20100307ddm041040128000c.html 

 調査捕鯨:妨害2船、豪警察が捜索   毎日新聞 2010年3月7日 東京朝刊

 【シドニー共同】オーストラリア連邦警察は6日、日本の要請を受け南極海で調査捕鯨船への妨害を繰り返していた米環境保護団体「シー・シェパード」の抗議船「スティーブ・アーウィン号」と「ボブ・バーカー号」の2隻を捜索した。連邦警察は09年2月にもアーウィン号を捜索したが、バーカー号の捜索は初めて。警察当局者によると2隻が南極海からオーストラリア南部ホバートに戻った6日朝から捜索を実施。当局者は「日本当局の公式な要請を受けて捜索した」と語った。

 

・3月6日(土)  産経新聞インターネットニュースより。

 【衝撃事件の核心】日本船に侵入したSS抗議船長の“正体” “ご法度”の肉もしっかりと食べて…   2010.3.6 12:00

 日本の調査捕鯨船団の一隻に不法侵入する“事件”を引き起こした米団体シー・シェパード(SS)のメンバーが、日本に向けて移送中だ。海上保安庁の取り調べを受けることになったSS抗議船「アディ・ギル号」のピート・ベチューン船長は、拘束中の船内でも余裕の表情。生物を“愛”するSS抗議船では肉食が“ご法度”のはずだが、肉や魚もしっかり食べて、比較的自由な毎日を送っているという。環境保護を標榜(ひょうぼう)しながら、捕鯨船団に対して毎年、暴力的な妨害行為を続けるSSメンバーの“言行不一致”に捕鯨船団の関係者もあきれ顔だ。(菅原慎太郎)

  ■仏料理や中華も? 肉や魚のごちそうを3食きっちり

 南極海から太平洋を北上し、日本へ向かっている捕鯨船団の妨害監視船「第2昭南丸」。ベチューン船長は、この船の1室に拘束されている。

 「外の空気を吸いたい」

 「外で運動したい」

 ある晴れた日、ベチューン船長がこう言い出した。見張りの船員は、船長を拘束している部屋から出し、甲板へと連れて行った。外に出た瞬間、潮風がゴーッと音を立てて吹き付けてくる。船長は気持ちよさそうに深呼吸し、腕立て伏せを始めた…。

 「ベチューン船長は『拘束』されているといっても、手錠をかけられたり、縛られたりしているわけではないし、牢獄(ろうごく)に入れられているわけでもない。結構、自由に歩き回っている」

 ベチューン船長の日本船内での暮らしぶりを、捕鯨船団関係者はこう明かした上で、次のように続けた。

 「日本は、違法行為の容疑者であろうと、暴力的な扱いはしないと知った上でわざと乗り込んでいるとしか思えない。法廷に出て反捕鯨キャンペーンをするつもりなんだろう」 

 船長が入れられている船室は、一般の船員と同じ部屋で、ベッドや机もある。入り口に見張りの船員はいるが、鍵もかけられていない。

 「第2昭南丸はSS抗議船を監視するための船で、船長が歩き回っても問題ない。もちろんボイラーなど危険な部分には、立ち入らせないが」

 食事も一般船員と変わらない。1日3食。肉、魚、野菜…さまざまな素材を使った料理をベチューン船長はしっかりと食べ、健康な様子だという。

 SSのポール・ワトソン代表は「菜食主義者」と公言しており、SS抗議船内では肉や魚は食べてはいけないという。

 「だとしたら、日本船内の方が、おいしいものを食べているかもしれない。何カ月も、陸に上がらず生活する捕鯨船員の楽しみは食べることだから、捕鯨船団の食事は豪勢。フランス料理や中華料理も出る」

 捕鯨船に乗船経験がある男性はこう話す。

  ■裁判は覚悟の上? “お泊まりセット”を携帯…

 ジェットスキーで第2昭南丸に近づき、ナイフで侵入防止用の柵を切り裂いて強引に乗り込んできたベチューン船長。しかし、船内では、暴れたり反捕鯨論をまくしたてたりすることもなく、穏やかな表情で毎日を送っている。

 そもそもベチューン船長は何のために、第2昭南丸に侵入してきたのか。

 今年、捕鯨妨害を繰り返したSS抗議船3隻のうち、ベチューン船長のアディ・ギル号は1月に第2昭南丸と衝突して沈没した。自分の船を失った形の船長は、2月15日に第2昭南丸に侵入し、3億円の損害賠償を請求する趣旨の書簡を手渡してきた。しかし、水産庁では、目的はそれだけだったとは見ていない。 

 捕鯨船団関係者によると、ベチューン船長は侵入してきたとき、歯ブラシなどの“お泊まりセット”や通信機器などをしっかりと携帯していた。

 「長期滞在するための準備をしていたということは、日本へ連れて行かれて捜査を受けるのも覚悟の上ということ。日本の刑事裁判を利用して、反捕鯨をアピールするつもりなのだろう。自分が危険な違法行為を行ったという認識はあるのだろうか」。政府関係者は、こう眉(まゆ)をひそめる。

  ■妻子あるニュージーランド人 自称「環境を守る戦士」

 ニュージーランド・ヘラルド紙によると、ベチューン船長はニュージーランド人で、現在44歳。もともとは海底油田を発掘するエンジニアで、北海やリビアなどで暮らしていたこともあったが、夫婦で家を担保に入れて、高速艇「アース・レース号」を建造した。

 この高速艇が後にアディ・ギル号に“改造”されることになる。ベチューン船長は、この高速艇でバイオ燃料を使って世界一周するというイベントに参加していたが、途中、グアテマラの漁船と衝突事故が起き、死者も出たため、多額の補償金の支払いを背負うことになったという。

 ベチューン船長が3億円の損害賠償を請求した背景には、こうした事情もあったようだ。

 船長には妻と十代の2人の娘がいるという。妻のシャロンさんは同紙に対して、「日本船に乗った動機は支持している。彼には、沈んだ船(アディ・ギル号)について請求書を出す権利がある」「彼は、自分のことを『環境を守る戦士』に例えている。妥協を許さない姿勢が、こうした結果を生んだ。彼の目的は、できるだけ多くのメディアの関心を得ること」と語っている。

  ■逮捕?起訴? それとも送り返す?

 ベチューン船長を乗せた第2昭南丸は近く、日本の横浜港に入港する見通しで、船長は東京海上保安部の取り調べを受けることになる。

 公海上の乗り込み行為でも、日本船内では日本の法律が適用されるため、取り調べは日本の刑法や刑事訴訟法などに基づいて行われる。船長は当面は、第2昭南丸に強引に侵入した艦船侵入容疑で取り調べられることになりそうだ。

 艦船侵入罪の刑罰は、3年以下の懲役刑か10万円以下の罰金しか定められていないため、これだけの場合、起訴されないケースも多い。ただ、ベチューン船長は化学物質の酪酸が入った瓶を捕鯨船に投げ入れるなどして、日本船の3人の顔にけがを負わせた捕鯨妨害についても「自分がやった」と認めていることから、より罪の重い傷害容疑(15年以下の懲役など)で立件される可能性もある。

 捕鯨船団側では、捕鯨妨害の被害を写真で確認するなど、証拠保存を進めているが、正式に逮捕手続きがとられるか、任意の取り調べという形式になるかは、海保などが判断する。

 公海上で乗り込んできたSSメンバーの刑事処分には前例がない。法務・検察当局や外務省、水産庁などは異例の展開に備えるため情報交換などを進めているが、「厳しく対処すべき」と厳罰を望む声がある一方で、「逮捕、起訴したら、裁判を反捕鯨PRに使おうと考えている相手の思うつぼ。逮捕・起訴せずに送り返したほうがいい」という意見があるのも事実。刑事処分の見通しは、まだはっきり見えないのが実情だ。

