捕鯨問題最新情報(3) 2008年6月〜2010年1月

 

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2010年 ↓

 

・1月28日(木)   毎日新聞インターネットニュースより。

  http://mainichi.jp/select/jiken/news/20100129k0000m040094000c.html 

   調査捕鯨船妨害: 衝突のSS船長から事情聴取 NZ当局

 【ジャカルタ井田純】 オーストラリアのAAP通信によると、ニュージーランドの海上保安当局は28日、日本の調査捕鯨船と衝突した反捕鯨団体シー・シェパード(SS)のアディ・ギル号の船長から、衝突の経緯などについて豪西部フリーマントルで事情聴取した。ニュージーランドはアディ・ギル号の船籍国。豪当局も聴取を予定しているという。

 アディ・ギル号は6日、南極海で調査捕鯨船団の調査船「第2昭南丸」と衝突、大破した。双方とも衝突の原因は相手側にあると主張している。

 アディ・ギル号の乗組員は28日、SS側の母船にあたるスティーブ・アーウィン号でフリーマントルに入港した。スティーブ・アーウィン号は、給油などを終えた後、再び調査捕鯨妨害のため南極海へ出港する予定という。

 毎日新聞 2010128日 2103

・1月25日(月)  産経新聞が、日本の調査捕鯨船に対するシーシェパードの暴力的な抗議行動を各国メディアがどう論じているかを伝えている。

 http://sankei.jp.msn.com/world/europe/100125/erp1001250811002-n1.htm 

  【環球異見】シー・シェパード         2010.1.25 08:09

 南極海でこの6日に、常軌を逸したような過激な行動に出ることでつとに有名な米国の反捕鯨団体、シー・シェパードの三胴型の抗議船、アディ・ギル号が、日本の調査捕鯨船団の監視船、第2昭南丸に衝突して2日後に沈没する事態が起きた。日ごろ日本の調査捕鯨には口やかましい反捕鯨諸国のメディアもさすがに、今回、シー・シェパード側が取った手段には、やり過ぎだと批判の声を上げている。

 ▼オブザーバー (英国)

環境テロリストか緑の戦士か

 10日付の英日曜紙オブザーバーは、日本の調査捕鯨団に“攻撃”を繰り返している過激な米反捕鯨団体シー・シェパードのポール・ワトソン代表(59)に焦点を当てて、「環境テロリストか、緑の戦士か」と暴力を容認するその手法と主張を詳細に伝えた。

 反捕鯨国の英国では日本の調査捕鯨への風当たりは厳しい。調査船に不法に乗船した同団体の活動家2人が拘束された際、英メディアは「活動家が人質に取られた」と大きく報じた。

 同紙は、シー・シェパードの抗議船が日本の調査捕鯨船団の監視船と衝突して沈没した今回の事態について、「(抗議船の)乗組員の1人はあばら骨2本を折った。死者が出なかったのは奇跡だ」というワトソン代表の言葉を引用する一方で、同代表はなおも、挑戦的で暴力的な妨害活動を続ける覚悟だ、と伝えた。

  記事とリンクする電子版でビビ・バンダージー環境担当記者は、同代表は人に危害が及ばない限り船舶などへの破壊行為を容認していると指摘、「暴力の行使が法律で認められているのは警察と軍、それに正当防衛に該当するときだけだ」と“正論”を展開した。

 シー・シェパードが 「調査捕鯨は違法だ」 と唱えていることに対しても、「国際捕鯨委員会(IWC)が認める合法行為」 と調査捕鯨に関する正しい見解を改めて紹介、「暴力は暴力を生むだけで、シー・シェパードの戦術は何の成果も上げていない。ひとたび法を超えれば、自身へのすべての保護を失うと知るべきだ」と苦言を呈した。

 一方、ノンフィクション作家のフィリップ・ホア氏は同じ電子版で、ワトソン代表に共感を示しつつも、「もっと節度ある方法が、より多くの鯨を救える可能性がある」と批判した。(ロンドン 木村正人) 

 ▼オーストラリアン (オーストラリア)

 傲慢な公海上のヒステリー

 8日付のオーストラリア紙、オーストラリアンは、「公海上のヒステリーでは捕鯨を止められない」との見出しの社説を掲げ、米反捕鯨団体シー・シェパード(SS)の活動を擁護するメディアや政治家に自制を促すとともに、外交と対話を通じた捕鯨禁止の実現を目指すべきだと訴えた。

 社説は、日本の調査捕鯨船団の監視船とSSの抗議船との衝突について、双方の主張が真っ向から対立しているにもかかわらず、SS側が被害者であるかのように多くのメディアが扱っている点を問題視する。

 さらに、SSの活動について、「その振る舞いは傲慢(ごうまん)で非合理的だ」と断じ、目的のためには手段を選ばない、そのやり方を痛烈に批判。「SSには捕鯨船を追跡し、その行為を非難する権利はある」としながらも、「邪魔されずに航行するという捕鯨船の権利に干渉する権限はない」と、法の順守を要求している。

 社説はそのうえで、「捕鯨船を(鯨を捕獲しないように)脅せば脅すほど、日本人はそれに屈しないという姿勢を示そうとするだろう」と、SSの活動はむしろ日本側の態度を硬化させるだけで逆効果だと主張。 仮に、「カンガルーがかわいらしいから」 という理由で、カンガルー肉を運ぶ貨物車が日本人活動家から嫌がらせを受けたら、オーストラリア人がどのように怒るか想像してみてはどうかと問いかけ、日本側の感情にも配慮した対応が必要であるとの考えを示した。

 社説は最後に、豪政界で最近、捕鯨問題が「政争の具」となっているという面も紹介、野党の一部が政権攻撃のために過激な反捕鯨活動に同調している点について、「均衡を失って強迫観念にとりつかれた活動家たちをけしかけるだけだ」と苦言をも呈している。(大内清)

 ▼ウォールストリート・ジャーナル=電子版 (米国)

 グリーンピースも批判した

 米紙(ウォールストリート・ジャーナル(電子版)は衝突発生直後の7日、シドニー発の米AP通信の記事を掲載し、衝突の状況や水産庁と反捕鯨団体シー・シェパード(SS)の主張、専門家のコメントを詳細に報じた。同通信は、衝突状況をめぐる当事者の見解が食い違っていることなどもあって、論評を排し事実関係の報道に徹している。

 記事は、衝突状況をビデオ映像も引用して説明、「SSの抗議船、ギル号が異常接近して減速した」という水産庁側の主張と、「静止していたのに衝突された」というSS側の主張を併記して伝えた。

 この記事は双方の主張を補強するうえで「映像は明確でない」とし、「ニュージーランド海洋安全当局が(衝突原因を)捜査するとしており、オーストラリア当局も緊密に協力する」とするにとどまっている。

 衝突そのものへの関心は米国内では低く、記事は、著名な元テレビ番組司会者ボブ・バーカー氏とSSとの関係にも紙数を割いている。バーカー氏は、SSのワトソン代表と知人を通じて知り合ったとし、「500万ドルあれば日本の捕鯨船を廃業させられる」という同代表の言葉で資金提供を始めたと語ったという。

 記事は一方で、「(SSの)攻撃的な対決戦術は過去、環境団体グリーンピースからも批判を受けた」と行動の過激さにも触れた。電子版はまた、SSに同乗する有料テレビ局、「アニマルプラネット」のコメントも掲載。同局側は船上生活に必要な最低限の金銭しか支払っておらず、「SSの行動の指揮や監督はしていない」とし、カメラの存在が衝突のリスクを高めないかとの問いに、「起きたことを撮影した。視聴者は自分で判断することができる」とだけ答えている。(ワシントン 犬塚陽介)

・1月24日(日)  産経新聞インターネットニュースによる報道。

 http://sankei.jp.msn.com/world/asia/100124/asi1001241800000-n1.htm 

 【日々是世界】過激さ増すシー・シェパード、距離置き始めた反捕鯨国    2010.1.24 18:00 

 日本の調査捕鯨団に対する反捕鯨団体シー・シェパード(SS)の妨害活動は、1月6日に起こった抗議船アディ・ギル号と第2昭南丸との衝突後も一向に収まる気配がない。

 15日にも、新たに導入された抗議船ボブ・バーカー号から、昭南丸に対する攻撃があった。ボブ号から降ろされた高速ゴムボートが昭南丸に近づき、発煙筒を投擲(とうてき)するなど危険な行為を2時間かけて行ったのである。

 この攻撃には明確な理由があった。15日付のSSの声明には、こう記されていた。「第2昭南丸船長に逮捕状を執行しようと試みた」

 昭南丸船長に逮捕状? 

 逮捕状とはそもそも何なのか? SSは同じ日に、ニュージーランドの司法当局に対し、刑事告訴状を提出している。先の衝突は日本側が故意に体当たりして、SSの乗組員を殺害しようとした殺人未遂にあたるというのだ。

 ニュージーランドでは、重罪事件の被疑者については一般人が逮捕(常人逮捕)する権利が認められており、SSは昭南丸を止め、その“主犯”である船長を捕まえようとしたのである。

 現段階で司法当局が殺人未遂事件と断定したのでもないし、本格的な捜査を始めたわけでもないのは明白だ。にもかかわらず、SSは「(昭南丸の船長に)裁きを受けさせる」ためだったと主張し、自らの行動を正当化しようとした。双方に負傷者がいなかったことが幸いしたが、一歩間違えば、大惨事になる恐れもあった。

 SSがこうした攻撃を継続できるのも、抗議船の母港があるオーストラリアやニュージーランドの反捕鯨への国民世論が後押ししていることは否めないだろう。

 16日付の豪紙エイジ(電子版)によれば、1000人の豪州国民を対象にした世論調査の結果、94%が日本の捕鯨に反対と回答。6日の衝突は、アディ号に責任があると答えたのは19%にとどまったのに対し、日本側にあると答えた人は56%にも上った。

 また、9日付のニュージーランド紙ドミニオン・ポスト(電子版)は衝突後、SSの活動家がウェリントンの日本大使館前で抗議活動を行い、1日に1250もの署名が集まったことを報じた。

 「日本政府が鯨に対して行っていることについて、われわれが不快感を抱いていることを示す手段として、日本製品の購入をボイコットする必要がある」

 ドミニオン・ポスト紙は活動家の言い分を大きく伝え、記事の見出しにも使った。

 メディアから憂慮の声 

 しかし両国には、過激度を増すSSの行動について憂慮する声も少なくない。

 8日付の豪紙オーストラリアン(電子版)はSSの活動を批判しながら、「記者も政治家も(SSの)活動家らを奨励してはいけない」と強調。

 「海の警察組織」を自称するSSの振る舞いを「傲慢(ごうまん)」「理不尽」とし、「日本の捕鯨船が航行するのを邪魔する権利を彼らは一切持ち合わせていない」と批判している。

 また、19日付のドミニオン・ポストは「日本の捕鯨への騒動は、相互理解を反故(ほご)にする」との記事を掲載。日本の調査捕鯨は違法ではないなど、日本の立場を明確に示しつつ、「ニュージーランド人も、増えすぎている鯨の種類の捕獲に抗議する一方で、バンビ(子鹿)や子羊を食べている」との見解を示している。

 一昨年、昨年の反捕鯨キャンペーン時に比べると、両国でのSSに対する風当たりは強まっている。過激な攻撃を続ければ続けるほど、両国から三行半(みくだりはん)を突き付けられる可能性が高まることを彼らは気付いているだろうか。

(国際アナリスト EX)

・1月19日(火)   産経新聞インターネットニュースより。

 http://sankei.jp.msn.com/world/asia/100118/asi1001182144003-n1.htm 

 シー・シェパード抗議船がノルウェー船を偽装 ノルウェーが抗議  2010.1.18 21:44

 日本の調査捕鯨船団への攻撃を続ける反捕鯨団体シー・シェパード(SS)の抗議船「ボブ・バーカー」号が船をノルウェー船籍に偽装して、南極海を航行していたことが18日、わかった。船籍の偽装行為は、公海上での航行規則を定めた国連海洋法条約違反にあたり、日本政府は、捕鯨船団が撮影した写真やビデオ映像をノルウェー政府に提供。これを受けてノルウェー外務省は、同日までにSSに抗議文を送付した。

 ボブ号は、SSが今回の反捕鯨キャンペーンに導入した新抗議船で、1月6日、南極海を航行する捕鯨船団の母船・日新丸の前に姿を現し、航行を妨害した。この際、日本側はボブ号が捕鯨国のノルウェー国旗を掲げていることを確認した。SS側もこの事実を認めており、その理由について、ボブ号を捕鯨国の船と誤解させ、接近を容易にしようとしたなどと説明しているという。

 日本の外務省などによると、ボブ号は1950年代にノルウェーで建造され、同国の捕鯨船や海上保安船として使われたが、昨年、アフリカ中部のトーゴに船籍が登録されていた。日本政府はトーゴに対して外交ルートを通じ、適切な対応をとるよう要請している。

 国連海洋法条約によると、船舶が2つ以上の国旗を掲げ、公海上を航行した場合、無国籍船とみなすことができる。無国籍船に対しては各国の海軍艦艇が臨検を行う権利も認められ、ノルウェーでは、船舶の国旗不正使用を刑罰に問う国内法も整備されている。

 在ノルウェー日本大使館によると、同国外務省は12日、国旗を不正に使用したことを抗議する内容の文書をSSに送付したという。SSのポール・ワトソン船長らは90年代、ノルウェーの捕鯨船への襲撃事件を起こし、SSへの嫌悪感を抱く同国住民も多い。 

 SSの執拗な妨害行為に対しては、日本政府も厳重に抗議しているが、ボブ号は日本時間15日にも、南極海を航行する第2昭南丸に発煙筒を投げ込むなど、攻撃を続けている。(佐々木正明)

・1月18日(月)  毎日新聞の記事より。

 http://mainichi.jp/select/wadai/naruhodori/news/20100118ddm003070166000c.html 

 質問なるほドリ: 調査捕鯨船への妨害活動、取り締まりはできるの?=回答・奥山智己

  ◆調査捕鯨船への妨害活動、取り締まりはできるの?

 ◇条約で容疑者処罰可能 公海上では対応策に制限

 なるほドリ 南極海で反捕鯨団体「シー・シェパード」(SS)の抗議船と日本の調査捕鯨船が衝突したけど、海上の安全を定める決まりはないの?

 記者 海洋航行不法行為防止条約というのがあります。船舶の破壊行為などを犯罪とみなし、容疑者の処罰や引き渡しなどについて定めています。

 Q 今回、日本は条約を適用できるの?

 A 南極海は公海上になるので、航海する船舶の管理権は船籍国にあります。衝突して大破した抗議船の船籍はニュージーランドなので、日本側が抗議船に乗り込んで取り締まることはできません。ただ、過去のSSの活動を振り返ると、警視庁は07年2月に妨害を繰り返したメンバーの男4人を特定し、同条約を適用して08年11月までに威力業務妨害容疑で4人の逮捕状を請求しました。国際刑事警察機構に国際手配を要請しましたが、逮捕に至っていません。

 Q 公海上だと日本側も対応が難しいのですね。

 A 07〜08年の冬の調査では、調査捕鯨船に日本の海上保安官が同乗したこともあります。しかし、SSメンバーが調査船に乗り込むようなことがあっても、破壊などの犯罪行為がなければ逮捕はできません。水産庁は昨冬から、保安官の同乗を要請していません。

 Q SSを海賊と認定するよう求める声があるようだけど、どういうこと?

 A 海賊対処法という法律がありますが、これをSSに適用すれば公海上でも日本の海上保安庁や海上自衛隊が武器使用を含む公権力を行使できるからです。しかし、同法は海賊行為を「金品や人質を奪うこと」などと定めており、日本政府はSSの妨害を海賊行為とみなしていません。

 Q 日本側が取り締まれないと、調査捕鯨も難航しているんじゃないの?

 A 水産庁によると、昨冬は約900頭を捕獲する計画でしたが、妨害活動の影響で予定の約8割しか捕れませんでした。でも、今冬は調査船団5隻のうち、2隻をSSの監視業務にあたらせる態勢にしています。今のところ、妨害は監視業務をしているこの調査船に集中し、調査母船にはほとんど及んでいません。調査は計画通り進んでいるようです。(社会部)

 

・1月12日(火)  産経新聞インターネットニュースより。

 http://sankei.jp.msn.com/world/asia/100111/asi1001112322003-n1.htm 

 【日々是世界】捕鯨問題 情報戦に揺れる豪政権    2010.1.11 23:21

 南極海で調査活動を再開している日本の捕鯨船団に対して過激で危険な妨害活動を繰り広げている米環境保護団体シー・シェパード(SS)は、反捕鯨国の国民やメディアを利用した巧みな情報・宣伝戦を展開している。日本は、こうした情報戦への対応を誤れば、さらに大きな問題を抱え込むことになるだろう。

 日豪両政府を批判

 SSのポール・ワトソン船長(59)は、公式HPに掲載された11月19日付の声明で「やくざに管理されている日本の捕鯨船団」「彼らは密漁者だ。海洋で最も大きくて、そして最も知性が発達していて、複雑な感覚を身につけている生き物を残酷に殺している犯罪者なのだ」と日本の捕鯨船団を徹底的にこき下ろした。

 さらに、岡田克也外相(56)が12月10日、オーストラリアのABC放送の報道番組に対して、「鯨肉を食べるのは日本の伝統的な食文化だ」 と発言したことに関しても、「日本の捕鯨は野蛮だ。(世界各国が鯨を食していた)過去の無慈悲な伝統は21世紀にはふさわしくない」 と、すぐその日の声明で反論した。

 ワトソン船長は、反捕鯨国の中で声高に日本の調査捕鯨を非難しているオーストラリアのラッド政権も批判している。

 オーストラリアのピーター・ギャレット環境相(56)は12月17日、ワトソン船長に直接、Eメールを送り、過激な捕鯨船襲撃を慎むよう要請したが、ワトソン船長は24日付の長文の声明でこう返答した。

 「われわれは、抗議団体ではなく、密漁者に反対する組織だ。われわれはあなたがたの政府が順守し、認知すべき国際法を守るために南極海まで出向いている。私は日本が行っている暴力について、大臣にはっきりと発言してほしいし、もっと良いのは実際に行動に踏み切ってもらいたい」

 ワトソン船長は、日本の調査捕鯨をやめさせることを選挙公約にして誕生したラッド政権がなかなか対日強硬路線に踏み切らないことに業を煮やしているのだ。

 世論使う巧妙な戦略

 12月11日付のABC放送(電子版)は「捕鯨への最後通告を突きつけられたラッド首相」 との見出しの記事で、良好な豪日関係の維持と選挙公約の履行のはざまで揺れ動くラッド政権の政治状況を浮き彫りにした。

 最大野党、自由党のグレッグ・ハント下院議員(44)はABCに対して「(日本の)捕鯨に関して何の行動もせぬまま、ラッド政権は2年が経過した。鯨の大量殺害はなおも続けられている。 ラッド首相はなぜ、国際司法裁判所に日本を訴えるといった選挙公約を果たさないのか、説明しなくてはならない」と答えた。

 日本の調査捕鯨は、政権を批判するための野党の追及カードの1つと化している。

 豪紙オーストラリアンが11月中旬に行ったネット上のアンケート調査によれば、「日本の捕鯨をやめさせるために、政府は更なる行動に踏み出すべきか」との問いに、回答者の75%が「踏み出すべきだ」と答えている。

 野党や世論、そして環境保護団体の突き上げに、ケビン・ラッド首相(52)は「外交的努力」の継続方針を表明しながらも、最後の選択肢として法的措置も辞さないことを明言している。15日付のオーストラリアン紙(電子版)に対し、ラッド首相は「われわれの忍耐も永遠に続くわけではない」と答えている。

 ワトソン船長の日本の捕鯨に対する過激な挑発の裏には、オーストラリアの国内世論に火をつけ、ラッド政権を動かそうとする巧妙な戦略も隠されている。

(国際アナリスト EX)

 

・1月11日(月)  読売新聞のインターネットニュースより。

 http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20100110-00000757-yom-int 

 過激派シー・シェパード、豪でも反感高まる        1月10日21時42分配信 読売新聞

【シンガポール=岡崎哲】   今月6日に発生した日本の調査捕鯨船団の監視船「第2昭南丸」と米国の反捕鯨団体シー・シェパードの小型高速船「アディ・ギル号」の衝突が、高速船の大破など過去最悪の被害となり、同団体に同情的だったオーストラリアで過激行動への反感が募っている。

 不満は、エスカレートする事態を止められない豪ラッド政権にも向かっている。

 「政治家と記者は(シー・シェパードの)活動家への支援をやめるべきだ」――。豪有力紙「オーストラリアン」は8日付の社説でこう訴えた。一連の抗議行動を「傲慢(ごうまん)で理屈に合わない」と切り捨て、シー・シェパードとの「決別」を宣言した。同紙のサイトで実施された読者投票で衝突責任の所在を尋ねたところ、約64%が「シー・シェパード」と回答した。

 シドニー・モーニング・ヘラルド紙の社説もシー・シェパードの行為を「違法すれすれの極めて危険な遊び」と非難。日本側の「防衛的措置は合法」とした。

 捕鯨海域に近い豪州は、シー・シェパードの事実上の出撃拠点で、資金の主要供給源でもあった。衝突直後には日本を批判する意見が強かったが、最近は矛先が反捕鯨団体に転じた。背景には、衝突時の映像が広がり、団体の無謀な抗議行動がひとつ間違えば人命にかかわる事態となっていたことが判明、反感が広がった事情がある。

 こうした風向きの変化にもかかわらず、ラッド政権は衝突後、「(捕鯨船団と抗議側の)双方に危険行為の自制を求める」と公式発言を繰り返すにとどまっている。野党などからは、「豪州から船を派遣して双方の動きを監視すべきだったのではないか」などと無策批判が一斉に上がった。

