2010年度の私の授業

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 私の授業は、Gコード科目 (全学共通科目) だけでなく、人文学部向けの授業もあらゆる学部の学生に開かれています。 授業内容に興味のある学生は所属学部に関係なく歓迎しますので、どうぞ取りに来て下さい。 

 ただし 「同時限の自学部授業を取り損ねたので」 というような学生はお断りしておりますので、やる気を示すために1回目の授業から来ることを条件としています。

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第T期(4月〜9月)

(1)Gコード科目 (全学共通科目)

@西洋文学 L I (水1: 全学部全学年向け)

 ドイツの文学作品を読みながら、ドイツやヨーロッパの文化と社会、文学作品の構造と読み方、19世紀末の思潮、文学と美術の関係、現代日本との接点など、さまざまな問題を考えていきます。
 本講義では、19世紀に活動した小説家テーオドール・シュトルムの作品を取り上げます。

 【授業の予定】

  1.シュトルムについて
  2.−4.『みずうみ』を読む
  5.−7.『水に沈む』を読む
  8.−10.『エーケンホーフ』を読む
  11.−14.『告白』を読む
  15.まとめ

 【教科書】 シュトルム『みずうみ、他4篇』(岩波文庫)、ほかプリント使用

 【注意】 出席はとりませんが、授業中の私語2回で聴講許可取消とします。 ドイツ語を履修している必要はありません。

 【聴講許可について】 学務情報システムで登録しただけでは聴講許可は出しません。 最初の時間でこの授業について説明しますので、遅刻しないように来て説明を聞いて下さい。 また聴講希望者数が定員を上回っている場合は抽選をしますが、抽選の仕方についても最初の授業で説明します。 以上の説明を聞かない学生は、聴講意志がないものと見なされ、不利になります。

 【成績評価】 レポート2回によります。 レポートでは授業で学んだことを提示すると同時に、自分独自の意見を示すことが求められます。 また、引用であることを明示しないで書物やサイトの文章をそのまま写した場合は盗作と見なして最終評価を0点とします。 レポートの書き方についてはプリントを配布しますので、必ず受け取って下さい。 このプリントを読まないと成績評価を受けるに際して不利になります。

 

(2)人文学部向け

A人文総合演習A (1年次向け: 木4、 他学部生も若干名は聴講許可)

 大学生になったら、広く世界に目を向けて、海外事情や国際問題について関心を持ち理解を深めていくことが大切です。 かりに日本の文化や歴史を専攻するにしても、海外事情を知らなければ自国のことだって本当には分かるはずがないのですから。 本演習では、海外事情について書かれた新書を5冊読み、広い視野と問題意識を養っていきます。

1) 清水美和 『中国はなぜ「反日」になったか』(文春新書) 中国の対外的な政策は時代により大きく変わってきました。お隣りの大国を冷静な視点で見ることを学ぶために。

2) 廣瀬陽子 『強権と不安の超大国・ロシア』(光文社新書) 日本に隣接するもう一つの大国ロシアですが、共産主義のソ連が崩壊した後の錯綜した事情を勉強します。

3) 末廣昭 『タイ 中進国の模索』(岩波新書) 世の中、大国だけで成り立っているわけではありません。アジアの中くらいの国家の現状からも色々なことが学べるはずです。

4) ミュリエル・ジョリヴェ 『移民と現代フランス ―フランスは「住めば都」か―』(集英社新書) ヨーロッパの最近の悩みは不法移民の増加です。これはアフリカなど周辺地域の状況ともリンクしています。フランスを例にこの問題を考えていきましょう。

5) ジェームズ・M・バーダマン 『黒人差別とアメリカ公民権運動』(集英社新書) 黒人大統領が誕生したアメリカ合衆国。授業の最後に、人種差別とそれを是正する運動の歴史を改めて勉強しましょう。

 授業では、最初にレポーター学生にテクストのあらかじめ決められた箇所について内容要約と問題提起をしてもらい、それをもとに全員で議論します。 したがって受講者は毎回テクストの決められた分量を必ず読んでこなくてはなりません。