  ■それでも止まらぬ捕鯨妨害 SS「大成功」

 一方、SSの捕鯨妨害そのものは、ベチューン船長が身柄拘束された後も止まることはなく、日本の調査捕鯨も引き続き中断を余儀なくされた。

 3隻のSS抗議船のうち、抗議船「ボブ・バーカー号」はノルウェー船を偽装していたことが発覚し、トーゴ船籍を剥奪(はくだつ)されたが、それでも妨害をやめなかった。無国籍船となったため、軍艦や海上警備艇からの臨検も可能となったはずだが、それを行える日本船は南極海にいない。2月26日になって、SSはウェブサイトで今シーズンの妨害活動を終了すると発表し、反捕鯨国オーストラリアへ帰っていった。「大成功のキャンペーンだった」。ワトソン代表はこう宣言した。

 調査捕鯨は再開されたが、4月上旬には日本へ戻らなければならず、捕鯨船団に残された時間はあとわずかだ。

 「いまからしっかりと調査をすれば、ある程度は取り戻せる。しかし、SSに対しては悔しい思いだ」

 捕鯨船団関係者は、こう語った。ベチューン船長については日本船に乗り込んできたため日本で取り調べを行うことができるが、公海上の捕鯨妨害に対しては逃げる以外の有効な対策がない実情は変わっていない。

 公海上でのSS逮捕を可能にする法整備の議論も止まったままだ。反捕鯨国でもSSへの批判は高まりつつあるが、それでも捜査当局が摘発するまでの動きとはなっていない。

 「このままでは、どうせまた、来シーズンも同じことが繰り返されるだろう」

 ある農水省幹部はため息をつく。捕鯨船団はまた、冷たい南極海で、暴力の危険にさらされることになるのだろうか。

 

・3月3日(水)   昨日の産経新聞インターネットニュースより。

 http://sankei.jp.msn.com/entertainments/entertainers/100302/tnr1003022115015-n1.htm 

 イルカ漁映画「入り江」立教大が上映中止 漁協側の抗議受け     2010.3.2 21:15

 和歌山県太地町で伝統的に行われているイルカ漁を隠し撮りし、批判的な視点で描いた米映画「ザ・コーブ(入り江)」の上映会を計画していた立教大学(東京都豊島区)が、太地町側から抗議を受けて上映を中止していたことが2日、分かった。同作品は米アカデミー賞の長編ドキュメンタリー部門にノミネートされているが、国内では「地域の伝統的食文化に対する一方的中傷」などと批判が集まっていた。

 同作品は、米コロラド州に拠点を置く「海洋保護協会(OPS)」が制作。太地の入り江で、隠れてイルカ漁を撮影するなどしているが、イルカが銛で突かれ海が血に染まるなど残酷さを強調するようなシーンがあり、太地町と漁協側では「長年続いていた伝統文化と食文化だ」と強く反発している。

 反捕鯨団体などが強い米国などでは評価され、日本国内でも昨年10月に東京国際映画祭で上映されたが、これまで一般の映画館では上映されていない。立教大では6日に上映会を計画し、インターネットなどで告知していた。

 これに対して、太地の漁協側では「イルカ肉が水銀で汚染されていると思わせるなど事実誤認・虚偽の部分がある」「撮影を拒否したのに、作品で顔を出された人がいる」などと主張。作品上映は「名誉棄損に当たる」として、立教大側に対して強く抗議・警告した。

 これを受けて上映を中止した形の立教大は「太地町、漁協と制作者との間に法的紛争が生じていることから、解決のめどがつくまで大学として上映は見合わせる」と理由を説明をしている。ただ、太地側の代理人弁護士によると、作品の制作者は海外の団体のため、訴訟などは起こしていないという。

 太地では江戸時代から捕鯨産業があり、イルカ漁も古くから行われてきた。現在は政府の資源管理と県許可を受け、捕獲頭数を制限して漁が行われている。

 

・2月28日(日)   小松正之氏の新刊

 長らくIWCの日本代表として活躍し、現在は政策研究大学院大学教授である小松正之氏が、新刊 『世界クジラ戦争』(PHP、\1700+税) を出版した。

・2月27日(土)  昨日の産経新聞インターネットニュースより。

 http://sankei.jp.msn.com/world/asia/100226/asi1002261146003-n1.htm 

 シー・シェパードが今季の捕鯨妨害活動を終了宣言 「大成功だった」    2010.2.26 11:45

日本の調査捕鯨船への妨害活動を繰り返していた「シー・シェパード」が26日、今季の捕鯨シーズンの妨害活動を終え、オーストラリアのホバート港に戻ると、ウェブサイトで発表した。今後は地中海でのクロマグロ漁の妨害に向かうという。

 同サイトによると、シー・シェパードの妨害船は3月6日にホバート港に帰港し、16日に地中海へ向けて出航するという。またシー・シェパードは、一連の日本の調査捕鯨船への妨害活動について、「今シーズンは大成功だった」と自画自賛した。

 シー・シェパードは、3隻の妨害船のうち1隻が日本の調査捕鯨船団の監視船第2昭南丸と衝突、沈没した後、2隻で活動していた。

・2月26日(金)  毎日新聞インターネットニュースより。

 http://mainichi.jp/select/seiji/news/20100226k0000m010104000c.html 

 調査捕鯨:外交的解決で外相一致 日本とニュージーランド  毎日新聞 2010年2月25日 22時19分

 日本の調査捕鯨問題を巡って岡田克也外相は25日、ニュージーランドのマカリー外相と電話で協議した。岡田氏は、オーストラリアが国際司法裁判所に提訴する考えを示したことを「残念だ」と指摘。日本は「国際捕鯨委員会(IWC)、2国間協議を通じた外交的解決を目指す」と伝えた。マカリー氏は「外交的解決を優先させるべきだ」と応じた。反捕鯨団体「シー・シェパード(SS)」の妨害活動について「海上の安全を脅かす危険な行為で容認できない」との認識で一致した。【野口武則】

 

・2月25日(木)  産経新聞インターネットニュースより。

 http://sankei.jp.msn.com/affairs/crime/100225/crm1002250029001-n1.htm 

 映画「オーシャンズ」の賛同団体にシー・シェパード 関係者も困惑    2010.2.25 00:27

 クジラなど海洋生物を描き人気を博しているフランス映画「オーシャンズ」の最後に、環境保護を標榜(ひようぼう)しながら暴力的な調査捕鯨妨害を繰り返す米団体「シー・シェパード」(SS)の名前が賛同団体の一つとして紹介されることが、鑑賞客の間で論議を呼んでいる。保護者同伴の子供料金が500円と格安に設定されていることから家族連れの鑑賞客も多いが、「子供に見せてもいいのか」という声も上がり始めている。(菅原慎太郎)

 オーシャンズはクジラやサメ、アシカ類など海洋生物の姿を描いたドキュメンタリータッチの映画で、米アカデミー賞の受賞経験もあるジャック・ペラン氏らが共同監督を務めた。1月22日から全国で公開中で、昨年10月の東京国際映画祭でも特別招待作品として上映され、鳩山由紀夫首相と幸夫人も鑑賞した。

 作品の最後に出演者や制作スタッフ、協力団体などを流すエンドロールには、SSの名前が英語で出てくるうえ、作品中にクジラ類のシーンが多いことなどから、鑑賞客から「日本人に対する攻撃や反捕鯨のメッセージがあるのか」と疑問の声が上がっている。

 配給元の映画配給会社「ギャガ」(東京)によると、SSは「海の命を守りたい」という作品の考え方に賛同している複数の団体の一つとしてクレジットされただけで、制作協力などはしていないという。