 そもそもラッド労働党は2007年の総選挙で、「日本の調査捕鯨の違法性を国際法廷で訴える」と公約、反捕鯨の環境団体「グリーンピース」の元理事ギャレット氏を環境相にすえた。だが、その後は「外交努力」をうたうだけで具体的行動は見送ってきた。

 政府内には、主要貿易相手国である日本との関係悪化への懸念に加え、国際司法裁判所などに持ち込んでも「勝てる保証はない」(ギラード副首相)との計算があるようだ。豪州の主張は、自国が南極大陸の一部に領有権を持ち、その沖合は「排他的経済水域」(EEZ)にあたるため、「この海域での日本の捕鯨は違法」という論拠だ。

 だが、領有権が確定していない南極でEEZを主張するには無理があり、「国際法廷で南極領有が否定されれば、かえって国益を損なう」との懸念がうかがえる。ラッド政権は年内にも行われる総選挙をにらみ、世論と国益確保のはざまでジレンマに陥っている。

     *        *

 この日の毎日新聞社説より。

 http://mainichi.jp/select/opinion/editorial/news/20100111ddm004070007000c.html 

 社説: 調査捕鯨妨害 関係国は愚行を許すな

 南極海で反捕鯨団体「シー・シェパード」の船と日本の調査捕鯨船団の監視船が衝突した。シー・シェパードの船は前部を大破し、乗組員6人のうち1人がけがをしたという。

 原因についての双方の主張は食い違っているが、映像から判断すると、シー・シェパードの船が針路をふさぎ、衝突するように仕向けたとしか見えない。

 これまでも悪臭のする薬品を投げつけたり、捕鯨船に乗り込んだり、過激な妨害を繰り返してきたが、ついに人命を危険にさらす行動に出た。日本の調査捕鯨は、国際条約の規定に沿った公海上の合法的な活動である。それを暴力的に阻止しようとするのは、捕鯨に対する賛否以前の、国際的な法秩序無視だ。

 シー・シェパードは環境保護団体「グリーンピース」に所属していた人物が1977年に設立した。クジラ、アザラシなど海洋生物の保護を掲げ、ノルウェーやカナダ沿岸などでも過激な行動をとってきた。

 しかし、動物愛護や環境保護を訴えながら、薬品を投げつけロープを投棄して海を汚している。人命が失われ、大規模な油流出が起きかねない船の衝突もいとわない。言動はまったく矛盾しており、その主張に耳を傾ける気にもなれない。

 今回の衝突を受けて、日本政府が、寄港地・オーストラリアや、船籍のあるニュージーランドに再発防止のための取り締まり強化などを申し入れたのは当然の対応だ。ところが、オーストラリアでは反捕鯨の世論が根強いこともあって、総選挙を秋に控えているラッド首相の労働党政権は、対応に及び腰のようだ。

 しかし、捕鯨に対する賛否とシー・シェパードの暴力的な行動を許すかどうかは、別次元の問題である。自国民に冷静に説明し、法秩序の無視には毅然(きぜん)と対応すべきではないだろうか。

 もし日本の調査捕鯨をやめさせたいならば、国際捕鯨委員会(IWC)で問題提起し、加盟国の賛同を得ればいい。そうした民主的な手続きをせずにシー・シェパードの行動を黙認するなら、「主張の実現のためには手段は問わない」と表明したことになる。それはテロリストの論理と変わらない。

 シー・シェパードの年間の活動資金は約350万ドル(約3億2000万円)で、支持者、企業からの寄付だという。オーストラリアのビール会社や日本にも出店している米アウトドア用品メーカー、英国の化粧品会社などがスポンサーに名を連ねている。

 暴力的な団体に資金提供することは企業倫理からみて問題はないのか。支援企業も早急に対応を改めるべきだ。

 

・1月9日(土)   毎日新聞インターネットニュースによる昨日記事の続報2つ。

 http://mainichi.jp/select/jiken/news/20100109ddm012040073000c.html 

 調査捕鯨:シー・シェパード船衝突 抗議船、沈没せず南極海を漂流

 水産庁は8日、日本の調査船と衝突して大破した反捕鯨団体「シー・シェパード」(SS)の抗議船「アディ・ギル(AG)号」が南極海で漂流し、油のようなものが流出していると発表した。SSは7日、AG号が沈没したとウェブサイトで発表したが、水産庁は「えい航作業を目視で確認したが沈没はしていない」と否定している。

 水産庁によると、AG号は6日、調査船「第2昭南丸」と衝突。その後SSの別の抗議船がAG号をえい航して南極大陸に向かっていた。しかしロープが切れたため、抗議船はAG号を放置して去っていったという。

 毎日新聞 2010年1月9日 東京朝刊

 http://mainichi.jp/select/jiken/archive/news/2010/01/09/20100109dde041040003000c.html 

 調査捕鯨: シー・シェパード船衝突 シー・シェパード、海賊行為で捕鯨調査船を告訴

 【ブリュッセル福島良典】南極海で反捕鯨団体「シー・シェパード」(SS)の抗議船「アディ・ギル(AG)号」が日本の調査船「第2昭南丸」と衝突、大破した問題でSSは8日、第2昭南丸の行動が「海賊行為」にあたるとして、同船の乗組員をオランダ司法当局に告訴した。

 SSの弁護士は、衝突時のビデオ映像から第2昭南丸の行動が「公海上の海賊行為」にあたるのは明白と主張。衝突でAG号は約100万ドル(約9300万円)相当の損害を受け、乗組員1人が肋骨(ろっこつ)を折るけがをしたとしている。

 AG号はニュージーランド船籍だが、弁護士はSSの母船「スティーブ・アーウィン号」がオランダ船籍であり、AG号の乗組員にオランダ人が含まれていたことから、オランダで告訴したと説明している。弁護士はAFP通信に今後、損害賠償を請求する民事訴訟も計画していると話している。

 衝突原因を巡っては「AG号が第2昭南丸の前を横切ろうとしたため、避けられなかった」とする日本側と「第2昭南丸が故意にぶつけてきた」と主張するSS側で見解が対立している。

 毎日新聞 2010年1月9日 東京夕刊

・1月8日(金)  まず、毎日新聞インターネットニュースより。

 http://mainichi.jp/select/world/news/20100108k0000e030056000c.html 

 シー・シェパード: 抗議船が沈没 世界最速ボート転用

【ジャカルタ支局】反捕鯨団体「シー・シェパード」(SS)は7日、日本の調査捕鯨船と衝突、大破した抗議船「アディ・ギル号」が沈没したことをウェブサイト上で明らかにした。SSの別の船がえい航作業中だった。

 アディ・ギル号は三胴型の高速ボート。08年4〜6月には、「アースレース号」の名前で、それまでの記録を一気に2週間短縮する、発動機艇の世界一周最速記録(61日間)をスペイン発着コースで打ち立てた。

 AP通信などによると、全長約24メートルで、船体は炭素繊維などでできており、最大速度は50ノット(時速約93キロ)。化石燃料の代替のバイオディーゼル燃料を使用するという。

 船長のニュージーランド人男性らが04年ごろ、バイオ燃料の啓発などを目的に、世界記録更新を目指して建造を企画した。記録更新後、SSの抗議船として利用されることになり、SSは昨年10月、「同船獲得を支援した(資金)寄付者」(SSウェブサイト)の米国の実業家の名前に“改名”した。SSは、黒に塗り替えられ「ステルス爆撃機に似た」(AP通信)外観となったアディ・ギル号を、同12月から、日本の捕鯨活動の阻止行動に用いると発表していた。 

 毎日新聞 2010年1月8日 12時13分(最終更新 1月8日 13時58分)

   *         *

  次に、同日の産経新聞掲載の 「主張」 (他紙の社説にあたる) より。

 http://sankei.jp.msn.com/world/asia/100108/asi1001080253001-n1.htm 

【主張】  調査捕鯨 無法な妨害に断固措置を

 日本の調査捕鯨船団の監視船「第2昭南丸」と米国の反捕鯨団体シー・シェパード(SS)の高速船「アディ・ギル号」が南極海で衝突した。

 SS側は「静止していたのに突然衝突された」と主張している。しかし、SSの抗議船は異常接近や進路横断のほか、異臭がする薬品入りボールを撃ち込んだり、目に当たると失明にもつながりかねないレーザー光線の照射も繰り返していた。執拗(しつよう)な妨害の結果の衝突であるのは明らかだ。

 環境保護を標榜(ひょうぼう)し、反捕鯨を主張するのは自由である。しかし、今回の事態は調査捕鯨の是非を問う以前の問題だ。平野博文官房長官はア号の船籍国のニュージーランド政府に対し厳重抗議した。それでは不十分だ。反捕鯨テロといえる暴力行為に日本は断固とした対応策を講じるべきである。

 威力業務妨害容疑で逮捕することが、なぜできないのか。

 調査捕鯨は国際捕鯨委員会(IWC)の決定に基づく合法的な活動である。にもかかわらず、SSは日本の船団に対し、3年前から再三にわたって衝突やスクリューにからませるロープを流すなど危険な妨害活動を続けている。無法にも捕鯨船団の船に乗り込んできたケースもあった。

 日本政府はそのつど、SS船の船籍国であるオランダや寄港国のオーストラリアに対し、抗議と再発防止の措置などを要求した。それでも、捕鯨反対の立場をとるこれらの国は有効な対応策を講じていない。

 乗組員の生命にもかかわる問題である。なぜ日本はなすすべがないのか。

 政府は現在、「現行法制では公海上で他国船籍の船に乗り込んで容疑者を逮捕、拿捕(だほ)することはできない」という見解をとる。昨年成立した海賊対処法ではそれが可能になったが、「SSは海賊とは解釈できない」との慎重論から、同法の適用外とされている。

 対抗措置をとらない日本、と見透かされていることが今回の事件の背景である。反捕鯨テロは海賊行為と何ら変わらないと国際世論に訴えるべきだ。

 暴力による不法行為を起こした者を逮捕し、罰するのが主権国家である。それができないのでは、主権の放棄に等しい。

 これ以上、無防備な日本捕鯨船団の航海を続けさせるわけにはいかない。

       *        *

 さらに、同日の産経新聞の記事より。 シーシェパードは殺傷能力のある武器 (矢) を携えていた、という情報。

 http://sankei.jp.msn.com/affairs/crime/100108/crm1001081843017-n1.htm 

 シー・シェパードが抗議船を海に放棄 殺傷力ある矢発見 水産庁

環境保護を標榜(ひょうぼう)する米団体 「シー・シェパード」(SS) の抗議船 「アディ・ギル号」 と日本の捕鯨調査船団の監視船 「第2昭南丸」 が南極海で衝突した問題で、水産庁は8日、ア号が現場海域でSS側に放棄され、漂流していると発表した。現場にはア号から流出した油らしきものが確認されているほか、ボーガンの矢なども漂流しており水産庁が回収した。

 水産庁によると、日本の調査船団は同日午前3時(日本時間)ごろ、6日に発生した昭南丸との衝突によって航行不能となっていたア号が、南極海に放棄され漂流しているのを発見した。ア号は衝突後、SSの抗議船ボブ・バーカー号によって南極大陸に向けて曳航(えいこう)されていたが、牽引(けんいん)していたロープが切れたという。ロープは意図的に切断されたかどうかは不明。

 ボ号は現場海域にしばらく滞在していたが、その後、ア号を残したまま現場海域を離れた。昭南丸が漂流しているア号周辺に接近すると、ボーガンの矢4本や破損した船体の部品、救命胴衣などの漂流物を発見、回収した。ボーガンの矢は先端が鋭利な形状をしており、殺傷能力があるものだった。

 衝突は6日午後0時半(同)ごろに発生、ア号が昭南丸に異常接近し昭南丸の前方を右側から左側へ横切ろうとした際に急に減速するなどしたため、昭南丸は避けきれずに衝突した。

 水産庁の担当者は矢について、「所持していた目的は不明だが、南極海で(調査捕鯨に反対する)抗議活動を行うにあたっては全く必要のないものだ」と非難している。

       *        *

 さらに、同日の読売新聞インターネットニュースより。

 http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20100108-OYT1T01094.htm 

 シー・シェパード船衝突「断固抗議」と岡田外相

 岡田外相は8日の記者会見で、米国の反捕鯨団体「シー・シェパード」の小型抗議船「アディ・ギル号」が南極海で日本の調査捕鯨船団の監視船と衝突したことについて、「生命、財産を侵す極めて危険な行為で、断固抗議したい」と述べた。

 また、妨害が続けば、抗議船の船籍国であるニュージーランドなどと再発防止の協議を行う考えを示した。 

 2010年1月8日19時08分  読売新聞)

       *         *

 加えて、同日の毎日新聞記事より。

 http://mainichi.jp/select/jiken/news/20100108ddm002040061000c.html 

 調査捕鯨: シー・シェパード船衝突 海賊対処法、適用検討も

 日本の調査捕鯨船と反捕鯨団体「シー・シェパード」(SS)の抗議船が衝突した問題が、国内外で波紋を広げている。郡司彰副農相は7日の記者会見で、事故の原因はSS側にあると厳しく非難。取り締まり強化などを関係国に申し入れたことを明らかにし、抗議行動がエスカレートした場合には海賊対処法の適用を検討する可能性も示した。一方、SSが寄港地とする豪州は、捕鯨に反対する国内世論の中、過激化する抗議行動への対処に苦慮している。【行友弥、ジャカルタ井田純】

 ◇政府、豪・NZに抗議

 会見で郡司副農相は、抗議行動について「我が国の船舶と乗組員の生命、財産を脅かす危険な行為。断じて許すことはできない」と強調。抗議船が船籍を置くニュージーランドと寄港地の豪州に対し、外交ルートで抗議したことを明らかにした。

 ニュージーランドでは、高橋利弘・駐ニュージーランド大使が政府に対して「妨害活動の結果、衝突が起きた。船員や船舶の安全を脅かす危険な行為で許されず、遺憾だ」と抗議した。

 郡司副農相はSSを海賊対処法上の「海賊」と認定するよう求める意見があることについて「外務省などと協議が必要だが、これ以上、生命・財産を脅かす行為が続いた場合は協議すべき場面も出てくる」と認めた。

 海賊対処法はソマリア沖の海賊などを取り締まる目的で昨年6月に成立。適用されれば、公海上でも日本の海上保安庁や海上自衛隊が武器使用を含む公権力を行使できることになる。関係者によると、石破茂前農相は在任当時、SSなども対象にするよう主張したが、政府内に慎重論が強く、議論は棚上げされていた。

 水産庁幹部は「わらにもすがりたい思いはある」と期待感を示す一方で「小型で高速の抗議船に巡視船などが対応できるかどうか」と疑問を示す。外務省幹部も「(金品や人質を奪うことを海賊行為と定めた)法律の内容から言って、SSが対象にならないという整理は既に済んでいる」と否定的だ。

 ◇豪、世論・対日で板ばさみ

 今回の船舶衝突について、豪州、ニュージーランド両政府は7日、それぞれの海上保安当局に調査を命じたことを明らかにした。

 ともに反捕鯨の立場を取る両国は、調査捕鯨の海域にも近く、SSの活動に重要な役割を果たしてきた。特に豪州はSSの捕鯨妨害活動の事実上の出動拠点となっており、今回の衝突に関する報道も「日本が故意にぶつけた」というSS側の主張に依拠した内容が目立っている。

 ギラード豪副首相はこの日の会見で、「死者が出なかったのは奇跡」と述べたうえで、調査捕鯨問題を国際法廷に持ち込む可能性について改めて言及した。

 ラッド首相率いる豪労働党は、07年総選挙で、与党との違いを示すために調査捕鯨への厳しい態度を強調、反捕鯨世論の後押しもあって勝利を得た経緯がある。SSの妨害行為の危険性が明白になっても、「自分たちがあおった世論に逆にしばられている状態」(外交筋)で、厳しい対応が取りにくい状況だ。特に今年は総選挙を控えており、今回の衝突で再び過熱しそうな反捕鯨世論と、対日関係との間で難しい対応を迫られることになりそうだ。

 一方、SSは今回の衝突後、「日本の攻撃を受けながらも、クジラのために戦う英雄」のイメージをアピールする広報戦術を展開している。抗議船のダメージを強調すると同時に妨害行為の継続を宣言、欧米メディアなどを通じて資金獲得につなげる狙いもあるとみられる。

 また、乗組員に豪州人が含まれていることなどを理由に豪艦艇の出動を求めるなど、世論に訴えて豪政府に揺さぶりをかけ、日本と反捕鯨国の対立を先鋭化させる意図もうかがえる。

 

・1月7日(月)   毎日新聞インターネットニュースより記事2つ。

 http://mainichi.jp/photo/archive/news/2010/01/06/20100107k0000m030082000c.html 

 調査捕鯨: シー・シェパード抗議船が日本船に衝突、大破

水産庁に入った連絡によると、日本時間の6日午後0時半ごろ、南極海で反捕鯨団体「シー・シェパード」(SS)の監視業務にあたっていた調査船「第2昭南丸」(712トン、小宮博幸船長)と、SSの抗議船「アディ・ギル(AG)号」が衝突した。第2昭南丸の船体に被害はなく、乗員約20人にけがはなかったが、AG号は大破した。SSによると、乗組員6人はSS側の別の船に救助されてけが人はいないという。

 今季の調査捕鯨で船体の衝突による妨害を受けたのは初めて。水産庁によると、AG号は同日午前11時ごろから、調査母船「日新丸」など調査船団に異常接近するなど妨害行為を開始。その後、日新丸から離れ、第2昭南丸に近づいてきた。第2昭南丸は放水などで警告したが、AG号が第2昭南丸の前を、右舷側から左舷側に横切ろうとした際、急に減速し、直後に加速したため避けられなかったという。

 水産庁は「衝突は急接近など危険な妨害行為が招いた結果で極めて遺憾。AG号の旗国であるニュージーランドと寄港地の豪州に対し適切な措置をとるよう申し入れを行っている」とのコメントを出した。

 一方、SSは「突然、第2昭南丸が故意にぶつけてきた」と主張。AG号は沈没しかかっているといい、「日本側はAG号の救難信号を認識しながら救助しようとしなかった」と非難している。【奥山智己、ジャカルタ井田純】

 毎日新聞 2010年1月6日 20時48分(最終更新 1月7日 1時26分)

   *          *

  http://mainichi.jp/select/science/news/20100107k0000e010051000c.html 

 シーシェパード: 反捕鯨船衝突でNZ政府に抗議…官房長官

 平野博文官房長官は7日午前の記者会見で、南極海で調査捕鯨にあたっていた日本の調査船「第2昭南丸」が反捕鯨団体「シー・シェパード」の抗議船「アディ・ギル号」と衝突したことについて、「日本政府として極めて遺憾だ」と述べた。

 また、6日に抗議船の旗国であるニュージーランド政府に「厳重に抗議した」と語った。【横田愛】

 毎日新聞 2010年1月7日 12時12分(最終更新 1月7日 13時49分)

・1月6日(日)   毎日新聞インターネットニュースより。

 http://mainichi.jp/photo/archive/news/2010/01/06/20100106k0000e040017000c.html 

 調査捕鯨: シー・シェパードが「日新丸」を妨害

水産庁に入った連絡によると、6日午前3時ごろ、南極海で調査捕鯨をしていた調査母船「日新丸」(8044トン、小川知之船長)が、反捕鯨団体「シー・シェパード」の抗議船「アディ・ギル号」から悪臭のする酪酸とみられる液体入りのボール状の物を発射されるなどの妨害を受けた。乗員約140人にけがはなく、船体への損傷もないという。

 水産庁によると、午前10時現在まで、ロープを投げられたりレーザーとみられる緑色の光線を照射される妨害行為も続いており、日新丸は放水などで対抗している。

 

2010年 ↑

2009年 ↓

 

・12月23日(水)   毎日新聞インターネットニュースより。

 http://mainichi.jp/select/jiken/news/20091223k0000m040124000c.html 

 反捕鯨団体: 弱酸性の液体投げ妨害 南極海

 水産庁に入った連絡によると、22日午前11時ごろ、南極海で反捕鯨団体「シー・シェパード」(SS)の監視業務にあたっていた調査船「第2昭南丸」(712トン、小宮博幸船長)が、SSの抗議船「スティーブ・アーウィン号」から、悪臭を放つ弱酸性の液体入りの瓶を投げられるなどの妨害を受けた。

 水産庁によると、このほかロープを投げられたりレーザーとみられる緑色の光線を照射される妨害行為が約2時間続き、第2昭南丸は放水で対抗した。瓶が5〜6個船体に当たったが損傷はなく、乗組員約20人にけがはないという。

 毎日新聞 2009年12月22日 23時00分(最終更新 12月23日 0時05分)

・12月18日(金)   毎日新聞インターネットニュースより。

 http://mainichi.jp/select/science/news/20091218k0000e040026000c.html 

 シー・シェパード: ロープ投げつけなど妨害 捕鯨調査船を

 水産庁に入った連絡によると、17日午後3時ごろ、南極海で反捕鯨団体「シー・シェパード」(SS)の監視業務にあたっていた調査船「第2昭南丸」(712トン、小宮博幸船長)が、SSの抗議船「スティーブ・アーウィン号」から、ロープを投げられたりレーザーとみられる緑色の光線を照射されたりする妨害を受けた。