評価: 平常点(60%)とレポート2回(40%)によります。 平常点は、レポーターとしての有能さ、および授業中の発言の回数と質により決定。

 

B情報文化研究法 (2年次以上向け: 月4)

 情報文化課程の2年生を主たる対象として、この課程で勉強していくために必要な様々な知識や技術を身につけます。

 猪俣賢司先生と2人で担当。 詳しくはシラバスを参照して下さい。

 

C文化コミュニケーション論演習 (3年次以上向け: 火2)

 「アメリカを知る」 をテーマとします。

 世界一の超大国として世界中に影響を与え続けているアメリカ合衆国。 その文化的特質や宗教性、社会構造などを理解することは、今後の日本や世界情勢を予想するためにも重要です。 授業では多方面からこの国を見ていきます。

 授業では、あらかじめ決められた分量のテクストを全員が読んでくる必要があります。 最初にレポーターから内容要約と問題提起をしてもらい、全員で議論します。 なお、下記の3冊を読んだ後は、アメリカのこういう方面についての本を読みたいという学生のリクエストも受け付けます。

 成績評価の基準: 授業での発言回数と内容、レポーターとしての有能さ、および最終レポート。

 使用テクスト: 亀井俊介 『ハックルベリー・フィンのアメリカ  「自由」はどこにあるか』(中公新書)、マーク・トウェイン 『ハックルベリー・フィンの冒険』(角川文庫)、P・D・ブロートン 『ハーバードビジネススクール 不幸な人間の製造工場』(日経BP社)、ほか

 評価は、出席、授業中の発言の頻度と内容、レポーターとしての有能さ、最終レポートにより決定。

 

Dテクスト文化論A (3年次以上向け: 火4)

  差別語問題を取り上げます。

 何の気なしに使った言葉が 「差別語だ」 と言われることがあります。 また、マスコミには用語規制があり、使えない言葉がリストアップされています。 どういう経緯で用語規制がなされるようになったのか、その歴史をたどると共に、差別語とは何なのか、そしてそもそも 「差別」 とは何なのかを考えていきます。

 「差別」 と 「差別語」 を、既定概念として受け入れるのではなく、自分の頭で考えて、自分なりの価値観を持てるようにすることを目標とします。

 1.-2 差別語糾弾はいつどのように始まったか
 3.-4 放送局などの用語規制
 5. 刑法39条の問題
 6.-7. 『ピノキオ』 回収問題
 8. 放送禁止歌
 9.-10 『ちびくろサンボ』 絶版問題
 11. 『政治的に正しいおとぎ話』
 13.-14. 筒井康隆断筆問題
 15. 「言論の自由」 はなぜ最も大切な原則なのか

 注意: 人文学部以外の学生は、第1回目の授業に出た者に限り聴講を許可します。 

 評価は、出席と2回のレポートによります。 私語は減点の対象となります。

 使用テキスト: 『「差別用語」』(汐文社)、ほか、すべてプリント予定。

 評価は、出席と2回のレポートによります。 私語は減点の対象となります。

 他学部生は、第1回目の授業に出席した者に限り聴講を許可します。

 

(3)大学院現代社会文化研究科・前期課程向け

Eディスクール論特論 (月5)

 ヨーロッパのユダヤ人問題を扱います。欧米の文化・歴史・哲学を専攻する人間にとっては身につけておかなければならない基礎知識と言えるでしょう。この問題はキリスト教成立以前にさかのぼり、現代でもイスラエル=パレスチナ問題として依然重要性を保っていますが、ここでは近代のユダヤ人差別や全体主義との関連、ホロコーストの実態などを、定評ある文献を読みながら勉強していきます。

 使用テクスト: ハナ・アーレント『全体主義の起原 1 反ユダヤ主義』(みすず書房)、フェリクス・ティフ(編著)『ポーランドのユダヤ人 歴史・文化・ホロコースト』(みすず書房)