 同社の担当者は「制作者側は反捕鯨のPRや特定の国を攻撃する意図は全くないと言っている。SSの映画だと誤解されたとすれば悲しい。海の素晴らしさを多くの子供に見てもらうことはいいことだと思う」と困惑気味だ。

 一方、たびたびSSの暴力にさらされてきた捕鯨関係者は「『自然』や『環境保護』の美名の下に潜んでいるSSは許せない」と改めて怒りを募らせている。

・2月24日(水)  産経新聞インターネットニュースより。

 「カンガルー300万頭撃ち殺す豪州に反捕鯨の資格あるか」 国際紙がコラムを掲載     2010.2.24 17:19

 24日付の国際紙、インターナショナル・ヘラルド・トリビューンは、オーストラリアのラッド首相が、調査捕鯨をやめなければ日本を国際司法裁判所に提訴すると発言したことを、反捕鯨諸国の偽善性を指摘しながら異例の厳しさで非難したフィリップ・バウリング氏のコラムを掲載した。

 氏は、道徳的優位性をにじませたラッド発言の調子が、アジアの近隣諸国に今もくすぶる西欧植民地主義への嫌悪を呼び覚まし、日本よりも豪州のイメージを傷つけるだろうと分析。

 豪州の反捕鯨運動を、科学的ではなく感情的な「十字軍」だとし、「日本の捕鯨船を悩ましている豪州、ニュージーランド人活動家らに与えられた英雄的地位にも、それがみられる」との表現でシー・シェパードの活動も切って捨てた。

 その上で、ノルウェーが国際捕鯨委員会(IWC)の規制を拒否、アイスランドがいったんは脱退し、カナダは脱退後、復帰していないのに対し、日本は少なくともIWCに属していると日本にも理解を示し、ラッド発言は捕鯨諸国にIWCに協力する気をなくさせるものだとやり込めた。

 さらに、「鯨に銛(もり)を打ち込むことは、牛や羊の肉を常食としている者の間にさえ感情をかき立てるのかもしれないが、豪州は、作物や牧草を守るため年間300万頭余の野生のカンガルーを撃っているときに、苦情を言える立場にはほとんどない」と、反捕鯨国の偽善性にまで踏み込んだ。

 西洋人が東洋での犬肉消費にゾッとするのは感情からで理性ゆえではなく、鯨肉を、一部欧州国の食卓に乗る馬肉と違う扱いにする道理はないとも断じた。

 そして、「豪州が選別的感情の問題をアジアの主要同盟国との外交対立にまでしたのは愚劣以外の何物でもない」と結んでいる。

・2月23日(火)  日本捕鯨協会発行の 『勇魚(いさな)』 第36号が発行された。

 栗原稔 (環境経済ジャーナリスト) による 「会津から越後へ 風土の中の『鯨汁食文化』」 と、アマリー・イエッセン (グリーンランド漁業狩猟農業省次官) による 「捕鯨はグリーンランド住民の伝統的生活の一部である」 が掲載されている。

・2月22日(月)   毎日新聞インターネットニュースより。

 http://mainichi.jp/select/seiji/news/20100222k0000m010107000c.html 

 調査捕鯨:豪州、提訴も…IWC不調なら 外相会談で表明  毎日新聞 2010年2月21日 23時55分

 日本の調査捕鯨に対する米国の反捕鯨団体「シー・シェパード」(SS)の激しい妨害活動が続く中、日豪外相会談でも「クジラ」が主要テーマの一つになった。国際捕鯨委員会(IWC)で解決できない場合、国際司法裁判所への提訴も辞さない構えを示す豪州側。これに対して日本側は外交的解決を求めているが、豪州や米欧で反捕鯨世論が高まる中、打開のめどは立たない。【行友弥、ジャカルタ井田純】

 スミス豪外相は会談で、日本の南極海での調査捕鯨の段階的な廃止をIWCに提案すると述べ、「それでも解決できなければ、停止を求めて国際司法裁判所に持ち込む」と明言。岡田克也外相は「提訴への言及は残念」と語り、これまで通り調査捕鯨を巡る両国の主張は平行線をたどった。

 豪政府が強硬な姿勢を前面に打ち出してきた背景には、年内にも行われる見通しの総選挙に向け、政権の支持率低下に歯止めをかける狙いがある。

 ラッド首相率いる労働党は、07年の総選挙で、当時の政権与党との違いを示すために調査捕鯨への厳しい姿勢を強調。国民の間で根強い反捕鯨感情に訴えて、政権奪取につなげた経緯がある。「国際司法裁判所への提訴」もこの時の公約だ。

 南極海での調査捕鯨を巡っては、SSの抗議船と調査捕鯨船団の衝突や、日本船に侵入したSSのメンバー拘束などで豪州でも改めて関心を呼ぶ状況が作り出されていた。ラッド政権の支持率は下降気味で、最近の世論調査では与野党がほぼ伯仲。岡田外相の初訪問の直前に、ラッド首相自らが「提訴」に言及するなどの異例の対応は、国内世論を強く意識したものだった。

 一方で両外相は会見で、捕鯨問題が緊密な2国間関係に悪影響を与えることはないとの立場を示した。調査捕鯨問題で日本に一定の「厳しい姿勢」を取ったことをアピールすると同時に、良好な日豪関係の重要性を改めて強調し、国内でやや過熱気味となった捕鯨問題を沈静化させ、野党の攻撃をかわす意図もあるとみられる。

 ◇縮小での打開探る日本

 「IWC総会には私自身が出て新たな提案もしたい。日本の沿岸商業捕鯨を認めさせる代わり、今の調査捕鯨のあり方をもう少し見直すとか」

 5日の会見で、赤松広隆農相は6月にモロッコで開かれるIWC総会に出席する意向を明らかにし、調査捕鯨をめぐる妥協案提示にまで踏み込んだ。また、SSの妨害活動を録画したビデオを豪州閣僚に送ったことを披露。「調査捕鯨にも少しずつ理解が得られてきた」と自信を見せた。しかし、岡田外相とスミス外相の会談で捕鯨問題は平行線に終わり、農相の期待は裏切られた形となった。

 農相発言は09年、IWCのホガース議長が示した案を念頭に置いたものとみられる。議長案は、日本が希望する沿岸小型捕鯨の再開を認める代わりに、調査捕鯨を5年間で段階的に縮小するというもの。ただ、調査捕鯨の最終的な取り扱いについては「廃止」と「縮小して継続」の二つの選択肢を残した。結局、合意に至らず、6月の次期総会に持ち越された。

 86年から暫定的に停止(モラトリアム)されている商業捕鯨の再開を悲願とする日本政府は、87年に始めた調査捕鯨についても「国際捕鯨取締条約第8条に基づく当然の活動」と譲らない立場。だが、20年以上続く対立は解消が見込めず、調査捕鯨縮小を代償に小型捕鯨の再開など実利を引き出す妥協案が検討されている模様だ。

 しかし、豪州や米欧の反捕鯨団体は捕鯨の完全停止を求めており、妥協点を見いだすのは容易ではない。沿岸小型捕鯨の再開などを決めるにしてもIWC総会で4分の3以上の賛成が必要で、こう着状態が続く公算は大きい。6月の総会は例年以上に重い課題を負わされた格好だ。

・2月20日(土)  産経新聞インターネットニュースより。

 http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20100220-00000042-san-pol

 シー・シェパードの船籍剥奪 トーゴ政府  2月20日7時56分配信 産経新聞

 岡田克也外相は19日の記者会見で、南極海で日本の調査捕鯨船に妨害行為を行った環境保護を標榜(ひょうぼう)する団体「シー・シェパード(SS)」の抗議船、ボブ・バーカー号について、旗国であるトーゴ政府が船籍を剥奪(はくだつ)したことを明らかにした。日本政府がトーゴ政府にしかるべき措置を取るよう要請していたもので、これにより旗国の同意手続きなしに同船を公海上で臨検することが可能となる。