 水産庁によると、妨害行為は約2時間続き、第2昭南丸は放水で対抗した。ロープがスクリューにからまるなどの被害はなく、乗組員約20人にけがはない。

 今冬の調査捕鯨は11月に日本を出発。来年4月までにクロミンククジラ850頭やナガスクジラ50頭を採集する計画になっている。【奥山智己】


・12月16日(水)   拙著 『鯨とイルカの文化政治学』(洋泉社、2800円+税)が出版されました

 書店の店頭でごらんください。 

鯨とイルカの文化政治学

 目次は以下のとおり。

 はじめに
 序章 『野生のエルザ』と藤原英司
 第一部 欧米人の鯨=イルカ観
  第1章 小松錬平−ロビン・ギル論争を再読する
  第2章 マッドサイエンティストのイルカ高知能説――ジョン・C・リリー
  第3章 「科学者」は信用できるか――カール・セーガン
  第4章 映画と現実の狭間――ジャック・マイヨール
  第5章 科学かオカルトか――ライアル・ワトソンとホラス・ドッブスに見る英国知識人の鯨=イルカ観
  第6章 大国意識とダブルスタンダードと神秘主義――ジム・ノルマン、ロジャー・ペイン、ジョーン・オーシャンに見る米国人の鯨=イルカ観
 第二部 日本人の鯨=イルカ観
  第7章 ヨーロッパ植民地帝国の価値観を継承する者――藤原英司
  第8章 人生の蹉跌がイルカ主義を呼ぶ――小原田泰久、野崎友璃香、姫川裕里
  第9章 留学・宣教・商売の間で――水口博也
  第10章 反日言説としての反捕鯨(一)――ジャーナリスト原剛の場合
  第11章 反日言説としての反捕鯨(二)――研究者渡邊洋之の場合
  第12章 反日言説としての反捕鯨(三)――エコロジスト星川淳の場合
 結論に代えて
 あとがき
 使用参考文献
 文献案内

・12月15日(月)  毎日新聞インターネットニュースより。

 http://mainichi.jp/photo/news/20091216k0000m010114000c.html 

 日豪首脳会談:COP15 合意実現に協力で一致 

 毎日新聞 2009年12月15日 21時28分(最終更新 12月15日 21時48分)

 鳩山由紀夫首相は15日、首相官邸でオーストラリアのラッド首相と会談した。両首脳は、先進国と途上国の対立が続く国連気候変動枠組み条約第15回締約国会議(COP15)について、残された論点を解決した上で「すべての主要国による公平かつ実効性のある国際的枠組みと意欲的な目標」の合意実現に協力していくことで一致した。

 日本の調査捕鯨について、両首脳は国際捕鯨委員会(IWC)などで引き続き議論することを確認。鳩山首相は「調査捕鯨は国際法で認められた活動だ。シー・シェパードの妨害活動は捕鯨船の安全を脅かす」と述べ、適切な対応を要請した。【中澤雄大】

・12月1日(月)  日本捕鯨協会発行 『勇魚通信 第40号』 が発行された。 内容の一部を紹介しよう。

 ・グリーンランド、IWC脱退を検討 NAMMCOの判断に従い、ザトウ捕獲開始か

  グリーンランド自治政府は、IWCに年間10頭のザトウクジラの原住民生存捕獲枠を要求しているが、IWCでは本件に関する決定が先送りされている。 これに対し、北欧諸国で組織する北大西洋海産哺乳動物委員会(NAMMCO)は、この捕獲頭数が同水域でのザトウクジラ資源の減少につながらないことを認めている。

 この状況下、グリーンランド自治政府のアネ・ハンセン漁業相は、「IWCは動物福祉団体のフォーラムに変身してしまった。 また、欧州連合が捕鯨に関する票を域内で一本化しようとする動きも我々にとって不利益である」 と述べ、IWCを脱退し、NAMMCOの決定に従い捕鯨を実施する選択肢を強調している。

 ・豪政府がポール・ワトソンの入国に警察記録の審査を要求

  日本の南極海捕鯨調査団への暴力的妨害行為を繰り返しているシーシェパードのリーダー、ポール・ワトソンに対し、豪連邦移民省は、ヴィザ薄給について、警察・法廷記録を審査する必要があると要求した。 10月5日付けのメルボルン・エイジ紙が伝えている。 また、スウェーデンのピーター・ハムニアーステッド一等航海士も犯罪審査を求められており、甲板長の英国人ダン・ベバウィも当初入国を拒否されたと捧持されている。

 現在まで豪当局は、米国旅券を所持するワトソンがオーストラリアに観光ヴィザで自由に行き来するのを許してきたが、今年は取り締まりを強化しているようである。

 日本は、調査捕鯨船団との衝突をめぐりシーシェパードに対する対策を講ずるよう繰り返しラッド政権に申し入れてきたが、最近、民主道政権の岡田外相もスミス豪外相との会談でこの要請を再度行ったところである。

 今年になって豪連邦警察は、日本の要請に従い、ホバートでシーシェパード船スティーブ・アーウィン号を捜査し、記録文書やヴィデオを押収した。 連邦警察の捜査はまだ続いており、7月のIWC年次会議で本件が法的措置につながる可能性がある。

・10月17日(土)  AFPのニュースより。

 http://www.afpbb.com/article/environment-science-it/environment/2653377/4767223 

 豪ブルーム市、イルカ猟めぐる太地町との姉妹都市提携停止を撤回

【10月16日 AFP】和歌山県太地町(Taiji)のイルカ漁に抗議して8月に同町との姉妹都市提携の停止を決議した豪ウエスタンオーストラリア(Western Australia)州ブルーム(Broome)市が、同決議の撤回を決定した。ブルーム市議会が16日、明らかにした。13日に開かれた市議会で、太地町との提携継続を決めたという。

 市議会は、「十分に協議せず、提携停止を性急に決議したことによる非礼に、ブルーム市の日本人コミュニティおよび太地町の人びとやその家族、知人に、全面的に謝罪する」と述べている。

 また、ブルーム市のグレーム・キャンベル(Graeme Campbell)市長は、「地元の文化交流団体などからの声をうけ、姉妹提携停止決議は無効となった」と語った。決定は、太地町にも知らされたという。

 ブルーム市と太地町は、1981年に姉妹都市の提携を結び、30年近くにわたって交流を続けてきた。だが、同町で毎年、2万3000頭のイルカが殺されていると主張する環境活動家からの反発をうけ、同市議会は8月22日、太地町との姉妹都市提携の停止を決定した。

 イルカ漁の問題は、ブルーム市でも感情的な問題に発展し、日本人墓地に紙製のイルカとともに「(イルカの)殺りくを止めろ」との落書きが残されるなどの嫌がらせが発生した。

 こうした事態について、ブルーム市議会は「悲しみを覚える」と述べ、該当地域に監視カメラを設置する計画を明らかにした。

 その一方で、市議会は「イルカ猟は容認できない」との立場も明確にしている。

 近年の日豪関係は、日本の調査捕鯨をめぐって、緊張が高まっている。(c)AFP

・10月13日(火)  日本捕鯨協会発行の 『勇魚通信 第39号』 が発行された。 主たる内容を紹介すると――

 ・6月にポルトガルのマデイラ島で開催された第61回IWC年次総会について。 グリーンランドを代表してデンマークから提出された原住民生存捕鯨としてのザトウ鯨10頭の捕獲枠要求があった。 これは昨年度も提出されて投票により否決されたものである。 科学委員会では10頭の捕獲枠にまったく問題がないという結論が出ているのにもかかわらず、オーストラリアやEUは認めようとしない。 今回はミンク鯨捕獲枠を200頭から178頭に減らし、また2010年に限定して修正案が提出されたが、可決されなかった。 ここからも反捕鯨国の姿勢が分かるだろう。

 ・鯨類の漂着が増えている。 函館の「ストランディングネットワーク北海道」の調査によれば、2008年度に北海道沿岸に漂着したり、混獲が確認された鯨類は10種類94頭にのぼった。 前年度より1種類30頭増えているという。

 ・強硬な反捕鯨国オーストラリアでラクダ肉消費キャンペーンが行われている。 もともとオーストラリアにはラクダは生息していなかったが、19世紀に英国からの移民によって持ち込まれた。 しかし近代的な交通設備の整備によりラクダは野生化。 現在国内に120万頭が生息している。 農業への被害も相次いでおり、オーストラリア政府は 「ラクダ肉を食べよう」 キャンペーンを行っている。 すでにオーストラリアはカンガルーの肉の消費推進も行っており、鯨を食べるなという主張とのアンバランスが際だっていると言えよう。

・10月7日(水)   新潟市で開催された 「鯨と食文化を語る市民の集い」 に出席しました。

 本日、午後6時から新潟市のNEXT21ビルの新潟市民プラザで開催された 「鯨と食文化を語る市民の集い」 に出席。 会費500円。 会場は7〜8割くらいの入りか。 鯨と食文化というと、年齢的には給食で鯨を食べた私などの50代か、少なくとも40代以上の世代が関わりを持つかと思われ勝ちだが、会場には20代くらいの若い人の姿も目立ち、幅広い年齢層の人たちが参加していたようである。

 最初に篠田・新潟市長の挨拶があり、先頃まで新潟市で開催されていた国体で鯨汁をふるまって好評だったというエピソードが紹介された。

 それから、梅崎義人・クジラ食文化を守る会会長の挨拶、森高志・水産庁資源管理部遠洋課調査官による 「捕鯨をめぐる最近の状況」、伊澤文夫・上越市立上下浜小学校長の「現在のくじら学校」 などの講演があった。

 この 「くじら学校」 とは何か。 明治時代に、現在の上越市にある小学校の校舎が嵐で壊れてしまい、新築したものの多額の借金が残っていたのが、たまたまシロナガス鯨が浜に打ち上げられたため、その肉を売ることによって借金が返済されたという実話があって、それでその小学校、すなわち上越市立上下浜小学校がくじら学校と呼ばれているのである。 会場では、学校の先生が作ったというヴィデオをもとに当時の様子や小学校の現況が紹介され、なかなか興味深い講演となった。 この実話については絵本も出ているそうだが、この日用いられたDVDも市販してはどうだろうか、と私は思ったことであった。

 最後に高名なソムリエである田崎真也氏の講演があり、さすが有名人だけあってお話が上手だが、1958年生まれの氏が語る子供時代の食生活は6歳年上の私と同じで、有名なソムリエになるような人は子供の頃からリッチな食生活を送ってきたのかと思い込んでいた私の偏見が是正されたのであった。 つまり、子供の頃は牛肉などは贅沢品でめったに口に出来なかったとか、クリスマスの時に鶏のもも肉のローストが食べられるのがご馳走だったとか、そういう部分である。

 講演会の後、ロビーで鯨料理と地元の日本酒がふるまわれた。 鯨料理は竜田揚げと脂身の酢味噌、そして鯨汁。 今どきは鯨も貴重品なので量的には少な目だったが、とりあえず満足。 欲を言えば、ロビーがもう少し広ければゆったりできたのに、と感じた。

 主催の 「クジラ食文化を守る会」 の募金箱に500円玉を入れて、会場を後にした。

・9月12日(土)   鯨と食文化を語る市民の集い (新潟市) のお知らせ

 10月7日(水)午後6時より、新潟市民プラザ (NEXT21) にて、「鯨と食文化を語る市民の集い」 が開催されます。

 ソムリエ田崎真也氏による講演 「クジラ料理と酒の愉しみ」 のほか、森高志 (水産庁資源管理部遠洋課調査官) 氏による 「捕鯨をめぐる最近の状況」 や吉田育子 (新潟調理師専門学校校長) 氏による 「本日のクジラ料理」 などのプレゼンテーションがあり、その後、午後8時から 「クジラ料理と新潟の酒」 試食・試飲会があります。

 詳しくはこちらを。 http://www.e-kujira.or.jp/event/evt00095.html 

 ◆参加申し込みは下記へ◆
 新潟県漁業協同組合連合会(TEL:025-243-3681)
 (受付時間は,月〜金曜の9時〜15時)  入場料は,500円。 定員は,先着250名です。

・6月19日(金)   日本捕鯨協会から 『勇魚通信第38号』 が発行された。 内容の一部を紹介しよう。

 ・カナダ政府、シーシェパード所有船売却へ

  カナダ政府は昨年4月に東部水域のアザラシ猟操業を妨害し狩猟者を危険にさらすなど漁業法と海洋性哺乳動物規則に違反し、ノバスコシア州シドニー港に運行、没収、係留されていた環境保護団体シーシェパード保存協会(SS)所属船ファリー・モワット号を売却する意向を表明した。 これは2月27日付けのカナダ国営放送が現地新聞報道として伝えたもの。  同船の係船費用は50万ドルに上り、カナダ漁業海洋省はSSに対し48万7千ドルの支払いを要求していたという。  アザラシ猟については、ゲイル・シアー漁業相が「操業はあくまで合法的かつ人道的に実施されており、先住民など関係者の生活保護のため政府は全力をつくす」と、欧州などのカナダ品不買運動に断固として立ち向かう意向を明示している。

 ・以下の鯨関係書が刊行された。

   ・小松正之 『宮本常一とクジラ』(雄山閣、2100円)

   ・山本一力 『くじら組』(文芸春秋、1785円)・5月30日(土)   CNNのニュースから、捕鯨問題には直接関係ないが、カラスの知能が高いというニュース。 イルカは頭がいいから捕獲してはイケマセンという意見があるけど、その論理で行くとカラスの捕獲もイケナイことになりそう。  

 http://www.cnn.co.jp/science/CNN200905280011.html 

 ミヤマガラスは道具を利用、チンパンジーに匹敵の知恵と

(CNN) カラスの一種のミヤマガラスには、道具を使って餌を取るなどチンパンジーにも匹敵する知恵があることが、英ケンブリッジ大学などの研究チームが行った実験で分かった。

ケンブリッジ大学とロンドン大学クイーンメアリー校の研究チームは、人工飼育されたミヤマガラスに道具の使い方を覚えさせる実験を行った。 その結果、カラスは石を落として容器を割り、中の餌を手に入れるやり方をすぐに学習し、実験を繰り返すうちに適当な重さと形の石を選べるようになることが分かった。

石がない場合には棒を使うなど、状況に応じて柔軟に道具を選ぶ能力も発揮。かぎ状の道具を使ってチューブ状の容器から餌を取り出したり、真っすぐなワイヤを自分で折り曲げて道具を作り出す能力も見せたという。

カラスの仲間では、ニューカレドニアの 「カレドニアガラス」 が道具を使うことで知られている。 野生のミヤマガラスの道具利用は確認されていないが、チンパンジーやカレドニアガラスに匹敵する知能があることが、今回の実験で実証されたと、研究チームを率いるクリス・バード氏は話している。

2009.05.28 Web posted at:  16:08  JST Updated - CNN

・5月19日(火) 読売新聞インターネットニュースより。

 http://www.yomiuri.co.jp/atmoney/news/20090519-OYT1T00383.htm 

 沿岸捕鯨再開の結論、来年に先送り…国際捕鯨委員会

 【ロンドン=是枝智】国際捕鯨委員会(IWC)の作業部会は18日、日本の沿岸小型捕鯨の再開などを巡る結論を2010年の年次総会まで先送りすべきだとする報告書をまとめた。

 ホガースIWC議長が2月に、条件付きで日本に沿岸捕鯨再開を認める提案を発表し、6月のポルトガルでの年次総会での決着を目指していたが、捕鯨国と反捕鯨国の対立が解けなかった。

 報告書は、5年間は150頭を上限にミンククジラの沿岸捕鯨を行うとの日本の提案について、IWCで専門的な検証を行う科学委員会が今年6月の総会で妥当性を評価したうえで、IWCでの協議をさらに1年間続け、最終的な結論を出すべきとした。

 ホガース議長は2月、日本に対し、日本沿岸でのミンククジラの捕獲を認める代わりに、南極海で行っているミンク、ザトウクジラなどの調査捕鯨を〈1〉今後5年間に段階的に縮小し、最終的にゼロにする〈2〉捕獲数を減らして継続する――という2案を示していた。

2009年5月19日11時11分  読売新聞)

5月13日(水)   毎日新聞神奈川県版より。

http://mainichi.jp/area/kanagawa/news/20090513ddlk14040263000c.html 

 国際交流: 鯨肉縁に アイスランド人大学生ら、横浜・野毛を訪問 /神奈川

 ◇「まちおこし」メンバーと情報交換

 終戦後の名物だった鯨肉でまちおこしに取り組む野毛の飲食店街(横浜市中区)を知ろうと、来日中のアイスランド人学生らが街を訪れた。「野毛くじら横丁」プロジェクトのメンバーと情報交換するなど、鯨肉を通じた国際交流が広がりそうだ。【高橋直純】

 来日したのは、卒業論文のテーマとして日本の鯨の消費を研究しているコペンハーゲン・ビジネス大の学生4人。中心メンバーの出身国アイスランドは伝統的な捕鯨国で、メンバーの一人ラグナー・トルバルダソンさん(24)は「父も学生時代に鯨の解体のアルバイトをしていた。一時期は廃れたが、最近はバーベキューなどで若者も食べるようになってきた」と語る。06年には約20年ぶりに商業捕鯨を再開し、日本への輸出効果にも期待があるという。

 一行は4月20日に来日。水産庁や山口県下関市の加工工場など、鯨に関連の深い地域を訪問し、消費量などを調べた。ドイツ人のフィリップ・ブルガリスさん(25)は「ドイツで鯨を食べたことはなかったけれど、日本滞在中に4人で1頭分は食べた」と笑う。

 11日には、野毛で同プロジェクト事務局の沖浦公隆さん(67)と対面。沖浦さんによると、終戦後の野毛は米軍放出の鯨肉を扱う店が多くあったという。08年8月に始まった同プロジェクトでは、鯨を使った新メニュー開発や、鯨料理を提供する店を紹介する「野毛鯨マップ」の作成などに取り組む。沖浦さんは「日本一の鯨の街にしよう」と意気込む。

 メンバーは約2時間にわたり「価格の高さは問題になっているか」「反捕鯨団体の影響はあるか」と熱心に質問。沖浦さんもアイスランドの鯨の食べ方などについて尋ね、今後も情報交換をすることで一致した。トルバルダソンさんは「野毛の鯨への関心の高さに驚いた」と語っていた。

・4月30日(木)   毎日新聞の和歌山県地方版より。

http://mainichi.jp/area/wakayama/news/20090430ddlk30040286000c.html

 鯨供養祭:恩恵に感謝 冥福を祈る−−太地 /和歌山

 太地町の梶取崎公園で29日、鯨供養祭があり、捕獲した鯨類の冥福を祈った。

 公園内の「くじら供養碑」前で営まれた供養祭には捕鯨関係者ら約150人が出席。古式捕鯨の様子を表現した「くじら太鼓」を、町民芸保存会のメンバーが披露。読経の後、漁野伸一副町長が「捕鯨は人類が生きるために大きな役割を果たした。恩恵に深く感謝する」と述べた。

 続いてIWC(国際捕鯨委員会)捕鯨全面禁止絶対反対太地町連絡協議会会長の三原勝利・町議会議長があいさつ。この中で三原議長は、南極海での反捕鯨団体の行動を「悪らつで許せない」と批判。さらにIWCが、日本が南極海で行う調査捕鯨を縮小する見返りに、日本などが求める沿岸捕鯨を認めるなどとする提案をしたことに触れ、「反捕鯨国の狡猾(こうかつ)な考えで受け入れることはできない」と指摘した。【神門稔】

・4月24日(金)  CNNインターネット・ニュースより。 捕鯨には直接は関係しないように見えるが、シーシェパードが日本の調査捕鯨にテロをしかけていることの背景には、野生動物捕獲だけでなくこのような動物実験へのテロ行為があり、それによって大学での医学研究も危機に瀕しているという事情がある。 その意味で一読に値する記事だ。

 http://www.cnn.co.jp/science/CNN200904230029.html 

 過激化する動物実験反対運動、UCLA研究者が対抗デモ  2009.04.23 Web posted at:  21:08  JST Updated - CNN

 【ロサンゼルス(CNN)】 アースデイの22日、動物実験を行っているカリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)の研究者と、動物愛護団体がそれぞれロサンゼルスの街をデモ行進、「科学のために立ち上がれ」 「UCLA、今日は何匹動物を殺した」 というスローガンが交錯した。

 UCLAグループを率いる研究者のデビッド・ジェンチさんは先月、自宅に停めてあった車に放火され、動物愛護活動家の団体が犯行声明を出した。「これは脅迫目的のテロ行為だ」 とジェンチさんは憤る。

 UCLA研究者の自宅や車が襲われた事件は2006年以来、7件に上る。米連邦捜査局 (FBI) のテロ対策班が捜査を続けているが、まだ容疑者の逮捕には至っていない。 「けが人が出るのは時間の問題だ」 とFBI幹部は危惧(ぐ)する。

 これに対し、愛護団体 「ラストチャンス・フォー・アニマルズ」 の創設者クリス・デローズさんは 「(動物愛護活動家による襲撃で) 人が死んだりけがをしたことは1度もない」 と強調。 悪いのは研究者だと主張し、研究者宅などの襲撃を容認はしないが非難もしないと話した。

 「活動家があのような行動に出るのは、誰も耳を傾けてくれないからだ。 この国では大学や病院で年間1億匹以上の動物が殺されているのに」 とデローズさん。

 一方ジェンチさんは、実験動物を使った研究のおかげで医学が発達し、人間のためになっていると指摘。 UCLAによれば、乳がんやパーキンソン病の治療、人口心臓技術などが進歩したのも実験動物のおかげだという。

 ジェンチさんは薬物中毒患者の治療研究に携わり、覚せい剤を注射したサルの脳を調べている。 実験動物の扱いを定めた規則は忠実に守っているといい、脅迫行為を受けても屈することはないと語気を強めた。

・4月23日(木)  日本捕鯨協会から 『勇魚』 第35号が発行された。 中前明(IWC日本政府代表)氏の 「捕鯨問題と共通言語」、そして崔瞳益(チェ・ドンイク、韓国・長生浦鯨博物館名誉館長)氏の 「長生浦(チョンセンポ)鯨博物館、そして日本」 の2文が日本語と英語の双方で掲載されている。

 中前氏の文章は、地球温暖化でCO2排出規制が言われる中、漁業は畜産に比べて10分の1以下のCO2排出で同量のタンパク質を得られるものであり、捕鯨もその漁業の一つであることを率直に認めるよう呼びかけるものである。

 崔氏の文章は、かつて韓国の代表的な捕鯨基地であった蔚山(ウルサン)の長生浦小学校の2008年2月の卒業生はわずか12人であるが、1970年当時はこの小学校の児童数は2500名であり、それがこれほど生徒数の激減に見舞われたのは商業捕鯨の禁止によると述べ、地域が持つ独自の食文化が国際機関 (IWC) の誤った判断により消えると批判している。