 授業では、毎回、使用テキストからレポーターが要約・問題提起を行い、それをもとに全員で議論します。

 評価は、授業での発言回数と内容、レポーターとしての仕事ぶり、最終レポートにより決定。

 なお、この授業を取りたいけれど曜限に不都合があるという学生がいれば、相談に応じます。

Fディスクール論演習 (木5) 

 近代における市民文化 (ブルジョワジーの文化) が成立するための大前提として、資本主義の確立があります。 いや、逆に資本主義成立の大前提が市民文化、すなわち生活に必要な物資以外のモノや快楽を求めていく性向であったのかも知れません。 本演習では、こうした事情を解明するために、定評ある文献を読みながら、近代市民文化と資本主義との関連を考え、近代の市民階級 (ブルジョワジー) が文化や芸術とどのような関わりを持ったのかを追求していきます。

  使用テクスト: ヴェルナー・ゾンバルト『恋愛と贅沢と資本主義』(講談社学術文庫)、ピーター・ゲイ『快楽戦争 ブルジョワジーの経験』(青土社)

 授業では、毎回、使用テキストからレポーターが要約・問題提起を行い、それをもとに全員で議論します。

 評価は、授業での発言回数と内容、レポーターとしての仕事ぶり、最終レポートにより決定。

 なお、この授業を取りたいけれど曜限に不都合があるという学生がいれば、相談に応じます。

 

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第U期(10月〜3月)

(1)Gコード科目 (全学共通科目)

@西洋文学 L II (水1: 全学部全学年向け)

 ドイツの文学作品を読みながら,ドイツやヨーロッパの文化,文学作品の構造と読み方,現代日本との接点など,さまざまな問題を考えていきます。
 本講義では近代(18−20世紀)のドイツ文学作品に登場する女性に焦点を当てて講義を行います。といってもフェミニズムではなく、さまざまな女性キャラクターを紹介してその境遇や性格や生き方について考えながら、とかく堅いイメージがあるドイツ文学に親しんでもらおうというものです。

 【注意】 出席はとりませんが,授業中の私語2回で聴講許可取消とします。 ドイツ語を履修している必要はありません。 

 【教科書】 レッシング 『エミーリア・ガロッティ、ミス・サラ・サンプソン』(岩波文庫)、ほかプリント使用

 【聴講許可について】 学務情報システムで登録しただけでは聴講許可は出しません。 最初の時間でこの授業について説明しますので、遅刻しないように来て説明を聞いて下さい。 また聴講希望者数が定員を上回っている場合は抽選をしますが、抽選の仕方についても最初の授業で説明します。 以上の説明を聞かない場合は、聴講意志がないものと見なされて、不利になります。

 【成績評価】 レポート2回によります。 レポートでは授業で学んだことを提示すると同時に、自分独自の意見を示すことが求められます。 また、引用であることを明示しないで書物やサイトの文章をそのまま写した場合は盗作と見なして最終評価を0点とします。 レポートの書き方についてはプリントを配布しますので、必ず受け取って下さい。 このプリントを読まないと成績評価を受けるに際して不利になります。 

 

A文学読解演習 (月2: 人文学部以外を優先、学年不問、受講希望者が定員に満たない時は人文学部生も受け入れます)

 日本と外国とを問わず、有名文学作品を少人数 (定員15名) の演習形式で読んでいく授業です。 文学的素養を身につけるとともに、文学の読解力、そして自分がどう読んだかを文章化する能力を涵養します。

 使用テクストに挙げた作品を、2〜6回程度かけて全員で読んでいきます。

 授業では、あらかじめ決められた分量についてまずレポーターが要約と問題提起を行い、それを受けて全員で議論します。 したがって、受講者は全員が毎回決められた分量をあらかじめ読んでくる必要があります。

 評価は、平常点80%、最終レポート20%で決定。 平常点は、発言回数と内容、レポーターとしての有能さによります。

 使用テクスト: シェイクスピア 『ヴェニスの商人』(新潮文庫)、夏目漱石 『坊っちゃん』(岩波文庫)、バルザック 『ゴリオ爺さん』(新潮文庫)、三島由紀夫 『サド侯爵夫人、わが友ヒットラー』(新潮文庫)