 岡田氏は、SSの母船、スティーブ・アーウィン号についても船籍剥奪に向け、船籍国のオランダ政府が法改正を進めていると説明した。

 また、岡田氏は在京ニュージーランド大使館の領事が18日夜に外務省を訪れ、日本の調査捕鯨船「第2昭南丸」に侵入し、同船に拘束されたSSメンバーと電話で話したことを明らかにした。メンバーは個室を与えられ、健康状態も良好で、同船に乗ったまま日本に移送されることを望んでいるという。

・2月18日(木)  産経新聞インターネットニュースより。

 http://sankei.jp.msn.com/affairs/crime/100218/crm1002182023031-n1.htm 

 「IWC総会で訴える」 シー・シェパードの調査捕鯨妨害で農水相    2010.2.18 20:23

赤松広隆農水相は18日の衆院予算委員会で、米団体「シー・シェパード」による日本の調査捕鯨船団への妨害活動について「今年は旧来に増して非常に過激な活動になっている。とんでもないことで、断じて許せない」と述べた。調査捕鯨に対する国際的な理解を求めるため、6月にモロッコで開催される国際捕鯨委員会(IWC)総会に出席する意向も示した。

 前原誠司国土交通相は「妨害行為は悪質、危険で、極めて遺憾だ。非常に憤りを感じている」と述べた。ただ、シー・シェパードを国連海洋法条約の「海賊」と解釈するかどうかについては「必ずしも(海賊に)当たらず、それを前提にした場合に日本が批判を受ける可能性もある」と語った。公明党の石田祝稔氏の質問に答えた。

・2月16日(火)  毎日新聞インターネットニュースより。

  シー・シェパード: メンバー刑事処分を協議へ 調査船侵入  毎日新聞 2010年2月15日 20時40分(最終更新 2月15日 21時20分)

 赤松広隆農相は15日、南極海の調査捕鯨船に反捕鯨団体「シー・シェパード(SS)」の男性メンバー1人が乗り込んだことを受け、このメンバーを海上保安庁に引き渡して国内の司法手続きにのっとり刑事処分できるかどうか、関係省庁と協議する方針を明らかにした。調査捕鯨を妨害したSSのメンバーが日本当局に引き渡されれば、初のケースとなる。

 水産庁によると、このメンバーは先月、調査船「第2昭南丸」(712トン、小宮博幸船長)と衝突し大破したSSの抗議船「アディ・ギル号」のニュージーランド人船長。今月15日午前9時ごろ(日本時間)、南極海で調査捕鯨をしていた「第2昭南丸」に、水上バイクで接近。侵入を防ぐ防護ネットをナイフで破って船内に乗り込み、衝突事故の損害賠償として約3億円の請求などを求める書簡を第2昭南丸の乗員に手渡したという。

 SSの男性船長は乗り込んだ際、右手親指に軽傷を負い、第2昭南丸の乗員から手当てされた。その後、日本の船員法に基づき身柄を保護され、24時間の監視下に置かれている。第2昭南丸の乗員約20人にけが人はなく、船体にも被害はない。

 SSの男性船長は、11日の酪酸とみられる液体入りの瓶を撃ち込んだ妨害行為も自身がやったことを認めているという。このため、水産庁は、一連の妨害行為が傷害や不法侵入、器物損壊容疑にあたるか、関係省庁と協議していきたいとしている。

 SSメンバーによる調査船へ乗り込んでの妨害は、08年1月以来2回目。前回は、調査船「第2勇新丸」に英国人と豪州人の男性2人が乗り込んだが、日本側は2人を豪州政府に引き渡したため、批判が起きた。

 赤松農相は「遺憾だが、厳正に法にのっとって対処したい。これを機に、SSをはじめとする関係者はぜひ反省してもらいたい」と述べた。【太田圭介、奥山智己】

 ◇公海でも日本の法適用

 船舶は旗国(掲揚する旗の国)に管轄があるため、日本船籍の「第2昭南丸」に対する反捕鯨団体「シー・シェパード(SS)」の妨害行為は、公海で行われていても、日本の法律が適用される。

 現在、第2昭南丸に乗り込んでいるSSの男性船長は侵入を防ぐ防護ネットをナイフで切って船内に侵入しており、海上保安庁によると、刑法の住居侵入等の罪が成立するという。SS側が投げた液体入りの瓶で捕鯨船員の体調が悪化しており、侵入した男性船長が瓶を投げたことが裏付けられれば傷害罪も適用可能だとしている。

 一方、同庁によると、成立した海賊法では、略奪目的の海賊であれば公海上でも逮捕が認められているが、SSは環境保護を主張しており、海賊法の適用対象ではないという。

 08年にSSの活動家が日本の調査捕鯨船に乗り込んだ際は、日本の引き取り要請をSS側が拒否したため日本が豪に要請し、身柄を引き渡した。今回、侵入した船長を逮捕すると決定すれば、海保が艦船か飛行機で南極海まで身柄拘束に出向くか、第2昭南丸が日本に帰港したところで逮捕することになるという。【石原聖】

     *

 同日の産経新聞インターネットニュースより、記事3つ。

 繰り返される「シー・シェパード」の侵入 「法整備を」の声も   2010.2.15 20:54

 http://sankei.jp.msn.com/affairs/crime/100215/crm1002152052028-n1.htm 

 2年前の“暴挙”は、また繰り返された。シー・シェパード(SS)の侵入を再び許してしまった日本の調査捕鯨船団。捕鯨船の装備強化などで対策を講じてきたが、結局、SSから逃げ回るばかりの対策の限界が浮き彫りになった。捕鯨関係者からは侵入したSSメンバーへの日本での司法手続きに期待を寄せる一方、「SS摘発を可能にする法整備を後回しにしないでほしい」との声も上がった。

 「甲板上は無人だったはず。スキを突かれた」

 政府から委託で調査捕鯨を行っている日本鯨類研究所の担当者はSS侵入の原因を、こう話した。侵入は日本時間の15日午前9時ごろ。現地でも朝で、捕鯨作業が始まる前の時間帯だったようだ。

 捕鯨船団は平成20年1月にも、SSメンバー2人に乗り込まれたが、このときの反省から、各船には外部からの乗り込みを阻止する防護ネットが取り付けられていていた。それでも侵入できた理由を、身柄拘束されたSSのピート・ベチューン船長は「ネットをナイフで切り裂いて乗り込んだ」と説明したという。日本側が講じたSS対策は簡単に破られていた。

 2年前に捕鯨船に侵入したSSメンバーは、反捕鯨国との軋轢(あつれき)などを恐れた日本政府の判断で、すぐに反捕鯨国のオーストラリアに引き渡されたが、今回のベチューン船長は日本の捜査当局へ引き渡される見通し。

 ベチューン船長が現在、船員法に基づき、船長判断でを身柄を拘束されているが、今後は日本の港に連れて行かれ、入港した時点で海上保安庁が逮捕する可能性が高い。

 公海上でも、日本船内では、日本の法律が適用されるため、海保は刑法の艦船侵入などの容疑を視野に取り調べを進める方針だ。「艦船侵入罪」は3年以下の懲役か10万円以下の罰金にあたる。