それから、韓国の近代捕鯨は1946年に始まるが、国内に資料が残っていないため、日本捕鯨協会や日本の鯨類学者の協力によって、蔚山広域市に長生浦鯨博物館が建設されることになり、2005年に完成して、毎日800名の子供たちが訪れていると報告している。

・4月14日(火)  昨日の読売新聞インターネットニュースより。 

 http://www.yomiuri.co.jp/eco/news/20090413-OYT1T00585.htm 

 調査捕鯨に妨害影響大きく、今季は目標頭数の75%

 水産庁は13日、南極海を航行していた日本の調査捕鯨船団が反捕鯨団体「シー・シェパード」などから度重なる妨害行為を受けた影響で、今季のクジラの捕獲頭数は目標(900頭)の約75%の680頭にとどまったと発表した。

 目標の約60%だった昨季に続き、2年連続で捕獲数が目標に達しなかった。捕獲数の内訳はクロミンククジラが679頭、ナガスクジラが1頭だった。

 調査捕鯨船団は昨年11月に日本を出港。調査予定の100日間のうち、妨害を受けた16日間、調査活動ができなかった。船団の母船の「日新丸」は14日に山口県下関市の下関漁港に入港する予定。

2009年4月13日19時31分  読売新聞)

・4月13日(月)   yahooインターネットニュースより。

 http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090413-00000020-jij-soci 

 体当たりされた捕鯨船が帰港=米環境団体の抗議で破損−山口     4月13日10時24分配信 時事通信

 今年2月、南極海で米環境保護団体シーシェパードの抗議船から体当たりを受けた調査捕鯨船「第3勇新丸」が13日午前、山口県下関市の造船所内の岸壁に帰港した。
 体当たりを受けたとされる船体左側の手すりは曲がって変形し、塗装がはげた部分が潮風で赤茶色にさびている。8時50分ごろに着岸するとすぐに、海上保安本部の係官ら数人が、破損状況の確認などのために船内に入った。 

・4月10日(金)   ちょっと遅れたけれど、yahooインターネットニュースより、IWC中間会合の情報を。

 (1) 捕鯨議論、依然平行線=日本からの具体案は見送り−IWC中間会合 (3/10)

 http://www.jiji.com/jc/zc?k=200903/2009031000086&rel=y&g=soc 

 【ローマ9日時事】 9日ローマで開幕した国際捕鯨委員会(IWC)中間会合の初日の討議では、捕鯨支持派と反対派が従来の主張を繰り返し、双方の議論は平行線のままだった。日本は具体的な妥協案提示を見送った。会合は11日までの予定。
 関係者によると、討議に先立ち、日本の沿岸捕鯨再開など個別項目を話し合った作業部会が協議内容を報告。その後、日本の沿岸捕鯨を認める代わりに調査捕鯨を廃止または縮小するなどとしたIWC議長による妥協案について、捕鯨賛成派、反対派がそれぞれ意見を表明した。(2009/03/10-07:08)

 (2) 妥協案討議、行われず=沿岸捕鯨進展なく失望の声も−IWC中間会合 (3/11)

 http://www.jiji.com/jc/zc?k=200903/2009031100109&rel=y&g=soc 

 【ローマ10日時事 】当地で開催中の国際捕鯨委員会(IWC)中間会合は10日、2日目の討議を行ったが、日本の沿岸捕鯨を認める代わりに調査捕鯨を廃止または縮小するなどとしたIWC妥協案に関する議論は全く交わされなかった。
 関係者によると、この日は捕鯨賛成派、反対派の非政府組織(NGO)がそれぞれ3団体ずつ意見を表明。日本の賛成派団体からは、米環境保護団体シーシェパードによる調査捕鯨の妨害行為を非難する声が上がったという。
 その後は、日本も含め両派からの発言はほとんどなく、予定(7時間)を大きく下回る2時間ほどで討議を終了。関係者の1人は「IWC妥協案を軸に(中間会合で)協議が大きく進展することを期待していたが、2日間の内容を聞く限り、合意に向けた動きは見られず、失望した」と語った。(2009/03/11-07:24)

 (3) 5月中に最終案とりまとめ=日本の沿岸捕鯨などでIWC (3/12)

 http://www.jiji.com/jc/zc?k=200903/2009031200007&rel=y&g=soc 

 【ローマ11日時事】捕鯨賛成派と反対派の対立解消を目指し、当地で開かれていた国際捕鯨委員会(IWC)の中間会合が11日、3日間の日程を終え閉幕した。会合では日本の沿岸捕鯨再開などの個別項目の合意案を策定する作業部会の継続で合意。最終報告書を5月18日までに取りまとめることで一致した。
 中間会合では、日本の沿岸捕鯨を条件付きで認めるIWC妥協案の取り扱いが焦点だったが、実質的な議論はほとんど行われず、日本も具体的な提案を見送った。
 会合後、ホガース議長は声明で「(会合では)包括的な合意案に向けた努力を継続する明確な意思表示が示された」と強調。同議長は作業部会の最終案を基に、6月のポルトガルでの年次総会前に修正妥協案を提示する見通しだ。(2009/03/12-00:41)

・3月24日(火) 日本捕鯨協会から 『勇魚通信』 第37号が発行された。 シーシェパードによる調査捕鯨の妨害、山口県の学校330校での鯨肉給食などが取り上げられているが、ここでは新刊2冊を紹介しておこう。

 中園成生・安永浩 『鯨取り絵物語』(弦書房、3150円)  江戸時代の捕鯨絵巻をカラーで収録し、当時の捕鯨の様子と文化を解説している。

 大隅清治(監修) 『鯨とイルカのフィールドガイド』(東大出版会、2625円)  鯨類の洋上調査やストランディング(座礁)調査に使える専門的な本。

・3月23日(月)  産経新聞インターネットニュースより。

 http://sankei.jp.msn.com/world/asia/090323/asi0903230845000-n1.htm 

 クジラ殺さない調査を協議 豪で反捕鯨国が会合

 反捕鯨国オーストラリアの呼び掛けで、南極海におけるクジラを殺さない科学調査計画について協議する国際会合が23日、シドニーで始まった。4日間の日程。日本の調査捕鯨に反対する米国、フランスなど10カ国以上の科学者や政府関係者らが出席した。

 会合では、標識調査や生体組織採集などを通じてクジラの生息データを集めるなど、今後5年間の調査計画の概要をまとめ、今年6月の国際捕鯨委員会(IWC)総会に提出する予定。

 日本は、クジラ資源管理のためには捕獲しないと得られないデータがあるとして、殺さない調査法である目視調査などと合わせ、捕獲調査を実施している。

 一方、商業捕鯨や調査捕鯨の完全停止を求めているオーストラリアは「クジラの調査は殺さないでも可能」と主張、昨年のIWC総会で提案していた。(共同)

・3月22日(日)  産経新聞インターネットニュースで以下の本が紹介された。

 http://sankei.jp.msn.com/culture/books/090322/bks0903220836002-n1.htm 

 【書評】 『鯨塚からみえてくる日本人の心』 宮脇和人、細川隆雄著

 日本各地には鯨をめぐる有形無形の「記憶」が残っている。鯨の墓場「鯨塚」、鯨の位牌(いはい)、戒名、過去帳、捕鯨絵巻など、そして古くからの言い伝え…。本書は鯨塚が多く残る豊後水道海域を中心に、人々の鯨をめぐる記憶をたどり、鯨を「供養」するという行為に着目。そこに日本人の高い精神性と文化性を見いだしている。

 人々はなぜ鯨塚をつくり、鯨を供養してきたのか。そこにあるのは「いただきます」の感謝の気持ち、あるいは「もったいない」の心であった。そうした古来からの日本人の心性は、「鯨を有効的に持続利用せずして地球環境を守れようか」という、地球環境保護の核心に行き着く。 (農林統計出版・2940円)

 ついでに、少し前だが、秋道智弥 『クジラは誰のものか』(ちくま新書) の簡単な書評が読売新聞インターネットニュースに掲載された。

 http://www.yomiuri.co.jp/book/paperback/20090302bk0c.htm 

 食用に捕獲するのは野蛮だと非難する国々、現在も生活の糧だと主張する先住民たち……。先史時代から営まれてきた捕鯨をめぐる論争は、感情論もからんで厄介だ。この問題を多角的に整理し、議論の背景を解きほぐす。人と海洋生物の関係を究明してきた立場から、自説を展開する。 (ちくま新書、740円)  (2009年3月2日  読売新聞)

・3月11日(水)  昨日の毎日新聞インターネットニュースより。

 http://mainichi.jp/select/world/news/20090310k0000m030145000c.html 

 国際捕鯨委員会:中間会合開幕 調整は難航か   (毎日新聞 2009年3月10日 0時21分)

 【ローマ藤原章生】国際捕鯨委員会(IWC、加盟84カ国)の中間会合が9日、ローマで開幕した。11日までの3日間、6月の第61回年次総会(ポルトガル)に向けた意見集約を図る。日本沿岸での捕鯨再開案や、調査捕鯨の廃止、縮小が焦点となるが、意見の隔たりが大きく調整は難航しそうだ。

・3月10日(火)  産経新聞インターネットニュースより。

http://sankei.jp.msn.com/world/asia/090310/asi0903100851000-n1.htm 

 【日々是世界】 国際情勢分析 シー・シェパード強制捜査に揺れる豪

日本の調査捕鯨阻止を公約にしてきたオーストラリアのラッド政権が、反捕鯨派の同国メディアから激しい批判にさらされている。同国の近海で日本の調査捕鯨船への過激な妨害を続ける米環境保護団体シー・シェパードに対して、豪連邦警察が強制捜査に踏み切ったからだ。ただ、少数ながら、シー・シェパードの行き過ぎた行動を戒める冷静な意見もみられる。

 最大発行部数を誇るヘラルド・サン紙は2月22日付の記事(電子版)で、「強制捜査は、日本の苦情を受けて行われたことが確認され、国民的な激しい怒りに火をつけた」と報道。オーストラリア放送協会(ABC)・電子版は「ラッド政権がこれまで下した決定の中で、最も不人気なものとなるだろう」と、シー・シェパードを支える政党「緑の党」のブラウン党首のコメントを大きく伝えた。

 連邦警察は捜索で、抗議船に乗船していた有料CS放送局「アニマル・プラネット」のスタッフが撮影したVTRも押収した。このVTRは、シー・シェパードのドキュメンタリー番組用の映像資料で、押収されたままだと番組を制作することができない。昨年のドキュメンタリー番組はアニマル・プラネットで放映された後、DVDで販売された。

 2月21日付のウエスト・オーストラリアン紙(電子版)は、シー・シェパードのポール・ワトソン船長の主張に大きなスペースを割いた。番組用のVTRを差し押さえられたことに怒ったワトソン船長はこう訴えた。

 「日本は、(ドキュメンタリー番組の)『鯨戦争』の放映を見たくないのだ。南極海での違法な捕鯨活動の実態がこれ以上、暴露されるのを防ぐために、豪政府にできる限りの外交的圧力をかけたのだ」

 しかし、2月26日、ワトソン船長がタスマニア大学で600人を集めて行った討論会をボイコットする動きも見られた。タスマニア州の地方紙マーキュリーは同日の記事(電子版)で、「(シー・シェパードの)違法な活動を支持することに憂慮した」と、討論会をボイコットした数人の識者の声を伝えた。

 連邦警察の捜査の進展次第では、ワトソン船長ら活動家の逮捕、起訴という展開もあり、反捕鯨を旗印にしているラッド政権は、難しいかじ取りを迫られることになりそうだ。

・3月6日(金)   産経新聞インターネットニュースより。

http://sankei.jp.msn.com/affairs/crime/090306/crm0903060128002-n1.htm 

 捕鯨妨害 条約に基づいて通報 反捕鯨国にも捜査協力義務

米国環境保護団体シー・シェパード(SS)が日本の調査捕鯨に対して暴力的な妨害行為を繰り返している問題で、日本政府が海洋航行不法行為防止条約(SUA条約)に基づき、SSの妨害行為を犯罪として国際海事機関(IMO)に通報していたことが5日、分かった。SS活動家3人を名指ししており、同条約に基づく政府の通報は初めて。

 SUA条約では、船舶の海洋航行を妨害する暴力犯罪の容疑者について通報があった場合、各国に処罰などを求めている。捕鯨妨害の容疑者が滞在している国は、自国の当局に捜査させるか、容疑者を日本へ引き渡すことが義務づけられる。

 外務省によると、条約に基づく通報対象となったのは、平成19年2月にSSが起こした捕鯨妨害。この事件をめぐっては、SS活動家らが捕鯨船のスクリューにロープを絡ませたほか、発煙筒を投げ込むなどの妨害を行った疑いがもたれている。

 名指しされたのは、この妨害で警視庁が国際手配した4人のうち米国人ら3人。いずれも日本の捜査権が及ばない国外にいることなどから逮捕されていないが、通報を受けて、条約の締約国は3人の逮捕などへの協力義務が生じたことになる。

 SSは米国のほか、抗議船の船籍があるオランダ、活動拠点があるオーストラリアに多くのメンバーがいるとされる。

・3月1日(日)  毎日新聞インターネットニュースより。

 http://mainichi.jp/select/biz/news/20090301ddm002020170000c.html 

クジラ肉:ノルウェー産も輸入 ミンク5.6トン、20年ぶり承認

 【ロンドン共同】 日本政府が2月初め、商業捕鯨を行うノルウェーから約20年ぶりにミンククジラの肉5・6トンの輸入を承認したことが28日、両国の関係当局の話で分かった。商業捕鯨復活を模索する日本政府は昨年9月、アイスランドからの鯨肉66・6トンの輸入を承認、17年ぶりに鯨肉輸入を再開したばかり。世界で2カ国しかない商業捕鯨国を消費面で支える狙いがありそうだ。

 欧米やオーストラリアなどの反捕鯨国が、ローマで3月9日から始まる国際捕鯨委員会(IWC)中間会合などで対日批判を強める恐れもある。

 今回の鯨肉は昨年6月に名古屋港に届き、関係省庁が対応を検討。国内の輸入業者が今年1月末に水産庁に正式に輸入を申請し、経済産業省が2月6日に承認した。ノルウェーからの鯨肉輸入は88年以来。

 5・6トンのうち、加熱用は安全面に問題がなければ、近く通関される見通し。到着から輸入承認まで8カ月かかったことについて、水産庁遠洋課は「鯨肉ということでセンシティブ(微妙)な面もある」と指摘した。

・2月28日(土)   直接捕鯨に関わることではないが、食肉生産の文化・宗教依存性を考えるために。 朝日新聞インターネットニュースより。

http://www.asahi.com/national/update/0227/TKY200902270187.html

 国産牛、中東マネーを狙え イスラム式に処理して輸出      2009年2月28日11時39分

 国産牛の安値が続くため、生産者らの間で海外への輸出熱が高まっている。ベトナムや香港、米国などへの輸出が急増しているのに加え、最近は富裕層をあてこんで中東に目を向ける産地も。イスラム法にのっとった処理を行う業者も現れた。

 頭を布で覆った女性と、あごひげの男性が、佐賀県小城市などの牛舎に来たのは昨年10月のことだった。

 2人は、イスラム法に沿った牛の食肉処理が日本で可能かどうかを調べるため、アラブ首長国連邦(UAE)政府から派遣された調査員。農林水産省職員が同行し、同国への輸出を希望する佐賀県の生産現場や処理施設のほか、大阪府と埼玉、鹿児島県の施設も視察して回った。

 日本イスラーム文化センター(東京都豊島区)によると、イスラム教徒は豚肉は口にできないが、牛肉は食べられる。ただし、牛を最初に処理できるのはイスラム、ユダヤ、キリスト教徒のいずれかで、「アラーの御名において」と唱えながら素早く行うことが求められる。このほか、刃物の汚れを落とす際、アルコールを使用できないことや、豚と同じと畜場では牛を解体できないなどの厳格な条件がある。それらをクリアしたものだけが、イスラム教徒が口にできる食品「ハラール」として認められる。

 UAE政府の調査の結果、埼玉と大阪の2施設がこうしたハラールの条件を満たせると認められた。これを受けて日本食専門商社のJES(東京都)が26日、埼玉で処理した福島県石川町産の牛肉を航空便でドバイに輸出した。高島徹社長は「今後は各地から牛を仕入れ、UAE経由でクウェートなど中東各地に月数十頭単位で輸出したい」という。

 こうした動きの背景には、国産牛は生産がだぶつき気味で農家の販売価格が落ち込んでいることがある。このため産地では海外市場への関心が高まっていて、輸出量はベトナム、香港、米国などを中心に急増。08年は07年よりさらに倍増した。

・2月26日(木)  毎日新聞インターネットニュースより。

 http://mainichi.jp/select/world/news/20090226ddm007030076000c.html 

解析・NEWSその背景:豪警察、シー・シェパードを強制捜査 「反捕鯨」微妙な変化  毎日新聞 2009年2月26日 東京朝刊

 日本の調査捕鯨への妨害活動を続ける反捕鯨団体シー・シェパード(SS)に対し、オーストラリア連邦警察が初の強制捜査に踏み切った。反捕鯨の立場を取る豪ラッド政権だが、海上で危険行為を繰り返して世論をあおるSSへの対応を見直す動きと受け止められている。一方、SSに同情的な野党などからは捜査批判も出ており、刑事責任追及につながるかどうかは不透明だ。【ジャカルタ井田純】

 SSの船の捜索は20日、寄港先の豪南東部タスマニア島のホバートで行われ、航海日誌やビデオなどが押収された。日本の水産庁によると、SSは昨年12月から今月にかけて、南極海で捕鯨船に船体を衝突させたり、スクリューに絡ませる目的でロープを投げるなど違法行為を繰り返した。豪警察当局は具体的な容疑事実を明らかにしていないが、これらの行為が捜査の対象とみられる。

 ラッド首相率いる労働党は、07年の総選挙で「環境重視」を前面に出し、約12年ぶりに保守連合から政権を奪取した。選挙戦では「調査捕鯨中止を求めて国際司法裁判所へ提訴する」などと公約、国民の反捕鯨感情に訴える戦術をとった。

 ラッド政権は発足直後の昨シーズン(07〜08年)の調査捕鯨で、「提訴のための証拠収集」として現場海域に監視船を送るなど、日本の調査捕鯨への対決姿勢を見せた。しかし、今回の強制捜査をはじめ対応に変化がうかがえる。SSの手法があまりに法を逸脱しているうえ、「捕鯨問題をことさら取り上げたことで世論が過熱し、逆に政策の選択肢を狭めたことに気づいて方針を見直した」(外交筋)ためとみられる。

 一方、捜索を受けたSS側は「違法な捕鯨を裁判にかけると公約して選ばれたラッド政権が、今やSSを裁判にかけようとしている」と世論に訴える。SSは1月にも、日本の捕鯨船が修理のためインドネシア・スラバヤに寄港した際、「入港を拒否され、修理できずに出発した」などと虚偽の内容を発表。豪、インドネシアの地元紙がそのまま事実として報じるなど、メディアを利用した広報戦術を強化している。

 対日外交政策やSSへの対応など、反捕鯨世論との間でラッド政権は今後も微妙な判断を迫られることになりそうだ。

・2月21日(土)  毎日新聞インターネットニュースより。

 http://mainichi.jp/select/world/europe/news/20090222k0000m030001000c.html 

 シー・シェパード:船を豪連邦警察が捜索 日本の要請で     毎日新聞 2009年2月21日 17時04分

 オーストラリア連邦警察は21日、南極海から同国南部ホバートに戻った米環境保護団体「シー・シェパード」の船スティーブ・アーウィン号を20日に捜索したと明らかにした。日本の当局からの正式要請に基づく捜査だとしている。オーストラリアのABC放送によると、同船のワトソン船長は「航海日誌やビデオテープが警察に押収された」と語った。(シドニー共同)

・2月9日(月)  毎日新聞インターネットニュースより。

 http://mainichi.jp/select/world/news/20090210k0000m040079000c.html 

 調査捕鯨妨害:関係国に取り締まり要請 水産庁    毎日新聞 2009年2月9日 20時09分

 反捕鯨団体「シー・シェパード」による調査捕鯨船への妨害活動が相次いでいる問題で、水産庁の山田修路長官は9日、団体の船舶「スティーブ・アーウィン号」の船籍国であるオランダの駐日公使と、事実上の母港を提供しているオーストラリアの駐日公使を東京・霞が関の同庁に呼び、ス号の取り締まりなどを要請した。

 オーストラリアのアラン・マッキノン公使は「国内法に照らして違法行為があったかどうか捜査に着手する」などと応じた。

・2月6日(金)    毎日新聞インターネットニュースより。

http://mainichi.jp/select/seiji/news/20090207k0000m010060000c.html 

 シー・シェパード:外務政務官「極めて遺憾」      毎日新聞 2009年2月6日 19時54分

 反捕鯨団体「シー・シェパード」の抗議船、スティーブ・アーウィン号の調査捕鯨活動妨害行為を受けて、御法川信英外務政務官は6日、抗議船の船籍があるオランダのド・ヘーヤ駐日大使を外務省に呼び、「極めて遺憾だ」と伝え、再発防止に取り組むよう申し入れた。ド・ヘーヤ大使は「こうした行為が発生したことは、はなはだ遺憾だ。申し入れ内容は本国に伝えたい」と応じ、再発防止に向けて協力することで一致した。

 スティーブ・アーウィン号はオーストラリアの港を拠点に活動している。このため外務省は、豪政府に対しても外交ルートを通じて出入港に関する管理強化を要請している。【大谷麻由美】

 http://mainichi.jp/select/jiken/news/20090206k0000e030038000c.html 

 シー・シェパード: 日本の調査捕鯨船に衝突 船尾に損傷   毎日新聞 2009年2月6日 11時33分(最終更新 2月6日 14時59分)