 

B国際教養演習 (木3: 全学部全学年向け)

 大学生になったら、広く世界に目を向けて、海外事情や国際問題について関心を持ち理解を深めていくことが大切です。 かりに日本の文化や法律や政治経済を専攻するにしても、国際関係や海外事情を知らなければ自国のことだって本当には分かるはずがないのですから。 ここでは、国際連合について、その歴史と現状、そして様々な問題点を勉強していきます。 言うまでもありませんが、国連の捉え方は論者によって様々であり、自然科学とは違って 「絶対こうだ」 と言える事柄は少ないのです。 それを大前提に、国連や国際紛争に関する諸家の見解を見ていきましょう。

 注意: 演習ですので、受講者は毎回決められた分量のテクストをあらかじめ読んでくることと、自分の意見を述べることを求められます。授業中発言しない人は欠席と見なされます。

 授業の進め方: 使用テキストに挙げられた文献を順次読んでいきます。授業では、まずレポーター学生にテクストのあらかじめ指定された箇所について内容要約と問題提起をしてもらい、それを皮切りに全員で議論を行います。

 評価: 平常点(80%)と最終レポート(20%)に寄ります。平常点は、レポーターとしての有能さ、および授業中の発言回数と質により決定。

 使用テクスト: 明石康 『国際連合――軌跡と展望』(岩波新書)、吉田康彦 『国連改革――「幻想」と「否定論」を超えて』(集英社新書)、最上敏樹 『人道的介入――正義の武力行使はあるか』(岩波新書)、内海善雄 『「国連」という錯覚 日本人の知らない国際力学』(日本経済新聞出版社)

 

(2)人文学部向け

Cテクスト文化基礎論 (金2: 2年次以上向け)

 クラシック音楽の評論について勉強します。 音楽を文章で論じるにあたっての創意工夫を追いながら、文字テクストによって非文字芸術をいかにとらえていくかを学んでいきます。 また、クラシック音楽の基礎知識をも身につけることも目標で、テクストに登場する曲、関連する曲をCDで聴いていきます。

 人文学部以外の学生は、第1回目の授業に出た者のみ聴講を許可します。

 授業中の私語は減点の対象となります。

 成績評価は、出席、および2回のレポートによる。

 テクスト: 吉田秀和、ほか。 テクストはすべてプリントして配布。

 

D文化コミュニケーション論演習  (火2: 3年次以上向け)

 貴族について勉強します。 民主主義の世の中では 「だれもが平等」 が建前のはずですが、英国には貴族制度が厳然として存在し、日本でも皇族は普通の国民とは違う扱いを受け、戦前は華族制度がありました。 また王室制度は今なお世界各地で存続しています。

 ここではヨーロッパと日本の貴族制度を勉強し、平等原理だけでは片づかない人間の本質に迫ってみたいと思います。

 ヨーロッパと日本の貴族制度に関する知識を得、貴族や身分といったものが近現代社会の中でどのような役割を果たし得るのかを勉強することにより、平等原理だけでは片づかない社会や人間の本質を自分なりに洞察する力を涵養することを目標とします。

 授業では、まずレポーターがテクストについて内容要約と問題提起を行い、それを受けて全員で議論します。 出席者全員があらかじめ決められた分量を読んでくる必要があります。

 教科書: 森護 『英国の貴族 遅れてきた公爵』(大修館書店)、小田部雄次 『皇族』(中公新書)、ほか

 評価は、出席、授業中の発言の頻度と内容、レポーターとしての有能さ、最終レポートにより決定。

 

(3)大学院現代社会文化研究科・後期課程向け

 E比較思想論 (木2)

 第一次大戦期からヴァイマル共和国期にかけてのドイツ知識人に関するドイツ語文献を精読します。 なお、邦訳のない文献の原書講読ですので、最低でも独検3級、できれば2級を取得していることが望ましい。

 

 

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