 ただ、公式には海保は「具体的には何も決まっていない状態」としている。

 また、ベチューン船長が逮捕されたとしても、SSの2隻の抗議船やほかのメンバーは南極海周辺に残っており、捕鯨船団は引き続き危険にさらされる。捕鯨に詳しい水産ジャーナリストの梅崎義人氏は「捕鯨船に乗り込まれなくても、公海上でSS逮捕を可能にする法整備を急がないと、また同じことが繰り返される」と話している。

 http://sankei.jp.msn.com/affairs/crime/100215/crm1002152312033-n1.htm 

 「シー・シェパード」侵入事件で水産庁がNZ大使に厳正対応要求    2010.2.15 23:11

 日本の調査捕鯨船団の監視船に米環境保護団体「シー・シェパード」メンバーのニュージーランド人が侵入した問題で、町田勝弘水産庁長官は15日、ニュージーランドのケネディ駐日大使と同庁で会談し「暴力行為を容認してはならない。厳正な対応をしてほしい」と要請した。

 大使は「海上の安全を懸念している。政府としても冷静に対応していきたい」と応じた。

 http://sankei.jp.msn.com/affairs/crime/100216/crm1002161144015-n1.htm 

 シーシェパード侵入問題 ・ 前原国交相 「内閣全体の判断が必要」    2010.2.16 11:41

日本の調査捕鯨団の監視船に侵入し拘束されている米団体「シー・シェパード(SS)」のメンバーを、赤松広隆農水相が海上保安庁に引き渡すと発言したことを受け、前原誠司国土交通相は16日の閣議後会見で「今の段階では、官房長官が引き取った形になっている」と述べ、内閣全体として官房長官の判断が必要との考えを示した。

 外交問題に発展する事案だけに今後外務省や内閣全体での調整が必要になるためで、前原国交相は「取り調べるなら海上保安庁」としつつも、引き渡し後の刑事手続きについては「何か新たに決まったわけではない」と明言を避けた。

 SSメンバーは、日本時間の15日午前、第2昭南丸に立ち入り、衝突して大破した抗議船の損害賠償など約3億円を請求する書簡を船長に手渡した。メンバーは日本の船員法に基づき、第2昭南丸の船長の権限で身柄を拘束されている。

・2月15日(月)  毎日新聞インターネットニュースより。

 http://mainichi.jp/select/wadai/news/20100215k0000e040028000c.html 

 シー・シェパード: メンバー1人が調査捕鯨船に侵入  毎日新聞 2010年2月15日 11時06分(最終更新 2月15日 12時01分)

 水産庁に入った連絡によると、15日午前9時ごろ(日本時間)、南極海で調査捕鯨をしていた調査船「第2昭南丸」(712トン、小宮博幸船長)に、反捕鯨団体「シー・シェパード(SS)」のメンバー1人がジェットスキーで接近し、乗り込んだ。今年度の調査捕鯨で、SSのメンバーが乗り込んで妨害したのは初めて。

 水産庁によると、乗り込んだのは、先月、同船と衝突し大破したSSの抗議船「アディ・ギル号」のニュージーランド人の男性船長。衝突事故の損害賠償として約3億円を求める書簡を第2昭南丸の乗員に手渡したという。SSの男性船長は乗り込んだ際、右手親指に軽傷を負い第2昭南丸の乗員が手当てした。第2昭南丸の乗員約20人にけが人はなく、船体にも被害はない。【奥山智己】

・2月13日(土)  昨日の産経新聞インターネットニュースより。

 http://sankei.jp.msn.com/affairs/crime/100212/crm1002120935007-n1.htm 

 シー・シェパードがロケット弾で日本船を攻撃 船員3人軽症 緊迫の映像も    2010.2.12 09:34

南極海で日本船団に対して調査捕鯨妨害を続ける反捕鯨団体シー・シェパードが11日夕から12日未明(日本時間)にかけて、捕鯨船にロケット弾を発射するなど、新たな攻撃を行った。監視船「第2昭南丸」のデッキにいた乗組員3人が酪酸弾の飛沫(ひまつ)を浴び、船内で手当てを受けた。顔面などが腫れ、痛みを訴えているという。日本側に人的被害が出るのは初めて。

 シー・シェパードは母船スティーブ・アーウィン号(オランダ船籍)と今回のキャンペーンで新たに導入された新抗議船ボブ・バーカー号(トーゴ船籍)の2隻態勢で、日本船団を攻撃。ヘリコプターが異常接近して、航行を邪魔したほか、高速ゴムボートも出動させ、捕鯨船のスクリュー破壊を狙って、海中にロープが投げ込まれた。

 また、高速ゴムボートからは、到達距離が伸びるランチャーから酪酸弾が投てきされ、捕鯨船の乗組員が飛沫を浴びた。この様子は、米CS放送局のアニマル・プラネットのカメラマンが撮影。映像は、今年夏から同局で放送されるシー・シェパードのドキュメンタリー番組「鯨戦争」シーズン3に反映されるものと思われる。

 シー・シェパードの抗議船2隻はここ2日、日本船団の追跡だけに留め、派手な妨害を控えていたが、日本の捕鯨関係者は「映像撮影のために、近日中に、総動員態勢で大規模な妨害作戦に出るはずだ」と述べていた。

 捕鯨船団のカメラマンが撮影した写真には、団体代表のポール・ワトソン船長とみられる人物が自ら、ロケット弾を発射する様子もとらえられている。ワトソン船長は11日に声明を出し、「もし、日本人たちが鯨を殺すなら、新たな衝突が起こるのは必至だ。私たちは危険な状況から決して逃げたりはしない」と警告した。

 一方、日本鯨類研究所も、抗議船の船籍を認めているオランダ、トーゴのほか、シー・シェパードの事実上の母港があるオーストラリアに対して、「あらゆる手段を講じて、シー・シェパードの暴力行為を止めさせ、犯罪者を摘発する」よう要請した。

 

・2月12日(金)   時事通信のニュース、yahooの配信より。

 http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20100212-00000036-jij-soci

 反捕鯨団体が液体入りの瓶=船員3人、顔に痛み−南極海  2月12日9時29分配信 時事通信

 水産庁に入った連絡によると、米国の反捕鯨団体「シー・シェパード(SS)」が日本時間11日午後から12日未明にかけ、南極海で調査捕鯨を行っている日本の船団に妨害活動を行った。調査船「第2昭南丸」に刺激臭の強い液体が入った瓶が投げ込まれ、顔に液体を浴びた船員3人が肌の痛みを訴えている。今年の調査捕鯨で、船員に被害が出たのは初めて。
 赤松広隆農林水産相は12日の閣議後会見で、「大きな怒りを感じる」と強く非難。その上で、SSの活動拠点であるオーストラリアや船籍国であるオランダなど関係諸国に、再発防止策を取るよう改めて申し入れたことを明らかにした。

     *

 産経新聞は2月10日から12日まで、シーシェパードと調査捕鯨に関する特集記事を3回に渡り連載した。 

 http://sankei.jp.msn.com/affairs/crime/100210/crm1002100033001-n1.htm 

 【止まらぬ暴力 シー・シェパードの実態】(上)エコ・テロリスト 捕鯨船爆破、殺害予告も    2010.2.10 00:29

 冷たい海風。南極海洋上の気温は氷点下だ。調査捕鯨を行っていた日本の船団は先月6日未明(日本時間)、正体不明の船に追尾されていた。

 船は捕鯨国のノルウェーの国旗を掲げている。だが、数時間にわたる執拗(しつよう)なまでの追尾行動に異様な雰囲気が漂った。突然、視界に入ってきたのは「ノルウェー船」ではなく、黒い流線形の高速艇だった。捕鯨船団にレーザー光線を照射し、異臭がする薬品入りのボールを発射装置を使ってほうり込んでくる。

 「あいつらだ…」。進路の安全を確保するために、流線形の高速艇に放水や音響装置を使って警告し続けたが、敵は暴挙に出た。船体を捕鯨船に接触させてきたのだ。衝突の衝撃とともに波しぶきが甲板に飛び散った。