【ジャカルタ井田純】 反捕鯨団体「シー・シェパード」は6日、抗議船、スティーブ・アーウィン号が、南極海で調査捕鯨活動中の第2勇新丸に衝突したと発表した。けが人は出ていない。

 水産庁によると、スティーブ・アーウィン号は同日午前9時20分(日本時間同5時20分)ごろ、母船の日新丸へのクジラの引き揚げを妨害しようとして、警戒中の第2勇新丸に後方から衝突させた。シー・シェパードはロイター通信に対し、第2勇新丸の船尾に軽微な損傷を与えたと述べたが、航行に支障はない模様。

 衝突後、シー・シェパードは日新丸に対し、酪酸とみられる液体の入った瓶を投げ入れる妨害行為を行った。水産庁によると、シー・シェパードは今月1日から調査捕鯨船団への追尾を続けている。

 http://mainichi.jp/select/world/news/20090206k0000m040141000c.html 

 調査捕鯨:シー・シェパードまた妨害…酪酸入り瓶投げる      毎日新聞 2009年2月6日 0時05分

 水産庁に入った連絡によると、5日午前11時ごろ、南極海で目視採集船「勇新丸」(720トン)など調査捕鯨船3隻が反捕鯨団体「シー・シェパード」から妨害を受けた。けが人や船体の損傷はなかった。今冬、調査捕鯨中の妨害は3度目。

 水産庁によると、団体の船舶「スティーブ・アーウィン号」からゴムボート2隻が降ろされ、酪酸入りの瓶を投げたり、信号弾のようなものを発射するなどの妨害をした。

・2月3日(火)   読売新聞インターネットニュースより。

 http://www.yomiuri.co.jp/atmoney/news/20090203-OYT1T00448.htm?from=main2 

 日本の沿岸小型捕鯨、IWCが再開容認の議長提案

 【チューリヒ=是枝智】 国際捕鯨委員会(IWC)は2日、日本に対して限定的な沿岸部での小型捕鯨の再開を認める議長提案を発表した。

 提案は、米国のホーガス議長と、作業部会が今後の議論のたたき台としてまとめた。IWCは捕鯨国と反捕鯨国が対立し、実質的な議論が進まず、機能不全に陥っており、議長提案は、こうした膠着(こうちゃく)状態を打開する狙いがあるとみられる。

 提案によると、日本が再開を求めていた、和歌山県太地町、北海道網走市、宮城県石巻市(鮎川)、千葉県南房総市(和田)の4か所の捕鯨基地からのミンククジラの小型捕鯨船(総トン数48トン未満)による捕鯨を今後5年間認めるとしている。ただ、鯨肉は各地域で消費されることを義務づけ、捕獲数や捕獲状況を毎年、IWCに報告する条件をつけている。

 一方、日本が南極海などで行っている調査捕鯨は、700トンクラスの大型捕鯨船や母船などで行われ、ミンク、ナガス、ザトウクジラなどを年間1300頭捕獲する枠が与えられている。提案では「作業部会で最も議論が分かれた問題の一つ」として、〈1〉今後5年間に段階的に縮小して、最終的にゼロ〈2〉今後5年間は一定の捕獲枠を定めて継続――の2案が併記された。IWCの会合では沿岸小型捕鯨の再開条件として、調査捕鯨の縮小がセットで議論される可能性が高い。

2009年2月3日12時51分  読売新聞)

・2月1日(日)  ちょっと古い情報ですみませんが、読売新聞インターネットニュースより。

 http://www.yomiuri.co.jp/gourmet/news/20090107gr05.htm?from=nwla 

 「反捕鯨団体が捜索妨害」南極海の日本人不明…鯨研発表

 ニュージーランドの南東約3300キロの南極海で調査捕鯨活動中の目視専門船「第2共新丸」(372トン)から、操機手の白崎玄(はじめ)さん(30)(神奈川県横須賀市)が行方不明になった事故で、調査捕鯨を行う「日本鯨類研究所」(鯨研)は7日、反捕鯨団体「シー・シェパード」の抗議船「スティーブ・アーウィン号」に約370メートルまで接近されるなど、白崎さんの捜索活動を妨害されたと発表した。

 鯨研によると、抗議船は6日夜(日本時間)、無灯火状態で現場海域に現れ、約370メートルまで近づいたところで、無線を通して「行方不明者の捜索に来た」としながらも、「捜索が終わり次第、調査船団の妨害活動を行う」と宣言したという。

2009年1月7日  読売新聞)

・1月31日(土)  産経新聞インターネットニュースより。

http://sankei.jp.msn.com/world/europe/090131/erp0901311833003-n1.htm 

 アイスランドでEU加盟論議強まる 金融安定か捕鯨か

 【ロンドン=木村正人】クジラを捕るか、それとも欧州連合(EU)に加盟して単一通貨ユーロを採用するのか−。金融危機で国内経済が破綻(はたん)寸前に陥ったアイスランドの国論が揺れている。EUに加盟すると、基幹産業の漁業を支える水域を解放して、捕鯨も断念せざるを得ない。だが、「金融立国」の夢が破れたいま、同国内では、ユーロ圏の一員となって通貨を安定させるのが経済再建の近道という声が強まっている。

 アイスランド政府は金融危機の直撃を受けた昨年10月、国内大手銀3行を国有化し、翌11月には国際通貨基金(IMF)から緊急融資をあおいだ。経済政策の失敗を批判されて政権与党、独立党のハーデ前首相は1月26日に辞任、連立政権が崩壊した。現在、グリムソン大統領の要請で第2党の社会民主同盟を中心に連立協議が進められ、新首相には女性のシグルザルスドッティル社会問題相が就任する見通しが強まっている。

 社会民主同盟はEU加盟推進派だが、連立を組む緑の党は慎重派だ。

 漁業は輸出の6〜9割を占めてきた基幹産業だが、EUに加盟すると、漁獲高がEU域内の国別割り当てによって制限されてしまう。このため同国はEUに非加盟の立場をとり、自国の漁業水域を守ってきた。

 しかも、EUは捕鯨反対だ。2006年10月に商業捕鯨を約21年ぶりに再開したアイスランドとは真っ向から対立している。日本に鯨肉を輸出する捕鯨会社のロフトソン社長は「EUに加盟すれば水産関係の仕事は減る。入るならユーロより米ドルがいい」と話す。

 だが、今回の金融危機で国民の多くが自国通貨アイスランドクローナの弱さを痛感した。「EUに加盟してユーロを採用していれば、金融機関の完全崩壊という最悪の事態は回避できた」とアイスランド大のハラルドソン教授は指摘する。最近の世論調査でも、EU加盟支持派が約半数を占めるようになった。

 社会民主同盟も緑の党もEU加盟交渉開始の是非を国民投票で問うべきだとの考えでは大筋で一致しており、4〜5月に予定される総選挙と同時に国民投票が実施される可能性が急浮上している。

・1月27日(火)  毎日新聞インターネットニュースより。

 http://mainichi.jp/select/wadai/news/20090127ddm012040068000c.html 

 調査捕鯨:IWC議長、沿岸捕鯨容認も 「調査」縮小条件に妥協案

 国際捕鯨委員会(IWC)のホガース議長(米国)が、日本が南極海で行っている調査捕鯨の規模を縮小する代わりに、日本が求めている沿岸小型捕鯨の再開を認める内容の妥協案をまとめたことが明らかになった。25日付の米紙ワシントン・ポストが報じた。

 IWCは、86年から一時停止されている商業捕鯨の再開や調査捕鯨の是非を巡って日本などの捕鯨国と米英などの反捕鯨国の対立が続き、機能不全に陥っている。また、日本は宮城県や和歌山県などの伝統的な沿岸小型捕鯨の再開も求めているが、その見通しも立たない状況が続いている。

 IWCは08年の年次会合で、正常化へ向けた作業部会の設置を決め、同部会で調査捕鯨などの問題について議論した。ホガース議長は2月に妥協案を正式に提示し、対立解消を図る狙いと見られるが、反捕鯨国側の出方は未知数だ。

 日本側も、クジラの生態を科学的に調べる調査捕鯨はIWCのルールである国際捕鯨取締条約で認められた権利と主張しており、大幅な規模縮小には難色を示すとみられる。水産庁は「提案内容についてはコメントできない」としている。【工藤昭久】

2009年 ↑

2008年 ↓

・12月27日(土)  毎日新聞インターネットニュースより。

 http://mainichi.jp/chubu/newsarchive/news/20081227ddq041040021000c.html 

調査捕鯨:シー・シェパードが妨害

 水産庁に入った連絡によると、26日午後6時すぎ、南極海で調査捕鯨をしていた目視専門船「海幸丸」(860トン、新屋敷芳徳船長)が、反捕鯨団体「シー・シェパード」(SS)の船舶「スティーブ・アーウィン号」から妨害を受けた。今冬の調査で妨害は初めて。

 水産庁によると、船体右後方に衝突された後、悪臭のする酪酸とみられる液体や粉末入りの瓶計15本を投げつけられた。さらに、船舶無線を通じ日本語で「この海域を出て行きなさい」と言われた。船員26人にけがはなく、船体の損傷も軽微なため、このまま調査を続けるという。

 昨冬の調査でも妨害があり、警視庁は威力業務妨害容疑でSSのメンバー4人の逮捕状を請求。国際刑事警察機構(ICPO)を通じ国際手配している。【奥山智己】

毎日新聞 2008年12月27日 中部朝刊

・12月21日(日)  読売新聞インターネットニュースより。

 http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20081221-00000009-yom-soci 

 シー・シェパードが日本の調査捕鯨を妨害、今季初  12月21日3時10分配信 読売新聞

 【シドニー=岡崎哲】 日豪関係筋は20日、読売新聞に対し、調査捕鯨船「第2勇新丸」(747トン)が同日午前(日本時間同)、豪州タスマニア島沖の南極海で、米反捕鯨団体「シー・シェパード(SS)」の抗議船「スティーブ・アーウィン号」に接近され、活動を妨害されたことを明らかにした。

 日本の調査捕鯨船が、反捕鯨団体に妨害されたのは今季初めて。

 勇新丸は調査捕鯨活動を中断し、現場海域を離れようと航行を続けているが、SS側の執拗(しつよう)な追跡を受けているという。

 一方、SS側は「『腐ったバターの爆弾』を発射するため、乗員1人を乗せた小型船を向かわせたが、天候悪化のため引き返した」と明らかにした。発射しようとしたのは、原液が目に入ると失明する恐れもある酪酸の可能性もある。

 スティーブ・アーウィン号は、今月4日に豪州東部ブリスベーン港を出港。豪州人や米国人など48人が乗船。妨害活動は「非暴力で行う」と発表していた。第2勇新丸を巡っては、昨秋から今春にかけての調査捕鯨でもSS側から妨害を受けた。

 最終更新:12月21日3時10分

・12月15日(月) 日本の調査捕鯨に強硬に反対しているオーストラリアだが、野生のラクダは食べてもいいと考えているらしい。 ラクダと鯨はどう違うのか? 

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20081215-00000012-jij-int 

 「ラクダを食べよう」と提言=増え過ぎで苦肉の策−豪州  12月15日6時16分配信 時事通信

【シドニー15日時事】 オーストラリアで野生のラクダが増え過ぎ、対応に苦慮している。10年ごとに倍増を繰り返し、現在は100万頭以上。一部は中東へ輸出しているが、放置すれば増えるばかりで、環境にも悪影響が及ぶ。政府系研究機関「砂漠研究センター」は国内で食用として消費する案を国に提言している。
 ラクダは19世紀半ばに大陸横断の輸送手段としてアフリカから輸入されたが、交通機関の発達に伴い野に放たれて野生化、現在は同国中央部の砂漠地帯に生息している。繁殖力が強いため増え続け、希少動植物を食べるなど生態系を破壊。牧場にある牛用の水を飲んだり、食べ物を求めて先住民の住居を襲ったりする被害も出ている。
  (最終更新:12月15日6時16分)

 ついでに、オーストラリアはカンガルーの処理にも困っているのだ。 ちょっと古い情報だが、以下のとおり。

 http://www.business-i.jp/news/bb-page/news/200810280033a.nwc 

 「食用カンガルー」揺れる豪州 温暖化対策メニューに業者ら反発   2008/10/28

 カンガルーはオーストラリアの“顔”だ。紋章や硬貨の図柄だけでなく、人気テレビ番組「スキッピー」(国内で1966〜68年に放映)では主役を飾った。ところが、経済学者で政府の気候変動アドバイザーでもあるロス・ガーノート氏は先月、家畜が発するメタンガスやゲップの削減対策として、カンガルーを食肉として推奨した。この提言は消費者やエコロジスト、160億豪ドル(約9320億円)規模の国内家畜産業界から反発を受けている。

 ◆メタンガス削減

 科学誌「コンサベーション・レターズ」に掲載されたエコロジストのジョージ・ウィルソン、メラニー・エドワーズ両氏の研究報告によれば、牛や羊の腸で生成されるメタンガスはオーストラリアの温室効果ガス排出量の11%に上る。これに対し、カンガルーのメタン生成量は極めて微量だということだ。

 オーストラリア先住民族はかつて、欧州人が移住してくるまでの6万年間、カンガルーを食用にしていたが、移民が牛肉や羊肉を好んだ結果、今では畜産業界が羊8600万頭、牛2800万頭を飼育するに至っている。

 しかし一方で、野生のカンガルーも3400万頭が生息する。

 ウィルソン、エドワーズ両氏によれば、2020年までに牛700万頭と羊3600万頭をカンガルー1億7500万頭に置き換えることで、年間3%に当たる1600万トンの温室効果ガス削減につながるという。

 ◆牛肉にかなわず

 政府は、50年までに温室効果ガス排出量の60%削減を目指す政策の一環として、10年にカーボントレードシステム(排出量取引制度)を導入する。ガーノート氏は、排出量取引の対象として早々に農業項目を含めることを推奨している。

 同氏のリポートによれば、国民1人当たりの農業による温室効果ガス排出量は世界水準の6倍で、OECD(経済協力開発機構)加盟諸国中ではアイルランド、ニュージーランドに次いで3番目。牛肉および羊肉の消費による排出コストの増加で価格上昇が見込まれるため、「豚肉、鶏肉、カンガルー肉など、排出量の少ない食肉への切り替えが促進されるべきだ」と、ガーノート氏は指摘する。

 赤身肉を週に3、4回食べ、狩猟を趣味とするジャック・ピーターズさん(42)は「羊肉が高騰すれば、カンガルー肉ブームが到来するだろう」と語る。

 先住民のアボリジニは、18世紀に白人移民のライフスタイルに影響されるまで、カンガルー狩りを行っていた。カンガルー肉は飼育したシカに味が似ているが、シドニー、メルボルン、ブリスベーンなどの東沿岸地域では、1995年まで食用としての販売は禁止されていた。

 しかし、家畜産業の代表者らは、カンガルー肉は質、量ともに牛肉や羊肉にかなわないと主張。4万5000人の会員を抱えるオーストラリア食肉・家畜協会のデビッド・トマーソン氏は、電話インタビューで「牛肉供給量はカンガルーの約10倍。これを全部カンガルーでまかなうとしたら、狩猟チームを作って一斉にカンガルー狩りに出かけなければならない」と語った。

 オーストラリアなどの先進国では、1人当たりの年間肉消費量は自己体重に匹敵する80キロ超で、1日の消費量は224グラムに換算されることが、英国の医学誌「ランセット」に昨年発表されている。

 ◆愛着の問題

 オーストラリア環境保全基金のコレイ・ワッツ氏は、「もっと望ましい解決法は肉の消費量を減らすことだ」と提案しているが、いずれにしても、カンガルー肉の販売促進は、国民が感じているカンガルーへの愛着の問題でもある。

 「スキッピーを食べる気にはならないわ。考えただけでも気持ちが悪い」と、メルボルンで金融機関に勤務し、週に2、3回は赤身肉を食べるというキャロリン・ブリストウさん。16年前にインドから移住したバス運転手、ビプル・スルバナさんは、週に2回赤身肉を食べ、カンガルー肉を食した経験も持つ。「もう一度食べたいとは思わない。食べる習慣のない肉を食すことには抵抗があるし、カンガルーはあまりにも愛らしい」 (Michael Heath)

・12月8日(月) 日本捕鯨協会発行の 「勇魚通信」 第36号が発行された。 内容の一部を紹介しよう。

 ・2008年度第2期北西太平洋鯨類捕獲調査の釧路沖調査が10月20日に終了した。 釧路港を中心とした半径50マイル以内の海域で約1カ月間行われた。 これによりミンク鯨50頭が捕獲されたほか、ザトウクジラ、マッコウクジラ、ツチクジラ、シャチなどが目撃された。

 ・すでに報道されており、このサイトの本欄でも取り上げているが、警視庁はシーシェパードの3人を日本の調査捕鯨船への威力業務妨害容疑で国際指名手配した。 同団体の調査捕鯨船への妨害行為により日本側の5人が負傷している。

 ・アメリカ・アラスカ州選出の上院議員2名と下院議員1名が、アメリカ先住民(イヌイット)の伝統捕鯨枠について、IWCが捕獲枠を設定できなかった場合、アメリカ商務長官が代わりにそれを設定できるという法案を上下院に提出した。 3人の議員によれば、ホッキョククジラの捕獲はイヌイットの伝統・文化・アイデンティティ維持のために欠かせないが、動物愛護団体グループがIWCであらゆる捕鯨禁止に向けた圧力を増大させているので、同法案の提出に踏み切ったとのこと。 なおIWCがアラスカ・イヌイットのためにもうけた現行捕獲枠は、まだ4年間有効。

 ・捕鯨問題についての新刊書。 山際大志郎 『闘え! くじら人 ――捕鯨問題でわかる国際社会――』(成山堂書店、1890円) 著者は自民党代議士で、獣医師でもあり、学位はクジラの生物学で取得、政界随一のクジラ博士であり、IWC会議にも日本代表団として何度も参加している。

・12月6日(土) 本日の産経新聞は、1面トップに、「シーシェパード 日本で処罰」 という記事を掲載した。

 それによれば、水産庁が法務省と協議し、今シーズンの調査捕鯨でシーシェパード活動家が捕鯨船の乗り込んで妨害行為を行った場合、身柄を拘束し日本の捜査当局へ引き渡す方針を固めた。 引き渡されれば国内法に基づき懲役刑などの刑事罰を課すことが可能になる。 昨シーズンはシーシェパード活動家の身柄を拘束したあと2日程度で釈放したが、妨害行為がやまないため、厳しい対応をすることになったとのことでである。

 公海上でも日本の船舶内で犯罪行為が行われた場合、日本の刑法などを適用することが国際的に認められている。 ただし逮捕すれば活動家のアピール活動につながる可能性もあるので、慎重に判断していくという。

・12月4日(木) 読売新聞インターネットニュースより。

 http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20081204-OYT1T00290.htm 

 「シー・シェパード」抗議船、日本の調査捕鯨妨害へ豪出港

 【マウントクック(ニュージーランド南島)=岡崎哲】 米反捕鯨団体 「シー・シェパード」 の抗議船 「スティーブ・アーウィン号」 は4日、日本の調査捕鯨船への妨害活動のため、南極海に向けオーストラリア東部ブリスベーン港を出航した。

 抗議船には豪州人や米国人ら48人が乗船。この中には映画 「キル・ビル」 の出演で知られる米女優のダリル・ハンナさんも加わっている。   (2008年12月4日11時07分 読売新聞)

・12月2日(火) 産経新聞インターネットニュースより。  

 http://sankei.jp.msn.com/world/europe/081202/erp0812020916002-n1.htm 

「日本の捕鯨船と戦う」シー・シェパード抗議船にハリウッド女優乗船

2008.12.2 09:12

 南極海で今月から始まる日本の調査捕鯨への妨害を宣言した米環境団体、シー・シェパード(SS)の活動に、ハリウッド女優のダリル・ハンナさん(47)が協力することになった。ハンナさんは、3日にもオーストラリア・ブリスベーン港から南極海に向けて出港する団体の抗議船にポール・ワトソン船長ら乗組員とともに乗船、日本の捕鯨船と「戦う」と話している。

 ハンナさんは日本が舞台となったハリウッド映画「キル・ビル」シリーズなどに出演した米国出身の人気女優。近年は環境保護に熱心で、インターネット上などでエコ運動の推進に取り組んでいる。昨冬、過激な妨害行為で世界中の注目を集めたシー・シェパードの理念に共鳴し、今回の活動に参加することを決めた。

 抗議船に乗り込むため、1日にブリスベーンに到着したハンナさんは、オーストラリアのAAP通信に、「人は良い戦いをしている人を支持すべきであり、私がすることはシー・シェパードと一致団結することだ」と語った。

 3日の出港後、最初の1週間、抗議船に乗り込み、日本の捕鯨を止めさせるため、クルーたちの活動に協力するという。(佐々木正明

・12月1日(月) 本日の産経新聞記事によれば、ニュージーランドは今期の日本による調査捕鯨をNZ空軍機により監視することを明らかにした。 また、NZ政府は過去の反捕鯨団体による妨害活動などを受け、捕鯨船と反捕鯨団体双方に自制するよう求めた。

・11月29日(土) 毎日新聞インターネットニュースより。

 http://mainichi.jp/select/today/news/20081129k0000e030024000c.html 

 鯨肉:17年ぶり輸入再開…アイスランドから 政府が承認  2008年11月29日 10時55分

 日本政府が9月、アイスランドからの鯨肉輸入を承認、91年以来17年ぶりに鯨肉輸入を再開したことが29日、分かった。関係当局は「一部は通関を終え国内に出回った」と話している。アイスランドは06年、商業捕鯨を20年ぶりに再開。同じく再開を模索する日本は、鯨肉貿易を通じて国内外の捕鯨や関連産業を支える狙いとみられる。捕鯨や鯨肉貿易に反対する欧米諸国や環境保護団体などが対日批判を強めそうだ。

