初めての方、特に学生は、まず下の「読書指南」をお読み下さい。 トップページへ
読んだ本をすべて公開するコーナー。短評と5段階評価付き。
東京大学出版会から出て、ブランド信仰もどきに賛美されている 「知の教科書」 を冷静に採点してみると・・・・・・
99年以前に読んだ本の中で特に優れている本、また99年以降でも上の「読書月録」での短評で済ませてしまうにはもったいない良書については、別に本格的な書評を掲載します。
本を買って読む、という習慣のない大学生がいるのは、驚きである。
無論、必要な本を全部自分のカネで買える人は、そうそうはいない。
百科事典や大部の資料集は、図書館に備え付けておくのが当然だし、すでに品切れ・絶版になってしまった過去の本も図書館で探すしかない。
しかし、今をときめく評論家(宮台真司でも岡田斗司夫でも)の新著が出て、読んでみたいと思ったら、図書館に入るまで待っていてはいけない。或いは、先生が研究費かポケットマネーで買って合同研究室においてくれるのを期待してはいけない。
そういう本は、基本的に自分のカネで買わなくてはいけない。
文科系の学問は、そうやって自腹を切らなければ、核心に肉薄することはできないものなのだ。
もっとも、大学教師にもヒドイのがいて、大学から支給される研究費以外では本を買わないとか、もっとヒドイのになるとそもそも本を読まないとか、そういう研究者失格なのもいないではないが、反面教師はあくまで反面教師、悪いお手本を見習ってはいけないのである。
また、現在は、様々な学問に親しむための糸口を与えてくれる新書類や、それに準じる叢書類の豊富な時代だ。つまり幅広く学問にアプローチするのが容易な時代なのだ。
生協書籍部や街の本屋でそうした叢書類の背表紙をざっと見てみよう。実に広範なテーマの、実にいろいろな本があると気づくだろう。
例えば、岩波新書、中公新書、講談社現代新書、ちくま新書、文春新書、PHP新書、丸善ライブラリーといった新書類、講談社選書メチエ、新潮選書、朝日選書といった安価な叢書類のことだ。
そうした中から、少しでも興味の持てそうな本をとりあえず買ってみよう。
大学のゼミや宿題で読まねばならないものは除いて、そうやって自分の興味で選んだ新書などを1週間に1冊読めれば、君は大学生として優評価で合格と言っていい。2週間に1冊でも、まあ可で合格としよう。
今日はとりあえずここまで。「読書指南(2)」はいずれ掲載する予定です。