 ノルウェー船に偽装した船と流線形の高速艇は、環境保護を標榜(ひょうぼう)する米団体「シー・シェパード(SS)」の抗議船。衝突した高速艇「アディ・ギル号」は船首が大きく破損し現場に放棄された。乗組員らはもう1隻の抗議船に救助され、そのまま立ち去った。洋上には油が漂い、船体の一部など多くの残骸(ざんがい)が海上に散乱していた。

 「これまでで最も危険な行為だった」。水産庁の委託を受けて調査捕鯨を行っている「日本鯨類研究所」の石川創調査部次長は現場海域から送られてきた映像をみて、こう語った。「これほどの衝突が起きて、死者が出ずに済んでよかった」とも付け加えた。

 ■30年以上も活動

 SSは米国に本拠地を置く反捕鯨を主張する団体。国際的に知られる環境保護団体「グリーンピース(GP)」の幹部だった、ポール・ワトソン氏が代表を務める。ワトソン氏は路線対立からGPを事実上追放された後、SSを設立。これまでにも、日本の調査船団に対して、発煙筒を投げつけたり、スクリューに絡ませて航行不能にさせようとロープを海中に投げ入れたりと、過激な抗議活動を行ってきた。

 活動歴は古く、1980(昭和55)年にはポルトガルのリスボン港で捕鯨船に機雷を取り付け、爆破して沈没させる事件を引き起こしている。同年の国際捕鯨委員会(IWC)総会で、カナダが捕鯨の一時禁止に反対票を投じたことから、カナダ代表を「殺害する」と表明するなど物議を醸した。その後も世界各地で暴力的な反捕鯨活動を継続、メンバーらが逮捕されたこともある。

 日本の調査捕鯨船団に対しても2007(平成19)年から毎年、危険な妨害を繰り返している。警視庁公安部は08年、捕鯨船にロープを投げてスクリューにからませ、発煙筒18個を投げ込むなどして捕鯨妨害したとして、威力業務妨害容疑でSSのメンバー4人の逮捕状を取り、国際刑事警察機構(ICPO)を通じて国際手配している。

 ■著名人らが支援

 過激な行動は「エコ・テロリスト」(水産庁幹部)そのものだが、「メンバーなどの詳しい実態は不明な部分が多い」(同)。「調査捕鯨よりも、動物が生きる権利の方が重要だと考えている集団」と指摘するのは、水産行政に詳しいジャーナリスト、梅崎義人さんだ。

 反捕鯨に共鳴する欧米の資産家らによる寄付で、30年以上にわたって活動を継続。ロック歌手のミック・ジャガーさんやハリウッドの人気女優、ダリル・ハンナさんらが支持を表明。今シーズンの妨害の予算は約7億円にも上るという。

 先月6日の衝突事故で、ノルウェー船を偽装して日本船団を追尾していたのは、米人気テレビ司会者のボブ・バーカーさんの献金で購入した「ボブ・バーカー号」。SSが今シーズン初めて派遣した船だった。

 ■殺傷能力ある矢

 放置されたアディ・ギル号の周辺から、今回初めて殺傷能力のあるアーチェリーの矢が4本回収された。水産庁の担当者は「回収したのは4本だが、周辺には数十本の矢が漂っていた。抗議活動に弓矢は必要ないだろう」と驚きとともに怒りをにじませた。

 妨害を中断し、現場から立ち去ったSS抗議船は先月28日、オーストラリアの港に帰港したのが確認された。

 「SSを再出港させてはいけない。日本政府は、なんとかすべきだ」。鯨類研究所の石川次長はこう強調していたが、結局、港で補給を終えるとすぐに出港。早速、今月6日に捕鯨妨害を再開した。

 先月の事故で大破したアディ号の代わりに、今度はボブ号がレーザー光線照射などを繰り返し、最後はまた、衝突を仕掛けてきた。ボブ号は日本の捕鯨船を小突くと、船体の「ドクロ」のマークを誇示しながら現場から立ち去った。

 「出港を許すから妨害を受ける。いつまで歯がゆい思いをしなくてはならないのか」。水産庁幹部の言葉は怒りに震えていた。

 日本の調査捕鯨船団に対するSSの妨害活動が止まらない。有効な対抗策がないまま、現場の乗組員らは調査活動を続けざるを得ない。SSをめぐる現状を追った。

 http://sankei.jp.msn.com/affairs/crime/100211/crm1002110016001-n1.htm 

 【止まらぬ暴力 シー・シェパードの実態】(中)反捕鯨国にも理解されない過激すぎる抗議    2010.2.11 00:14

東京・霞が関の農林水産省8階にある水産庁長官室。昨年2月、当時の山田修路(しゆうじ)長官とオランダのミッヘルズ公使が、厳しい表情で向かい合っていた。

 長官「どうして、シー・シェパードの船に船籍を与えたのですか。船籍を剥奪(はくだつ)できないのですか」

 公使「オランダの法律では難しい」

 長官「旗国(船籍国)として、しっかり対応してほしい」

 公使「本国と相談します」

 その3日前。環境保護を標榜(ひようぼう)する米団体シー・シェパード(SS)の抗議船が、故意に日本の調査捕鯨船に衝突するという“過激な抗議”行動を取ったばかりだった。抗議船「スティーブ・アーウィン号」はオランダ船籍。取り締まる責任はオランダにあるはずで、長官は船籍剥奪などの措置を強く求めたが、オランダ公使は明確な答えを避けるばかりだった。

 結局、公使はこのとき、「オランダ政府は捕鯨に反対しており、クジラを殺さなくても調査は可能」と反捕鯨を強調する声明を発表し、水産庁を立ち去った。

 それ以降も日本の調査捕鯨船団に妨害を繰り返すSSの抗議船をオランダは1度も取り締まったことはない。水産庁幹部をはじめ、調査捕鯨関係者の不安と怒りは増大するばかりだ。

  ■ □ ■ □

 調査捕鯨妨害で警視庁から国際手配を受けながら、逮捕されないSSのメンバー。「彼らが活動拠点にしている反捕鯨国には捜査権が及ばない。反捕鯨国の協力がないかぎり逮捕できない」。水産庁幹部はこう話す。

 SSの本拠地がある米国、SS抗議船が南極海での抗議活動の拠点にしているオーストラリア、そしてオランダは、いずれも反捕鯨国だ。日本の調査捕鯨に強く反発してきた。

 特にオーストラリアにはSS支持を表明する政治家がいるうえ、日本の捕鯨船を監視する船を出航させていることなどから、SSから発見されないように行動している捕鯨船団の情報を流しているのではないか、という疑惑もある。

 「広い南極海で行動する捕鯨船団を、なぜSSはいつも見つけられるのか」

 調査捕鯨を行っている日本鯨類研究所の石川創調査部次長はこう指摘する。

 今年1月、捕鯨船団がSSに妨害を受けた数日前には、オーストラリアの観光船と遭遇し追尾されることもあった。

  ■ □ ■ □

 日本の調査捕鯨は国際捕鯨取締条約に基づいており、調査を終えたクジラを食品として流通させることや沿岸で小型クジラを捕獲することは国際法に違反しない。古来、クジラは日本の「食」文化に根ざしてきたという事情もある。

 反捕鯨の欧米の国々の多くも、かつては捕鯨を行ってきたが、食文化ではなく、クジラの体の脂を燃料や工業油などとして利用するのが目的だった。

 江戸時代末期、ペリー率いる米国の黒船が日本を訪れた目的の1つは、米国捕鯨船に食料や水を提供するよう求めることだったとされている。石油の掘削や技術の発展で鯨油が不要となると、「反捕鯨」の風潮が流れるようになり、SSのような過激な抗議活動も生まれた。

  ■ □ ■ □

 「捕鯨に反対するのは自由だが、国際法で認められた合法行為を暴力で妨害することは許せない」。こうした日本の主張は最近少しずつ反捕鯨国にも受け入れられるようになっている。