 経済産業省、水産庁とも受け入れたクジラの種類や数量など詳細は「答えられない」としている。

 鯨肉貿易は絶滅の危機にひんしている野生動物の国際取引を規制するワシントン条約に抵触するが、一部のクジラ種の捕獲について条約の規制に留保を付けている日本、アイスランド両国間の取引は違反ではないというのが日本の立場だ。

 アイスランドは91〜02年に国際捕鯨委員会(IWC)を脱退。この間、加盟国の日本などと鯨肉取引ができなかった。06年に商業捕鯨を再開したが国内需要が伸び悩み、日本などへの輸出も実現しなかったため07年にいったん中断。08年は計画枠いっぱいのミンククジラ40頭を捕獲、輸出拡大を目指している。(共同)

・11月22日(土) 本日の朝日新聞によれば、オーストラリアのギャレット環境相は、今期は日本の調査捕鯨を監視するための巡視船を派遣しないと発表した。 前回の派遣で映像などの証拠が十分揃ったことと、今回の調査捕鯨がNZが捜索救助を担当する海域で主に行われることを理由として挙げた。

・11月18日(火) 本日の産経新聞記事によれば、オーストラリアのギャレット環境相は、クジラを殺さずに科学調査を行う費用として、2008〜09年に約600万豪ドル(約3億7千万円)を投入すると発表した。 日本の調査捕鯨をやめさせるのが目的だとしている。 同相は、クジラの調査は衛生標識調査や音響調査などで可能だと主張。 IWCを 「クジラ保護に力点をおいた組織」 に変えていくための豪政府の試みの一環だとしている。

・11月17日(月) (1) 昨日の読売新聞インターネットニュースより。

 http://www.yomiuri.co.jp/eco/news/20081116-OYT1T00087.htm 

 アニマルプラネットに鯨類研が抗議 「発砲自体、なかった」

 【ワシントン=小川聡】   動物の生態などを取り上げる番組が人気のCS放送アニマルプラネットが、米国の反捕鯨団体「シー・シェパード」(SS)による日本の調査捕鯨船に対する妨害活動を追跡した「鯨戦争」(7回シリーズ)の放送を開始した。

米国で14日に放送されたシリーズ2回目では、調査捕鯨船に不法に乗り込んで“人質”になるような活動家をSSの船長が募集する場面や、実際に2人が調査捕鯨船に乗り込む場面が取り上げられた。

 調査捕鯨を実施する財団法人「日本鯨類研究所」は「SSの違法行為は、撮影班の存在によって一層あおられたのではないか」として、アニマルプラネット側に抗議している。

 番組の宣伝によると、今後、「船長が調査船側から狙撃され、胸に銃弾を受けた」というエピソードも放送されるという。同研究所では、「発砲自体、なかった」としており、事実と異なる「演出」が行われた可能性を指摘している。

2008年11月16日01時26分  読売新聞)

  (2) ちょっと遅くなったが、産経新聞インターネットニュース11月13日より。

 http://sankei.jp.msn.com/world/america/081113/amr0811131110005-n1.htm 

米最高裁、鯨類保護の訴え退ける 「公益」理由に海軍のソナー使用を容認   2008.11.13 11:09

【ワシントン=山本秀也】 クジラなどの海洋生物に有害だとして、米環境保護活動家らが海軍にソナー(音響探知機)の使用差し止めを求めていた裁判で、米連邦最高裁は12日、「国防の公益性が優先される」との判断を示し、保護団体の訴えを退けた。米国で広がりをみせる鯨類保護の主張に対し、司法が下級審の判断を覆して保護の限界を明確に示す判決となった。

 この裁判は、カリフォルニア州沖の北太平洋で米海軍の艦船が対潜訓練に使用するアクティブ・ソナーが、クジラやイルカの座礁死を招いているとして、環境保護活動家らが北太平洋海域でのソナー使用を規制した米環境法令を根拠に訓練の制限を求めていた。

 1、2審判決は、いずれもクジラなどへの被害を認め、中周波のソナー使用を差し止めるよう海軍に命じていた。これに対し、政府側は「ソナーを使った対潜訓練は国防上重要だ」として、連邦最高裁に上告。ブッシュ政権は、控訴審判決後も「国防上の要請」を理由に訓練の継続方針を表明していた。

 12日の最高裁判決は、ソナーの使用がクジラなど海洋生物に被害を与えているかの科学的な判断には踏み込むことを回避。仮に被害があったとしても、「潜水艦の脅威に対処するためには、海軍による実効的な訓練が不可欠」として、鯨類保護の主張には、「国防」という公益性の限界があることを明示した。

 米国に本拠を置く環境保護団体には、日本の調査捕鯨活動を妨害するなど、「鯨類保護」を理由に過激な活動を容認するものも出ていた。

・11月15日(土) 昨日の毎日新聞インターネットニュースより記事2つ。

 http://mainichi.jp/select/wadai/news/20081114ddm012040026000c.html  

調査捕鯨:海保乗船見送り 妨害阻止できず−−水産庁方針

 南極海での調査捕鯨で、水産庁は海上保安官による捕鯨船団の乗船警備を今年度は見送る方針を固めた。乗船警備は米国のシー・シェパード(SS)など反捕鯨団体の妨害活動をけん制するため、水産庁の要請で海上保安庁が昨年度、初めて実施した。SSによる不法行為を記録するなど成果を上げたが、妨害活動自体は阻止できなかった。両庁は保安官の乗船に代わる警備方法を検討している。

 関係者によると、今年度の調査捕鯨船団は近く出航する見込み。海保は乗船警備に向け派遣要員を既に選定済みだが、水産庁は派遣要請を見送る考えだ。

 南極海の調査捕鯨は、水産庁が財団法人・日本鯨類研究所に委託している。07年度は母船「日新丸」など6隻の船団が11月12、18日に出航した。領海外で巡視船艇以外の船舶を保安官が警備したのは、92年のプルトニウム輸送船「あかつき丸」以来、2回目だった。

 SSは薬品入りの瓶を投げ込んだり、捕鯨船に乗り移るなどの妨害活動を展開。このため、クロミンククジラは捕獲目標の6割、ナガスクジラはゼロにとどまるなど影響が出た。また警告弾を投げる保安官の姿が報道機関に撮影され、世界中に配信された。

 関係者は「反捕鯨団体の狙いは目立つこと。海上保安官の存在がかえって捕鯨のイメージ悪化に利用される恐れがある」と分析する。また「保安官が乗船しても、必ずしも抑止効果を期待できないことが昨年の経験から分かった」との指摘も出ている。

毎日新聞 2008年11月14日 東京朝刊

 http://mainichi.jp/select/wadai/news/20081114ddm012040183000c.html 

調査捕鯨:グリーンピース、今年度監視せず

 国際環境保護団体・グリーンピースは13日、東京都内で会見を開き、日本が南極海で行う今年度の調査捕鯨について、監視船を出さないことを明らかにした。グリーンピース・ジャパン(東京都新宿区)の花岡和佳男海洋生態系問題担当は「これまでの抗議活動で、たくさんの写真など環境破壊の十分な証拠を集めてきた」として、国内での活動を重視する方針を示した。グリーンピースは日本の調査捕鯨などに監視船を派遣、補給活動を妨害するなどトラブルになっていた。【林哲平】

毎日新聞 2008年11月14日 東京朝刊

・10月19日(日) 昨日の読売新聞インターネットニュースより。

 http://www.yomiuri.co.jp/eco/news/20081018-OYT1T00342.htm  

 米政府、シロイルカを危惧種指定…ペイリン知事はまた反発

 【ワシントン=増満浩志】 米海洋大気局(NOAA)は17日、アラスカのクック湾に生息するシロイルカを絶滅危惧(きぐ)種に指定した。

 指定は、共和党の副大統領候補に指名されているサラ・ペイリン・アラスカ州知事の反対で半年間、延期されていた。同知事は、内務省が決めたホッキョクグマの絶滅危惧種指定にも反対しており、環境保護に対する消極姿勢が改めて際立つ格好となった。

 シロイルカは北極圏に広く分布するが、同湾に生息する孤立した集団は乱獲で約10年前に半減、禁漁後も300頭前後のまま、回復していない。AP通信によると、指定により、沖合の石油掘削、港湾拡張などの開発計画への影響が想定され、同知事は 「指定は時期尚早」 と反発している。

 ペイリン知事は、ホッキョクグマの絶滅危惧種指定について、「地球温暖化自体も、そのクマへの影響も確かでない」 と主張し、内務省を提訴中。一方、環境団体 「生物多様性センター」 は 「提訴したりせず、保護に取り組んでほしい」 と求めている。 (2008年10月18日11時57分 読売新聞)

・9月22日(月)   日本捕鯨協会から 「勇魚通信」 第35号が発行された。 6月にサンチアゴで開かれた第60回IWC会議の模様を報告し,反捕鯨団体の言われなき批判に対する反論を掲載しているが、ここでは学界レベルでの鯨食文化に関する議論を紹介しよう。

 比較法文化学会と自然資源保全協会(GGT)は5月29日に捕鯨に関する特別研究会 「クジラ資源利用の将来と食料問題」 を開催した。 会合では、柏久・京大大学院准教授が 「鯨文化と食糧安全保障」、石川創・日本鯨類研究所調査部次長が 「日本の鯨類捕獲調査への妨害活動」、岡野正敬・外務省国際法課長が 「鯨類調査への妨害と国際法」 と題して講演を行った。

 この中で柏准教授は、「鯨による魚捕食量は人間の数倍とされ、食料危機到来が不可避な中、バランスを維持することが必要」、「世界的な食文化の単一化は危険である。各国の風土に応じた食文化が重要で、日本は伝統的な鯨文化を生かした食文化を再構築しなければならない」 と述べた。

 また岡野課長は、「国際法上、公海での犯罪は旗国主義での対応とされ、旗国のオランダに対処するよう申し入れている。 しかし海賊である場合は旗国主義の例外となり、シー・シェパードを政治的目的の海賊と考え、海賊行為が判明すれば日本が拿捕して取り締まることも可能だが、日本だけでは限界があり、他国との協力も大切」 と述べた。

・9月18日(水)   本日の産経新聞は、「シー・シェパード3人を国際手配」 という記事を掲載した。 以下の通り。

 米環境保護団体「シー・シェパード」による調査捕鯨船への妨害事件で、警視庁公安部が威力業務妨害容疑で逮捕状を取った活動家ら3人について、警察庁は国際刑事警察機構(ICPO)を通じて国際手配した。 所在などの情報を求める。 手配は今月2日付。 公安部は、他に3人の活動家が妨害行為に関与したとみて特定を進めている。 手配されたのは、米国人のラルフ・クー(41)、ジョナサン・バチェラー(30)と、英国人のダニエル・ベバウィ(29)の3容疑者。

・8月28日(木)  毎日新聞では、一昨日から本日まで3回連続で、インドネシアの伝統捕鯨が英国などのNGOによる工作によって危機に瀕していると報じる記事を掲載した。 以下で引用する。

 (1) 8月26日掲載分。 http://mainichi.jp/select/world/news/20080826ddm007030136000c.html 

 揺れる捕鯨の村:インドネシア・ラマレラから/上 観光化説くNGO

 ◇「援助」で誘う「文化」の断絶

 「船が帰ってくるよ」。夕刻、黄金色に染まる浜に子供の声が弾み、笑顔の女性たちが集まる。体長3メートルを超すカジキやイトマキエイを積んだ船が近づいてくる。次の船にイルカも見え、浜は活気に沸いた。「クジラが揚がればもっとにぎやかだ」と元漁師の老人が笑う。

 インドネシア東ヌサトゥンガラ州レンバタ島南岸にある、人口約2000人の村ラマレラ。木造帆船を使い、マッコウクジラやイルカを手銛(てもり)で突く漁法が16世紀から続く。

 7月、その村を、英国などを拠点とする環境団体「クジラ・イルカ保護協会」上席研究員のエリック・ホイット氏らが訪れ、村職員らと説明会を開いた。漁民らに「クジラ保護」とホエールウオッチングによる観光振興の受け入れを説き、代替漁業への援助を提示。「国際法・国内法にのっとり、海洋生物の保護計画に従う」などと記された文書に署名を求めた。漁師のブランさん(37)は「この先捕鯨ができなくなると、その時にわかった」と怒りをにじませる。

 日本鯨類研究所によると、マッコウクジラは北西太平洋だけで約10万頭が生息、絶滅の危険性はない。しかし、ホイット氏は「生息数は計画に関係ない」とし、「目的は住民の生活水準向上だ」と計画続行を主張する。同氏によると、村での活動は「グリーンピース」関連の基金など国際的NGOの資金提供を受けている。

 「クジラと少年の海」などラマレラの捕鯨についての著作を持つ作家、小島曠太郎さんは 「村人が築いてきた捕鯨文化を何も理解しない外国人が破壊することは許されない」 と、計画意図に疑問を示す。

 クジラは、村にとって単なる食料ではない。油は燃料に、干し肉は他の村との物々交換で貨幣代わりに使われ、トウモロコシなど主食を得る糧になってきた。ラマレラ文化を研究するウィディヤマンディラ大講師、マイケル・バタオナさんは言う。「村の伝承では、クジラは祖先の生まれ変わりで、村を支えるために回遊してくる。だから、銛を撃つときには祖先への敬称をつぶやく」

 70年代、国連の食糧農業機関は、機械式の銛と魚群探知機を備えた捕鯨船を村に送った。しかし、村は最終的にこの船を返し、従来の漁に戻った。漁師のムリンさん(65)は振り返る。「毎日何頭もクジラが捕れる日が続き、逆に自分たちの欲に際限がないことを悟った。村全体で貴重なクジラを分かち合うしきたりもおかしくなった。結局、昔からの方法が一番と気づいたんだ」

  *   *

 クジラとともに生きてきた小さな村、ラマレラの伝統の捕鯨文化が揺れている。現地から報告する。 【ラマレラ(インドネシア・レンバタ島)で井田純】

 (2) 8月27日掲載分  http://mainichi.jp/select/world/news/20080827ddm007030116000c.html 

 揺れる捕鯨の村:インドネシア・ラマレラから/中 進む高齢化

 ◇漁民減少、燃料高が拍車

 ラマレラ村のクジラ漁に使われるのは、プレダンと呼ばれる全長約10メートルの木造帆船だ。そのうちの一隻、「ケバコプカ号」の漁に同行した。

 朝、漁師たちは浜辺に並ぶ船小屋からプレダンを引き出し、砂浜の上を押して海にこぎ出す。波間を行く船の上、漁師たちの出漁の歌が響く。沖で竹のマストが立ち、ヤシの葉で編んだ帆が風に膨らんだ。「気分はどうだ?」と声をかけてくれたのはフィリプスさん(56)。潮に焼けた顔に深いしわがほころぶ。

 この日の乗組員は、銛(もり)撃ちを入れて13人。年齢は25〜65歳だが、40代以下はわずか3人で、平均年齢はほぼ50歳。乗組員の高齢化はケバコプカ号だけの現象ではない。

 ラマレラ村への支援を表明している英国の環境団体活動家らは、ホエールウオッチングによる観光化と同時に、トビウオ漁などへの転換を促すため、漁網やボート用エンジンなどの援助を提示している。村でも、数年前からエンジンを取り付けるプレダンが増えてきた。手こぎと帆だけの時代に比べて漁師たちの肉体的な負担は減ったが、新たな問題も生まれた。

 「最近、燃料が高いからと出漁を控えるプレダンも多い。燃料を買うために、現金収入のある建設労働に出る漁師も増えてきた。中には完全に漁をやめてしまったのもいるよ」。別のプレダンに所属するプラソンさん(59)は寂しそうだ。80年代に約250人いたラマレラの漁民は、150人前後に減ってしまった。

 ラマレラの文化研究を続けている沖縄国際大の江上幹幸教授は「近年は海外への出稼ぎも増えた。どうやって伝統の捕鯨を守っていくか、漁民自身が模索の中にある」と話す。

 今もクジラを追う漁師たちは、環境団体が提案する代替漁業について「他の魚は代わりにならない。みんなのためにはクジラが必要なんだ」と異口同音に語る。江上教授は解説する。「クジラの干し肉は女性たちの行商で近隣の村、さらにその先へ流通する。保存の利く干し肉は、山の民の貴重なたんぱく源としても欠かせない。クジラの恩恵は島全体に及んでいる」  【ラマレラ(インドネシア・レンバタ島)で井田純】

 (3) 8月28日掲載分   http://mainichi.jp/select/world/news/20080828ddm007030158000c.html  

 揺れる捕鯨の村:インドネシア・ラマレラから/下 開発計画

 ◇押しつけの「豊かさ」

 ラマレラで捕鯨が発展した背景には、いくつかの地理的要因もある。まず、険しい斜面がそのまま海中へ続き、急激に落ち込む湾が、深海で捕食するマッコウクジラの回遊ルートになっていること。道路整備の遅れも外からの影響を防いできた。島の中心都市レウォレバまでは、いまだに満足な舗装がない山道だ。村に電気が通ったのもほんの数年前、それも午後6時から朝6時の間だけだ。

 「クジラ保護」と「村への援助」を掲げ、ホエールウオッチングによる観光開発を進める環境活動家らは、漁民の反発を受け「捕鯨禁止」の表現を緩めた内容で同意取り付けを始めた。計画に協力する地元NGO(非政府組織)は「禁じるのでなく、観光振興で徐々に捕鯨依存を減らすのが狙い」と話す。漁民らの間には、「欧米の観光客が大挙して来たら『捕鯨は残酷』と攻撃されたり、漁が妨害を受けるんじゃないか」との懸念がある。一方で、村職員らを中心に「村の発展につながる」と、計画受け入れを望む声もある。

 村には、別の問題も影を落とす。島では今、各地で鉱山開発の計画が進んでおり、ラマレラ周辺にも銅鉱があるとみられている。村での鉱山開発を計画するジャカルタ近郊の資源コンサルタントは、「許可が出れば、インフラ整備や雇用など村にとってのメリットも大きい」と話す。この計画に、環境への影響を不安視する地元神父らが反対を表明しており、「陸の孤島」のようだった村はにわかに騒がしさを増している。

 「英国の活動家たちからは、村の文化への理解も敬意も感じられなかった。あらかじめ用意した筋書き通りに進めようとしていただけだ」。7月のホエールウオッチング説明会を振り返り、バタオナさん(34)は話す。「彼らの最大の間違いは、『ラマレラは貧しい』と決め付けていること。海とクジラに恵まれ、衣食住、教育とも何も不足はない。向こうの基準から見れば確かに不便かもしれないが、村は豊かで幸せなんだ」

 ラマレラの浜では、日が傾くころ、仲良く銛綱(もりづな)の手入れをする祖父と少年や、クジラをさかなにヤシ酒を酌み交わす漁師の姿がみられる。  【ラマレラ(インドネシア・レンバタ島)で井田純】

・8月20日(水) シーシェパードに逮捕状が出た件の続き。 まず昨日の産経新聞の「主張」(他紙の社説にあたる)。

 http://sankei.jp.msn.com/affairs/crime/080819/crm0808190337000-n1.htm 

 【主張】 調査捕鯨妨害 立件こそ最大の抑止策だ (2008年8月19日)

 南極海での日本の調査捕鯨船に対する米環境保護団体シー・シェパード(SS)による妨害行為について、日本の捜査当局は実行犯として米国籍と英国籍の男計3人を特定、威力業務妨害容疑で逮捕状を取った。

 ロープを海中に投下してスクリューに絡ませたり、抗議船で体当たりしたりするなど、妨害はテロ・海賊行為にも等しい。国際条約にも明らかに違反している。日本として断固たる措置に出るのは当然のことである。

 日本などの捕鯨国と米国や豪州など反捕鯨国との間には、鯨をめぐる文化の違いから根深い摩擦があるのは事実だ。しかし、日本の調査捕鯨は鯨類の資源量などを研究するデータ収集が主目的であって、なにより国際捕鯨取締条約に基づいた正当な活動であることを忘れてはならない。

 ところがSSは、この事実や再三にわたる日本の事前警告をことごとく無視し、抗議と称して過激な妨害活動を続けてきた。調査捕鯨船団の乗組員をねらって発煙筒や薬品入りのビンを投げつけ、負傷させるという常軌を逸した悪質極まりない行為もあった。

 町村信孝官房長官は「いかなる主張があるにせよ、物理的な妨害によって生命の危険を脅かされる事態は許されない」と強調した。正論といえよう。

 反捕鯨国を含め、国際社会はSSの過激な行動には厳しい目を向けている。国際捕鯨委員会(IWC)も事件後のことし3月、非難の声明を採択している。

 今回の容疑者特定には、日本の捜査共助要請に対する関係国の協力が不可欠だった。米英両国とも反捕鯨の立場にはあるが、捕鯨への賛否と暴力による妨害行為の是非は峻別(しゅんべつ)して考えるべきだとする判断があったからだろう。

 日本の捜査当局は国外犯として国際刑事警察機構(ICPO)を通じ、3人を国際手配する方針である。だが実際の容疑者逮捕など立件については実効性に疑問の声も少なからず聞かれる。

 政府として、今後も捕鯨への理解形成に最大限の努力を続ける必要があることはもちろんだ。同時に、関係国に対しても犯罪人引渡条約の有無にかかわらず、毅然(きぜん)と容疑者の身柄拘束、日本への引き渡しを求めるべきだろう。

 それこそが、危険な妨害行為に対する何よりも強力な再発抑止策につながるはずだ。

 

 次に毎日新聞インターネットニュースより。 シーシェパードへの逮捕状に関する追加情報あり。

 http://mainichi.jp/select/jiken/news/20080819k0000m040144000c.html 

 シー・シェパード:無線飛行機で襲撃狙う 体当たり計画か  毎日新聞 2008年8月19日 2時30分

 米国の反捕鯨団体「シー・シェパード」(SS)が昨年2月、南極海で日本の調査捕鯨船団に妨害を繰り返した事件で、SSは大型のラジコン飛行機での襲撃を計画していた疑いのあることが分かった。薬品を積んでの体当たりなどを考えていたとみられる。警視庁公安部は18日、実行メンバーの男3人の逮捕状を取り、SSによる妨害活動の全容解明を進める。

 逮捕状が出たのは、いずれも米国籍のラルフ・クー(41)▽ジョナサン・バチェラー(30)▽英国籍のダニエル・ベバウィ(28)の3容疑者。国際刑事警察機構(ICPO)を通じて国際手配するが、シージャックやテロ行為を念頭に置いた「海洋航行不法行為防止条約」の適用は初めて。

 関係者によると、妨害行為のあった昨年2月12日、SSの船が海幸丸へ接近した際、旧日本軍の「零戦」と似た塗装を施したラジコン飛行機2機を甲板に用意した。結局飛ばすことはなかったが、船団側は今年の調査捕鯨では使用する可能性があるとみて警戒を強めていたという。

 公安部の調べでは、クー容疑者らは昨年2月12日、調査捕鯨船団の目視専門船「海幸丸」に発煙筒を投げ込み、ロープをスクリューに巻き付かせるなどして、船の航行を妨害した疑い。ロープはスクリューに絡まり、スクリュー軸がゆがむなどしたという。

 つぎに、本日の産経新聞記事から、

 シー・シェパード本部 (アメリカ・ワシントン州) は、逮捕状はシー・シェパードの活動に何ら影響を及ぼさないとの声明を発表し、南極海での日本の調査捕鯨を今後も妨害し続けると明言した。 声明で団体指導者のポール・ワトソンは、団体の行動は合法的で非暴力的であり、逮捕状は政治的目的によるものだと語った。

 

・8月19日(火) 【捕鯨問題関連文献(2) − 付随する問題を考えるために】 に1冊追加しました。 『環境活動家のウソ八百』(洋泉社新書y)で、特にその最終章が、グリーンピースやWWFといった環境保護団体の内幕をあばいていて、参考になります。

・8月18日(月) 読売新聞インターネットニュースより。

 http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20080818-OYT1T00400.htm?from=top 

 シー・シェパード活動家3人の逮捕状請求、威力業務妨害で

 南極海で昨年2月、米国の反捕鯨団体「シー・シェパード(SS)」が日本の調査捕鯨船に妨害活動を繰り返した問題で、警視庁公安部は18日午前、威力業務妨害容疑でSSの米国人活動家ら3人の逮捕状を請求した。

 逮捕状が発行され次第、国際刑事警察機構(ICPO)を通じて国際手配する。南極海は公海のため通常、日本の捜査権は及ばないが、公安部はSSの妨害活動が海上でのテロ行為と認定し、海賊行為などを禁じた「海洋航行不法行為防止条約」を初適用した。

 威力業務妨害の疑いが持たれているのは、いずれもSSの活動家で、41歳と30歳の米国人の男のほか、28歳の英国人の男。米国とは犯罪人引き渡し条約を締結しているため、米国人2人が同国内にいることが確認されれば、米司法当局に引き渡しを要請する。

 捜査関係者によると、3人は昨年2月12日、南極海を航行中の日本の調査捕鯨船団のうち「海幸丸」に抗議船で接近、甲板上に発煙筒を投げ込んだうえ、ゴムボートに乗り換えた2人がロープを投下し、海幸丸のスクリューに絡みつかせるなどして調査活動を妨害した疑いが持たれている。

 3日前の同月9日にも船団の母船「日新丸」が薬品入りの瓶を大量に投げつけられるなどして、乗組員2人が軽傷を負うなどした。

 公安部は、乗組員からの事情聴取やビデオ映像の分析などを進め、2月12日の妨害活動にかかわった活動家3人を特定した。

 しかし、海外で日本人が重大犯罪の被害に遭った場合に適用できる刑法の国外犯規定には威力業務妨害罪が含まれていないため、公安部は、1998年に日本が国連加盟国と締結した「海洋航行不法行為防止条約」に着目。同条約が、船舶の安全航行を妨げるなどの海洋上でのテロ行為を国内法上の犯罪として海外での行為に適用できると規定していることから、同罪での立件が可能と判断した。

2008年8月18日14時37分  読売新聞)

 なお、毎日新聞インターネットニュースも同様の報道をしているが、以下のような解説を付している。

 http://mainichi.jp/select/jiken/news/20080818k0000e040055000c.html 

 シー・シェパード:国際手配、日本が内外に厳しい態度示す

 南極海で日本の調査捕鯨に妨害活動を繰り返す反捕鯨団体「シー・シェパード」(SS)の活動家に対し、警視庁が逮捕状を請求し、国際手配することを決めたことで、日本政府は危険な妨害活動には厳しい態度で臨むことを国内外に示した。しかし、活動拠点があるオーストラリアは捕鯨反対を明言しており、身柄が引き渡されるかどうかの実効性は疑問だ。

 日本の調査捕鯨関係者は、今回の警察当局の対応を評価している。今回逮捕状を請求されたのは、米国人と英国人だが、日本が身柄引き渡し条約を結んでいるのは、米国と韓国のみ。それ以外の国でも、通常、国際手配された容疑者は、潜伏が明らかになった場合は身柄拘束後、国外退去処分にして事実上、日本に送還されるケースが多い。

 しかし、捕鯨に関する妨害行為については、反捕鯨国とその他の国では取り扱いが異なるとみられる。「現実的には身柄を拘束して日本で裁判を受けさせるのは難しいのでは」(捜査関係者)との見方もあり、指示系統などSSの組織の解明などが進む可能性は低い。

 捜査機関のき然とした対応は当然だが、政府が外交ルートを通じて関係各国に、SSの船に使用する港を与えないよう働きかけを強めることが必要だ。また一方で、捕鯨に国際理解が得られるよう一層の政府の努力を望みたい。 【棚部秀行】

 毎日新聞はまた、シーシェパードに妨害行為を受けた捕鯨船団長の声を伝えている。

 http://mainichi.jp/select/jiken/news/20080818k0000e040053000c.html 

 シー・シェパード:「命の危険感じた」…捕鯨船団長語る

 昨年2月、シー・シェパード(SS)から南極海で妨害行動を受けた調査捕鯨船団の西脇茂利団長(52)=日本鯨類研究所調査部長=は、毎日新聞の取材に「船に接近されたときには命の危険を感じた。あの行為は尋常ではない」と当時の様子を語った。

 −−妨害時の様子は

 ◆妨害は約14時間。「ヌスビト」「ハズカシイ」と日本語で叫びながら、船の前に回り込んで、破れた網やロープを投げ込んでスクリューに巻き付けようとした。酪酸を投げられ目に入った乗組員もいる。船の前に出て妨害することは絶対にやってはいけない。

 −−船内の様子は

 ◆慌てるのはやめようと話し合っていた。危険なのでデッキに出るのもやめた。乗組員間で連携がとれて、パニックにはならなかった。

 −−近年の妨害行為をどうみるか

 ◆彼らは映像配信が念頭にあるので、より過激な映像を欲しがっている。元々行儀は悪かったが、衛星通信など装備が良くなり、船も速くなってきた。潤沢な資金が入ってきているように思う。

 −−SSに言いたいことは

◆妨害行為を正当化するばかりでカルト集団と一緒のように思う。言いたいことはない。日本の捕鯨を阻止すると言えば寄付金が集まる。調査捕鯨が続く限り彼らの食いぶちは続くだろう。

 −−妨害の影響は

 ◆綿密な計画を立てているのに調査が思うように進まず、精度が悪くなる。また、乗組員が家族や親類に「悪いことをしている」と誤解され、こらえきれずにやめていく。調査捕鯨の将来には大きなマイナスだ。

・8月12日(火)  毎日新聞インターネットニュースより。 なお、下記のIUCNの発表はまともに受けとれない部分がある。 例えば南半球のザトウクジラが増加したのは日本の調査捕鯨が見合わせられたからとしているが、日本の調査捕鯨は昨年以前はそもそもザトウクジラを対象としておらず、昨年ザトウクジラを調査捕鯨対象からはずしたということは従来と同じくザトウクジラは捕らなかったということであり、それで急に個体数が増加したかのような発表は受け手へのミスリードを狙ったものと受け取られても仕方があるまい。 また、アラビア海では捕鯨は行われていないはずだから、そこでのザトウクジラが絶滅の危機を脱していないということは、捕鯨以外の要因が大きいということにしかならないのではないか。

 http://mainichi.jp/select/wadai/news/20080812k0000e040013000c.html 

 ザトウクジラ:絶滅の危機脱す…商業捕鯨の規制で

 国際自然保護連合(IUCN、本部スイス)は12日、絶滅の恐れがあるとされてきたザトウクジラの個体数が全体として回復し、絶滅の危機を脱したと発表した。ザトウクジラは1966年以来、商業捕鯨の対象から除外されるなど国際的に保護されてきたのが最大の理由としている。

 IUCNは野生生物の種類ごとにどれだけ絶滅の危険性が高いかを9段階に分類。このほどクジラ類を見直したところ、ザトウクジラはセミクジラとともに、これまでの「絶滅危惧(きぐ)2類」から、絶滅の恐れがないことを示す「軽度懸念」に2段階改善した。

 IUCNのランドール・リーブズ氏は、日本が昨年12月にザトウクジラの捕獲見合わせを決めたことも「南半球のザトウクジラの個体数増加につながった」と指摘した。

 ただ、同じザトウクジラでもアラビア海など二つの地域ではなお絶滅の恐れがあるほか、他の種類のクジラは逆に状況が悪化。全種類の約4分の1が「絶滅の恐れあり」に分類される。 (共同)

・7月26日(土)  私の論文 「鯨イルカ・イデオロギーを考える (W) ――ジョン・C・リリーの場合――」 が 『新潟大学 人文科学研究 第122輯』に発表されました。 こちらからご覧になれます。

・7月25日(金)  かねてからウィキペディアの捕鯨問題等の記述には偏向があると思っていたが、I氏に教えられてその理由が判明した。 以下を参照。

 http://wiki.spc.gr.jp/whale/?GREENPEACE 

・7月24日(木)   直接捕鯨にからむ問題ではないが、CNNのインターネットニュースより。 この問題についてはヘンケ 『あざらし戦争』 という本も出ている (邦訳あり)。 「動物のことを考え」 ているという人々の、差別的な態度をこそ問題にすべきだと思う。 かつてはアジアやアフリカを植民地にしたヨーロッパ諸国は、今度は価値観の帝国主義に染まりつつあるようだ。

 http://www.cnn.co.jp/business/CNN200807240016.html

 EU、「残酷に殺された」 アザラシ毛皮製品の輸入禁止へ     2008.07.24 Web posted at: 16:51 JST Updated - AP

 ブリュッセル(AP)  欧州連合(EU)は23日、「残酷に殺された」アザラシの毛皮製品について、全面的に輸入禁止にする方針を打ち出した。対象は全世界となっているが、毎年春に大量のアザラシを補殺し、動物保護団体から強い批判を受けているカナダの製品を焦点にしている。

 輸入禁止については、EUに加盟する27カ国の政府と欧州議会の承認が必要で、具体的に禁止する時期などは未定。

 欧州委員会のスタブロス・ディマス委員(環境担当)は、「EUは動物の幸福について、高い基準を設けており、残酷に殺されたアザラシの皮革製品などを、EUに持ち込むことは許されない」と述べ、カナダのアザラシ大量補殺について暗に批判している。

 アザラシの皮革製品については、「動物のことを考えた高い基準」を満たした製品のみ、輸入を許可する方針で、輸出国政府の保証が必要だとしている。

 カナダ沿岸部では毎年春、約30万頭のアザラシ補殺を実施。動物保護団体や著名人などが非難しているが、通常の漁では十分な現金収入が見込めない漁業従事者のためにアザラシ猟を認可している。

 アザラシ皮革製品の市場は中国やロシア、ノルウェーなどとされているが、カナダで生産される製品の3分の1がEU市場に流れていると、ディマス委員は指摘している。

・7月16日(水)  産経新聞インターネットニュースより。 直接捕鯨問題にからむことではないが、象牙取引もかつては捕鯨と並んで過剰な批判の対象になっていたので、時代の変化を読むにははずせないニュースである。 アフリカからすれば、外貨をかせぐ手段を放棄するのは勿体ないし、それを欧米が批判するのはそもそもがおかしいのである。

http://sankei.jp.msn.com/world/china/080716/chn0807160942001-n1.htm 

  中国向け象牙輸出承認 ワシントン条約加盟国常設委 日中争奪戦へ   2008.7.16 09:40

 絶滅が危ぶまれる野生動物の国際取引を規制するワシントン条約加盟各国は15日、ジュネーブで開催中の常設委員会で、南アフリカなどアフリカ4カ国政府が保有する象牙の輸出先として中国を承認することを賛成9、反対3、棄権2の賛成多数で決めた。

 既に唯一の輸入国として承認されていた日本の業者は、合計約108トンの象牙輸入を競争入札で中国業者と奪い合う形となり、価格上昇や「買い負け」につながる恐れも出てきた。

 象牙取引は同条約により厳しく規制されており、今回は南アのほかボツワナ、ジンバブエ、ナミビアの四カ国で自然死したアフリカゾウの象牙108トンだけが対象。 4カ国は昨年の委員会で 「アフリカゾウの数は増えており、売却益は象の保護などに充てる」 と輸出を認めるよう要求し、この輸出が終了後、9年間は新たな取引を行わないことを条件に認められていた。
(共同)

・7月15日(火)  読売新聞インターネットニュースより。

http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20080715-OYT1T00841.htm

 鯨肉窃盗、グリーンピースジャパンの2被告保釈

 環境保護団体 「グリーンピース・ジャパン」 のメンバーが調査捕鯨の鯨肉を無断で持ち出した事件で、青森地裁は15日、窃盗と建造物侵入の罪で起訴された同団体海洋生態系問題担当部長・佐藤潤一被告 (31)(東京都八王子市みなみ野) とメンバーの鈴木徹被告 (41)(横浜市金沢区) について、保釈を認める決定を出した。

 青森地検は15日、決定を不服として準抗告したが、青森地裁は棄却した。

 青森地裁によると、保釈保証金はいずれも400万円で、即日納付され、両被告は15日夜に保釈された。
(2008年7月15日23時23分 読売新聞)

・7月12日(土) 1週間遅れで申し訳ないが、7月5日付の毎日新聞がライアル・ワトソンの訃報を伝えている。

 ライアル・ワトソンさん 69歳 (アイルランド在住の作家、動物学者) 3日の英紙デーリー・テレグラフによると、6月25日死去。 死因などは不明。 南アフリカ生まれ。 ロンドン大で動物行動学の博士号。 著書 『スーパーネイチュア』(73年) はベストセラーになった。 別の代表作 『生命潮流』 では日本のニホンザル研究を引用するかたちで、芋洗いの行動が遠く離れた群れにも伝わるとする 「百匹目のサル現象」 を世界に広めたが、後に創作と判明した。

 この記事では触れられていないが、ライアル・ワトソンは反捕鯨の運動家としても知られており、IWCの商業捕鯨モラトリアム(一時停止) 成立に際しては小さからぬ役割を果たした。 くわしくは梅崎義人『動物保護運動の虚像』 を参照。 上の 「百匹目のサル現象」 がウソだったことからも分かるように、この人物には相当にいかがわしいところがあった。 捕鯨問題との思想的関わりについては、私もいずれ明らかにしたいと考えている。

・7月11日(金)  読売新聞インターネットニュースより。

 http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20080711-OYT1T00590.htm?from=main4 

 調査捕鯨の鯨肉持ち出し事件、グリーンピース幹部らを起訴

 環境保護団体「グリーンピース・ジャパン」メンバーが調査捕鯨の鯨肉を無断で持ち出した事件で、青森地検は11日、海洋生態系問題担当部長・佐藤潤一(31)(東京都八王子市みなみ野)と鈴木徹(41)(横浜市金沢区)両容疑者を窃盗と建造物侵入の罪で青森地裁に起訴した。

 起訴状では、2人は4月16日、青森市野内の西濃運輸青森支店に侵入し、段ボール箱に入った鯨肉約23キロ(約5万8900円相当)を盗んだとしている。

 グリーンピース・ジャパンの星川淳事務局長は「2人は不正を明らかにする必要があると信じ、横領の証拠品を確保した。入手方法を取り上げれば、問題があったという判断になるのだろう。その点は真摯(しんし)に受け止めたい」とのコメントを出した。
 (2008年7月11日19時16分 読売新聞)

・7月5日(土)  昨日の産経新聞のコラム 「断」 に伊藤えん魔 「それって動物愛護か?」 が載った。

http://sankei.jp.msn.com/life/trend/080704/trd0807040312008-n1.htm

 水族館に行くと、水槽に小さなドジョウがいることがある。 展示されているのではなく、観賞魚の餌だ。 餌としては、縁日などで見かける金魚すくい用の金魚のほうが安価らしいが、水族館ではドジョウを使う。 理由は来場客から 「金魚がかわいそう」 とクレームが来るからだとか。 金魚もドジョウも同じ魚類。 まったくおかしな話である。 感情移入しやすい生物にだけ愛情を注ぐ 「かわいそイズム」(俺の造語) が存在する。

 調査捕鯨船の乗組員が家族へ送った鯨の肉を、グリーンピース・ジャパン(GPJ)のメンバーが宅配業者倉庫から勝手に持ち去った事件は結局、GPJ側が窃盗事件の容疑者となった。 そりゃそうだろう。世間を騒がせたこの事件にも、鯨への 「かわいそイズム」 がうかがえる。 もし、乗組員がイワシやスルメを家族に送っていたなら、話題にもならなかったはずだ。 確かに生き物の乱獲には心が痛む。 だが食物連鎖に 「善悪」 を持ち込むのは無意味だ。 一方的な 「かわいそイズム」 の押しつけが進めば、愛鳥週間が来る度に焼き鳥屋がつぶれちまう。

 GPJの人って、普段は何を食ってんだ? なんでも欧米には 「牛や豚は神が人間に与えた食物」 という理屈(都合よすぎ) もあるらしいが、もしブラックピース・ジャパン (BPJ) とかいう謎の団体が現れて 「牛がかわいそう」 と松阪牛の大群を三重県から脱走させたりしたら協力するんだろうか。 とにかく、ハンバーガー食いながら 「鯨は食っちゃいか〜ん!」 と他人のお土産をかっぱらうのはやめとこうぜ。
(劇作家)

  次に、本日のCNNインターネットニュースより。 ペンギンの絶滅の危機に人類はどう対処するのか?

  http://www.cnn.co.jp/science/CNN200807050004.html 

 ペンギンに環境破壊の影響 絶滅の危険も 米学者警告  2008.07.05 Web posted at: 12:16 JST Updated - AP

 ワシントン(AP) 南半球の各地に分布するペンギンの多くが地球温暖化など環境変化の影響を受け、絶滅の危険性も増大しているとの警告を、米生物学者が発している。 16─19種に分類されるペンギンのうち、10種以上が現在、何らかの問題に直面しているという。

 米ワシントン大で人間の活動が生態系に与える影響を研究するディー・ボアスマ教授が、専門誌バイオサイエンス7月号に論文を発表した。 それによると、「マゼランペンギン」 の世界最大規模の生息地として知られる南米アルゼンチンのプンタトンボでは、繁殖行動を示すつがいが60年代後半には40万組いるとされたが、06年10月までに20万組に減っていたことが分かった。

 また、アフリカ南部に生息するペンギンの繁殖つがい数は、過去100年間に150万組から6万3000組まで激減したという。

 「人間から遠く離れた場所にすむペンギンは、環境破壊の影響をあまり受けないと考えられてきたが、それは間違いであることが確認された」 と、ボアスマ教授は説明する。

 同教授によれば、ペンギンが直面する問題はいくつか考えられる。 たとえば、ガラパゴス諸島に生息するペンギンは、海面の水温が高くなるエルニーニョ現象の影響を強く受ける。 えさとなる小魚などが海中深くまで潜ってしまい、水面付近では見つけにくくなるためだ。記録的なエルニーニョ現象が観測された98年には、雌ペンギンの平均体重が約2割減ったという。 エルニーニョについては、地球温暖化との関連を指摘する説もある。

 ウルグアイやアルゼンチン、ブラジル沖の油田周辺にすむペンギンにとっては、石油流出事故などによる海水汚染も深刻な問題だ。 このほか、周囲の観光開発や乱獲型の漁業も、ペンギンの減少につながっていると考えられる。

 同教授ら専門家は 「ペンギンだけでなく、ほかの動物や人間も近い将来、同様の問題に直面する可能性が高い」 と、警鐘を鳴らしている。

 同じく、CNNのインターネットニュース。 オランウータンの危機に人間は・・・・・

 http://www.cnn.co.jp/science/CNN200807050025.html 

 オランウータン生息数が激減、緊急対策なければ絶滅もと  2008.07.05 Web posted at: 19:27 JST Updated - CNN/AP

バンコク――世界でもインドネシアとマレーシアだけに生息するオランウータンの生息数が激減し、緊急対策を講じなければ絶滅する初の大型類人猿になる恐れがあることが5日分かった。AP通信によると、米アイオワ州にある大型類人猿の保護団体「Great Ape Trust」が警告した。

これによると、インドネシア西部スマトラ島に住む個体数は2004年以降、約14%減少し、7500頭が6600頭になった。同国カリマンタン島(マレーシア名ボルネオ島)では10%減り、5万4千頭が4万9600頭に後退した。

森林の不法伐採が進み、ヤシ油農園の拡大が進んでいることなどが背景要因としている。過去30年、さまざまな保護努力が打ち出されている中、減少に歯止めが掛からないことに危機感を深めている。地球温暖化対策で、両国はバイオ燃料の農園拡大に踏み切っており、オランウータンの生息地がますます縮小する懸念にも触れた。

別のオランウータン保護団体は今年5月、カリマンタン島中央部に生息する個体数は2004年の3万1300頭から約2万頭に激減したと報告。この推定数字に基づき、2011年までに絶滅する恐れがあると指摘していた。