 昨年10月、日蘭首脳会談で、オランダのバルケネンデ首相がSSの船籍剥奪を可能にする法案を国会に提出することを、鳩山由紀夫首相に“約束”した。

 「SSの行為があまりにひどいことを知り、放置できないと考えたのかもしれない」。農水省幹部はこう推測する。

 オーストラリアでも昨年2月に連邦警察がSSの抗議船を家宅捜索したほか、報道でも最近はSS批判が目立つようになった。SSの過激すぎる抗議活動は反捕鯨国にすら理解されない時代が近づいているのかもしれない。

 http://sankei.jp.msn.com/affairs/crime/100212/crm1002120008000-n1.htm 

 【止まらぬ暴力 シー・シェパードの実態】(下)身の危険にさらされる船員ら、動かぬ政府…   2010.2.12 00:04

和歌山、高知、千葉、東北地方など国内各地の沿岸地域には、古くからクジラ漁の歴史がある。長崎県新上五島(しんかみごとう)町の有川地区も伝統的にクジラ漁が盛んだった。今でも冠婚葬祭などの地域の行事にはクジラの刺し身は欠かせない料理。クジラでだしを取ったうどんは、どこの家庭でも親しまれている。

 有川町漁業協同組合(中山弘光組合長)の浜崎永吉参事は「昔から鯨食文化があり、今も当然のように食べている」と強調。環境保護を標榜(ひょうぼう)する米団体シー・シェパード(SS)の抗議活動については、「受け入れられない主張だ。クジラを食べるのは、欧米人が牛肉を食べているのと同様に文化だ」と話す。

 「クジラなどの哺乳(ほにゅう)類保護、動物愛護という意見はあってもよいが、暴力的な抗議活動を行うことは許されない」と批判する。

 ■ □ ■ □

 SSに対し、政府はいまでこそ対策を積極的に検討している。「予算がかかっても海上保安庁の巡視艇を警備に派遣すべきだ」という声も高まりつつある。しかし、数年前までは妨害を受けても、政府は「とにかく逃げろ」と指示するばかりだった。

 背景にあったのは捕鯨の是非が議論され続けている国際捕鯨委員会(IWC)。賛成派と反捕鯨国の勢力が拮抗(きっこう)しており、水産庁を中心に「SSに対抗すれば、逆に反捕鯨派を刺激し、勢いづかせる」という考えが根強かった。

 そうした考え方が変わったターニングポイントは平成20年だった。その年、南極海で捕鯨船にSS活動家が乗り込んでくる“事件”が発生し、船員らは活動家の身柄を拘束した。しかし、政府は反捕鯨国オーストラリアへの引き渡しを決め、実質的に釈放した。

 「トラブルを拡大しない」。そんな考え方があったが、SSはその後も妨害を繰り返している。トラブルを拡大しているのはSSの方だった。

 「なぜ、あのとき逮捕しなかったのか」。公海上でも日本船への不法侵入者は日本の法律が適用されるため、逮捕もできた。批判は高まり、日本側は少しずつ対SS強硬策にかじを切り始めた。

 ■ □ ■ □

 政権交代を果たした民主党は昨年末になって、捕鯨や船舶関係者からSS問題などについて意見を聴く議員協議会を開いた。その場で、全日本海員組合の近英男(こん・ひでお)水産部長が、大きな声を張り上げた。

 「国民がテロに近い暴力にさらされ、生命の危機を感じているのに、助けようとしない政府がどこにあるのか」

 返す言葉もなく押し黙る議員たち。「政治に、なんとかしてもらいたい」。多くの出席者から不満が漏れた。

 SSの公海上での暴力行為に対して、日本の現行法制は逮捕など取り締まりを認めていない。国連海洋法条約は、海賊ならば公海上でも逮捕を認めているが、政府は「海賊とはいえない」との外務省の見解を採用している。環境保護を主張するSSは、略奪目的の「海賊」ではないという解釈だ。

 これに対して農水省は逮捕を可能にする法整備を求めてきた。昨年3月には石破茂前農水相が「SSは海賊と同じだ」として、ソマリア沖の海賊を取り締まる海賊対処法を適用するよう求め、それが拒否されるとSSを対象にした新たな新法制定を求め、水面下で法案の骨子まで作成した。

 しかし、それも政権交代によって、握りつぶされた形になっている。今の政府の大勢は法整備に冷ややかだ。

 「ただ、船員の安全を守ってほしい、それだけなのに…」

 近部長はそう話す。多くの調査捕鯨関係者らの気持ちだ。

 SSの暴力を野放しにすることで、重大な人的被害を受ける可能性は強まる。そのときまで問題を放置していいのか。日本の調査捕鯨船団はいまもSSの脅威にさらされながら、南極海で航海を続けている。

 連載は、尾島正洋と菅原慎太郎が担当しました。

     *

 ちょっと古い記事で申し訳ないが、今年の1月17日付け産経新聞インターネットニュースより。

 http://sankei.jp.msn.com/life/environment/100117/env1001171248000-n1.htm 

 今年の捕鯨枠1286頭 ノルウェー、過去最多に    2010.1.17 12:48

 商業捕鯨を実施しているノルウェーの漁業・沿岸問題省は17日までに、今年の商業捕鯨枠を過去最多のミンククジラ1286頭にすると発表した。例年五、六百頭前後の捕獲にとどまっているため、実際は大きな影響はないとみられるが、反捕鯨団体は反発している。

 同省は、捕鯨が不振だった昨年は885頭の同枠に対し484頭しか捕獲せず、401頭分の未捕獲分があるため、昨年と同じ885頭の「基本枠」に未捕獲分を上乗せしたと説明した。

 日本は昨年、鯨肉1トン強を約20年ぶりにノルウェーから輸入。英米などに拠点を置く非政府組織(NGO)、クジラ・イルカ保護協会(WDCS)は捕鯨枠拡大について「非論理的で、健全な捕鯨管理とは言えない。鯨肉需要は下落し、買い手がつかない中、今回の枠設定は政治ショー以外の何物でもない」と批判した。(共同)

・2月11日(木)    シーシェパードの海賊認定―取締要求署名にご協力を  

 昨日、或る方から、シーシェパード海賊認定―取締要求署名を行っているのでご協力をお願いしたい旨のメールをいただいた。 下記をお読みいただきたい。

 ***************

  ご存知のとおり、現在、南極海調査捕鯨団は、シーシェパードSSのテロに遭い、調査を中断せざるを得ないばかりか、航行の安全そのものを脅かされています。SSの暴力性については、過去に北欧船の爆破や殺害予告などの犯罪歴もあり、日本政府が幹部を国際指名手配しています。
  反捕鯨は国際世界に対する暴力的恫喝の隠れ蓑であり、日本は見せしめ・腹いせとして利用されているに過ぎません。彼らの主張に科学的合理性も人道的合理性もないことは、すでに多くの識者が指摘しているとおりです。
  今はともかく、世論を盛り上げて、「日本人は黙っていない」ことを、まず現場の調査団員へのエールとして、日本政府の果断への後押しととして、何よりSSの暴力抑止として、署名を通じて伝えていただければと思います。

  賛同いただける方は、URLにアクセスして署名をお願いします。また、お友達などにメールを送る等して、どうぞできるだけ早い期間に、できるだけ多くの署名を集められるよう、ご協力をお願いします。

 署名TV
 http://www.shomei.tv/project-1444.html 

  環境「保護」団体シーシェパードによる日本の調査捕鯨船への妨害活動はエスカレートの一途を辿り、大事故や人命損傷の危機が迫っています。一刻も早くこうした事態を終息させるため、@海賊法によりSSを海賊認定し、調査捕鯨団に武力行使権をもった護衛船を同行させ、実行犯の逮捕・実行船の拿捕を求める、Aオランダ政府にSS船籍の剥奪、豪州政府にSS船寄港不許可を求める、Bオランダ・豪州政府が受け入れない場合は、経済制裁を行うよう求める、CSS幹部逮捕・SS船拿捕が実現するまで、南極海調査捕鯨縮小の提案を、IWC総会に対して行わないよう、農水省に求める、
  以上に賛同する国民の意志を結集し、国政へと働きかけます。

 

・2月8日(月)   本日の毎日新聞インターネットニュースより。

 http://mainichi.jp/photo/news/20100208mog00m040023000c.html 

 調査捕鯨:抗議船2隻で妨害 緑色の光線照射も

 日本鯨類研究所によると日本時間8日午前7時半ごろから、南極海で調査捕鯨をしていた調査母船「日新丸」(8044トン、小川知之船長)が、反捕鯨団体「シー・シェパード(SS)」の抗議船「スティーブ・アーウィン(SI)」号と「ボブ・バーカー(BB)」号から妨害を受けた。

 SI号は午前7時半ごろから日新丸に放水を行っているほか、6日に調査船「第3勇新丸」(742トン、広瀬喜代治船長)と接触したBB号もレーザーとみられる緑色の光線を照射するなどの妨害を行った。日新丸は警告放送や放水などで対抗している。数人が水を浴びたが、現在までに乗員及び船体にその他の被害は出ていないという。

 SSは昨年末から妨害を繰り返し、先月6日にはSSの抗議船「アディ・ギル(AG)」号と調査船「第2昭南丸」が衝突し、AG号が大破している。【デジタルメディア局】

・2月7日(日)  本日の産経新聞記事より。

 http://sankei.jp.msn.com/world/asia/100207/asi1002070223000-n1.htm 

 【土・日曜日に書く】 シンガポール支局長・宮野弘之 反捕鯨 再び豪選挙の争点に  2010.2.7 02:22 

≪初めての本格調査≫

 日本の調査捕鯨に反対するオーストラリア、ニュージーランド両国政府による調査船が2日、ニュージーランドの首都ウェリントンを出港した。鯨を捕獲しなくても生態は調べられることを実証すべく、両国とフランスの科学者の計18人が6週間にわたり南氷洋で調べる。豪、ニュージーランド両国はデータを国際捕鯨委員会(IWC)に示し、調査捕鯨の見直しを求める方針だという。両国は本格的な鯨の生態調査は行ったことがなかっただけに、これが今後、データに基づき議論する契機になるものと期待されるのだが…。

 出発に先立ち、ニュージーランドのマップ科学技術相は「厳密で科学的な研究は鯨の殺害を必要としない」と強調。オーストラリアのギャレット環境相も「科学の名の下に捕鯨を正当化することは絶対に認められない」と述べた。

 調査方法は、小型の器具を使って肉片を採取して鯨のDNAを調べるほか、発信器を撃ち込んで衛星で、あるいは音響装置で、追跡し、洋上で目視によって観察し、糞(ふん)も採取するといったものだ。

 これらの調査で鯨の食習慣や個体数、群れの構成などが分かるという。両国は今回の調査結果を、6月にモロッコで開かれるIWCの年次総会で加盟各国にデータとして提示し、日本の調査捕鯨は不必要だと訴える方針だという。

 実は、このような「非致死的調査」は日本も調査捕鯨と並行して長年、行ってきた。ただ、捕鯨関係者によると、鯨の年齢やエサ、オキアミ以外にどんな魚をどれだけの量、食べているのかなどを正確に知るには、捕獲して内臓を調べることが必要だという。また、体内に観察装置を撃ち込むことや目視で数を計測することも、捕鯨の経験がないと難しいという。

 両国をはじめとする反捕鯨国の科学者には、日本側としても調査捕鯨船に乗ることを提案してきたものの、例えば両国の場合、乗船することは調査捕鯨を認めることになるとして、拒んできた。ちなみに、ギャレット氏は今回の調査にあたっては、日本を含む各国に対し参加を促したとしている。

 ≪法的措置が焦点に≫

 オーストラリアは、IWCの科学委員会が十数年も前から、ミンク鯨などの個体数は十分あると認めているにもかかわらず、すべての鯨が絶滅の危機にあるとか、「鯨は人間と同じ知能を持っている」(ギャレット氏)などと、捕鯨反対運動を繰り返してきた。

 1月初めに起きた反捕鯨団体、「シーシェパード」による日本船への体当たり事件をめぐっては、さすがに同国でもシーシェパードを批判する声が上がったが、調査捕鯨への反対世論は根強く、法的措置を取ってでも中止に追い込むよう求める声も高まっている。

 世論に弱いのは、どこの国の政治家も同じだ。特に、オーストラリアでは前回総選挙で、当時野党だったラッド現首相が、国際法廷に訴えてでも日本の捕鯨を中止させると公約したものの、政権獲得後は手を付けてこなかった。

 国際法の専門家で、西シドニー大学法科大学院のフリーランド教授は、「国際司法裁判所への提訴は逆に、オーストラリアの国益を損なう可能性がある」と語る。

 オーストラリアは、日本の調査捕鯨は南氷洋の同国排他的経済水域(EEZ)内で行われており、国際法違反だという立場だ。同国のEEZは南極の同国領を根拠としているが、南極の領有権自体、国際的には認められていない。

 フリーランド教授は「もし日本が提訴を受け入れて裁判となっても、日本はオーストラリアの南氷洋でのEEZの審理も求めるだろう。仮に、オーストラリアのEEZが国際法上、認められないということになれば、鯨だけでなく、他の漁業や資源獲得にも大きな影響が出る。捕鯨問題は話し合いによる解決しかない」と指摘する。 ラッド首相は、前回総選挙で世論受けを狙って行った公約が、いざとなると、自国の不利益になると分かって、動けずにいるわけだ。

 ≪野党が方針転換≫

 だが、反捕鯨の世論の高まりに、「捕鯨は、日本との通商関係を壊すほど重要な問題ではない」としていた野党、自由党のアボット党首が姿勢を転換して、首相に公約を履行して日本を国際司法裁に提訴するよう要求し始めた。

 最新の世論調査では、ラッド首相の支持率にアボット氏が4ポイント差にまで迫っている。総選挙は早ければ8月とも予想されており、日本の調査捕鯨問題が、その争点のひとつとなるのは確実である。

 オーストラリアでは、内容はともあれ科学的調査の実施までたどり着いたが、将来予想される世界的な食糧危機への対応を含め、捕鯨をめぐる冷静な議論ができるようになるのは当分先のようだ。(みやの ひろゆき)

・2月5日(金)  産経新聞インターネットニュースより。

 http://sankei.jp.msn.com/world/europe/100205/erp1002050910001-n1.htm 

 オランダ政府、「シーシェパード」の船籍剥奪も 改正法案を提出    2010.2.5 09:07

 米環境保護団体「シー・シェパード」が保有するオランダ船籍の抗議船が日本の調査捕鯨をたびたび妨害している問題で、オランダ政府は5日までに、抗議船の船籍剥奪(はくだつ)を可能とする船籍法の改正案を議会に提出した。

 日本政府の度重なる要請を受け、重い腰を上げた形だが、捕鯨反対論が根強いオランダの議会は慎重な構えを見せており、法案成立の見通しは不透明だ。

 1月21日に議会に提出された改正法案は、船舶が「他の船舶、乗組員や積み荷に危害を加えたり、オランダと他の諸国の関係に悪影響を及ぼす行動をした場合」に、政府が交付した船舶国籍証書を剥奪すると規定。

 日本政府筋は「オランダ世論は反捕鯨色が強く、法案が議会を通過するかどうかは不透明」と話している。(共同)

 

 

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