ただ、アイオワ州の団体はインドネシアのユドヨノ大統領が昨年、バリ島で開催した気候変動枠組み条約締約国会議(COP13)でオランウータン保護対策を打ち出したことを好感。スマトラ島のアチェ州の政府が伐採中断を発表するなど保護に向けて期待が持てる動きが出てきたことを評価した。

オランウータン絶滅を防ぐためには、売買目的の不法捕獲を根絶する法的対策の強化や、生息地周辺の住民の保護の意識を徹底させることも必要と強調している。

・7月4日(金)   毎日新聞インターネットニュースより。

 http://mainichi.jp/seibu/seikei/news/20080704ddp012010032000c.html 

 捕鯨: 山口県議、文化継承へ結束

 山口県議による 「日本伝統捕鯨とクジラ食文化を守る議員連盟」 が3日、発足した。 全県議(49人)がメンバーで、今後、伝統捕鯨に関する調査・研究や食文化の振興に関する活動などを進める。

 捕鯨文化の保存、継承が目的で、学校給食への鯨肉の使用や、フォーラムなど各種会合を通して普及を図る。 この日、山口市内のホテルであった設立総会には関係者のほか同県下関、長門両市長ら約40人が出席。 全8会派の各代表が発起人に名を連ね、顧問に島田明議長、会長に松永卓副議長、幹事長に大西倉雄県議が選出された。
   毎日新聞 2008年7月4日 西部朝刊

・6月25日(水)  毎日新聞インターネットニュースより、国際捕鯨委員会関係のニュース2件。

 http://mainichi.jp/select/biz/news/20080624k0000m020156000c.html 

 (1) 国際捕鯨委:個別課題解決に小委 総会で検討へ  毎日新聞 2008年6月24日 0時54分

 国際捕鯨委員会(IWC)の年次総会が23日午前 (日本時間同日夜)、南米チリのサンティアゴで開幕する。 日本など捕鯨支持国と米英など反捕鯨国の不毛な対立が続いてきたが、今回は日本が再開を求める沿岸小型捕鯨など個別課題を話し合う小委員会の設置が検討される見通しだ。

 加盟80カ国のうち捕鯨支持国と反捕鯨国の勢力はともに40カ国前後と伯仲。昨年は非難の応酬に終始し、日本は悲願の商業捕鯨再開に向けた展望が描けないとして、IWC脱退にも言及したが、今年は冷静な議論の場としてIWCの正常化を優先させる方針だ。

 議長国の米国が個別課題に関する小委員会設置の意向を示しており、日本もこれを支持。具体的には、沿岸小型捕鯨再開や調査捕鯨のあり方などをめぐり小委で議論を重ね、打開を目指す。一方、反捕鯨国の豪州は、調査捕鯨を日本単独の判断で実施するのではなく、IWCの管理下に置くよう提案する構えだ。
 【工藤昭久】

 http://mainichi.jp/select/world/news/20080625k0000m030163000c.html 

 (2) IWC: 正常化へ作業部会設置で合意 総会参加国  毎日新聞 2008年6月25日 0時45分

 チリのサンティアゴで開かれている国際捕鯨委員会(IWC)総会の参加国は24日、委員会の正常化に関して23カ国からなる作業部会を設置することで合意した。 (サンティアゴ共同)

 読売新聞インターネットニュースでは以下のようになっている。

 http://www.yomiuri.co.jp/atmoney/news/20080625-OYT1T00383.htm 

 沿岸捕鯨再開も論議へ、IWC年次総会で作業部会設置合意

 【サンティアゴ=池松洋】 チリで開催中の国際捕鯨委員会(IWC)年次総会は24日、主要な問題の解決策を話し合うため、作業部会を設置することで合意した。

 9月にも最初の部会を開き、来年6月の年次総会に向けて包括的な合意案作りを進める。

 作業部会は日本、米国、豪州、英国など24か国で構成し、協議事項は33項目にのぼる。日本が求めていた沿岸小型捕鯨の再開や、反捕鯨国が主張している調査捕鯨の見直し、南大西洋でのサンクチュアリ(禁漁区)の設定などが盛り込まれた。日本の代表団幹部は「冷静な議論ができなかったIWCの雰囲気が変わった」と受け止め、「作業部会の設置を評価する」と述べた。

 IWCは捕鯨支持国と反捕鯨国の勢力がほぼ拮抗(きっこう)し、双方とも重要案件の可決に必要な4分の3以上の国の支持を得られず、機能不全の状態が続いていた。

 米国のホガース議長の主導で3月にロンドンで中間会合を開くなどして、手詰まり状態を打開させる新たな協議の枠組みを検討してきた。
 (2008年6月25日13時26分 読売新聞)

 鯨ではないけれど、同日の読売新聞インターネットニュースより。 減っているのは鯨よりむしろサメじゃないの?

 http://www.yomiuri.co.jp/science/news/20080625-OYT1T00589.htm

 地中海のサメ、過去200年で97%以上減少

 地中海のサメが過去200年間で97%以上減ったとする調査結果を、米国の科学研究基金 「レンフェスト基金」 が明らかにした。

 マグロやメカジキの漁で誤ってとらえられたり、フカヒレを目的にした漁で捕獲されたりしたのが原因とみられる。

 調査したカナダの専門家らは、地中海沿岸の漁師の日誌、サメが打ち上げられた記録などに基づいて、サメの個体数の変化を追跡した。 その結果、シュモクザメやオナガザメなど4種類のサメが、この200年間で97〜99%も減っていたことがわかった。

 捕獲されるサメは未成熟な個体が多い実態も判明した。 サメは海洋の食物連鎖の頂点に立つ魚類であることから、専門家らは、地中海の生態系全体への悪影響も心配している。
  (2008年6月25日20時28分 読売新聞)

・6月24日(火)   産経新聞インターネットニュースより。 

 http://sankei.jp.msn.com/life/lifestyle/080624/sty0806241557006-n1.htm 

 クジラ肉7月から値上げ シー・シェパードの妨害が影響         2008.6.24 15:56

 米環境保護団体シー・シェパードによる調査捕鯨妨害の影響で、捕鯨頭数が計画を大幅に下回ったのを受け、調査捕鯨を行う日本鯨類研究所(鯨研)はミンククジラの肉の卸価格を平均6・1%値上げすると発表した。7月7日から約1カ月間、全国の卸売市場などで計1982トンを販売する。

 鯨研によると、赤肉はキロ平均70円上げ、2060円、「畝須(うねす)」(1級)と呼ばれる腹部の皮は250円上げ、4000円とする。一方、胸肉(1級)は70円下げ、1480円とする。

 調査捕鯨船団は昨年12月から今年3月に900頭を捕鯨する計画だったが、シー・シェパードの抗議船に追尾され、薬品の入った瓶を投げつけられて乗組員ら3人が負傷するなどした結果、捕鯨頭数は551頭にとどまった。

 そのため、販売できる鯨肉も当初の計画から大幅に減少。鯨肉の販売代金などでまかなわれている調査捕鯨の資金が大幅に不足したうえ、燃料価格の高騰で経費もかさんでいるため、鯨肉の値上げを決めた。

 日本は商業捕鯨を一時中止しているが、科学的調査の目的で行われる捕鯨と、その結果得られる鯨肉の販売は、国際捕鯨取締条約で認められている。

・6月23日(月)   日本捕鯨協会発行 『勇魚通信』 第34号が出た。 内容の一部を紹介しよう。 

 ・南極海の2008年度鯨類調査捕鯨が終わり、日新丸が帰港した。 グリーンピース、シーシェパードおよび豪政府の派遣した船の妨害により予定の6割程度の捕獲に終わったが、クロミンク鯨551頭を捕獲した。 調査結果としては、ザトウ鯨の発見が非常に多く、クロミンクを上回った。

 ・2008年度の三陸沖捕獲調査が終了。 ミンク鯨60頭を捕獲した。

 ・IWCの中間会合が3月8日にロンドンで催され、アメリカの環境保護団体シーシェパードを非難する声明が採択された。 IEWCが特定団体を名指して非難するのはこれが初めて。

 ・衆議院の農林水産委員会は4月2日、南極海鯨類捕獲調査事業への妨害活動を非難する決議を採択した。 こうした犯罪行為に対しては、関係国 (オランダ、豪州、アメリカ)に法的措置を含めた厳正な措置をとるよう政府への要請が行われた。

 ・捕鯨の伝統を持つ韓国・ウルサン広域市で第14回鯨祭が5月15日から18日にかけて開催された。 日本捕鯨協会や捕鯨に関係する地方公共団体など、日本人も多数参加。

 ・カナダ政府のハーン漁業相は4月5日、シーシェパードを、解散哺乳動物規則と漁業法に基づき、ノバスコシア洲連邦地裁に訴追すると発表した。 訴追内容は、同団体の船がセントローレンス湾内で操業中のアザラシ漁師に対して危険な示威行動をしたことなどが挙げられている。 シーシェパードが捕鯨のみならず、アザラシ猟にも環境テロを行っていることが分かるだろう。

 ・日本を代表する鯨類研究者・大隅清治氏の著書が出版された。 『クジラを追って半世紀 新捕鯨時代の提言』(成山堂書店)1680円

・6月21日(土) 毎日新聞インターネットニュースより。 少し古いけどオーストラリアのカンガルー駆除のニュースもついでに。

 http://mainichi.jp/select/jiken/news/20080621k0000m040194000c.html 

 グリーンピース: 都内の配送所も侵入 伝票で到着日特定   毎日新聞 2008年6月21日 2時30分

 国際環境保護団体 「グリーンピース・ジャパン」(GP) のメンバーによる鯨肉窃盗事件で、逮捕されたGPの海洋生態系問題担当部長、佐藤潤一容疑者(31)らが調査捕鯨船「日新丸」の鯨肉がいったん搬入される東京都大田区のトラックターミナル内を入念に下見していたことが分かった。 鯨肉を持ち去られた乗組員が北海道の自宅に送った宅配便の伝票番号を同ターミナルで入手していたことも判明。 青森県警と警視庁の合同捜査本部は計画性を裏付ける行為とみて調べを進める。

 調べでは佐藤容疑者とGPメンバー、鈴木徹容疑者(41)の2人は4月16日、日新丸に乗船していた乗組員が北海道函館市の自宅に送った鯨肉23.5キロ入りの段ボール箱を経由地の西濃運輸青森支店の配送所に侵入して盗み出した疑いが持たれている。佐藤容疑者は「横領の証拠物で窃取ではない」と供述しているという。

 関係者によると、佐藤容疑者らは、鯨肉の配送が西濃運輸に委託されるという内部情報を元乗組員から入手。ふ頭で鯨肉を積んだトラックがターミナル内にある西濃の配送所に向かうことを突き止めたという。

 佐藤容疑者らは入念な下見のうえ配送所内に無断で入り、乗組員の宅配便の伝票番号を不正に入手。西濃のインターネットサイトに入力することで青森支店に到着する日時を割り出していた。

 西濃によると、配送所には宅配便の依頼や受け取りのため多くの人が訪れ、事実上、誰でも出入りできる環境にあったとみられる。

 http://mainichi.jp/select/world/asia/news/20080605k0000m030126000c.html 

 オーストラリア: 野生カンガルーの駆除終える

 【ジャカルタ井田純】 オーストラリア政府は3日、キャンベラの軍用地で繁殖していた野生のカンガルーの駆除を完了した。 駆除されたのは計514頭。 実施には動物愛護団体が反対し、抗議のため侵入した活動家が逮捕される事件も起きていた。

 豪政府は、同軍用地で繁殖し過ぎたカンガルーが他の生態系に悪影響を与えているとして駆除を発表。ところが動物愛護団体の反発や、「日本の捕鯨に反対する政府がカンガルーを殺すのか」 などとの非難を受け、一時は別の土地への移送を検討した。 しかし、コストなどの問題から、改めて駆除を決定、先月19日に着手していた。
   毎日新聞 2008年6月4日 22時33分

・6月20日(金) 読売新聞インターネットニュース、および毎日新聞インターネットニュースより。

 http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20080620-OYT1T00201.htm  

 クジラ肉窃盗容疑、グリーンピースのメンバー2人逮捕

 環境保護団体「グリーンピース・ジャパン」(東京都新宿区)が、調査捕鯨で捕獲されたクジラ肉を宅配便会社から無断で持ち出した事件で、青森県警と警視庁は20日午前、同団体の海洋生態系問題担当部長、佐藤潤一容疑者(31)(東京都八王子市みなみ野)らメンバー2人を窃盗と建造物侵入容疑で逮捕、団体事務所などを捜索した。

 発表によると、佐藤容疑者らは4月16日、青森市野内の西濃運輸青森支店に侵入し、配送予定の段ボール1箱を盗み出した疑い。箱には、調査捕鯨船「日新丸」の乗組員(52)が、東京から北海道函館市の自宅へ配送を依頼したクジラ肉23・5キロ(約5万4000円相当)が入っていた。

 佐藤容疑者は逮捕前、読売新聞の取材に対し、「クジラ肉は不正を告発するために証拠として確保したもので、窃盗にはあたらない」と主張していた。

 今回の逮捕について、グリーンピース・ジャパンの只野靖顧問弁護士は「こういう方法でなければ、クジラ肉の横領を告発できなかったと今でも考えている」としている。

 一方、グリーンピース・ジャパンは、日新丸の乗組員らがクジラ肉を横領している疑いがあるとして、先月15日、乗組員12人を業務上横領容疑で東京地検に告発したが、同地検は乗組員らについて不起訴とする方針。
  (2008年6月20日14時32分 読売新聞)

 http://mainichi.jp/select/jiken/news/20080620k0000e040076000c.html 

 グリーンピース: 横領告発は不起訴処分に 東京地検方針  毎日新聞 2008年6月20日 15時00分(最終更新 6月20日 15時00分)

 調査捕鯨船「日新丸」の乗組員らが鯨肉を土産として自宅に持ち帰っていた問題で、東京地検は、国際環境保護団体「グリーンピース・ジャパン」(GP)側から業務上横領容疑で告発されていた乗組員らを不起訴処分にする方針を決めた模様だ。

 水産庁などによると、乗組員には鯨肉数キロを土産に持ち帰る慣習があった。GP側は乗組員が鯨肉を横領していると主張し、「証拠品」として、今回容疑となった鯨肉を地検に提出していた。地検は無断持ち出しではなく、横領には当たらないと判断したとみられる。

・6月6日(金)    産経新聞インターネットニュースより

 http://sankei.jp.msn.com/world/europe/080606/erp0806061125003-n1.htm 

 EU、捕鯨反対を確認 IWC総会で共同歩調  2008.6.6 11:26

 欧州連合(EU)の環境相理事会が5日、ルクセンブルクで開かれ、今月下旬にチリで開く国際捕鯨委員会(IWC)総会に関し、EU27カ国が捕鯨反対で共同歩調を取ることを確認した。ディマス欧州委員(環境担当)は「政治的、倫理的、経済的なあらゆる影響力を駆使しクジラ保護に当たる」と述べた。

 欧州委員会は5日、声明を発表し、調査捕鯨に関してもクジラを殺さない方法を採用するよう求める一方、クジラの「種の保存」を危うくする一部の国の試みに強く反対するべきだとした。
(共同)

・6月4日(水)  産経新聞インターネットニュースより。

 http://sankei.jp.msn.com/economy/business/080604/biz0806041752009-n1.htm 

 鯨肉の推計消費量、長崎が首位 上位に旧拠点地  2008.6.4 17:52

 長崎がトップで177・4グラム−。調査捕鯨の「副産物」として国内で販売されている鯨肉の都道府県別推計消費量が4日、調査捕鯨を実施している共同船舶(東京)の調査で分かった。1人当たりの年間消費量は長崎、宮城、佐賀、山口、福岡の順。全国平均は50・2グラムだった。捕鯨基地があった地域で消費が多いことが確認された。

 こうしたデータに水産庁などは「鯨食文化が根強く残っている地域がある」と主張。一方、反捕鯨を掲げる環境団体「グリーンピース」は1人当たりの平均は少ないとして「ほとんどの地域で鯨肉の需要はない」と反論している。

 日本国内で流通する鯨肉は、近海で定置網にかかるものなどを除くと、大半は調査捕鯨で捕獲されたもの。水産庁によると、県別の消費量が明らかになるのは昭和62年の調査捕鯨開始以来初めて。

・6月2日(月) ちょっと旧聞になるが、産経新聞の本年3月17日付け報道 (1) と3月11日付け報道 (2)、およびシーシェパードの調査捕鯨妨害に関する 「主張」 (他紙の社説に当たる) (3) から。  

 (1) 捕鯨が地球を救う!? ノルウェーの団体が発表

 http://sankei.jp.msn.com/life/environment/080317/env0803171518001-n1.htm 

 鯨肉を食べて地球を救おう−。捕鯨を支持するノルウェーの団体が、捕鯨は家畜の飼育よりも排出される温室効果ガスが少ないとする調査結果をまとめた。

 同団体は、捕鯨船が排出する温室効果ガスの量を計算。牛の飼育で排出される量と比較すると、肉1キロ当たりの排出量は8分の1だったという。

 同団体は「牛肉などほかの肉を食べるよりは鯨肉を食べた方が環境にやさしい」と指摘しているが、環境保護団体グリーンピースは調査結果に反発している。
 (共同)

 (2) 「沿岸商業捕鯨再開OKだが、調査はダメ」 反捕鯨国から日本に提案

  http://sankei.jp.msn.com/world/europe/080311/erp0803112256002-n1.htm 

【ロンドン=木村正人】 ロンドンで6〜8日に行われた国際捕鯨委員会(IWC)の中間会合で、一部の反捕鯨国から、日本に沿岸での商業捕鯨再開を認める代わりに、南極海での調査捕鯨を中止するよう求める妥協案が提出されていたことが11日、関係者の証言で明らかになった。この妥協案は、捕鯨支持国と反捕鯨国の間で非公式に協議されたという。5〜6月にチリで開かれる年次総会でも提案される見通しで、打開策のひとつとして注目される。

 IWCのグランディ事務局長が同日、産経新聞に語ったところによると、この妥協案は中間会合で反捕鯨国のオランダとアルゼンチンが提出した。捕鯨支持国と反捕鯨国の勢力が拮抗(きつこう)し、暗礁に乗り上げているIWCの正常化を話し合うのが中間会合の狙いだったため、正式な議題としては取り上げられなかった。しかし、会合の合間に、日本など捕鯨支持国と反捕鯨国との間で、妥協案の可能性が真剣に議論された。

 同じ内容の妥協案は先月、東京で開かれた国際捕鯨シンポジウムでも議題にされ、英紙インディペンデントによると、反捕鯨国の急先鋒(せんぽう)である英国の交渉筋も、捕鯨全面禁止が見込めないことを前提に、南極海での調査捕鯨禁止につながる沿岸捕鯨再開に理解を示したという。

  IWCは1982年、商業捕鯨モラトリアム(一時停止)を採択。日本は異議を申し立てたが、85年に撤回。87年3月に商業捕鯨を中断する一方で、同年12月から南極海での調査捕鯨を開始した。日本は、昨年5月に米アンカレジで開かれた年次総会で沿岸小型捕鯨の再開を提案したものの反捕鯨国に拒否され、IWCから脱退して新たな捕鯨管理機関を設立する方針を示していた。

 反捕鯨国の間には日本がIWCから離脱し、コントロールが利かなくなることへの恐れがあり、妥協案の提出につながったとみられる。反捕鯨国の半数が賛成に回れば、商業捕鯨の再開に必要な4分の3以上の支持が形成される可能性もある。

 (3) 産経新聞の 「主張」 ――シーシェパードなどの調査捕鯨妨害に関して (2008. 3. 5)

 http://sankei.jp.msn.com/life/environment/080305/env0803050336002-n1.htm 

 南極海で調査捕鯨中の日本船団の母船「日新丸」に、米国の環境保護団体、シー・シェパードのメンバーが薬品入りの瓶などを多数投げ込んだ。薬品の酸液が目に入るなどして日本の乗組員ら3人が負傷した。

 シー・シェパードの危険な抗議活動は以前から続いているが、きわめて悪質な妨害行為だ。

 水産庁はシー・シェパードに抗議するとともに、外務省を通じて妨害船が関係するオランダと豪州の両政府にも措置を申し入れた。

 海上保安庁は、今回の事件の捜査に着手した。鯨類の資源量などを研究するための調査捕鯨は、国際捕鯨取締条約に基づく正当な活動だ。

 海保による捜査は、当然のことである。テロ行為に等しい無法な妨害に対し、厳然とした姿勢で臨むべきだ。放置すれば、反対活動はさらに過激になることが予想されるし、国際的にも日本の立場が誤解されかねない。

 そもそも、日本などの捕鯨国と、米国や豪州などの反捕鯨国との鯨をめぐる摩擦の原因は、国や民族の文化の相違に根ざしている。

 文化は幾何学での「公理」のようなものだ。公理が違えば、異なる体系を持つ幾何学ができる。日本では鯨を資源とみなし、反対諸国は守るべき環境の一部と位置づけている。公理に優劣はなく、互いに正当性を持っている。文化に基づく価値観の歩み寄りで解決の糸口を見つけるのは難しい。

 残される合意への可能性は、科学的判断を共通項とする相互理解の深化であろう。幸い日本の調査捕鯨は、研究のためのデータ収集を主目的としたものだ。調査捕鯨によって、各鯨類の集団の年齢構成をはじめ、妊娠率や皮下脂肪の量、汚染物質の蓄積などが明らかになっている。

 現時点では先進諸国の食は足りている。しかし、今世紀半ばには人口増で食糧問題が深刻化する。動物性タンパク質を牛や羊などに頼れば、地球の砂漠化が進む。鯨肉は人類を救う資源となるはずだ。そのためにも、種ごとに異なる鯨の生態や資源動態を正確に研究しておくことが必要なのだ。

 明日からロンドンで開かれる国際捕鯨委員会(IWC)でも、このことを改めてしっかりと主張したい。

 

 

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